フルメタル・パニック!TSR_TV12
Scene12「燃える香港」
「○○○○」復活!だがしかし・・・。(>_<)。
香港問題解決のタイムリミットは本日6時と決しました。時間のない中、「相良宗介」と「アーバレスト」が使えず「ベノム」との対決に苦戦が予想される「ミスリル」陣営。
追い打ちをかけるように「アマルガム」までもが香港へと上陸してきます。
※「テレサ・テスタロッサ大佐」の兄「レナード」、そして「ゲイツ」・・・役者が揃ってきました。
「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」との定時連絡か、彼女の携帯電話に連絡をいれた「夏玉芳(シャ・ユイファン)」。しかし受話器の向こうから聞こえてくるのは「ゲイツ」の嘲り声。
そう、愛する妹は既にこの世には存在しないのです。
※通話を切り、顔を少し歪める「ユイファン」が痛々しい・・・。
一方、「ミスリル」現地情報部「ハンター」の元へ訪れる人物が一人。受付の制止を振り切って部屋へ入ろうとする来客の声はうら若き女性、その正体は・・・?
※・・・まあ、バレバレですが。(^^;)。助けた「レイス」から情報を収集したということでしょうが、ちょっと展開に無理があるような気も・・・。
そして、自分のやることをようやく見つけた・・・というよりも、他にすることのない「宗介」は、暗号に従い自分を探していた人物へと出会います。
「・・・中国人の娘からこれを渡すように頼まれた」
それは、一枚の地図。○のつけられた場所へと向かった「宗介」は、見通しの良い場所に狙撃の心配をしながらも、しばしそこへと腰掛けます。
そんな彼を見張っていたかのように隠された携帯電話から突如、着信音が。
「・・・相良宗介だな・・・公園北出口にタクシーが待っている、それに乗れ」
まるで身代金の受け渡しを行うかのように慎重な相手とのやりとりの後、ようやく「宗介」は中国人の娘・・・「ユイファン」に会うことが叶いました。
「お前は・・・」
「聞いてどうする・・・お前の後ろのビルの二階へ行け・・・あの方がお前を待っている・・・ここの地名を思い出してみるがいい・・・」
「ユイファン」の言葉にあたりを見回す「宗介」。目に入った看板には「九龍」との文字が書かれています。
「九龍・・・カオルン・・・」
一気に噴き出した汗は、その人物が「宗介」にとってどういった人物なのかを表していました。拳銃を構え慎重にビルへと潜入する宗介。
※先ほどまでの惚けた様子はどこへやら。まだまだ本調子にはほど遠いですが、気を抜けば殺される相手との対面ですから、緊張感はかなり「宗介」をまともに戻します。
住人もおらず、真っ暗な部屋の中には不似合いな医療機器の明かり。そこから伸びるコード類はベッドの上の一人の男へと繋がれていました。
「よう・・・三ヶ月ぶりかな・・・あえて嬉しいぜ、カシム」
全身を包帯で巻かれ、片眼で「宗介」を見やる男・・・その男の名前を「宗介」は即座に記憶の底から呼び起こします。死者に属するはずのリストから浮かび上がった名前は・・・。
「ガ、ガウルン・・・」
「トゥアハー・デ・ダナン」での戦い。そこで海へと落とし自爆したはずの男・・・それが重傷とはいえ生きていようとは。「ラムダドライバ」の所為で生き延びたと語る「ガウルン」。彼は「宗介」と話をするだけのために「ベノム(=コダール)」を香港で暴れさせて「ミスリル」を呼び込んだと言います。
「・・・ハミドラーっていうのは、元電気屋のお前の仲間、ツィムシャツォイのハミドラーに会えというメッセージを出せば、お前ならヘルマジスタン人の電気屋を探し当てる・・・」
※「ミスリル」、「アマルガム」、そしてなにより香港にとっていい迷惑ですが、「ガウルン」ならそんなこと、意に介さないでしょうねぇ・・・。
「・・・お前の背後にいる組織について話してもらおう」
現在は任務放棄中の「宗介」ですが、根は真面目・・・今回戦っている「ミスリル」に対抗しうる組織についても気になるところです。
「・・・教えてやる。アマルガム、それが俺の雇われていた組織の名だ。組織の目的は最新兵器の研究開発とその実戦テスト・・・そのために地域紛争も仕掛ける。・・・今回の騒ぎは俺の独断さ。今頃アマルガムは俺たちを見つけようと慌てふためいているだろうねぇ・・・」
その言葉の直後、ビルを襲う地鳴り。窓に目をやった「宗介」はそこに「ベノム」の姿を見ます。
「ユイファンか・・・」
「そろそろ参ります・・・さようなら、先生・・・」
それが今生の別れと知っていたのでしょう、「ユイファン」は「ベノム」にて、丁寧な礼を行い、市街地へと去って行きました。
「・・・昔、ユイファン、ユイランという双子のガキを育てたことがあってなぁ・・・お前によく似たガキどもで、今でも犬のように忠実だ。この騒ぎも俺があいつらに命じて起こしたものだ。・・・だがそのユイファンも今夜、ミスリルとやりあって死ぬだろう、でなきゃアマルガムの実行部隊に殺されるか・・・恐ろしい連中さ、その部隊の指揮官が凄腕のイカレ野郎でな。お前の仲間じゃあ歯が立たないだろうぜ。・・・出会った途端、皆殺しだ」
セリフに被さって映る「ゲイツ」の姿。彼とその仲間達は5体もの「ベノム」に搭乗し、「ユイファン」を追いかけます。そして、それを見送る「レナード」の姿。
「アマルガム・・・その組織にウィスパードと呼ばれる人間はいるのか?」
「Yesだ。主要メンバの一人になっている」
