舞-乙HiME_TV19
第19話「宿命の17歳 (^^;)」
「17歳」といえば「井上喜久子、17歳です。(おいおい」ですが、「舞-乙HiME」の世界ではもうひとり有名な人物がおられます。彼女の名前は「ミドリ(前作では、杉浦 碧)」。「舞-HiME」でも「もえる十七歳(^^;)」にて十二分に存在感を示していた、彼女、果たして今回は・・・。
生きていくのには過酷な地域、「砂漠」。そこは弱肉強食・・・強いものが生き、弱い者が死す世界。あてもなく歩き回り倒れ込んだ「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」にも、砂漠に住む怪物「ジャバル」が迫ります。小さな個体でも10メートルは超えようかという「ジャバル」に襲われようとしていた「マシロ」。意図せずに彼女を助けたのは「黒い谷」の末裔「アスワド」のサイボーグ達でした。
「なんであれ、村に近づく者は死んで貰わないと・・・あら、これは・・・」
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「貴石の主だと・・・」
頭領である「ミドリ」にマイスターGEM「蒼天の青玉」の主である「マシロ」を見せる「ラド」達。水を持ってやって来た「アリカ・ユメミヤ」も、その姿に驚きます。
「マシロちゃん・・・!?」
※前回のラストで「アリカ」がお世話になっていたのは「アスワド」の本拠地だったのですね。
「アルタイ公国」の王「ナギ・ダイ・アルタイ」によって代理統治されている「ガルデローベ」。「マリア・グレイスバート」は「主権侵害」だと「ナギ」の元を訪れますが・・・。
「なんで?・・・授業はできるようにしているし、特に問題はないと思うけれど。ねぇ」
と、隣に佇む「ジョン・スミス」に同意を求める「ナギ」。「五柱」である「シズル・ヴィオーラ」を牢獄に閉じこめるのも、銃を持った兵隊が学園内を歩き回っているのも、彼に言わせれば「警備」とのこと。
「今あなた方、教授陣や生徒の子達はオトメの能力が使えない。・・・なのにシュバルツは、どこに潜んでいるかわからないんだから」
「ええ、恐ろしいことです」
「ナギ」の意見に、唯々諾々と同意をする「ジョン・スミス」。そして「ナギ」に付き従い、「漆黒の金剛石」のローブを着て警護する「ニナ・ウォン」の姿に「マリア」も引き下がらざるを得ませんでした。
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「まあ実際、驚きましたが・・・。あなたがその貴石をお持ちとは」
笑顔を見せつつも「ナギ」に牽制を仕掛ける「ジョン・スミス」。「ナギ」もわかっているよと返します。
「だって、切り札は最後まで取っておくものでしょう。安心してよ、君たちの望みは必ず叶えるから。・・・僕を裏切らなければ。・・・あとはマシロちゃん達が見つかれば、本当の切り札が揃うねぇ」
※うーん、白々しい。でも追求に対してこれくらいの白を切れないと、政治家というのはつとまらないのかも知れません。(^^;)。
ようやく目を覚ました「マシロ」。昨日までのことが悪夢だったかのように、目の前にはネコの「ミコト」、そして「アリカ」の姿が。喜ぶ「マシロ」ですが、まずは水を一杯(むしろ、いっぱい)飲み干し、ようやく一息つきます。そして彼女が目を覚ましたと聞きつけて現れる「ミドリ」、そして「ラド」。
「・・・アスワドの村じゃと!・・・なぜ、そなたが・・・」
「マシロ」の疑問に答えるように、「アリカ」はあのときのことを語ります。そう、伝説的なマイスターGEMを装備した「アリカ」と「ニナ」による激突の余波を受け、砂漠まで飛ばされてしまった「アリカ」と「ミコト」。彼女たちを拾ってくれたのが、「ミドリ」達「アスワド」でした。
「じゃが、アスワドというのは、恐ろしい呪われた民と・・・」
その言葉に「ラド」が反応し、「お前の命はまだ我らの手の内であると忘れるな」と一喝。
「特に相手が貴様とあってはな・・・マシロ女王」
今度は「ミドリ」の言葉に「マシロ」が反応します。
