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うえきの法則_TV24

第24話「少年ロベルトの法則」

正直、こういう過去話は苦手です。見ていて切なくなってしまうから・・・。でも、頑張って書きます。

「ロベルト・ハイドン」が暮らしていた孤児院。ある日、院長は「大事な仕事がある」という理由で食料品の買い出しを子供達6人に任せます。そして、その中に「ロベルト」の姿もありました。
市場にて、美味しそうなリンゴを手にする女の子でしたが、売り場のおじさんはそれを取り上げて、こう言います。
化け物の仲間め、汚らわしい手で触るんじゃねえ!・・・まったく売り物にならなくなっちまうぜ」
そして、彼らの扱いは他の店でも同様でした。
「駄目だ駄目だ、お前らに売るものなんてひとつもあるものか!
そんな店主を真っ直ぐな瞳で見つめる「ロベルト」。その眼差しに店主は言葉を失いますが、決して商品を売ってはくれませんでした。
「ロベルトは何も悪くないのに、よってたかって!」
大人の非道な振る舞いに、憤(いきどお)る子供達。
そんな彼らにひとつの不幸が訪れます。
「あっ・・・ない、お金がないよ!
3日分の食費を失った子供達。パンとスープしか食べることのできない彼らにとって久しぶりの御馳走は、夢、幻と消えてしまいました。
それでも、お金を後払いにして、食料品を買うことを思いつきますが、常日頃から「ロベルト」と行動を共にする子供達を、町の人達は信用してくれません。
「僕たち、嫌われてるし、ロベルトが一緒じゃ誰も・・・
つい、口に出してしまった言葉は、「ロベルト」の心をナイフのようにえぐっていきます。
こうしたことは、珍しいことではない。表情を変えない「ロベルト」の顔がそのことを物語っています。(T_T)。

「ねえ、僕たち、友達だよね・・・」
彼らにその表情を見せずに問いかける「ロベルト」。しばしの沈黙こそありましたが、孤児院の仲間の声は、明るく「ロベルト」に届きました。
「そんなの、当たり前だろ!ばーか、友達に決まっているだろう!」

ようやく、笑顔を見せる「ロベルト」。自分が一緒にいれば、買える商品も買えなくなってしまう。そう思った彼は、孤児院へと一人帰って行きます。
「僕、先に帰ってるよ」
「ロベルト」を見送る子供達。その中、一人の子供が問いかけます。誰も、答えることのできない問いかけを・・・。
「ロベルト、本当に人間なのかな・・・」
夕刻の中、笑顔を浮かべて走り去る「ロベルト」。目の前を美しい夕日がゆっくりと沈んでいきます。
一方、おなかをすかせた子供達の前に、一件のパン屋が見えてきました。一仕事を終えた店主が、こっくりこっくりと寝入る中、焼きたての香ばしい匂いがたまらない魅力を持って、彼らを誘います・・・
※すっごい嫌な予感が・・・ああ、続きが見たくない~。(>_<)。

夜になっても戻らない子供達を一人待つ「ロベルト」。そこへ、玄関のドアが開く音が聞こえます。
「帰ってきた」と玄関へ急ぐ「ロベルト」。しかし、その目に映ったのは、棍棒やすきを持った店主達。そして、泣きじゃくり、下を向いた子供達でした。
「こいつらが白状したんだよ。お前に脅されて、いやいや食べ物を盗んだってな!
脅して無理矢理悪事をはたらかせるとは、とんでもない奴だぜ」
その言葉に衝撃を受ける「ロベルト」。「嘘でしょう・・・」と仲間達を見やりますが、皆、下を向き、答えてはくれません。
そして、棍棒が一人の子供の前へと突き出されます。ビクッと震える子供、彼は「ロベルト」のことを「友達」だと笑って答えてくれた仲間でした。
「お前らはこいつに脅されたんだよな・・・」
「・・・ロベルトに無理矢理脅されました・・・」
心臓の鼓動が高鳴り、耳に入る言葉を拒否する「ロベルト」。しかし、繰り返される答えは非情にも同じ響きを持って彼の心へと突き刺さります。
たまらずに走り出し、逃げ出す「ロベルト」。
「嘘だぁっ!」
涙を滝のように流しながら駆ける「ロベルト」を呼び止めたのは、優しい、院長の言葉でした。
「こっちだ、ロベルト!こっちだ。さあ、早く、ここへ隠れるんだ
「ロベルト」を招き寄せる院長に従い、彼は小屋の中へと隠れます。「良かった、院長先生なら信じてくれる」その思いを胸に、ほっと一息つく「ロベルト」。しかし、彼の耳に聞こえてきたのは金属的な施錠の音でした。
「・・・院長先生、院長先生!」
「ロベルト、お前を町の人達に引き渡す」
思いもしない言葉に、ドアを叩き真意を尋ねる「ロベルト」。それに対する院長の言葉は、あまりにも理不尽な、だけれども悲しい世界の一端をあらわす答えでした。
「・・・ロベルト、お前はいい子じゃないんだよ。・・・ロベルト、人を傷つけたり、盗みをはたらいた人は刑務所へ入れられるよね、なぜだか分かるかい?・・・怖いからだよ、怖いから閉じこめるんだ。怖い人は悪い人、そしてロベルト、お前は誰よりも怖いんだ。・・・お前を好きになれる人なんているわけない!
鬼だ、あんた・・・。(T_T)。

