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うえきの法則_TV47

第47話「神になったアノンの法則」

「植木耕助」達が三次選考突破の祝賀パーティを楽しんでいた頃、世界の趨勢(すうせい)を決める大切な一戦が、ここ天界で行われていました。天界代表「神様」VS地獄界代表「マーガレット」による争いは、ほぼ互角。互いに切り札ともいえる、十つ星神器「魔王」を打ち合いますが・・・。

そんな戦いが行われているとはつゆ知らず、戦い前の最後の夜を過ごす「植木」達。流石に緊張するのか、今夜は誰もが眠れぬ様子。
「森、泣いても笑っても・・・明日の四次選考で最後だな。頑張ろう。・・・みんなと会えて良かったって、ちゃんと思えるかい?
水を飲みに来た「植木」は、読書で時間をつぶす「森あい」に声をかけます。まるで今生の別れのような彼の言葉に「これからも会おうと思えばいつでも会える」とあきれながら返す「森あい」。もっとも彼女も「アノンに勝つことができたら・・・」と注釈をつけますが。
「それもそうだな。・・・森、これ、お前にやるよ」
以前、実家で受け取ったお守りを渡す「植木」。やはり一番危険なのは戦いの素人「森あい」だと彼は忠告します。
「神様のご加護があるぞ・・・へへっ」
「あの『神様』のご加護でしょう」と半信半疑で受け取る「森あい」でしたが、「勝とうな」との言葉には「うん」とひと言、頷くのでした。
---
「明日はついに四次選考か・・・。今日はみんな頑張っていたなぁ・・・」
満月が輝く夜空の下で今日の戦いを思い出す「ヒデヨシ」。「鈴子・ジェラード」や「佐野清一郎」の戦い、「森あい」や「植木」の戦い・・・。彼らは今日、持てる力の全てを出した戦いを繰り広げました。そして、仲間を見つめ直すと言うことは、自分自身も見つめ直すと言うこと。
「俺は・・・口だけか・・・」

直接バトルで役に立てない自分自身を恥じ入る「ヒデヨシ」。彼の脳裏には、いつも自分を応援してくれる「たいようの家」の子供達が浮かびます。
「ちくしょうっ・・・一体何をやっているんだよ・・・俺は・・・」
---
「ここまでほんま長かったけど、いよいよ明日が最後やな・・・。よっしゃ、一発気合いを入れていこうか、鈴子!
ファイティングポーズを取り、気合いを入れ直す「佐野」。彼の言葉に「鈴子」は「そうですわね・・・」と気のない返事をします。
「・・・ロベルトのことか?」
心の中で考えていたことをずばり当てられて驚く「鈴子」。
彼自身は恋愛には疎いのですが「じっちゃん」に教わった「一度好きになった者は、何があってもなかなか嫌いにはなれない」という言葉を「佐野」は口にします。
「大丈夫やて、心配するな。ロベルトは絶対取り戻してやる。あのアノンとかいう奴をぶっ倒してな
「・・・はいっ」
※「佐野」と「鈴子」、良い雰囲気かな・・・と思いましたが、彼女はまだ「ロベルト・ハイドン」を忘れられない様子。それにしても、ニブい「佐野」が気づくのですから、「佐野」の方はちょっと脈あり?

同時刻、ふいに訪れる巨大な地鳴り・・・。
「何の音ですの!?」
辺りを見回す「鈴子」に、「佐野」はひとつの方向を指さします。
「あっちの方や!」
走りゆく彼らの前方に見えるのは、太陽が地に落ちたかというほど巨大な光。やや離れた「ヒデヨシ」からも視認できるほどの閃光の正体は、大質量のエネルギーがぶつかった跡でした。
「これは・・・もともと岩山だったところが削られて、谷になっていますわ
「・・・何がどうなったら、こないになるねん。・・・あぶないっ!」
上空より降り来る赤い光に「鈴子」をかばう「佐野」。そのまま地面へと激突した光は、岩山の跡にまたひとつ深い穴を設けます。そしてそこから現れたのは・・・彼らも見知るひとりの人物でした。
「あれは・・・神・・・」
続いて降り来るは青い光「マーガレット」。
神器を競い、戦いあうふたりの姿を「佐野」と「鈴子」はただ眺めることしかできません。
「こいつらが・・・ここをこんなに変えよったんや・・・」
神器・・・肉体戦・・・十つ星神器「魔王」・・・神器・・・肉弾戦・・・。いつ果てるともない戦いを繰り広げる「神様」と「マーガレット」。

「わかるものか・・・。我ら一族がどのような仕打ちを受けてきたのか・・・お前などにわかるものか!・・・未来など、くそ喰らえだぁっ!
※あの「マーガレット」が感情をむき出しにして戦っています。流石に「神様」・・・というべきか、それでも互角な「マーガレット」の方が凄いのか。

十つ星神器「魔王」も撃ち果たした両者。お互い、並の神器では相手を傷つけることすらできません。
「結局勝負つかずか・・・。過去のために生きてきたお前と、未来に生きてきた俺・・・。どちらが正しかったかわからずじまいの、骨折り損じゃのう
ガハハ笑いをする「神様」に対して、フフフ笑いをする「マーガレット」。彼はそのまま、この戦いすら茶番だとあざけります。
ふざけるな。最初から本気で勝負しようとすら思っていなかったくせに。・・・神器を使えなくする、神アイテムがあることは知っている。確か『止めるくん』だったよな。それを使っていればこの戦い、最初から僕に勝ち目はなかっただろう。・・・この期に及んでまだ僕を変える気でいたとはね。僕は今までの生き方が間違っていたとは思わない。過去があるから現在があるのだからね。哀れな末裔と笑いたければ、笑え。・・・これがモリビトの一族、私の宿命なのだから。・・・・・・だが、今を楽しく生きるためには、未来も必要なのかもな。・・・ということにしておいてやる、一応引き分けだしね」
まるで天界と地獄界の戦いのように、永久に続くかとも思われた両者の戦い。ふたりの勝負の結果は「引き分け」として決着がつきました。・・・そう、このふたりの戦いは・・・ですが。
「ふう・・・これで四次選考も無事かのう・・・」
去りゆく「マーガレット」を見ながら、息を吐いた「神様」。そこに三つ星神器「快刀乱麻(ランマ)」を引きずってひとりの少年が現れます。そしてその少年は・・・。
「違うよ・・・父さん」
慣れ親しんだ声に振り返る「マーガレット」。彼の視線に映ったものは・・・「ランマ」にて肩口から上半身を切り裂かれたひとりの男の姿。白目を剥き、生気がない表情の男、それは先ほどまで死闘を繰り広げていた相手。そう「神様」でした。
「生きるために必要なものは力さ。・・・神様、四次選考は僕が引き継ぐよ」
「ロベルト」が「マーガレット」に裏切られ、「アノン」に襲われた夜を思い出します。あのときと同じように、「アノン」は「マーガレット」が思いを変える可能性を予見していたのでしょうか?・・・万が一のために気を練り、チャンスを待ち、いざ事となったら迷いなく実行する。実に恐ろしい少年です。(T_T)。