「わらわはもう・・・女王ではない。本物の姫はそなたであろう、アリカ」
「セルゲイ・ウォン」の言葉が頭に蘇り、下を見てうつむく「マシロ」。そしてそれは「アリカ」にとっても良い想い出では決してありません。
「あんなのデタラメだよ・・・本当の訳がないよ、あんな嘘つき男の言うこと・・・」
落ち込む「アリカ」を見かねてか、「ミドリ」は「マシロ」の食事を取ってこいと命令します。元気に返事を返して、その場を離れる「アリカ」。
「・・・あれでもずいぶんマシになったんだがな。拾ってきたときには、まるで人形だったよ。何をしても無反応で。・・・話して貰おうか、一体何があったか」
※「カラ元気でも元気」というのは「山本まさゆき」の言葉だったか・・・。明るく振る舞える「アリカ」は強い女性ですが、見ていて切なくなりますね。(T_T)。
これまでの事を聞き得心がいった「ミドリ」。彼女はそれでも「マシロ」はまだ甘い人生観を持っていると感じます。
「・・・お前はあの娘のマスターらしいが、本当にヴィントブルーム王国の女王ではないのか?」
「知らぬっ・・・そんなこと、もうどうでも良いわっ」
都合の悪いことには目をつぶり、耳を塞いでいればいつかは過ぎ去る・・・。「マシロ」の態度が「ミドリ」には気に入りません。
「確かに、王の器ではないようだ。只の幸せな・・・子供だな」
「わらわにはもう何もないのじゃっ!・・・勝手なことを言うな、この年増がっ!」
子供の言葉になど耳も貸さない「ミドリ」ですが、「マシロ」の最後の言葉にだけは反応しました。
「言ってくれる・・・本当に全てを無くしたことなど無いくせに。・・・ひとつ訂正しておく、私はまだ17歳だ」
※17歳、キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!
「エルス」のことを考えてぼーっとしていた「アリカ」を、「アスワド」の子供達が遊びへと誘います。早く行こうと引っ張られて、足が不自由な少年と共に転んでしまう「アリカ」。杖をつかないと歩けない少年を助けようとしますが、その行為を「ミドリ」が止めます。
「手を出すなアリカ。・・・お前もアスワドの男なら、自分の力で立つんだ」
彼女の真摯な瞳にゆっくりと、それでも自らの力で立ち上がる少年。その行動を見届けた「ミドリ」は少年を胸に抱きしめ、良くやったと褒めます。そんな「ミドリ」の周りに集まる子供達。
「あのものは・・・アスワドの王なのか・・・」
離れた場所で「ミドリ」を見やる「マシロ」、そして「ラド」。自分とは違い、民に慕われる彼女が、「マシロ」には非常に眩しく映ります。
「王か・・・確かに先代の血は引いているが、ミドリは民の信頼を己の力で勝ち取ったのだ。・・・様々なものと引き替えにな」
※しつけも含めた子供に対する愛情を見ると、彼女は先生に向いているのがよくわかります。やっぱり「ミドリ」は良い。うん。
場所は変わり「エアリーズ共和国」国境付近の道路。そこにふたりのオトメの姿がありました。「五柱」を拝命したばかりの「ジュリエット・ナオ・チャン」、そして「五柱」の役目と「ガルデローベ」の学園長をあわせて務める「ナツキ・クルーガー」。
「・・・本当にやるのか」
「エアリーズ共和国」の大統領「ユキノ・クリサント」に会いに行く道を選択したふたり。首都への道はまだ遠く、ここでヒッチハイクを試みることに。
走り来る大型トラックへ、親指を突き立てたヒッチハイクのポーズを取る「ナツキ」。そんなポーズだけでは止まってくれないと、「ナオ」は女性の武器を使うようにアドバイスします。
「もっとこう、色っぽくぅっ~。・・・えいっ」
トラックが到着する直前に「ナツキ」の衣服を切り裂いた「ナオ」。そのお陰(?)でトラックも停車してくれましたが・・・中から出てきたのは銃を構えた軍人達。
「我々は、エアリーズ共和国軍、国境警備隊だ。わいせつ物陳列、並びに風紀紊乱の罪で逮捕する」
※ナツキのヒッチハイク、キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!