「だったら、だったら最初から僕を引き取らなきゃ良かったじゃないか!」
もっともな疑問をぶつける「ロベルト」でしたが、院長の言葉は、彼をさらに奈落へと突き落とすのでした。
お金だよ、お前を引き取る代わりにたくさんのお金が貰えたんだ。お前を手放せば、お金は返さなければならない。・・・だが、お前が罪を犯して捕まったとなれば話は別だ。お前を悪い子として町の人に引き渡せば、お金は返さんでもすむ
ついに精神に異常をきたし始める「ロベルト」「僕は悪い子・・・僕は悪い子・・・」とつぶやきながら、天界の力を解放しました。
「ははははは・・・ひゃひゃひゃひゃ・・・」
目の焦点も合わないまま、「鉄(くろがね)」を乱射し、町を崩壊させていく「ロベルト」。
「消えちゃえ・・・消えちゃえ・・・みんな、消えちゃえ・・・」

※非道いよ!目暮警部 (おい 。それにしても、院長に多額のお金を渡した人物、やはり天界人でしょうね。・・・こうなることを予測して、彼を院長へ引き渡したとしたら・・・。考えすぎだろうなぁ、いくらなんでも非道すぎるし、ねぇ。

「5才の僕は町を滅ぼした。でも僕は院長先生に感謝しているんだ。あの人のお陰で、このように正義なんてものが存在しないとわかったからね。・・・人間の正義なんて、しょせんは怖いものにふたをするための言い訳だ。人間の正体は、恐がりで弱虫のくずなのさ。・・・だから、僕が人間達の化けの皮を引っぺがしてやるんだ。世界が消えるという究極の恐怖でね」
「ロベルト」の独白に、まさに言葉もでない「森あい」に「鈴子・ジェラード」、そして「佐野清一郎」。
しかし、彼だけは、そう、「植木耕助」だけは違いました。

「・・・ひとつだけ、はっきりした。やっぱりお前をこのバトルで優勝させるわけにはいかない。・・・だって、悲しすぎるだろう。そんなことをしても、お前、幸せじゃねえ
「植木」の言葉に瞳を動かす「ロベルト」。
「やはり君はここで消えてもらうしかないようだね」
流石に大人物「植木耕助」。あの「ロベルト」の独白の後、この言葉が出るとは。彼の強さは肉体的強さだけではなく、メンタルな部分。バカだからこそ、真実を見つけるのが早いのかもしれません。

いよいよ、いよいよ「ロベルト」との一騎打ちに挑む「植木」。このバトルは壮絶な戦いになりそうです。
「・・・ここで生きて帰れるのはどちらか一人」

27thステージ -VS 新・ロベルト十団-
 プレイヤー:究極のエコロジスト「植木」
 エネミー :シャボンだけではなかった「ロベルト・ハイドン」
 ステージ :「???フィールド」
 仕掛け  :場外は奈落。底が見えず。特に障害物、仕掛けは無し。
 勝利条件 :生か死か?

初の天界人バトル。両者とも神器を駆使してのバトルの開始です。
まずは五つ星の神器「百鬼夜行(ピック)」をぶつけに行く「植木」。これに対して巨大な二つ星の神器「威風堂堂(フード)」で防ぐ「ロベルト」。
「あいつの神器も力と合体して、でかくなってやがる、耕助、やはり奴もネオだ!」
「天界獣(テンコ)」は、五つ星を二つ星で防げるのはおかしいとも言いますが、「条件は互角」と「植木」は戦いを続行します。
「互角・・・何を言っているんだい。教えてあげよう。君が僕に勝てない理由が3つある」

【植木が勝てない3つの理由】
 1つ目:「ロベルト」は十つ星、「植木」が六つ星と実力に差があるから。
 2つ目:「植木」は、「天界人が力を得ると神器が力と一体化する」ことを知らなかったこと。
 3つ目:「ロベルト」は神器を最強にする力を選んでいたこと。

 ※ちなみに、「ロベルト」が選んだ能力は「理想を現実に変える力」・・・これまた卑怯~!。

一つ星の神器「鉄(くろがね)」を「絶対に命中する理想の大砲」へ進化させ、「フード」を「絶対に壊れない理想の盾」へと進化させていた「ロベルト」
言葉通り、「植木」が「フード」を出しても「ロベルト」の「くろがね」はそれを避け、「植木」を追尾して攻撃してきます。
「力はね、能力者の実力次第で成長するんだよ、これまでと比べものにならない、レベル2へね」
地面を這う、青い影へと姿を変えた四つ星の神器「唯我独尊(マッシュ)」を出した「ロベルト」。さらに色を赤へ変えることにより、触れているものの重力を操作し「植木」を飲み込みます。
※この青と赤については、シャボン玉で使っていましたね。

