ARIA THE ANIMATION_TV07
第7話「その 素敵なお仕事を・・・」
今日は「三大妖精」のひとり「晃」による合同練習の日。厳しい彼女の指導ですから「灯里」「藍華」「アリス」の3名はちょっと緊張気味。
「午前中は、私のゴンドラにお客様と同乗して見学してもらう」
そのお客様とは若いカップル。女性に人気の「晃」を、カップルの彼女「アメリ」が指名したようで、彼氏の「アラシ」の方はちょっと面白くなさそう。
「・・・今日は新人ウンディーネの指導をしておりまして、同乗させて頂いて宜しいでしょうか?」
「灯里」達3名(+社長3匹)の同乗に、最初はとまどい気味の新婚カップルですが、そのかわいらしさに「アメリ」が快くOKを出します。
※この3人はよく一緒に練習していますよね。もしかして「シングル」と「ペア」はこの3人しかいないのでしょうか(?_?)
途中、「晃」の必殺「客いじり」などの技を「ふんふん」と勉強する「灯里」達。一方、新婚カップルの「アメリ」は「晃」のサービスに喜んでいるものの、見ていたガイドブックを取り上げられてしまった「アラシ」の方はあまり機嫌が良くありません。
「おふたりはどこで出会ったんですか?」
「アラシ」の気持ちに気がついていないはずもありませんが、「晃」はそんな様子に慌てることもなくガイドを続けます。
「・・・マンホームの路面電車で、このひと始発駅から乗るんで座れるんですけど、いつも座席を譲ってあげていたんです。・・・それで、いい人だなぁと思って・・・ね」
その言葉にちょっと照れる「アラシ」。そして「晃」はガイドブックに掲載されていない小さなマリア像へとふたりを案内します。
「ネオ・ヴェネツィアには、目立たないけれど素敵なもの、心洗われるものがたくさんあるんですよ。・・・旦那様と似ているかもしれませんね」
たっぷりと彼氏の方を見つめて、「アメリ」は返事を返すのでした。
「・・・・・・・・・はい」
※むくれていた「アラシ」の気持ちもちょっとわかります。ハネムーンで良いところを見せたいのに、「アメリ」の方は「晃」を見てばかりですし。
「それでは、こちらのマルコ・ポーロ広場でお別れです。・・・さあ、お手をどうぞ」
午前中だけの観光案内も終了し、目的地へと到着したゴンドラ。「晃」は「アメリ」に手をさしのべますが、彼女はその手を握り替えそうとしません。
「・・・あの、午後も案内をお願いできませんか?」
「はぁっ!?」
その言葉に驚いた「アラシ」はつい大声を上げてしまいます。そして「晃」の方も午後は「灯里」達の実地訓練の予定が入っていました。
「・・・私たちも、訓練に参加します。お客様の役で!」
それでも諦めようとはしない「アメリ」を説得するためか、「ウンディーネ」の仕事なんてたいしたことがないと発言してしまう「アラシ」。
「・・・ウンディーネなんて、舟が漕げて愛想が良ければ、誰でもなれるんだから」
言ってはいけない言葉を口にしてしまった「アラシ」。心なしか口調がきつくなった「晃」がゴンドラ内へ降りて彼の前に立ちます。
「ほう・・・実際にそうなのか、我々の訓練に徹底的に付き合って頂きましょうか?・・・いいですよね」
迫力ある「晃」の言葉に呑まれつつもうなずく「アラシ」。
「・・・いいだろう」
※ほう、「晃」さんを怒らせましたね。彼氏も可哀想に・・・。(^^;)。
「ようし、じゃあ個別に実地訓練を開始する!・・・まずは灯里!」
「晃」の真の姿を目にして怯えるカップル (笑 。指名された「灯里」も緊張の余り、猫が抜き去るほどの超スローペースで漕いでしまいます。
その姿に吼える「晃」!
「・・・つっか、のろすぎだよ!」
さらに「ウッディー」のエアバイクに手を振る「灯里」に唸る「晃」!