「ありがとう、神様。・・・あなたの役目はここまでですよ」
目の前で倒れている男が「神様」だと信じられないかのように、唖然とした表情を浮かべる「マーガレット」。そんな彼にいつもの表情のまま、「アノン」は淡々と語りかけます。
「ごめんね、父さん。僕は最初からモリビトの一族なんてどうでも良かったんだ。・・・この際だから言うけれど、僕は父さんやご先祖様みたいに、代々続いてきた家柄や仕事なんて継ぐ気はないから。・・・だって僕には、僕の夢があるんだもの。・・・誰もが望む、他愛もない夢さ。・・・これが『止めるくん』か、僕が貰っておくよ」
「アノン」は「神様」の懐から「止めるくん」を取り出すと、僅かに息のある「神様」を起こして宣言します。四次選考は若干ルールを変えて僕が引き継ぐ・・・と。
「・・・いただきまーす」

---
「神様」がルールブックというのであれば、自分が「神様」に変わればいい。そんなことは簡単さ。だって僕は「モリビトの一族」だもの。
---
その場を見守る・・・いえ、視線を逸らすことさえできずに立ちつくす「佐野」。彼はかつて「アノン」が言っていたことを思い出します。
「僕は地獄人アノン。取り込んだ者の能力を使うことができる。
ロベルトの理想を現実に変える能力も、そして神器も・・・」
見ているだけでお腹がいっぱい・・・。うっぷ。(>_<)。

自身の夢を叶えるためには「より強い相手と戦う必要がある」と話す「アノン」。三次選考をそのまま進めたのも、相手をより強くするためだったと彼は話します。
※そしてこの会話を「佐野」に聞かせているのも、全て自分の思惑通りと彼らに思わせ、怒りのパワーでより強くさせるため?

「流石神様だ・・・道を創るのには丁度良い、おあつらえ向きの能力を持っているじゃないか。・・・亜神器『天地創造(テンソウ)』!」
その言葉通り、瓦礫を巨大な「道」へと創造しなおした「アノン」。
続けて「止めるくん」に備わった映写機を利用し、夜空に自分自身の姿を映し出します。
「え・・・っと、皆さん、起きてください。スケジュールを変更しまーす。・・・繰り返します。スケジュールを変更しまーす。明朝より、四次選考を行う予定でしたが・・・只今より四次選考を開始いたしまーす

かくして「神」亡き世界へと化した「うえきの法則」。全ては「アノン」の思惑通り、彼の「夢」を叶えるために物語は進んでいきます。叶えるためには「より強い相手と戦う必要がある」という彼の「夢」。その正体を視聴者は知るよしもありませんが、ひとつだけ確実に言えることがあります。それは「アノン」の「夢」を止めるのは一人しかいないということ。「植木耕助」!お前に賭けたぁっつ!!

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舞-乙HiME_TV20

第20話「ニーナと呼ばないで」

皆さんは購入しましたか?「舞-乙HiME」のDVD第2巻。我らが「ハルカ・アーミテージ」准将の特別映像「This Week's Armitage」では、どうして「第3話」にて彼女の機嫌が悪かったのかわかりますよー。

「カルデア」からのメール、それは意外にも「アスワド」に対して謝罪を表明するものでした。事の詳細を確認すべく「カルデア」へと向かう「ミドリ」、「ラド」達サイボーグ。「アリカ」達の行方も気がかりではありましたが、事の重大さから「カルデア」行きが優先されます。
「・・・話は戻ってきてからだ、留守は任せたぞ」
しかし、予想通りと言いますか「カルデア帝国皇帝陛下」である「アルゴス14世」の狙いは「アスワド」が持つ技術のみ。
彼女たちの実力を甘く見た指示に、「アルゴス14世」に仕えるマイスターオトメ、「塊麗の縞瑪瑙」である「フィア・グロス」は忠告をしますが、「臆したか」とその忠告を聞き入れません。
※いざとなれば自国の軍事力で「アスワド」など、どうにでもなると考えているのでしょうが、「五柱」とも互角に戦える「ミドリ」達の実力を軽んじていますねぇ。

場所は変わり「エアリーズ共和国」。色々と(笑 ありましたが、「ナツキ・クルーガー」と「ジュリエット・ナオ・チャン」は大統領である「ユキノ・クリサント」、およびマイスターオトメ「珠洲の黄玉」「ハルカ・アーミテージ」にお目通りがかないました。
「ハルカちゃん、失礼だよ」
「ナツキ」を前に笑い転がる「ハルカ」に対して注意をする「ユキノ」ですが、わいせつ物陳列罪の証拠である写真(・・・履いていません(^^;))を前に、彼女自身も笑いをこらえるのに苦労している様子。
「・・・そんな話はどうでも良い。とにかく今問題にすべきは!
「ガルデローベ」学園長の名において、正式に「エアリーズ共和国」による「アルタイ公国」への介入を依頼する「ナツキ」。しかし「チエ・ハラード」からの手紙にて真相を把握している「ユキノ」達も、今すぐに動くわけにはいかないと苦しい実情を伝えます。
「・・・今の段階で我々が動けば、アルタイにつく国も現れるかも知れません。もしも陣営が割れでもしたら・・・
※前回「チエ」が書いていた手紙で状況は把握しているようですが、今すぐには動けない国際事情。とりあえず味方につけられたので良しとするべきでしょうか。

一方、「ガルデローベ」を占拠した「アルタイ公国」は、着々と「クリスタル」の増産を進めていきます。
「新たなオトメの真祖・・・か。いったい誰なんだ?」
よもや「レナ」の遺体が使われているとは夢にも思わない「セルゲイ・ウォン」。
彼女が収められている棺をじっと見つめます。そこへ彼を訪ねてやってくる「ニナ・ウォン」。
「お父様。・・・なぜあんな事をなさったのです?」