「ガルデローベ」内、独房。警備の名目で監禁されている「シズル」の姿に心傷める「トモエ・マルグリット」。
『シズルお姉様・・・私のために・・・。必ずお助けします』
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「トリアス」で唯一残った「チエ・ハラード」。
「ずいぶんと寂しくなっちゃったな。・・・ま、あの娘達なら無事だろうけれど。・・・さて」
何やら一通、誰かに宛てた書状を書き記しています。
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自分を慕う(?)「リリエ・アディーン」と「ヤヨイ・オールター」を引き連れて森へと抜ける「シホ・ユイット」。
「卒業舞闘に、貴石を授かる任命式・・・。一世一代の晴れ舞台をパーにされて黙ってなどいられません。・・・巻き巻きしてやるわ・・・みんな巻き巻きしてやるのよ・・・」
かつてない巻き巻きがここにスタート!?
※思い詰めた「トモエ」は何をするかわかりませんし、親友である「アオイ・セノー」が亡くなった(?)ことを未だ知らない「チエ」、まあ本筋には絡まないであろう「シホ」。・・・まさに三者三様です。
「蒼天の青玉」の入手経路を聞かれた「アリカ」は、「お母さんの形見」だとして「ばっちゃ」に貰ったと「ミドリ」に答えます。
「じゃが・・・そなたは・・・」
果たして「アリカ」は「レナ」の娘なのか、「セルゲイ」の言葉が真実なのかは、まだ「マシロ」にも「アリカ」にもわかりません。
そして「アリカ」の告白を聞いた「ラド」の口から「詫びねばならない」との言葉が出ます。
「・・・今から15年前、我らは城の地下に隠されたあるものを求めて、シュバルツと共に風華宮へ進入した。王の暗殺を目論んだ当時の内務大臣の手引きでな。・・・そしてその戦いの折、俺は蒼天の青玉を、この手にかけた。子をもうけ、既にオトメの能力を失っていたにもかかわらず、彼女は王に忠誠を尽くして勇敢に戦った。・・・最後の瞬間までな。・・・アスワドにとって戦いは尊ぶべきもの。そこで自らの使命に殉じた者はたとえ敵でも手厚く葬らなければならない。だが、我らは彼女の亡骸を守れなかった。・・・ジョン・スミス、あの薄汚い男の手から。・・・以来我らはシュバルツと完全に手を切った」
自らの母親かも知れない女性、「レナ」の死を聞かされて動揺する「アリカ」。彼女に「ミドリ」は尋ねます。「GEM」、そしてナノマシンの作り方を知っているかと。
「・・・真祖、そう呼ばれる伝説のオトメ『フミ・ヒメノ』。霊廟の地下に眠る棺には、その身体が補完されている。五柱や生徒達の主として、そして・・・コーラルやパールのGEMを生み出す『母体』として。・・・『母体』には、かつてオトメであり、後に子供をなし、母となった女の身体が必要なのさ。・・・たぶん、スミスの奴が考えたんだ。いつか技術が手に入れば、蒼天の青玉『レナ・セイヤーズ』こそ、真祖に対抗する新たな主、新たな真祖となるはずだとね」
※衝撃の事実。だから以前「ヨウコ・ヘレネ」は「羊水が・・・」と話していたのですね。そうか、「フミ」さんは結婚、出産されていたのか・・・。ご主人は誰だろう?
