ガン×ソード_TV13
ep.XIII「夢の途中」
今日の「ガン×ソード」。ひと言で言ってしまうと「夜明けのヴァン」誕生です。
いよいよオープニングにも「カギ爪の男」が登場し、後半戦へと入ってきた「ガン×ソード」。
前回は「ヴァン」チームがバラバラとなり、「カギ爪の男」が初めてその顔を見せ、「オリジナルセブン」という敵の存在が明らかになるという怒濤の展開でした。
そして、その「カギ爪の男」へ「レイ」が小銃を発砲したところから今回の物語は始まります。
続けざまに打ち込まれる数十発にも及ぶ「レイ」の弾丸でしたが、「カギ爪の男」に致命傷を与えることはできませんでした。いや、かすり傷すら負わすことはできませんでした。
「やはり・・・か・・・」
ぼそりとつぶやいた「カギ爪の男」を、今度は近距離から倒そうと天井から降りてくる「レイ」。しかし、その攻撃は「オリジナルセブン」の一人、「ファサリナ」によって防がれてしまいます。
「同士・・・お怪我はありませんか?」
七節棍のような武器で「レイ」を退けた「ファサリナ」の問いに、何事もなかったの用に答える「カギ爪の男」。
「心配いりません。私にはまだやるべきことがある。それが私を殺させない」
しばし膠着(こうちゃく)状態に陥った「レイ」と「ファサリナ」。その後ろから「カギ爪の男」は落ち着いた表情で質問をします。
「銃使いの人、あなたに夢はありますか?」
この問いに対し「お前を八つ裂きにすることだ!」と怒声をあげるのは「レイ」。
※この落ち着き。今までも命を狙われた経験があり、かつ、同様に傷一つ負ったことがないのでしょうねぇ。
今の「レイ」には弟である「ジョシュア」の説得も耳に入りません。
「こいつを殺せるのなら、人殺しの人でなしで十分だ」
そう答える「レイ」を「素晴らしい」と賞賛する「カギ爪の男」。彼は「夢に殉ずる者の姿はこういうものです」と「ウェンディ」に説明さえします。
そして「レイ」には、「あなたの夢でしたら、私を殺してもらっても構いません」とも。
「しかし、今は駄目です。私には、やるべき事がある。それに比べれば、あなたの夢はあまりにも小さい。矮小といってもいい。・・・それと、あなたがなぜ私を殺したがっているのか、教えて貰えませんか」
この回答は「レイ」をますます怒らせる結果となりました。「カギ爪の男」は、自分の愛する妻「しの」を殺したことをつゆほども思っていないと。
「・・・あなたは、愛する者を失った。しかし、私がその人を殺したことが、それほど重大なことですか?・・・彼女は、あなたの胸の中で生きているのでしょう、ならそれで、十分ではないですか」
さらに「レイ」の神経を逆なでする言葉を続ける「カギ爪の男」。
「・・・しかし、あなたがどうしてもその喪失感を埋められないというなら、私がそれに変わる喜びを用意しましょう。・・・オリジナルセブンに入りませんか、そして、私を助けてください。それが私とあなた、双方の幸せですよ」
この言葉には今まで「レイ」とにらみ合うだけであった「ファサリナ」も一瞬どきり。一方の「レイ」は怒るのを止め、その場に膝を落とします。
「・・・もういい・・・今すぐ・・・死ねぇ!」
突貫する「レイ」に対し、七節棍にて銃を弾く「ファサリナ」。しかし、これはおとりでした。そのまま七節棍を掴むと「レイ」は一気に「ファサリナ」ごと引き寄せます。そして、彼女の体勢が戻らないうちに、一気に隠し銃を発砲する「レイ」。
「同志!」
「ファサリナ」の叫び声が響く中、恨み込められた銃弾は、「カギ爪の男」へ向かいその距離を縮めて行きます!
