舞-乙HiME_TV14
第14話「オトメのS・O・S」
ほんの少しずつですが、暗い雰囲気も漂いつつある「舞-乙HiME」。ここは明るさ爆発!主役の「アリカ・ユメミヤ」に打破して頂きたいところ。・・・しかし、彼女も目下「不治の病」と格闘中。この物語、どう展開していくのでしょうか・・・。
「半世紀ぶりの・・・王に仕えるマイスター同士の戦闘。いずれ広まれば、民心の動揺は大きいでしょう。その前に対策を講じることこそ、我らが審議会の使命」
前回の最後に勃発した「オトメ」同志の激しい戦闘。幸いにも大事には至っていませんが、その破壊力は大戦時の黒き歴史を思い起こさせます。「ナツキ・クルーガー」は審議会を開催し、今回の発生国「ロムルス」と「レムス」に自重を求めますが・・・。
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「聞いた?ルーティシア連合王国で・・・」
さっそく「ガルデローベ」の生徒達にも「噂」という名前の真実の情報が伝わってきました。
「・・・あのふたりが可哀想。ヤヨイさんがロムルスで、ミーヤさんがレムスの出身。・・・辛いわよね、これでは」
※「ガルデローベ」内では「ヤヨイ・オールター」と「ミーヤ・クロシェット」が関係国出身のオトメ。「マリア・グレイスバート」の言うとおり、こういう事態が起こりうるのが「オトメ」の宿命ではありますが、それでもやはり、辛く悲しいことです。(T_T)。
国の代表として「ガルデローベ」で学んでいるわけではなく、辺境出身で「オトメ」同士の戦闘の意味もよくわからない「アリカ」。今回の戦いは「よくあるケンカのようなものじゃない」と発言してしまい「ミーヤ」の激しい怒りをぶつけられてしまいます。落ち込む「アリカ」を励ます「イリーナ・ウッズ」ですが、「ニナ・ウォン」は「アリカ」が悪いと発言し、彼女にこう諭しました。
「・・・地域紛争とはいえ、マイスター同士の戦闘。軽々しくケンカに例えられるようなものじゃないわ。・・・ねえアリカ、最近特に変よ。・・・何かあった?」
顔を上げる「アリカ」ですが、その視線の先には「ニナ」が持っているペンダントが映ります。まさか「セルゲイ・ウォン」に恋しているとは言えない「アリカ」は「・・・なんでもない」と返すのがせいぜい。
※元気がなく簡単に人を傷つける発言をしてしまう。今の「アリカ」は「らしくない」ですね。・・・とはいえすぐに打開策がある状況ではないのが辛いところ。
現在審議会を開催している「ガルデローベ」、紛争への関与を疑われた「アルタイ公国」、正義のオトメ「ハルカ・アーミテージ」が所属する「エアリーズ共和国」、「ミドリ」達「アスワド」と手を組んだ「カルデア王国」・・・それぞれの思惑で今回の事件を受け止める国々。騒動ごとには目がない「マシロ」女王の国「ヴィントブルーム王国」も介入決定か・・・と思いきや。
「・・・マシロ様。内務省から緊急対策会議にご出席頂きたいと」
「アオイ・セノー」の呼びかけにもベッドから出ようとしない「マシロ」。彼女が見つめる先には「ジパング」の王子「鴇羽巧海頭忠頼」より頂いた誕生日を祝う一輪の花が、枯れかけながらも差してあります。
「異国の争いなど知ったことか。・・・わらわはどうせ無能な女王なのじゃ。大臣達に告げよ。そなた達の好きにすればよいと。・・・どうせ、誰もわらわに期待などしておらんのじゃ」
そして、彼女の言葉の間にもひとつの花弁が、はらりと床へと落ちていきました。
※もしも「巧海」に好意を抱いたのであれば、この花を大切にするよりも、彼の言葉「良い女王になってください」を大切に思い、実行して欲しいのですが・・・。
「・・・これは、先日ルーティシア。・・・ロムルス、レムス国境付近で行われた運用実験です」