まさに強すぎる「ロベルト」に手も足も出ない「植木」。しかし、「植木」は逃げることをせず、「ロベルト」へと立ち向かっていきます。
ロベルト!確かに人間は弱虫かもしんねえ、でも、俺の言っている正義はそうじゃないんだ。コバセンは命をはって俺を助けてくれた、犬のおっさんもな。・・・人間は弱いけれど、強くなれるんだ。大切な人を守ろうとするとき、正しいと信じたことを貫こうとしたとき、自分の中の弱虫に打ち勝って、強くなること。それが俺の正義だ!
再び舞う「ロベルト」の「くろがね」。「植木」も「フード」で防ごうとしますが、やはり避けられ、確実に「植木」をロックオンします。
「・・・もっと、もっと強くなるんだ!」
自らの正義を示すため、「ロベルト」を悲しみの連鎖から解き放つために、かつて無いほど集中する「植木」。
彼の右腕が緑色に発光し、その叫びが頂点に達した瞬間、一つの奇跡が起こりました。
「くろがね」「ピック」、三つ星の神器「快刀乱麻(ランマ)」、「マッシュ」・・・同時に呼び出された「植木」の神器が、彼を守り、「ロベルト」を攻撃します。
「馬鹿な!」
「ロベルト」の「フード」も「植木」の「ランマ」「ピック」は止めますが、間隙を縫って「くろがね」が直撃!
「・・・なるほど、それが君のレベル2か・・・だが、それでは僕をまだ倒すことはできない
「絶対命中」から「絶対粉砕」へ理想を変えた「くろがね」をぶつけてくる「ロベルト」。さらに「くろがね」の連射により、「植木」の神器を飛ばし、追撃を加えます。
※まるで「孫悟空」のように、バトル中に進化する「植木」ですが、「ロベルト」との差はまだ大きいか・・・。

「人間は他人のために強くなれるって言っていたね。・・・そんなことはありえないと証明してあげよう。君が降参しないで命を投げ出すのなら、他の3人は逃がしてあげる。でも、降参するなら、君を助ける代わりに他の3人の命をもらう・・・」
「どうするもこうするも・・・仲間の命の方が100万倍大事に決まっているだろう!」
※ここまでベクトルが違うと、一回転して同じになってしまうのでは?と考えてしまうほど、価値観が異なる二人。持って生まれた性格というよりは、育った環境が大きいのかな

超巨大「マッシュ」を「ランマ」で叩ききる「ロベルト」。その間に六つ星の神器「電光石火(ライカ)」で背後に回った「植木」は「ロベルト」を押さえつけ、自らの「くろがね」で倒させようと試みます。
「・・・まだまだ甘いね」
目前に迫った「絶対粉砕のくろがね」をシャボン玉で包み、天井へと逃がす「ロベルト」。続けざまに「ランマ」でとどめを刺そうと「植木」へ振りかぶります。
「ふふふ・・・僕をはめたことは褒めてあげる。でも結局、君は僕に勝てないんだよ」
その時、地面へ巨大な影が広がり、思わず天井を見上げる「植木」。「ロベルト」の「くろがね」がその名の通り天井をも粉砕し、巨大な岩盤が落下してきたのです。
避ける暇なく「ロベルト」の上に落ちてくる天井。勝利を確信した「森あい」が「植木」へと声をかけますが、彼女が見た光景は、「植木」が身体をはって「ロベルト」を助け、代わりに岩盤の下敷きになっている姿でした。
助けられたときの「ロベルト」の格好がちょっとお間抜け。ああ、唯一和むシーン。(´ー`)。

「・・・なぜだ、なぜ僕を助けた!?自分が死ぬかもしれないのに・・・何故だ!」
叫びにも似た「ロベルト」の問いに「気がついたら助けていた」と答える「植木」。自分の価値観で計ることのできない初めての人間、「植木」の存在が「ロベルト」にどのように影響するのか・・・。

超、長文~。すみません、今回はまとめられない~。
Aパートは涙、涙だし、「ロベルト」との戦いが始まったときに、「続きは来週」かと思うほどの中身の濃さ!
バトルも良いですが、やはり今回はAパート。悲しき「ロベルト」の過去ですよ。
あんな人間なんていない、自分ならあんな大人ではありえない、子供達だってもっと仲間を思いやるはず・・・と声を大にして言いたいところですが、「化け物」と、少なくとも皆がそう思っている状況で、果たして今の心情と同じ行動を自分が取ることができるのかと考えたとき、「絶対」とは言えない弱い自分も感じていたり・・・。考えさせられてしまいます、本当、今回は。

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 ちょっとお疲れモードで、更新が遅くなりました。すみません。  本日は出かけておりましたのでビデオ録画見。  先週の出来が良かっただけに、期待したい気持ちと、期待しすぎち [続きを読む]

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