※ここまできても余裕の「カギ爪の男」。達観しているというのでしょうか。その理屈にしても、ちょっと常人にはついて行けないですねぇ・・・。(^^;)。
一方、「ヴァン」と「ガドヴェド」の「鎧」バトルもついに始まりました。
「オリジナルセブン」が保有する「最強の鎧乗り」同士の戦い。「ヴァン」も今までの相手とは勝手が違い、最初から気合い十分で戦いに挑みます。
剣と斧、お互いの武器を弾きあった両者は素手での殴り合い、格闘戦へと入っていきます。
「教えてもらおうか、ヴァン!私の決断を!・・・あの日、あの時、助けたお前が同志の命を狙う。だがその惨劇を起こした人は同志その人。・・・何が正義だ、何が罪だ。その答えを今、お前に問う!」
格闘術では「ガドヴェド」に分があるのか、押され気味の「ヴァン」。「ガドヴェド」は構わずに自分の「問い」を続けて行きます。
「私が過ちなら倒してみろ、それが私の贖罪だ。・・・私が正義なら、ここで倒れろ、それが私の断罪だ!」
殴り続けながらも「問い」を繰り返す「ガドヴェド」。「ヴァン」の「何を言っている」という言葉など、聞く耳持ちません。
「あんたの迷いなんか、知るかぁっ!」
※冷静に聞くと「ヴァン」に分がありますよ。かなり「ガドヴェド」、わがままです。(^^;)。
駅の周囲に多大な迷惑、甚大な被害を与えながら続けられる「ヴァン」と「ガドヴェド」の戦い。
しかし、これほどの戦いをすることが初めてなのか「ヴァン」の攻撃は精彩を欠いてゆきます。
「がっかりしたぞ、ヴァン。貴様は何一つDANNを知らない。まったくDANNを使いこなせていない。ただ動かしているだけだ、乗っているだけだ。それで復讐だの、敵(かたき)だの。こんな奴に、私は、何を期待していたというのだ!」
※ず、ずいぶん勝手な言いぐさだ。・・・でも、強いなぁ、このおっさん。
力ずくで叩きのめした「ガドヴェド」。そして、叩きのめされた「ヴァン」。
「まあいい、今こそ言おう、同志を、かつてのオリジナルセブンに引き合わせたのは、婚礼の前に導いたのは、この私だ。・・・同志の思想が、その夢が、腐敗した彼らを変えると思った。確かに同志は全てを変えた。彼らは土塊(つちくれ)に帰り、私は新たな夢を得た。そう、全ての原因は、いわばこの私なのだ」
※ガーン、衝撃の告白。・・・やっぱり「エレナ」はオリジナルセブンだったのですねぇ。道理で「鎧」や「改造」に詳しいわけだ。
ほとんどの客が逃げた中、レストランにてふたりの戦いを見つめる「オリジナルセブン」の残りのメンバ「ウー」「メリッサ」「カロッサ」の3人。
「相変わらず、無粋な戦いだ。やはり改造しなければ使い物にならない古いタイプ。・・・あの敵に至っては、無粋を通り越して無様ですらある」
テーブルへ置いたボトルのような物を持っていた鞄へ入れながら話す「ウー」に、「カロッサ」もっと辛辣なセリフを言います。
「動けてない全然、何であんな奴、入れるんだ、セブンに」
「さあな、同志の許可は得ているとはいえ、あれではただの感傷でしかない」
ふたりの会話を聞きながら、ひたすら食事に没頭していた「メリッサ」も最後にひと言だけ口を開きます。「可哀想・・・」と。
※古いタイプが「鎧」のことならば「DIABLO」も「DANN」も改造しないとダメだということ。乗り手であれば「ガドヴェド」が古いタイプということでしょうか。あと、あの「ボトル」は何?