「クリスタル」を活用した人工オトメ部隊「ワルキューレ」。その選任を買って出た「セルゲイ」の真意を「ニナ」は直接尋ねます。
「気にするな。どうせ俺の手はもう真っ黒だ。それに、可愛い娘にこれ以上辛い思いをさせられないさ。ニーナ・・・
娘を案じる父の手。肩へと伸ばされた優しい手を「ニナ」は身体をひねって反らします。拒否されたことに少し戸惑いを感じる「セルゲイ」。
もうニーナと呼ばないでください!・・・私ももう15です。マイスターにもなりました。ですから・・・そんな子供っぽい呼び名は!
「わかった。少し寂しい気もするが・・・これも父親の悲哀というやつかな。・・・じゃあ、また後で」
に気がついたのか、小さな声を漏らしその場を立ち去る「セルゲイ」。その背中を見つめながら、「浮かび上がる涙の粒を隠すため、自分から視線を逸らす「ニナ」ニナ」は父と出会ったあの日のことを思い出します。
---
それはまだ「セルゲイ・ウォン」が「ノースハウンド」と呼ばれていた頃。孤児や誘拐してきた子供を暗殺者に育て上げる組織を急襲した彼の部隊は、既に抵抗を止めた組織メンバーを次々に銃で撃ち殺してゆきます。その様子を震えながら見つめるひとりの幼女「ニナ」。彼女は自分の身を守るため、「セルゲイ」に向かい拳銃を構えます。
「いや・・・こないでぇっ」
相手が幼女とわかり拳銃を下ろした「セルゲイ」に気がつかず、目をつぶったまま銃を発射する「ニナ」。その弾頭は天井のパイプをかすめ、破片が彼の額に浅くはない傷を作ります。
「貴様ぁっ!」
「よせっ・・・破片がかすっただけだ。いいから銃を下ろせ」
「ニナ」へと銃を構える部下を制した「セルゲイ」は幼女の名前を尋ねると、ゆっくり一歩一歩と彼女に近づいていきます。
「ニーナ・・・怖かったろう。でも、もう大丈夫だ」
手を伸ばし、「ニナ」を抱きとめる大きな手。そのぬくもりは今でも彼女の心にしっかりと刻まれていました。

---
「まだ憶えている、あの大きな手・・・でも・・・だから・・・お父様にとって私はずっとあのときのまま。・・・お願い・・・私を見て・・・私はもう・・・」
自分を娘としか見てくれない「セルゲイ」。幼女の頃の記憶は「ニナ」にとっても大切な想い出。しかし、その出来事がふたりの距離を、その有り様を定めてしまっている。自分に対する思いの変化に、「セルゲイ」も気がついてはいるのでしょうが・・・。そして気になるのが組織の部屋にあった赤ちゃん用のカゴ。あれって!?

「ねぇ、マシロちゃん。ずっとここにいちゃ、駄目かな・・・」
巨大な「ジャバル」に喰われてしまった「アリカ・ユメミヤ」と「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」のふたり。オトメの力を発揮すれば易々突破できそうですが「アリカ」は洞窟にも似た胃の中へ腰掛けたまま、動こうとはしません。彼女の心情を理解できる「マシロ」もまた、「アリカ」の行動を責めることはしませんでした。
「・・・私、全然知らなかった・・・オトメの力があんな・・・
「母体」とした「オトメ」の遺体によって生み出される「GEM」。それを身につけて戦う「オトメ」。その事実を知らされた「アリカ」は激しく動揺します。
「私・・・バカだ。・・・何度も言われてきたのに・・・オトメになることは大変なことだって・・・なのに・・・」
彼女の言葉に「自分だって負けずにバカだ」と言葉を返す「マシロ」。いつしかどちらがよりバカか?と言い合いになるふたり。そして「アリカ」は言います。「自分のせいで友達が死んだのだ」と。
「・・・そなたひとりが傷ついたようなことを言うな!・・・わらわだって、わらわだって・・・。アオイは・・・わらわのせいで・・・・・・死んだのじゃ
---
「大丈夫ですよ。アオイは信じています。マシロ様は・・・きっと素晴らしい王様になられます
---
あのとき・・・足がすくみ動けなかった自分を見て微笑み、自ら崖へと落ちていった「アオイ」の姿に、「マシロ」は誓ったのです。
「わらわは・・・生きねばならぬ。わらわのような者のために命を投げ出したアオイのためにも・・・。アリカ、キスをさせろ。わらわは死ねぬのじゃ、まだ死ぬわけにはいかぬ」
マスターとの口づけ・・・「オトメ」の認証を迫る「マシロ」に、未だその力を拒否する「アリカ」。力ずくでもと「マシロ」は挑みますが、「アリカ」は彼女をはねとばします。
そしてその時、彼女たちの周りから、まるで溶岩のような高温の液が噴き出します。そう「ジャバル」の消化活動が始まったのです。
「アリカ、飛べ!」

自らがつかんだ柱へと「アリカ」を呼び込む「マシロ」。なんとか飛びつく「アリカ」ですが、やがて胃液はその柱をも浸食し・・・。
「マテリアライズッ!」
間一髪、認証の儀式を完了させた「マシロ」。
直後に彼女は「蒼天の青玉」のローブを身に纏い、「ジャバル」の口から逃れ出ます。脱出後、ボロボロになったお互いの格好を見て笑い出すふたり。命の危機が去り、張っていた気がふっと抜けました。
「なんかバカみたい・・・オトメなんか嫌だって言っていたのに・・・」
「結局、こんなものじゃ。わらわ達なぞ・・・」

※その時は真剣で、本当に命よりも大切で、他の事なんてどうでも良いとき・・・ありますよね。恋しているとき、夢破れたとき・・・。でも、命さえあれば何とかなることも、また多いのです。そして後から考えて、馬鹿なことで悩んでいたなと感じても、その時間は決して無駄などではなく、自分の血肉になっているものですよ。(^^;)。

「あれは・・・村が!?」
朝焼けの中、目に入ったのは「アスワド」の方向から登る黒い煙。飛び込んだふたりの目に映ったのは、燃えさかる村の姿でした。
「オトメが・・・塊麗の・・・縞瑪瑙・・・。カルデア・・・我らの・・・研究成果・・・が・・・
そして研究成果と思わしき、巨大な黒い球を持って現れる「フィア」の姿。
「中途入学の娘ね。マシロ女王も・・・こんなところに居たなんて」

「なんでこんな事をするのよ!・・・村の人が、何か悪いことをしたの!?」
単身でここまで村を破壊できる「アリカ」が悩んだ「オトメ」の力。命令だからとためらいもなく力を行使する「フィア」の行動に「アリカ」は納得できません。
「当然でしょう。主の命を預かり、その命に従うことこそ・・・オトメの本懐なのですから」

「アリカ」に一撃を与えて即座に飛び去る「フィア」。彼女を追うよりも村に残された命を救いに走る「アリカ」。そして「マシロ」は火事を消すために村の中を走り回ります。
「何があった!?・・・何? REMのデータが・・・くそっ、アルゴスめ・・・
戻ってきた「ミドリ」は騙されたことに怒りを覚えますが、まずは村を救うため「ラド」達に的確な指示を次々に与えていきます。
「怯むな、黒き谷の子よ。われらが結束すれば、この程度の試練、ものの数ではない。皆の力を貸せっ!」
動揺していた村人の心をひとつにまとめ上げる「ミドリ」の行動力に、羨望をもって見つめる「マシロ」。
そこには彼女が目指すべき、指導者の姿がありました。
※「フィア」「アリカ」「マシロ」「ミドリ」。姿勢の違いを行動で見せていますね。そしてなんといっても「ミドリ」が格好良い。復讐心に駆り立たれて自分の成すべき事を見失わない、彼女の指導者としての姿にうっとりします。(^_^)。

かなりの生徒が姿を消し、活気がなくなっていた「ガルデローベ」に久しぶりの笑顔があふれていました。
アルタイのオトメに・・・って」
「えっ、マイスターになれるの!?
掲示板の文句に喜び、学長室の「セルゲイ」を訪れる生徒達。そしてその中には「トモエ・マルグリット」の姿がありました。
「・・・トモエ」
唯一残された「トリアス」として「アルタイ公国」の動きを探る「チエ」。彼女の目に「トモエ」の行動はどう映るのか。
※やはり「トモエ」が立候補ですよ。「ニナ」が「マイスターオトメ」になった今、「コーラルNo.1」の彼女が選ばれるのは当然ですが、立候補したのには「シズル・ヴィオーラ」を助けたいという意志があるのでしょうねぇ。

火事を消し、怪我人を保護してようやく落ち着いた「アスワド」の村。一休みする「アリカ」と「マシロ」の元に「ミドリ」が礼を言いに現れます。
頭領!オトメってなんなんですか!?・・・私、ずっとオトメって正義の味方だと思っていました。だけど・・・色々あって、嫌になって・・・でも、いざとなったら私、やっぱりオトメになっちゃって。でも、こんな非道いことをしたのもオトメだって言うし・・・」
戸惑いの表情を浮かべる「アリカ」の質問に「ミドリ」はシンプルに答えます。そしてその答えは単純な故に、厳しい答えでもありました。
オトメは力だ。それ以外の何ものでもない。・・・力に良いも悪いもない。ただ、力無くば死、あるのみ。それがこの世界を支配する掟だ。だから人はオトメを・・・科学が生み出す巨大な力を求める。生きるために、なすために。お前だって同じだろう、アリカ」
※「アリカ」が求めたのはシンプルな図式、「正義と悪」。そして「ミドリ」が答えたのは、それ以上にシンプルかも知れない「生と死」。悪だから戦うのではなく、生きるために戦う。相手がたとえ誰であろうとも・・・。果たして「アリカ」はその時に戦えるのでしょうか?

「ガルデローベ」地下、牢獄への道を歩く「トモエ」他の「コーラルオトメ」達。しかし、彼女たちの制服は愛らしい「コーラルオトメ」のものではなく、見る者に威圧感を与える「ワルキューレ部隊」の制服へと替わっていました。
「ここを開けなさい」
「トモエ」の命令に躊躇なく牢獄の扉を開く看守。中へと進みゆく「トモエ」は「シズル」の正面へと立ち、彼女を見据えます。
「お姉様、お迎えに上がりました」
顔を見上げた「シズル」へ誇らしげに左耳のピアスを見せる「トモエ」。そこに光る「黒いクリスタル」に、驚きの表情を見せる「シズル」。

「あんた・・・」
---
今日からはここでお過ごし頂きます。シズルお姉様には、もう指一本触れさせませんわ」
「ガルデローベ」の来賓客用の寝室へと「シズル」を案内した「トモエ」。彼女に「シズル」は「ナツキ」がどうなったのかと問い尋ねます。
「残念ですわ。もう捕まりました。
今は風華宮に収容されています」
真っ直ぐに「トモエ」を見つめる「シズル」。事務的な回答を行った「トモエ」はやや視線を逸らし、さらに言葉を続けます。
「・・・それで・・・私・・・時期、最初の任務に就く予定です。結果次第では・・・またご褒美が頂けるかもしれないのです
言葉の意味を察した「シズル」は、近づいてくる「トモエ」に表情を崩します。
「せやったら、頑張って貰わないといかんねぇ」

そして「シズル」の表情に安堵した「トモエ」は唇の横へと軽く口を合わせ、ゆっくりと彼女をベッドへと倒し・・・まるで恋人のように手を絡めていきます。
※一瞬映る「ナツキ」の姿、そして行為の最中に「トモエ」の表情を見ず、部屋の隅を見つめる「シズル」・・・。リアルです。

「・・・まさか君まで来てくれるとはね。・・・心強いよ、チエ・ハラードくん」
「セルゲイ」の視線に一歩も退かない「チエ」の姿。

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「これが・・・」
ハルモニウムと呼ばれる前時代の科学の結晶だ。僕の・・・僕とセルゲイの夢を実現させるには、こいつの力が必要なんだ
「ナギ」の言葉に耳を傾ける「ニナ」。父の・・・「セルゲイ」の夢がこれにかかっていると聞き、彼女は「ハルモニウム」をもう一度見あげます。
「思わないかい?・・・この世界は変だ。ガルデローベが地球時代の科学を封じ、オトメという人柱が薄皮のような平和を保つ。・・・終わりにしたいんだ、もう。そして取り戻したいんだ。・・・人が最も輝いていた時代を」
「なんだか・・・懐かしいような・・・そんなはずはないのに」
かつて「アリカ」と「マシロ」が訪れ、一度は開いたその扉。そのことも知らずに「ニナ」は一歩足を踏み出します。そして彼女に反応し、再度起動を始める「ハルモニウム」。ひとりのうら若き女性のシルエットが、「ナギ」と「ニナ」へと語りかけます。
「お前達・・・お前達が、このハルモニウムの力を望む者か・・・」

どうやら次回「美袋 命」復活!?って、「鴇羽 舞衣」はまだかーっ!!
それはさておき、今回の特筆は「ミドリ」の格好良さ。あそこにいたら「頭領!」って叫んじゃいますね、自分。(^_^)。
今作は前作「舞-HiME」で不遇のキャラクターだった面々が活躍していて嬉しい限り。まあ、何を持って不遇なのかは判断が分かれるところでしょうが、「ミドリ」「ナオ」「チエ」「ハルカ」「アオイ」の活躍は非常に嬉しい。・・・まあそのぶん、前作で活躍したキャラクターが不遇になっていたりしますが。

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うえきの法則_TV46

第46話「神と少女と未来の法則」

2週間ぶりのおまたせ「うえきの法則」! 全ての発端となった25年前の出来事。「植木春子」と神様との出会いが、今回のバトルのきっかけだったと言います。さてその気になる内容とは・・・。