「なに仕事中に、知り合いに声をかけてんのぉ」
※ひぃぃ・・・マジ怖いっす。(>_<)。
続いての犠牲者(おい は「藍華」。普段から「晃」に鍛えられているだけあって、観光場所の説明はお手の物ですが、まだまだ甘いところがあるようで。
「すわぁっ・・・藍華、いつも言っているだろう。お前はついスピードを出しすぎる!・・・ゴンドラには速度制限があるのを忘れるな」
その指導を見て「ウンディーネ」への意識を変えつつあるカップルのふたり。
「・・・なかなか大変なのね、ウンディーネも」
「ん・・・ああ」
最後の「アリス」は見事な操船技術を見せますが、ゴンドラ同士がぶつかりあうのを防ぐためのかけ声、その小ささがターゲットに。
「ゴンドラ通りまぁす」
「声が小さい!・・・もっと大きく!・・・まだまだ!!」
※でも確かに、道路標識もなければ信号機もないのですから、声での合図は重要ですね。
「さて、ぼちぼち本日の水上実習のメインディッシュだな。・・・この季節、私たちウンディーネにとって一番難しい時間帯がやってくるぞ。潮が満ちてきて水位が上がり、橋の下が通れなくなる場所が、いつもの倍は増える。・・・今日一日の締めくくりとして、私を無事、目的地まで届けてみせるように」
これで最後!と気合いを入れなおす「灯里」達ですが、予想以上に通れない道、道、道。おまけに行き止まりにぶつかったりしてなかなかたどり着くことはできず、「アメリ」と「アラシ」に心配される始末。
「いいかお前ら・・・プリマになったら誰も助けてはくれないんだ。自分のミスは、自分でフォローするんだな」
日暮れが迫り、社長達のお腹が空き、カップルも乗せたまま・・・。このまま干潮まで待つしかないのか、そう思われたとき「アリス」がわずかな潮の流れを見つけます。
「・・・この扉の向こうからみたいです」
3人で力を合わせて扉を開けると、そこには真っ暗な道が延びていました。
「とにかく、お客様のために今できるベストをつくす。・・・灯里、レッツゴー!」
「藍華」が先導役を務め、「灯里」が漕ぎ、「アリス」が扉を開く。3人の協力プレーが、小さな、小さな奇跡を生み出しました。
「わぁ・・・」
「でっかい、脱出成功です」
無事に脱出できた喜びに泣いて喜ぶ「灯里」達。はしゃぐ彼女たちを叱る「晃」の顔も、どことなく褒めてくれているようにも見えました。
※お客様を乗せる、プロになるということは、楽しいことばかりではなく、厳しいことや辛いことを乗り越える必要がある。それを「晃」は教えてくれたのでしょう。(^_^)。
「マルガリータの特製ピザ。・・・冷めないうちに召し上がれ」
ちょっと迷惑をかけてしまったカップルとともにピザを囲む「灯里」達。美味しくピザを頂く「アリア社長」や「晃」と違って、ひよっこ達は手をつけようとしません。
「ん?・・・何しているの?・・・アリア社長にみな食われてしまうぞ」
その言葉におそるおそる問い尋ねる「灯里」や「アリス」、そして「藍華」。
「あの・・・怒らないんですか」
「私たち、みっちり叱られるのかと・・・」
不安な彼女たちの表情に「晃」はさっぱりとした表情で返します。
「・・・あんた達、もう反省しているじゃない。・・・本気で頑張って、反省している人を叱っても、無意味っしょ。もういいから、食え食え」
ようやく広がる笑顔の輪。たちまちピザもなくなってしまい、「晃」は注文のために席を外します。
「晃さんて、本当厳しい先輩なのね。お客さんにはあんなに優しいのに・・・」
「アメリ」から出た言葉をすぐに否定したのは、意外なことに「アラシ」でした。
「違うよ。・・・厳しいのは、後輩達のことを、本当に心配しているからだと思うんだ」
彼の言葉に、まるで自分を褒められたかのように微笑む「藍華」。
「はい。晃さんは、確かにめっちゃ厳しいけれど・・・しっかり怒った分、しっかり認めてくれるんです」
※こういうことは、職場で働いている「アラシ」の方がピンとくるのかもしれませんね(「アメリ」の方も働いているかもしれませんが)。
今回はいつもとちょっと違う「ウンディーネ」達のお話。ただのちょい役と思っていたカップルが最後まで良い絡み方をしてくれました。特に「アラシ」の最後の言葉は良かったですね。そして返す「藍華」の笑顔も。
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