ようやく訪れた千載一遇のチャンス。「カギ爪の男」へと放たれた弾丸、流された血、それは敵ではなく身内のものでした。
「なぜだ・・・なぜ・・・お前が・・・なぜ・・・ジョシュア!」
この男「レイ」にしては珍しく銃口を振るわせ、感情を表に出しています。その理由は、弟である「ジョシュア」を打ち抜いたため。そう、兄を人殺しにしたくない「ジョシュア」はとっさに銃口の前へと立っていたのです。
崩れ去る「ジョシュア」に駆け寄る「ウェンディ」。
そして、その間に「ファサリナ」に銃を弾かれる「レイ」。そこへ「カギ爪の男」がゆっくりと近づいてきます。
「何度やっても同じです。あなたの夢は私を殺せない・・・だから、一緒に夢を見ませんか。みんな仲良く、幸せに暮らす夢を・・・」
「レイ」の手を取るために右手を伸ばす「カギ爪の男」。その「カギ爪」に「レイ」は何を見るのか。
※こうして手を握り、同じ夢を見ようとしたのが、現在の「オリジナルセブン」なのでしょうが・・・かなりの変人揃いだろうなぁ。
「なぜ、なぜ私は、こんな流れ者にDANNを与えてしまったのか、オリジナルでもなんでもない、こんな野良犬に!」
ついに「鎧」自体にダメージを受けてしまう「ヴァン」。かつてないピンチを迎えた男に「ガドヴェド」は最後のチャンスだと、もう一度「仲間になる気はないか」と尋ねます。
「復讐だけが人生ではないぞ。新たな夢に生きるのも、また男の器(うつわ)というものだ。お前を一から鍛えあげてやる。平和をもたらす使者となれ。同志に会えば、誰であろうとその夢を分かり合える」
※こんな表情の「ヴァン」を見るのは初めてです。「鎧」にダメージを負ったから、「ヴァン」自身にもダメージになったのでしょうか。
「夢・・・か」
諦めたかのように、「カギ爪の男」との夢の共有を選んだかのように、両手でしっかりと「カギ爪の男」の右手を掴み、立ち上がる「レイ」。
笑みを浮かべる「カギ爪の男」に対し、「レイ」もまた笑みを浮かべます。しかし、その笑みは獲物を捕らえたハンターの冷笑でした。
「捕まえた!」
踵から地面へと放たれる何発かの銃声。それは、彼の「鎧」である「ヴォルケイン」を呼ぶ合図だったのです。
揺れる地の底、異変に気がついた「ファサリナ」が「レイ」を止めようとしますが、その武具を落としたのは「カルメン99」のヨーヨーでした。
「ハァイ・・・」
※彼女のレーダーは2次元レーダーだったのでしょうね。高さの座標がわからないから、一階ずつ確かめていったのだとすれば、ご苦労なことです。
「ヴォルケイン」の巨大な質量は「遺跡」調整中の研究員達にも捕捉されていました。その到着地点が「ファサリナ」の位置、ひいては「カギ爪の男」の位置であることに慌てる研究員達。そして、その情報は「鎧」、「Saudade」に乗り込んだ「ミハエル」にも伝わります。
「思い出させてやる、お前に・・・そう、これこそが、『しの』が造った『ヴォルケイン』だ!」
階下の建造物をなぎ倒し、吹き上がる噴煙、登場した巨大な姿、「レイ」が登場する「ヴォルケイン」の到着です。
※「Saudade of Sunday」は面倒なので今回から「Saudade」だけにしました。もう「鎧」と確定したので、いいですよね。(私は誰に断りを入れているんでしょう。
一方、「ヴァン」と「ガドヴェド」の戦いも終盤を迎えていました。
「なぁ、ガドヴェド・・・俺はあんたに感謝している。本当だ。だけどやっぱり、今のあんたと同じ夢は見られないよ。エレナはそんなことのために、俺を助けたわけではないから・・・」
勢いだけではなく、しっかりと自分を見つめ直した上での回答。その言葉に「ガドヴェド」も、もはや「問う」必要性を感じませんでした。
「わかった。もはや問うまい」
そして、ゆっくりと立ち上がる「ヴァン」。その目には先ほどまでの狂気は宿っていません。
「すまないな・・・さあ、行こうかDANN。さっさと済まそう」
※両者、最後の勝負。月も出ていますし、まさに時代劇のようです。
「ヴォルケイン」を呼び寄せた「レイ」は、「ファサリナ」を「カルメン99」が止めている間に最後の勝負を仕掛けようとします。
「逃げるんだジョシュア!・・・俺は今からこいつと共に死ぬ」
「ヴォルケイン」を遠隔でコントロールするスイッチを入れた「レイ」。命じる内容はもちろん、目的地、「レイ」が握った男への機銃掃射です。
「これは・・・思い出しました。これは地下資源利用の・・・」
ようやく「ヴォルケイン」から「しの」の姿を思い出した「カギ爪の男」。これこそが「しの」の形見だと言い放つ「レイ」に、「カギ爪の男」は「それは違う」と否定します。
