創聖のアクエリオン_TV21
第21話「紅い道」
前回、「川上とも子」演じる堕天翅族「小天翅 双翅(フタバ)」が捕らえられ、お亡くなりになったんですよね。
いくら敵であり、悪である(と人類側が考えている)、堕天翅族とはいえ、子供を殺害したという事実は、物語にどういった影響を与えていくのでしょうか。
夢、それは願望。夢、それは希望。夢、それは・・・絶望。
起きて見る夢ではなく、睡眠の中で見る夢。それは叶えられなかった思いの代償行為であるとか、記憶の整理行動であるとか言われます。
そしてもうひとつ、夢は誰かからのメッセージであるとも。
「蒼白き月夜に咲き初めし深紅のバラよ、したたるほど紅き花弁、たおやかな緑の葉、つややかなかぐわしき香り・・・。我が血をその唇で受けるがいい、その舌で味わうがいい、その喉を潤し、枯れて、散るがいい・・・いや、枯れてくれるな」
「シリウス」が見た夢、月へと続く「紅い道」。最後にバラから伸びてきた白き指先の正体は如何に。
最愛の子供を奪われた堕天翅族「聖天翅 頭翅(トーマ)」は同じだけの苦しみを与えるために「道をつけた」と語ります。
夢から覚めた「シリウス」が夜の庭を散歩していると両手いっぱいのリンゴを食べている「アポロ」へと出会います。
「あの甘ったるい匂い・・・。月に向かって真っ赤な道がふわぁって・・・なんか、呼ばれている気が」
※「アポロ」も夢みたか、あるいは直接見えたのか・・・。
「眠れるものなら、夢の続きを見たいものだ」眠れないのかと尋ねる「麗花」に「シリウス」はそう応えます。
一方、堕天翅族の子供を殺してしまったことに対して、「麗花」の方は「堕天翅の羽がグレンに襲いかかり酷く苦しめている」夢を見ると言います。
※堕天翅族の血を引く「シリウス」と、生粋の人たる「麗花」では感じ方が違うのか。いや、個々の感じ方の違いの方が大きいかな。
「もし、身内に堕天使が潜んでいたら、君はどうする」
タブーともいえる質問を「麗花」にする「シリウス」。返ってくる答えは分かり切っているというのに「麗花」だけは違うと信じたかったのでしょうか。
「もちろん、戦うわ。相手が誰であろうと、堕天翅だけは許せない」
「麗花」の答えを思い部屋で考える「シリウス」。そこへ「シルヴィア」が尋ねてきます。彼女もまた、悪夢についての相談だったのです。
「アポロニアス」最後の出撃を過去生の記憶から夢みた「シルヴィア」。その姿と「シリウス」がだぶってみえると、彼女は不安を憶えます。
「案ずるな、私はいつも、お前と共にある」
※結構、大切かもしれません。この言葉。応えたときの「シリウス」の表情が見えないのが残念です。
「食事こそ一緒にはしないけれど、お兄様も最近うち解けてきた」と嬉しそうに話す「シルヴィア」。
一方「どうだろうな」と返す「シリウス」の表情は明るくはありません。
※食事をする姿は美しくない。貴族である「シリウス」が言いそうなことですね。確かに一番本性が現れる行為ではありますが。
「常々私は、この部屋・・・いやDEAVAに存在するものに心底惹かれぬ理由を考えていた」
※この孤独感。価値観が違う、その理由は、やはり種族の違いにあるのかと思い悩んでいたのでしょうか。
「お前はどうしていつも食べている。満たされぬ思いを食欲を満たすことで補っているのか。・・・アポロ、一つ聞かせて欲しい。お前が感じる私の匂いは・・・いや、止めておこう」
※タブーである質問をしたのに、ここでは質問を途中で止める「シリウス」。「アポロ」の回答が怖かったのか。いっそここで聞いていれば、後の行動は変わったかもしれません。
翌日、「ソフィア」から「紅い道」についての話しを聞かされた司令「不動」は、それになぞらえた特訓プログラムを思いつきます。
その道を見た「リーナ」はある言葉を思い出すのでした。