紛争地にて撮影された映像を説明する「ジョン・スミス」と、聞き入る「ナギ・ダイ・アルタイ」。そこには空中より多量に投下される「スレイブ」が映し出されていました。
「へぇ・・・さすが移民歴以前の科学力だね。たいした化け物だ。・・・これなら本気で仕掛けてみてもいいかな」
「ナギ」の言葉に「準備は整っています」と回答する「ジョン・スミス」。
「・・・ですが殿下、その際はお約束の件・・・お忘れなきよう」
「わかっているよ。今頃セルゲイにも連絡が行っているはずさ。今回の仕掛けの全てを伝える・・・。楽しくなりそうだ」
※相変わらず仕掛けるのが得意な「ナギ」。彼からの手紙を読んだ「セルゲイ」は何を感じるか。・・・それが物語のキーとなりそうです。(^_^;)。
涙を浮かべながらひとり佇む「アリカ」。彼女は握りしめた「蒼天の聖玉」をもう一度しっかりと見つめます。彼女の頭に響いてくるのは「ガルデローベ」へ入学した際の「ナツキ」の言葉。
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「・・・恋を諦め、女としての幸福を捨て、主のために命を賭ける・・・それがオトメになるということだ。君に・・・その覚悟はあるか」
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あのとき「はい」と即答した「アリカ」。今でもその答えは変わっていません。ただ、先日の「アカネ・ソワール」の一件、「シズル」の「何が一番大切か、それを決めるのは自分だけ」という言葉が彼女に別の可能性を、別の夢を提示します。
「あたしは、なるの絶対・・・絶対・・・オトメに・・・。やだ、こんなの・・・どうしてあたし・・・」
自然とあふれ出て、止まらない涙。自分の思いに嘘をつき、否定をしているのか・・・。涙をぬぐう「アリカ」に「エルスティン・ホー」が声をかけてきます。
「恋、しちゃったんだね。・・・ウォン少佐に」
その言葉を必死で否定する「アリカ」ですが、流れ出る涙が彼女の本当の気持ちを露わにしていきます。その姿を見て、無言で優しく抱きかかえる「エルス」。
「・・・こんなの・・・あたしじゃない・・・。ばっちゃも教えてくれなかった。・・・こんなのいやだよ」
「エルス」は「アリカ」の髪を撫でながら、かつて「アリカ」が聞かせてくれた子守歌を優しく歌い上げるのでした。
※「ばっちゃ」でも「恋」について教えることはできなかったのですね。誰に習うわけでもないのに、人は「恋」に出会ってしまう・・・まさしく「不治の病」かも。
ようやく落ち着いた「アリカ」に、いつも大事にしているアクセサリについて問い尋ねる「エルス」。「アリカ」としては秘密にしているつもりだった母の形見ですが、実は周囲にはバレバレでした。
「これ、蒼天の聖玉っていうんだって」
照れながらもアクセサリを持ち上げる「アリカ」。その言葉に「エルス」は得心したように頷きます。
「やっぱり。・・・それって、ヴィントブルームの前の王様に仕えた、レナお姉様のものだよね。・・・すごく有名なオトメだよ」
※いよいよ明らかにされた「アリカ」の母(だと思っている人物)の名前。「セルゲイ」の持っていた写真にあった「Rena」という名前とやはり結びつきましたね。
その頃、調査に派遣されていた「シズル・ヴィオーラ」はひとつの証拠に辿り着いていました。明らかに「オトメ」とは違う、何か重い物体が動き回った跡。さらに調査を進める「シズル」の背後へと立ったひとりの女性は、その正体をあっさりと言い当てました。
「スレイブです。・・・今まで出現していた劣化コピーとは違う、チャイルドにより近いものです」
謎の女性「ミユ」の出現に驚きながらも、表情ひとつ表さない「シズル」。敵か味方か・・・判断に戸惑いながら、ゆっくりと彼女の方へと振り返ります。
「うしろ取るのは好きどすけど、とられたのは初めてどすわ。・・・どなたさんどす?」