ときは25年前。先代から引き継いだ神様業も「モリビトの一族」との争いに頭を痛めていた「神様」。気晴らしに訪れた人間界で、ひとりの女子高生「植木春子」と出会います。
(誰が原因かはおいておいて)不良に絡まれたところを助けて貰った「春子」は、恩返しと「神様」を様々な場所へ連れ回します。
 【神様とのデート-1970-80年頃の流行にのせて-】
  1.お気に入りのカレー屋さんで食べられないほどのカレーをご馳走。
   ※ハウス食品によると1980年初頭にかけてカレーの消費がピークを迎えました。
  2.動物園で来日したばかりのパンダを観賞(「春子」、パンダに襲われる)
   ※「カンカン」「ランラン」が来日したのが1972年。1980年には「ホアンホアン」が来日しています。
  3.流行していたボーリングをプレー(「春子」、ガーターの連続)
   ※ボーリングブームが訪れたのは1970年前後と言われています。
  4.カップルの憧れ、遊園地のコーヒーカップ(「春子」酔って気分が悪くなる)
  5.プリクラ代わり?証明写真をふたりで撮影(「春子」調子に乗りすぎて4コマ漫画の落ちとなる)
  6.人気絶好調ピンク○○○○の武道館コンサート(神様を父と偽り、ピンク○○○○と記念撮影)
   ※「S.O.S」は1976年、「ウォンテッド」、「UFO」は1977年ですね。
もはや当初の目的を忘れ、「神様」を彼氏(興味は小説書きのみ。「源五郎」?)代わりに引っ張り回す「春子」に疲れ果てた「神様」。隙を見て「春子」のもとを逃げ出しますが、そこに聞こえてくる悲鳴。目をやると、踏切の真ん中に立ち往生する老婆の姿が。
遮断機は下り、電車も近づく中、老婆は既に諦めムード。踏切前の人々も迫り来る電車に助けることができません。
「昨日、孫のひろしが作っておったジグソーパズルを壊したから罰が当たったんじゃ・・・」
そんな様子を見ながらも、動くことのできない「神様」。
『人の生死に関わることに神は介入してはならん・・・それが天界のルールなんじゃ・・・すまん』

「神様」さえもが諦めかけた瞬間、凄いスピードで走り抜けていくひとりの女性の姿が。そう、「植木春子」はためらうことなく踏切を飛び越えて線路へと入ります。
※どうやら三次選考の日は「植木春子」の命日だったようですね。久しぶりに「植木源五郎」と「植木翔子」が登場していました。

「おばあちゃん、今取ってあげるからね、大丈夫だよ。そんな昨日のことを気にして、おばあちゃんが死んじゃったら、きっとひろしくんも悲しむよ
挟まった足を外しながら、老婆を説得する「春子」。彼女は言います。たとえケンカをしていても、いつかは仲直りができるかも知れないと。
「私ね、将来看護師さんになるの。そのために本を読んだり、勉強したりしているだけで・・・明日のことを考えているだけで、それだけで毎日が楽しいんだ。・・・明日もおばあちゃんが元気でいるってわかっただけで、私も楽しく生きられるんだから!
「春子」の言葉に衝撃を受ける「神様」。彼女はただポジティブシンキングしているのではなく、明日を信じているから、未来を信じているからこそ前向きでいられるのだと「神様」は気づかされたのです。
「・・・たっく、この自己中娘がぁっ!」
「春子」の考え方に、生き方に心動かされた「神様」は、自然と身体が動いていました。まさに電車がふたりを撥ねようとした瞬間、飛び出し、その命を救った「神様」。ルールを破り、自ら天界の罰を受けることに苦虫をかみつぶした「神様」へと向けられる「春子」の笑顔・・・。
---
「その時・・・俺はわかったんじゃ。あの地獄人『モリビトの一族』に与えてやらねばならぬもの。・・・それは才でも領土でもなく、未来なのじゃと
※つまり「モリビトの一族」には信じられる未来がないから、過去に囚われて罪を重ねている・・・と

恩返しをするといいながら、逆にまた助けられてしまった「春子」。夕方の公園で、彼女は「神様」に頭を下げます。
「いいよ、もう。『・・・それにひとつ、大事なことを教えて貰ったしのう。過去に囚われたものを正しき道へ導いてやれるのは、未来に向かって生きている、ガキどもだけかもしれんってことを。・・・そうじゃ、次の神を決めるときは、こいつぐらいのガキ達とモリビト達を戦わせて決めよう。連中が狙っている「空白の才」を優勝賞品にすれば、密かに参加してくるじゃろう』」
考え事をしていた「神様」へと差し出される「春子」の手。そこにはちょっと派手目なサングラスが握られていました。
「・・・本当は彼氏にあげるために買ったんだけれど。・・・ははっ、似合っています、似合っています!」
サングラスを頭へ引っかけて喜ぶ「神様」。彼は代わりにと、自分が身につけていた十字のピアスを差し出します。
「なら俺からは、このピアスをやろう。ありがたく思えよ」
---
「というわけで、このバトルが始まったんじゃ。・・・だが俺の目論見は、意味を成さなかったようじゃのう。・・・地獄人を四次シードにしたもうひとつの理由。それは未来のために戦うガキ達の姿を見て、過去に囚われることの愚かさに気づいて欲しかったんじゃが・・・それもここまで。関係ないガキどもを地獄人の犠牲にするわけにはいかん。奴らには、俺自らが引導を渡す
※自らの復讐心で事をなすことの愚かさ、ましてや先祖達が受けた屈辱を晴らすための復讐心で事をなす愚かさ。それに気がつく人達が多ければ、世界各地で行われている紛争のいくつかは、平和的に解決できたかもしれませんねぇ。

「・・・お待ちしておりましたよ、神様」
「神様」の登場に驚きもしない「マーガレット」。背を向けたまま「神様」を出迎えた彼に、「化かし合いはもう止めよう」と「神様」は話しかけます。
「マーガレット・・・いや、モリビトの末裔よ」

千のように細い目を開き、「神様」の表情を伺う「マーガレット」。とぼけても無駄だと理解した彼は「完璧に演じたつもりでしたが」と「神様」の眼力を褒め称えます。
「さすがは、歴代の神の中でも最高峰の智略家と謳われるだけのことはあります」
「マーガレット」の言葉に「流石、俺」と喜び、調子に乗る「神様」。その姿を見て再度褒め称える(?)「マーガレット」
「・・・そして同時に、最高峰のお調子者と謳われるだけのことはある」
怒り狂う「神様」を無視して、「マーガレット」は話を続けます。
「しかし、そのせいでまんまと騙されました。確かに・・・思い起こせばあまりに不自然だったかも知れない。あなたほどの神が、人間界に子供を落とした僕やパグに気がつかないなんて。・・・しかも、時効が成立する10年もの間
※つーか、時効があるのか、天界にも。(^^;)。

「モリビトの一族」が暴走した際に、人間の子供だけでは防ぐことはできないと、保険の意味もあって「天界人」の子供の参戦も黙認していた「神様」。あえてルールに穴を設けていた「神様」と、ルールを逆手にとって手駒を増やした「マーガレット」。頭脳戦、智略戦ではほぼ互角の戦いに「神様」は終止符を打つと宣言します。
「そのマーガレットの身体、返して貰うぞ」
実力行使を宣言した「神様」に対して「できるものならね」と応じる「マーガレット」。能力者同士のバトルとは比べものにならない戦いが、今切って落とされます。

43thステージ -番外編-
 天界代表:「やる時はやる。・・・滅多にそんな時はこないけど」神様
 地獄代表:「地獄人だけれど天界人。雰囲気がマジでデ○ランダル議長」マーガレット