「太古の昔、天空へと続く紅き道あり。太陽の翼、これをもって我が道となす。・・・紅い道は呼んでいる。太陽の翼を」
※太陽の翼といえば「アポロ」。皆も「アポロ」の方を見ますが、今呼ばれているのは「シリウス」でもあります。
「道を外れし者が敗者となる。アポロとシリウス、始めろ!」
剣術の訓練を「紅い道」にて始める「アポロ」と「シリウス」。いつにない気迫の「シリウス」に押された「アポロ」が足を踏み外し、道から落ちそうになります。それに対して剣を向ける「シリウス」。その時、敵襲を告げる警報が・・・。
今までにないパワーを持った黒い「ケルビム兵」の出現に慌てる「DEAVA」。
ベクターマシンにて出撃した「シリウス」「アポロ」「シルヴィア」は「シリウス」をヘッドに合体し、剣技にて対抗します。
※ここまで発進プロセスが明らかになったのは初めてでしょうか。格好いいですね。
「ケルビム兵」の攻撃に「トーマ」の搭乗を確信する「シリウス」。
「久方ぶりだな、太陽の翼よ」「トーマ」の声が響き、夢を思い出す「シリウス」。明らかにいつもとは様子が異なります。
覇気がない「シリウス」にいらだつ「アポロ」は「あいつらはバロンを奪った奴らだ」と鼓舞しようとしますが、「ならば人は、堕天翅から子供を奪った」と返されてしまいます。
※この言葉は「シリウス」の言葉なのか、「シリウス」を通した「トーマ」の言葉なのか・・・。
敵の狙いが「太陽の翼」の取り込みにあると気がついた「DEAVA」の面々。
「アポロ」を取られまいと考える「シルヴィア」の脳裏に夢での映像がフィードバックします。
その思いの深さからか、戦闘不能に陥る「シルヴィア」に対し、司令「不動」は「麗花」とテレポートチェンジを命じます。
※ここでチェンジを行うのであれば、後のシーンで「シリウス」を・・・というのはダメかなぁ。
「麗花」の参戦で再び戦う力を取り戻すアクエリオンでしたが、「トーマ」の追及の手は止まりません。
「欲しい・・・太陽の翼」と「シリウス」に対して手を伸ばす「トーマ」。
ついに和らいだ表情へと代わり、堕天翅との戦いもままならなくなる「シリウス」。「麗花」に戦いの理由を問われても確固足る決意は消えていました。
「争いのない創世の時代を作るため。美しい理想の時代・・・」
※まあ、恨み辛みで戦うよりはマシかも。恨みは恨みを呼び憎しみは憎しみを呼びますからねぇ。(^_^;)。
果たして夢に出てきた白い指先の持ち主は「トーマ」なのか、その問いを剣に込めて「ケルビム兵」と差し違える「シリウス」。
「ケルビム兵」の肩口から湧き出る紅い血は、バラの花弁の用に空中を舞いながら天に道を創ります。
※この回答を見て、「シリウス」は夢に現れた白い手の持ち主が「トーマ」だと確信したわけですね。
合体を解かれたベクターマシンに乗ったまま「紅い道」へと足を進める「シリウス」。
止めに行く「麗花」に一度は振り返りますが、手と手を伸ばし触れ合う瞬間、「シリウス」の手首から紅い羽根がこぼれ落ち、堕天翅族の証である羽根を形作ります。思わず手を引いてしまった「麗花」。その後、もう一度差しのばしますが、時既に遅く「シリウス」の姿は「紅い道」へと消えていくのでした。
「麗花・・・君だけは・・・信じたかった。・・・もう迷わん。許せ、シルヴィア。もとよりそこに我が道はなかった」
天上界にて「トーマ」の前で跪く「シリウス」。
「ようこそ、翼咲き初めしアトランティアへ」
果たして本当に「太陽の翼」が「シリウス」であったのか。どうも、「太陽の翼」に対する憧れを利用されただけのような気がします。
とはいえ、過去に「トーマ」が「太陽の翼」に対して言及していたときも「アポロ」だけではなく「シリウス」も搭乗していたのもまた事実。
うーん、来週には回答が出るのでしょうか。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント