フルメタル・パニック!TSR_TV08
Scene08「ジャングル・グルーブ」
放送がすごく久しぶりだったため感想を書いていたのを忘れていました。
さて、メリダ島へ着陸した航空機の中から登場したのは「ベルファンガン・クルーゾー中尉(声は小山力也!最近、アニメへの出演が多いです)」。
そして、もう一機の機体からは「千鳥かなめ」の護衛を解任され、意気消沈の「相良宗介」が。
※心ここにあらず・・・というか、いつにも増して暗いオーラが。(^^;)。
「宗介」は帰投後、すぐに上官への面談を求めます。そう、今回の決定を下した張本人「テレサ・テスタロッサ大佐」へと。
「大佐殿、相良軍曹が参りました」
執務室へと入ってきた「宗介」は、表向きはいつも通り、上官を前に文句の一つも言いません。
「・・・かなめさんにお別れは言ってきましたか」
「いえ」
「私に何か言いたいのでしょう」
「いえ、何も」
それでも、「テッサ」が今回の命令を下したのが自分と情報部の判断であると告げると、「宗介」は情報部に対する不満をぶつけてきます。
「情報部は彼女の護衛を十分に果たしていないと、再三にわたり説明して参りました。・・・彼女の護衛には自分が適任、そう考えておりました、大佐殿」
※表向きは普段通りでも、やはり、らしくはないですね、「宗介」は。
「あなたには他に集中すべき仕事があります。・・・アーバレストです。あの機体の扱いに専念してもらいます。・・・開発者は既に死亡していて、あの機体の設定を変更することができません。アーバレストのラムダドライバはあなた以外では起動しないのです」
「アマルガム」が投入してくる「ラムダドライバ」搭載の機体、複数の機体が扱える「アマルガム」に対して、「ミスリル」が保有する機体は現状「アーバレスト」ただ一機。
「テッサ」が「かなめ」の護衛よりも、こちらの仕事を優先させたのは、ごく当たり前の選択といえるでしょう。
※「アーバレスト」の開発者は既に死亡。結構大事な言葉かと。
一方、「アーバレスト」に対して不信感を募らせている「宗介」が心地よく任務に専念できないのも、また事実でした。
「それはご命令でしょうか」
自発的に命令を享受し、実行することができない「宗介」※軽い反抗期みたいな・・・。
それに対して、ついに「テッサ」は自分の感情を爆発させます。
「それで納得してくれるなら命令でも何でもします。・・・あなたは気楽でいいですよね。私を恨んでいれば気が紛れるんだから。だけど私は、部下の安全を考えなければならないんです!・・・いつも私が、どんな気持ちで艦長席に座っているのか、あなたにわかるの!・・・あなたって最低!従順で優しいフリをしているけれど、本当は非道いエゴイストなのね。しかも自分を偽っている・・・はっきり言ったらどうなんですか、俺はあの娘と一緒にいたい、邪魔をするなって!・・・そう言ってくれた方が、きっと楽です」
「テッサ」の言葉にはっとする「宗介」。自分でも気がついていない、気がつこうとはしなかった気持ちを見透かされた「宗介」は反論することもできずにただ立ちつくすだけでした。
※ここまで「テッサ」の感情が爆発したことは過去にありませんでした。公人としての願い、私人としての思い、全てが込められた、人間らしい言葉になっています。
続いて、着任の挨拶に訪れた「クルーゾー」。彼は自分の部下達への挨拶代わりに試したいことがあると言います。
「・・・少々、手荒になるかもしれませんが」
※うーん、迫力。何をやらされるのでしょうか。(^^;)。
一方、「ミスリル」内部のバーで「クルツ・ウェーバー軍曹」とひとときの休息を楽しむ「宗介」。帰投後、一番安らいだ時間かもしれません。
「・・・大佐殿の主張は正しい。確かに、俺が無理に千鳥を護衛する理由はない。適材適所を考えれば、これまでの処置は・・・やはりおかしかったのだろう。・・・しかし、道理だけでは・・・いや、何でもない」
※「クルツ」でなくてもずっこけますよ。もう少し、自分の気持ちを吐露(とろ)できると楽に生きられるでしょうに。
そのバーへ姿を見せた「クルーゾー」。二人の姿を見かけた彼は、「クルツ」の隣へと腰掛けます。
「・・・すみません、中尉殿。別の席に移ってくれませんかね。ここの3席分は、俺らSRP、特別対応班のささやかな指定席なんですよ、あんたはそこに座っているわけ」
その席に座っていた人物、それは亡くなった上官「ウルズ1」のコールサインを持つ「ゲイル・マッカラン大尉」でした。
「なら席を移る必要はない。その男は腰抜けの、無能な男だった」
一気に緊張感の走るバー。「クルーゾー」の言葉は、「クルツ」と「宗介」を刺激します。
「・・・強烈だな・・・聞いたか、無能だってよ」
言葉の直後に乱闘を仕掛ける「クルツ」。しかし、「クルーゾー」は持ち前の体術であっさりと攻撃をかわすと、逆に「クルツ」を叩きのめします。
「お粗末な忍耐力だな、軍曹。・・・軽い脳震とうだ、しばらくは立ち上がれんだろう。その軍曹といい、死んだ大尉といい、ここのSRPは間抜け揃いのようだ。失望したよ」
さすがの「宗介」も「クルーゾー」の言葉に怒りを感じ、発言の撤回を求めます。
それでも、自分に対して殴りかかることもできない「宗介」に対して、「クルーゾー」は一つのゲームを持ちかけます。
「マッカランとやらの名誉を守りたいのだろう?・・・私も丁度退屈していたところだ。ついてこい」
※見事に挑発に乗せたというところですね。「クルーゾー」はなかなか手強い人物のようです。
ところ変わって「ベノム」を「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」、「夏玉芳(シャ・ユイファン)」に奪われた「アマルガム」の基地。
さぞや意気消沈の「ゲイツ」かと思いきや、彼は意外にも余裕の表情。ASの補給に来た「レナード」が姉妹の処置について質問しますが「黙ってみていろ」と返すのみ。
「わかった、そういうことか。・・・あなたの流儀に従うよ」
そして、その「ユイファン」は、東京へと送り込んだ「ユイラン」から「かなめはいつでも殺せるよ」との連絡を受けていました。
「そう、指示を待ってね。・・・先生は大丈夫よ。まだしばらくは」
※「ゲイツ」様の余裕な表情は意外でした。前回までは結構追いつめられた表情だったのですが、何か秘策が?
「ゲームだと・・・これが!?」
AS同士による模擬戦を行うこととなった「宗介」と「クルーゾー」。ここにいたり、初めて彼は自分が新たな「ウルズ1」だと名乗ります。
一方、その機体が地中海で彼らを救ったものとわかった「宗介」は、その見事な操縦術を思い出します。
「パワーは互角、そして、テクニックも悪くない。だが・・・思った通り、二流の操縦術だ」
「アーバレスト」に乗り込んだ「宗介」を相手としない「クルーゾー」。続いて、彼は単分子カッターを駆動させ、真剣勝負を挑んできます。
「・・・こういうやり方は、感心しませんな」
高台の「メリッサ・マオ曹長」の機体を経由して、模擬戦を観戦していた「テッサ」と「リチャード・マデューカス中佐」。
「許可したのは私です。こうでもしないと、アーバレストの本来の力は引き出せないでしょうから」
「それでは戦力になりません。必要なときに確実に作動する信頼性。それでこそ兵器システムの命です」
※ここは「マデューカス中佐」に同意です。兵器とは、まさにそうでないと。
「・・・くそっ」
「クルーゾー」に翻弄され、手も足も出ない「宗介」。「ラムダドライバ」の使用を暗に指示され、使おうとする気持ちとは別にブレーキ祖駆ける彼の中の思い。
「・・・しかし、あれは・・・あれは!」
「宗介」の迷いに、「ラムダドライバ」は反応することはありませんでした。
「・・・しょせんは飼い犬ということか」
ノックアウトされた「アーバレスト」。そして、病院のベッドで横たわる「宗介」
「・・・あっさり返り討ちだって?なんてざまだよ。・・・お前も奴もおとがめなし。どうやら、茶番劇だったようだぜ」
「クルツ」の言葉に起きあがる「宗介」。彼へと近づいてくるのは「クルーゾー」でした。
「相良軍曹、なぜ自分が敗れたかわかるか?」
「技能の差です」
「違う、もっと根元的な理由だ。どんな技能でも埋められない、致命的な。・・・お前はあのアーバレストを嫌悪している。・・・動作の全てに迷いがある、焦りがある、心ここにあらず。ラムダドライバなどどうでもいい、それ以前の問題だ」
たった一度の戦いで「宗介」の抱える課題を見抜いた「クルーゾー」。彼はさらに言葉を続けます。
「よく聞け、軍曹。我々が使うASという兵器は只の機械ではない。鍛え抜かれた戦士の肉体のさらなる延長なのだ。操縦者の心はそのまま機体に現れる。・・・自身の肉体を信じられない男に、これからの敵は決して倒せないと知れ」
※「クルーゾー」の赴任で、「宗介」はさらなる強さを手に入れることができるのでしょうか。まずは「アーバレスト」を信じること。それを認めることが、今の彼にできるのでしょうか。
「・・・あなただったのね。1年半ぶりかしら。・・・この部屋はマッカラン大尉の部屋だったのよ」
「マオ」と「クルーゾー」は知り合いでした。そして、「マッカラン大尉」は彼の上長、同じチームのメンバだったのです。
「・・・メリッサ。俺と大尉が戦友だったことは黙っててくれ。連中に遠慮されては困るからな」
いよいよ動き出した「ユイファン」。「ベノム」に乗った彼女は香港の町で活動を始めます。そして、その連絡は「トゥアハー・デ・ダナン」の「テッサ」達の元へも届けられたのでした。
「ベノム」に対抗するには「ラムダドライバ」の起動は欠かせません。しかし、今の「宗介」は「アーバレスト」を信じられない状態。果たして、「ベノム」との戦闘までに彼自身の問題は解決するのでしょうか。
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