まずは「植木耕助」達とは比べものにならないほどの巨大な三つ星神器「快刀乱麻(ランマ)」で斬り合う両者。互角と見るや、「マーガレット」は搦め手の八つ星神器「波花」を繰り出し、変幻自在の攻撃へとチェンジ。負けずに「神様」も六つ星神器「電光石火(ライカ)」にて攻撃を避けつつ接近戦へと持ち込みます。
「喰らえぇっ、ピック!」
五つ星神器「百鬼夜行(ピック)」によるゼロ距離射撃を放つ「神様」に対して、その攻撃を予測していた「マーガレット」は直前で回避。超巨大な四つ星神器「唯我独尊(マッシュ)」にて逃げ道ごと「神様」を一呑みします。
「ぐおぉおおっつ、ガリバー」
まさに喰われる瞬間に七つ星神器「旅人(ガリバー)」にて「マーガレット」も囲い込む「神様」。両者の箱形神器にて結果は相撃ち?・・・いえいえ、ほぼ同時に周囲を多う神器を切り刻んだ両者は、肉弾戦へと突入します。
「でぇええぇぃっ・・・ふんっ・・・くうっ・・・わからんのう・・・なぜそこまでして天界の乗っ取りに執着する?・・・過去にこだわる?
クロスカウンターにて吹き飛ぶ両者。お互いに決め手を欠く攻防は、しばし睨み合いに変わります。
「俺は昔、ある娘から未来を・・・未来を信じる大切さを教えられた
「ふん・・・そいつを見習って、僕たちを未来を信じて生きろ・・・とでも
表情ひとつ変えずに鼻で笑う「マーガレット」に、真剣な表情のまま言葉を返す「神様」。
いや・・・死んだよ、12年前・・・事故でな
※流石に中学生の天界人とは比べものにならないほど巨大な神器による応酬。ただ読みあいによる攻防がないぶん、試合のおもしろさには欠けますね。

「はい、お母さん。今年はチキンカレーよ」
母の命日には、毎年カレーを捧げてきた「植木」家。丸テーブルにカレーライスを4つ乗せて、「源五郎」と「翔子」は「春子」の遺影を前に想い出を語ります。
「本当、母さんはカレーライスが好きだったなぁ。作るカレーも絶品だった」
父の言葉に頷きつつも、少し寂しげな表情を浮かべる「翔子」。そう、母を除いても、まだテーブルには空きの席があります。
「でも、耕ちゃんがいないお母さんの命日って、初めて
「別の世界に行っているんじゃあ、仕方がないさ。・・・さあ、冷めないうちに食べよう」
---
「・・・ずいぶん前向きなお袋さんやったんやな。くよくよしとったって、何も始まらへん。人間、前向きじゃないとあかん」
そして天界。こちらも「森あい」特製のカレーライスを前に、「植木」が自分の母親「春子」のことを仲間へと話していました。四次予選を前にしてひとときの休息を楽しむ「植木」達。母のことを話す「植木」の顔は、嬉しそうでもあり、誇らしげでもありました。
※相変わらずの「森あい」料理。見た目はちょっと・・・ですが、味はきっとGood!なのでしょう。

「あいつにとって30年弱だったが、きっと幸せな人生であったと俺は思う。それはあいつが未来を見つめて生きていたからじゃ。・・・そればかりか、あいつの思いは受け継がれ、多くの人間達を未来へと導いておる。お前だってできるはずじゃ。今を生きるために必要なものは過去じゃない、未来なんじゃっ!
「神様」の言葉に耳を貸さない「マーガレット」。彼は言います。自分たち「モリビトの一族」の、天界にかける思いは並ではないと。
「ならば仕方あるまい。未来のために生きてきた俺と、過去のために生きてきたお前、どっちの生き方が正しかったのか、今ここではっきりさせるしかないのう
互いに最終奥義を繰り出すべく気を溜める両者。未だ明かされてはいない神器が今、呼び出されようとしていました。
「だあああぁあああっ! 十つ星神器・・・魔王っ!!
天を貫くほどの巨大な気の塊が、今ふたりを包み・・・周囲を眩しい光の球が覆います。巻き込まれて、消えていく土柱の数々。そして残ったものは・・・

前半は「神様」と「春子」のラブラブ(?)デートでしたね。残り話数を考えると、こういうほのぼの話はラストかもしれないなぁ。
さて、ついに「マーガレット」と「神様」が激突したわけですが、意外なほど実力伯仲。「神様」といえども特別な天界人・・・というわけではなさそうですね。選挙で選ばれるわけではないでしょうが、総理大臣や大統領と同じようなものなのかな。
それでも最後は、流石に十つ星神器「魔王(まおう)」。その激突は、まるで「オトメ」同士の争いを思い起こさせるほどの威力(おい。
・・・それにしても気になるのは次回タイトル。「植木」じゃないけれど、「神になったアノンの法則」って、どういう意味だ?・・・やっぱりそういう意味!?

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舞-乙HiME_TV19

第19話「宿命の17歳 (^^;)」

「17歳」といえば「井上喜久子、17歳です。(おいおい」ですが、「舞-乙HiME」の世界ではもうひとり有名な人物がおられます。彼女の名前は「ミドリ(前作では、杉浦 碧)」。「舞-HiME」でも「もえる十七歳(^^;)」にて十二分に存在感を示していた、彼女、果たして今回は・・・。

生きていくのには過酷な地域、「砂漠」。そこは弱肉強食・・・強いものが生き、弱い者が死す世界。あてもなく歩き回り倒れ込んだ「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」にも、砂漠に住む怪物「ジャバル」が迫ります。小さな個体でも10メートルは超えようかという「ジャバル」に襲われようとしていた「マシロ」。意図せずに彼女を助けたのは「黒い谷」の末裔「アスワド」のサイボーグ達でした。
「なんであれ、村に近づく者は死んで貰わないと・・・あら、これは・・・」
---
「貴石の主だと・・・」
頭領である「ミドリ」にマイスターGEM「蒼天の青玉」の主である「マシロ」を見せる「ラド」達。水を持ってやって来た「アリカ・ユメミヤ」も、その姿に驚きます。
「マシロちゃん・・・!?」
※前回のラストで「アリカ」がお世話になっていたのは「アスワド」の本拠地だったのですね。

「アルタイ公国」の王「ナギ・ダイ・アルタイ」によって代理統治されている「ガルデローベ」。「マリア・グレイスバート」は「主権侵害」だと「ナギ」の元を訪れますが・・・。
「なんで?・・・授業はできるようにしているし、特に問題はないと思うけれど。ねぇ」
と、隣に佇む「ジョン・スミス」に同意を求める「ナギ」。「五柱」である「シズル・ヴィオーラ」を牢獄に閉じこめるのも、銃を持った兵隊が学園内を歩き回っているのも、彼に言わせれば「警備」とのこと。
「今あなた方、教授陣や生徒の子達はオトメの能力が使えない。・・・なのにシュバルツは、どこに潜んでいるかわからないんだから」
「ええ、恐ろしいことです」