「・・・封じられたはずの黒い力が動き始めています。注意しなさい・・・嬌嫣の紫水晶」
「シズル」の質問には答えず、自分の言いたいことだけを伝えて去っていった「ミユ」。その俊敏な動きに「アスワドの頭領はんといい・・・」と言いながらも、ちょっとだけ嬉しそうな「シズル」でした。
※「オトメ」としての最強はやはり五柱。その「シズル」をしても手強いと感じさせる「ミユ(サイボーグ技術)」と「ミドリ(移民歴以前の科学力)」。流石です。
「ナギ」からの手紙を丸めて燃やす「セルゲイ」。そこに書かれた真実に気分が悪くなった彼はバーで、やけ酒をあおります。そこへ尋ねてくる情報屋。
「珍しいな。あんたのそんな飲みっぷりは。・・・見つけたぞ。15年前の事件を知る宮廷女官の生き残りを」
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そこは働けない者達が住む貧民街。「ヴィントブルーム王国」の市内の一角に、求める宮廷女官はいました。
「・・・なんだって?」
「そうです。間違いありません。・・・レナ様はご自分の子供を私の同僚に託すと、王家の守り・・・蒼天の聖玉のペンダントを姫様の首にかけて城を出られたのです。・・・蒼天の聖玉を持つお方こそ、このヴィントブルームの真の女王陛下なのです」
※予想通りといいますか「アリカ」が「ヴィントブルーム王国」の女王陛下との情報。もう少し引っ張るかと思いましたが、意外とあっさり視聴者にばらしましたね。あとは「セルゲイ」がこの情報をどう扱うか。「ナギ」に報告すると、また悪巧みに使われそうですが・・・。
「・・・もう落ち着いた?」
優しい声で「ミーヤ」を呼び止める「トモエ・マルグリット」。彼女は黒い微笑みを浮かべながら「ミーヤ」にひとつのお願いをしますが・・・。
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「レナお姉様っていうのはね、歴代の記録に残るくらい凄い成績でマイスターになったんだって。・・・それでヴィントブルーム王家に伝わる、その蒼天の聖玉を継承して10年近くかな・・・マイスターとしてお勤めしてたんだけど、ある日突然、彼女は貴石を外す決心をしたんだって。・・・好きな人と結ばれるため」
「エルス」の言葉に真剣に耳を傾ける「アリカ」。自分の母かも知れない「レナ」は今どうしているのか?
「それで、今はどこにいるの?」」
「15年前・・・お城に賊が侵入する事件があって。・・・その時、マシロ様とほとんど同じ頃に産まれた自分の赤ちゃんとともに行方不明に。・・・ミスマリアが昔、話してくれたんだ。夢を叶えて、恋を手に入れて、オトメとして・・・ううん、ひとりの女として凄く鮮やかに生きた人だった・・・て」
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「エルス」の言葉、彼女に背中を押された「アリカ」は、自分の気持ちを確かめるため、深夜の市街を走っていきます。
『ばっちゃが言ってた。怖い時こそ前に進めって。・・・確かめなきゃ、あたしの本当の気持ち』
そこへ仕掛けられた罠。ロープにより宙づりへされた「アリカ」へ近づいてくる悪漢達。
「なあ、こいつ滅茶苦茶にしてやって・・・いいんだろう」
「ああ。オトメの資格を失うように・・・だってよ」
「一足早い、オトメの卒業式の始まりだ・・・」
果たして「アリカ」の貞操は無事か?
悪意ある罠を仕掛けたものの正体は「トモエ」か?(・・・だとしても表に出るのは「ミーヤ」かなぁ。かわいそう)
憧れの女性の娘・・・と思っていたら「女王陛下」だった「アリカ」に「セルゲイ」は手を出すのか?
後半戦、動きが速くなってきましたよ。
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