「・・・この技術、設計思想、私の夢を支えるひとつになっている。ああそうだ、しのさんは私の中で生きている・・・ということは、あなたの夢はおかしい。生きている人の敵(かたき)なんて取れませんよ」
その言葉に「しのを汚すな!」と叫ぶ「レイ」。同時にスイッチを入れますが、そこへ飛び出してきたのは「Saudade」。なんと、機銃をその手のひらで全て受け止めます。卓越した操縦技術を見せた「ミハエル」はそのまま「カギ爪の男」と「ファサリナ」を回収。「ヴォルケイン」に乗車した「レイ」を吹き飛ばします。
「ミハエル兄さん・・・」
その姿を見つけた「ウェンディ」には一瞥も投げずに、飛び去りながら「ガドヴェド」へと連絡を入れる「ミハエル」。
※「ミハエル」には「ウェンディ」が見えなかったのかな。だとしたら、どうして「ウェンディ」には「ミハエル」がわかったのだろう・・・。
「本部へ戻ります」という連絡を「ガドヴェド」へ入れた「ミハエル」は、ちょうど「DANN」と「DIABLO」の上空を通ります。
そして、その一瞬、右手に乗せた「カギ爪の男」が「ヴァン」の視界を通りました。目を見開き、その姿をしかと捕らえる「ヴァン」。忘れるはずもないその男の姿を見たとき、彼の鼓動は高鳴り、自然と笑い声を発していました。
「見つけた・・・ハァッハァッハァッ・・・見つけたぞ!」
「Saudade」の姿に「人は明日に生きるべきもの」との答えを導いた「ガドヴェド」。
「過去に生きるお前は、次の一撃で断罪し、終わりにする」
その言葉を即座に否定するのは「ヴァン」。
「いいや、違うね。・・・これが始まりだ。やっと見つけた。あとは捕まえて、ぶっ倒すだけだ。・・・俺の旅は間違っちゃいなかった」
かつてない「ヴァン」の姿勢、その意気に「化けたな」と感じる「ガドヴェド」。
「しかし、所詮は付け焼き刃。私には通用しない!」
「ガドヴェド・・・俺はさあ、あんたが好きだった。頑固にてめえの掟を守るあんたが。・・・今でもそうだ、だから、あんたが邪魔なら力ずくで押し通る」
剣と斧、互いの必殺技がお互いの「鎧」を狙い、交差する。その瞬間、大気圏をも突き破る波動が、戦いを見物する「ウー」「メリッサ」「カロッサ」にも伝わりました。
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沈黙の時が流れ、最初に言葉を発したのは膝を屈した「ヴァン」でした。
「ガドヴェド・・・」
それに対し、息を呑んだまま答える「ガドヴェド」。
「・・・なんだ」
「いつか、同じ夢の話をしよう」
「・・・楽しみだ」
そして、わき上がる青い血・・・「鎧」の血液が派手に空を汚してゆきます。人で言えば、のど笛を切り裂かれた「鎧」。それは「ガドヴェド」が操る「DIABLO」から発した物でした。
「私の・・・私の夢が散っていく・・・私が犯した、罪と共に・・・」
その姿を見届け、「ウー」達もまた、席を立ちます。
「・・・死んだの?」
「あぁ・・・見事だった」
連絡はまた「カギ爪の男」や「ファサリナ」、「ミハエル」へも伝えられました。
「そうですか・・・ガドヴェドくん、君は本当に一途な人だ。ありがとう」
「・・・羨ましい」
人々の感想は様々なれど、この場で一番感傷的になったのは「ミハエル」でした。「鎧乗り」の師として、先輩として、彼に生き方を教えてくれた男「ガドヴェド」。彼の死は「ミハエル」の進む道に、もはや師は居ないことを示しています。
「・・・ガドヴェドさん・・・」
※涙を浮かべる「メリッサ」や「ミハエル」。私も涙。(T_T)。
兄を何度も止めると誓った「ジョシュア」。
仕事半分、プライベート半分と追いかけることを誓う「カルメン99」。
「ミハエル」が捨てた銃を拾い、自分で進む道を選んだ「ウェンディ」。
そして・・・「ヴァン」。
長い、長い一日が終わり、彼らはまたチームを組むことになりました。
変わったことは・・・「ヴァン」が「夜明けのヴァン」になったこと。そして、それぞれの決意。また「カギ爪の男」達を追う旅が始まります。
先週よりはわかりやすかったです。「ガドヴェド」がこんなに早く退場するのは意外でしたが、あとは収まるべき場所に収まった感じですね。ところで、「オリジナルセブン」の欠員は誰が収まるのでしょう。来週の予告に出たレディは・・・違うでしょうね。(^_^;)。
Turn in next time for more action and adventure! Are you ready?
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