「ナギ」の意見に、唯々諾々と同意をする「ジョン・スミス」。そして「ナギ」に付き従い、「漆黒の金剛石」のローブを着て警護する「ニナ・ウォン」の姿に「マリア」も引き下がらざるを得ませんでした。
---
「まあ実際、驚きましたが・・・。あなたがその貴石をお持ちとは」
笑顔を見せつつも「ナギ」に牽制を仕掛ける「ジョン・スミス」。「ナギ」もわかっているよと返します。
「だって、切り札は最後まで取っておくものでしょう。安心してよ、君たちの望みは必ず叶えるから。・・・僕を裏切らなければ。・・・あとはマシロちゃん達が見つかれば、本当の切り札が揃うねぇ」
※うーん、白々しい。でも追求に対してこれくらいの白を切れないと、政治家というのはつとまらないのかも知れません。(^^;)。

ようやく目を覚ました「マシロ」。昨日までのことが悪夢だったかのように、目の前にはネコの「ミコト」、そして「アリカ」の姿が。喜ぶ「マシロ」ですが、まずは水を一杯(むしろ、いっぱい)飲み干し、ようやく一息つきます。そして彼女が目を覚ましたと聞きつけて現れる「ミドリ」、そして「ラド」。
「・・・アスワドの村じゃと!・・・なぜ、そなたが・・・」
「マシロ」の疑問に答えるように、「アリカ」はあのときのことを語ります。そう、伝説的なマイスターGEMを装備した「アリカ」と「ニナ」による激突の余波を受け、砂漠まで飛ばされてしまった「アリカ」と「ミコト」。彼女たちを拾ってくれたのが、「ミドリ」達「アスワド」でした。
「じゃが、アスワドというのは、恐ろしい呪われた民と・・・」
その言葉に「ラド」が反応し、「お前の命はまだ我らの手の内であると忘れるな」と一喝。
「特に相手が貴様とあってはな・・・マシロ女王」
今度は「ミドリ」の言葉に「マシロ」が反応します。
「わらわはもう・・・女王ではない。本物の姫はそなたであろう、アリカ
「セルゲイ・ウォン」の言葉が頭に蘇り、下を見てうつむく「マシロ」。そしてそれは「アリカ」にとっても良い想い出では決してありません。
「あんなのデタラメだよ・・・本当の訳がないよ、あんな嘘つき男の言うこと・・・」

落ち込む「アリカ」を見かねてか、「ミドリ」は「マシロ」の食事を取ってこいと命令します。元気に返事を返して、その場を離れる「アリカ」。
「・・・あれでもずいぶんマシになったんだがな。拾ってきたときには、まるで人形だったよ。
何をしても無反応で。・・・話して貰おうか、一体何があったか」
※「カラ元気でも元気」というのは「山本まさゆき」の言葉だったか・・・。明るく振る舞える「アリカ」は強い女性ですが、見ていて切なくなりますね。(T_T)。

これまでの事を聞き得心がいった「ミドリ」。彼女はそれでも「マシロ」はまだ甘い人生観を持っていると感じます。
「・・・お前はあの娘のマスターらしいが、本当にヴィントブルーム王国の女王ではないのか?」
「知らぬっ・・・そんなこと、もうどうでも良いわっ」
都合の悪いことには目をつぶり、耳を塞いでいればいつかは過ぎ去る・・・。「マシロ」の態度が「ミドリ」には気に入りません。
「確かに、王の器ではないようだ。只の幸せな・・・子供だな
「わらわにはもう何もないのじゃっ!・・・勝手なことを言うな、この年増がっ!
子供の言葉になど耳も貸さない「ミドリ」ですが、「マシロ」の最後の言葉にだけは反応しました。
「言ってくれる・・・本当に全てを無くしたことなど無いくせに。・・・ひとつ訂正しておく、私はまだ17歳だ
17歳、キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!

「エルス」のことを考えてぼーっとしていた「アリカ」を、「アスワド」の子供達が遊びへと誘います。早く行こうと引っ張られて、足が不自由な少年と共に転んでしまう「アリカ」。杖をつかないと歩けない少年を助けようとしますが、その行為を「ミドリ」が止めます。
「手を出すなアリカ。・・・お前もアスワドの男なら、自分の力で立つんだ
彼女の真摯な瞳にゆっくりと、それでも自らの力で立ち上がる少年。その行動を見届けた「ミドリ」は少年を胸に抱きしめ、良くやったと褒めます。そんな「ミドリ」の周りに集まる子供達。
「あのものは・・・アスワドの王なのか・・・」
離れた場所で「ミドリ」を見やる「マシロ」、そして「ラド」。自分とは違い、民に慕われる彼女が、「マシロ」には非常に眩しく映ります。
「王か・・・確かに先代の血は引いているが、ミドリは民の信頼を己の力で勝ち取ったのだ。・・・様々なものと引き替えにな
※しつけも含めた子供に対する愛情を見ると、彼女は先生に向いているのがよくわかります。やっぱり「ミドリ」は良い。うん。

場所は変わり「エアリーズ共和国」国境付近の道路。そこにふたりのオトメの姿がありました。「五柱」を拝命したばかりの「ジュリエット・ナオ・チャン」、そして「五柱」の役目と「ガルデローベ」の学園長をあわせて務める「ナツキ・クルーガー」。
「・・・本当にやるのか」
「エアリーズ共和国」の大統領「ユキノ・クリサント」に会いに行く道を選択したふたり。首都への道はまだ遠く、ここでヒッチハイクを試みることに
走り来る大型トラックへ、親指を突き立てたヒッチハイクのポーズを取る「ナツキ」。そんなポーズだけでは止まってくれないと、「ナオ」は女性の武器を使うようにアドバイスします。
「もっとこう、色っぽくぅっ~。・・・えいっ」
トラックが到着する直前に「ナツキ」の衣服を切り裂いた「ナオ」。そのお陰(?)でトラックも停車してくれましたが・・・中から出てきたのは銃を構えた軍人達。
「我々は、エアリーズ共和国軍、国境警備隊だ。わいせつ物陳列、並びに風紀紊乱の罪で逮捕する
ナツキのヒッチハイク、キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!

「ガルデローベ」内、独房。警備の名目で監禁されている「シズル」の姿に心傷める「トモエ・マルグリット」。
『シズルお姉様・・・私のために・・・。必ずお助けします』

---
「トリアス」で唯一残った「チエ・ハラード」。
「ずいぶんと寂しくなっちゃったな。・・・ま、あの娘達なら無事だろうけれど。・・・さて」
何やら一通、誰かに宛てた書状を書き記しています。
---
自分を慕う(?)「リリエ・アディーン」と「ヤヨイ・オールター」を引き連れて森へと抜ける「シホ・ユイット」
「卒業舞闘に、貴石を授かる任命式・・・。一世一代の晴れ舞台をパーにされて黙ってなどいられません。・・・巻き巻きしてやるわ・・・みんな巻き巻きしてやるのよ・・・」
かつてない巻き巻きがここにスタート!?