「殿下、これをご覧ください。・・・ガルデローベの研究主任のデータを利用して、創り上げました」
親指大ほどのクリスタルを「ナギ」へと差し出す「ジョン・スミス」。その完成に喜んだ「ナギ」は、さっそく「ガルデローベ」の生徒達を利用しようと考えます。
「・・・これからは望む娘は誰でも・・・いや、望まなくてもオトメになれる。・・・早速だけどニナちゃん、君が責任者になって、まずは志願者を集めてくれるかな。・・・そしたらその娘達を率いて、マシロちゃん達を・・・」
「ナギ」の要求に戸惑う表情を見せる「ニナ」。そこへ「セルゲイ・ウォン」が登場し、その役目を自分にやらせてくれと懇願します。
「裏切り者の君が・・・。いいよ、名誉挽回のチャンスが欲しいなら。・・・でも、二度目はないよ。わかっているね」
※「ニナ」とまともに目を合わせることのできない「セルゲイ」。自分に父親としての資格はないと考えつつも、「ニナ」に汚い仕事はやらせたくないという親心ですかね。そして、恐らくは「GEM」の代用品の完成に、飛びつくのは「トモエ」でしょうね。(>_<)。
「十二王戦争」、そこで用いられた兵器によって一夜にて滅亡してしまったという「黒い谷」。そしてその兵器は今も「アスワド」達に深い傷痕「宿業」とも言える病を残していると「ミドリ」は語ります。
「・・・それがアスワドが呪われた民として忌み嫌われ、虐げられてきた理由だ」
あの足が悪い少年も病に冒され、余命幾ばくもないと聞かされて衝撃を受ける「アリカ」と「マシロ」。さらに「ラド」は自らの運命についても語ります。
「・・・我らも同じだ。若くして病を得て、どうにか残された科学の力でサイボーグとなり・・・仮初めの生を与えられている。生きる死人としてな」
そして、その病を治す可能性として「ガルデローベ」の技術を求めていると、「ミドリ」は続けました。
「・・・あたしも17の時に発病して・・・もう死んだも同じなんだ。この『REM』、『GEM』を解析して造ったこいつの力で、なんとか生きながらえているけどね。・・・だからあたしは『永遠の17歳』なのさ。・・・皮肉だよ、科学の力で倒れた者を生かすのも、また科学」
「アスワド」に残された技術の粋を結集して創り上げた「REM」ですら、未だ完璧にはほど遠いまがい物だと、「ミドリ」は言います。そして・・・。
「・・・我らの宿願を果たすには、ひとりでも、ひとつでも大きな力が必要だ。・・・アリカ、マシロ、我らに力を貸せ。その蒼天の青玉の力、マイスターオトメの力を!」
今まで「ミドリ」の話を静かに聞いていた「アリカ」。しかし、力の要求をされた彼女は異常なほどに怯えます。そう、「マイスターオトメ」として力を貸すということは、再び「舞闘」への道を歩むということ。あの悲劇を再び繰り返すかもしれないということ・・・。
「いやだよ・・・もう・・・嫌よ、こんなのっ!・・・私・・・もうオトメになんか、なりたくないっ!・・・二度とオトメの力なんて使いたくないっ!!」
※「アリカ」には「ニナ」との再戦が予感できるのでしょう。そしてその結果が何を生むかは・・・「エルスティン・ホー」の最後が告げています。(T_T)。
走り去る「アリカ」を追いかけていく「マシロ」。そのふたりを追いかけようとする「ラド」を、「ミドリ」は制止します。そこへ伝えられる「ガル」よりの情報。
「リーダー、カルデアからメールがカモンね」
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夜の砂漠を駈ける「アリカ」、追いかける「マシロ」と「ミコト」。なんとか追いついたひとりと一匹ですが、泣き叫ぶ「アリカ」にかける言葉が見つかりません。そこへ、何者かの気配を感じて後ずさりを始める「ミコト」。次の瞬間・・・砂漠から巨大な大口が姿を現し、「アリカ」と「マシロ」を一呑みにしました。
その正体は、昼間とは比べものにならない巨大な「ジャバル」。飲み込まれたふたりの運命は・・・。
予告での17歳、ヒッチハイクネタと、なかなか笑わせてもらった今回の「舞-乙HiME」。しかし本編進行は相変わらずの「鬱モード」。オープニングを見る限り、「アルタイ公国」側の「ニナ」、「トモエ」と、「ヴィントブルーム王国」、「アスワド」他の連合軍による戦いは避けられそうにありません。あとは「鴇羽 舞衣」が第3の勢力として登場しそうですが・・・。
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