彼の言葉に「宗介」はどうして「千鳥かなめ」を「アマルガム」は狙うのかと尋ねます。既に「ウィスパード」を有しているのであれば必要ないのではないかと。
「完全じゃないからさ。・・・ウィスパードがもたらす知識にはそれぞれ違いがあるそうだ。ラムダドライバの技術理論に強い個体もあれば、潜水艦技術くらいにしか力の出せない個体もある。だから新しいウィスパードが発見されると、それがどの分野に強いのかを特定する必要がある」
※「ガウルン」の言葉によれば、「レナード」が「アマルガム」の主要メンバ。そして「テッサ」はあまりたいした能力を持たない「ウィスパード」となりますが・・・。
さらに情報を求める「宗介」に「この話は本題ではない」と拒否する「ガウルン」。彼は自らの命にこだわりを持っていないため、拳銃による脅しも意味をなしません。
そこで「ガウルン」は突然、初めて「宗介」に出会ったときの話をし始めます。そして今の「宗介」を見やる「ガウルン」。
「・・・ハンカ自治州で再会したお前の目も変わらず美しいものだった・・・人間の弱さを全く持たない目だ・・・それが、なんだその面(つら)は?」
※ちょっと子供時代の「宗介」の目が輝きすぎな気もしますが、「ガウルン」アイということで。
「アマルガム」に引き続き「ミスリル」も「ベノム」の位置を捕捉しました。
「・・・ARX-7に緊急展開ブースターを装備させてください。ボクサー散弾砲を持たせてエレベータに待機!」
「テッサ」の命令に「アーバレスト」の使用は禁じられているはずと異議を唱える「リチャード・マデューカス中佐」。「テッサ」はおとりに使うだけと自分の意見を突き通しますが、「マデューカス中佐」は「私情による間違った命令」だと切って捨てます。
「学校のクラブ活動ではないのですぞ!・・・今回ばかりは黙りません。あなたは私情をはさみ、上層部の命令までねじ曲げようとなさっている」
今までのたび重なる疑念が確信に変わり・・・(というほどではありませんが)、「テッサ」に意見を上申する「マデューカス中佐」。
しかし、あくまで「テッサ」は皆の安全を考えた最善の策だと却下します。
「・・・お望みなら認めましょう。私は彼が好きです。・・・でも、そんな私情は関係ない。彼はきっとまたやってくれます。私たちを見捨てたりはしない。どんなに今がダメでも、必ず立ち直ってここに帰ってきます!」
最終的に自分の判断を信じるのか、信じないのかと選択を迫る「テッサ」。・・・しばしの間が空き、「お強くなられましたな」と心の声を発した「マデューカス中佐」の選択は・・・。
「アイ、アイ、マム!」
※視聴者の声を代弁してくれた(冗談 、「マデューカス中佐」。あまり人気はないかもしれませんが、彼こそが「テッサ」の父親役なのだなと私は思っています。
「私は皆に無事に帰って欲しいんです・・・」
「テッサ」の言葉は有志によって「メリッサ・マオ曹長」や「クルツ・ウェーバー軍曹」達、AS隊員にも流されていました。指揮官の本心に意気が上がる彼らはついに「ユイファン」が搭乗する「ベノム」と対峙します。
長距離射撃、ヒットアンドウェイによる一撃離脱、巧みなチーム戦闘により、致命的な被害は避けられるものの、決定打を与えることのできない「マオ」達・・・。
一方、「ガウルン」と「宗介」の対話も佳境を迎えようとしていました。
「・・・俺と同類のくせに、何を今更、普通の奴みたいになろうとしているんだ・・・」
「ミスリル」への所属、学校、仲間・・・それらが「聖者カシム」を「只の相良宗介」へ変えたと笑い、あざける「ガウルン」。
「宗介」はその言葉を否定し、拳銃を突きつけて黙らせようとしますが、彼の口は止まりません。ついに「宗介」は「ガウルン」の枕元へ威嚇射撃を行います。
「・・・殺す覇気もねえわけか・・・俺はこれからくたばる。くたばるにあたって色々道連れにしようと思う。さっきのユイファンには香港を火の海にするまで暴れ続けるよう命じておいた。そうしてもうひとりのユイランには・・・お前を堕落させた最大のガンを殺すように命じておいた・・・女だよカシム・・・」
その言葉に顔面蒼白となる「宗介」。しかし「ガウルン」は自分の運命も左右する最後の言葉を話し始めました。
「・・・まだ知らせが来ていないかなぁ?・・・俺は一部始終を聞いたぜ・・・あの可愛い制服姿がグチャグチャだとさ・・・気丈なことに命乞いはしなかったそうだ。最後の言葉は『ごめん』だと・・・」
必死で否定する「宗介」に「真実だ」と告げる「ガウルン」。そして・・・。
「・・・可哀想~かなめちゃん、いい娘だったのに・・・そう、俺が殺した、さあ、憎め、俺を憎め、カシム!」
ついに、ついに「宗介」は感情を爆発させました。1発、2発・・・5発ほどその肉体に撃ち込み、医療機器が「ガウルン」の死を告げたあと、連動して作動し始める時計の音・・・。
慌てて「宗介」が駆け出し、窓をつきやぶった瞬間、部屋を吹き飛ばす巨大な爆発が巻き起こります。かろうじて自動車の屋根をクッションに死をまぬがれた「宗介」。
地面に倒れた彼の耳は爆発音などではなく、未だ「千鳥かなめ」の死を告げた「ガウルン」の言葉に支配されているのでした。
いよいよ来週は最終回「つづく日々」です。今のところ「宗介」の精神面を「自殺」の道連れにしたかにみえる「ガウルン」ですが、果たして「宗介」は立ち直ることができるのでしょうか。ここまで来たら、見るしかないですよ~。
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