※思い詰めた「トモエ」は何をするかわかりませんし、親友である「アオイ・セノー」が亡くなった(?)ことを未だ知らない「チエ」、まあ本筋には絡まないであろう「シホ」。・・・まさに三者三様です。

「蒼天の青玉」の入手経路を聞かれた「アリカ」は、「お母さんの形見」だとして「ばっちゃ」に貰ったと「ミドリ」に答えます。
「じゃが・・・そなたは・・・」
果たして「アリカ」は「レナ」の娘なのか、「セルゲイ」の言葉が真実なのかは、まだ「マシロ」にも「アリカ」にもわかりません。
そして「アリカ」の告白を聞いた「ラド」の口から「詫びねばならない」との言葉が出ます。
「・・・今から15年前、我らは城の地下に隠されたあるものを求めて、シュバルツと共に風華宮へ進入した。王の暗殺を目論んだ当時の内務大臣の手引きでな。・・・そしてその戦いの折、俺は蒼天の青玉を、この手にかけた。子をもうけ、既にオトメの能力を失っていたにもかかわらず、彼女は王に忠誠を尽くして勇敢に戦った。・・・最後の瞬間までな。・・・アスワドにとって戦いは尊ぶべきもの。そこで自らの使命に殉じた者はたとえ敵でも手厚く葬らなければならない。だが、我らは彼女の亡骸を守れなかった。・・・ジョン・スミス、あの薄汚い男の手から。・・・以来我らはシュバルツと完全に手を切った」
自らの母親かも知れない女性、「レナ」の死を聞かされて動揺する「アリカ」。彼女に「ミドリ」は尋ねます。「GEM」、そしてナノマシンの作り方を知っているかと。
「・・・真祖、そう呼ばれる伝説のオトメ『フミ・ヒメノ』。霊廟の地下に眠る棺には、その身体が補完されている。五柱や生徒達の主として、そして・・・コーラルやパールのGEMを生み出す『母体』として。・・・『母体』には、かつてオトメであり、後に子供をなし、母となった女の身体が必要なのさ。・・・たぶん、スミスの奴が考えたんだ。いつか技術が手に入れば、蒼天の青玉『レナ・セイヤーズ』こそ、真祖に対抗する新たな主、新たな真祖となるはずだとね
※衝撃の事実。だから以前「ヨウコ・ヘレネ」は「羊水が・・・」と話していたのですね。そうか、「フミ」さんは結婚、出産されていたのか・・・。ご主人は誰だろう?

「殿下、これをご覧ください。・・・ガルデローベの研究主任のデータを利用して、創り上げました
親指大ほどのクリスタルを「ナギ」へと差し出す「ジョン・スミス」。その完成に喜んだ「ナギ」は、さっそく「ガルデローベ」の生徒達を利用しようと考えます。
「・・・これからは望む娘は誰でも・・・いや、望まなくてもオトメになれる。・・・早速だけどニナちゃん、君が責任者になって、まずは志願者を集めてくれるかな。・・・そしたらその娘達を率いて、マシロちゃん達を・・・
「ナギ」の要求に戸惑う表情を見せる「ニナ」。そこへ「セルゲイ・ウォン」が登場し、その役目を自分にやらせてくれと懇願します。
「裏切り者の君が・・・。いいよ、名誉挽回のチャンスが欲しいなら。・・・でも、二度目はないよ。わかっているね
※「ニナ」とまともに目を合わせることのできない「セルゲイ」。自分に父親としての資格はないと考えつつも、「ニナ」に汚い仕事はやらせたくないという親心ですかね。そして、恐らくは「GEM」の代用品の完成に、飛びつくのは「トモエ」でしょうね。(>_<)。

「十二王戦争」、そこで用いられた兵器によって一夜にて滅亡してしまったという「黒い谷」。そしてその兵器は今も「アスワド」達に深い傷痕「宿業」とも言える病を残していると「ミドリ」は語ります。
「・・・それがアスワドが呪われた民として忌み嫌われ、虐げられてきた理由だ
あの足が悪い少年も病に冒され、余命幾ばくもないと聞かされて衝撃を受ける「アリカ」と「マシロ」。さらに「ラド」は自らの運命についても語ります。
「・・・我らも同じだ。若くして病を得て、どうにか残された科学の力でサイボーグとなり・・・仮初めの生を与えられている。生きる死人としてな」
そして、その病を治す可能性として「ガルデローベ」の技術を求めていると、「ミドリ」は続けました。
「・・・あたしも17の時に発病して・・・もう死んだも同じなんだ。この『REM』、『GEM』を解析して造ったこいつの力で、なんとか生きながらえているけどね。・・・だからあたしは『永遠の17歳』なのさ。・・・皮肉だよ、科学の力で倒れた者を生かすのも、また科学」
「アスワド」に残された技術の粋を結集して創り上げた「REM」ですら、未だ完璧にはほど遠いまがい物だと、「ミドリ」は言います。そして・・・。
「・・・我らの宿願を果たすには、ひとりでも、ひとつでも大きな力が必要だ。・・・アリカ、マシロ、我らに力を貸せ。その蒼天の青玉の力、マイスターオトメの力を!
今まで「ミドリ」の話を静かに聞いていた「アリカ」。しかし、力の要求をされた彼女は異常なほどに怯えます。そう、「マイスターオトメ」として力を貸すということは、再び「舞闘」への道を歩むということ。あの悲劇を再び繰り返すかもしれないということ・・・。
「いやだよ・・・もう・・・嫌よ、こんなのっ!・・・私・・・もうオトメになんか、なりたくないっ!・・・二度とオトメの力なんて使いたくないっ!!
※「アリカ」には「ニナ」との再戦が予感できるのでしょう。そしてその結果が何を生むかは・・・「エルスティン・ホー」の最後が告げています。(T_T)。

走り去る「アリカ」を追いかけていく「マシロ」。そのふたりを追いかけようとする「ラド」を、「ミドリ」は制止します。そこへ伝えられる「ガル」よりの情報。
「リーダー、カルデアからメールがカモンね」
---
夜の砂漠を駈ける「アリカ」、追いかける「マシロ」と「ミコト」。なんとか追いついたひとりと一匹ですが、泣き叫ぶ「アリカ」にかける言葉が見つかりません。そこへ、何者かの気配を感じて後ずさりを始める「ミコト」。次の瞬間・・・砂漠から巨大な大口が姿を現し、「アリカ」と「マシロ」を一呑みにしました。
その正体は、昼間とは比べものにならない巨大な「ジャバル」。飲み込まれたふたりの運命は・・・。

予告での17歳、ヒッチハイクネタと、なかなか笑わせてもらった今回の「舞-乙HiME」。しかし本編進行は相変わらずの「鬱モード」。オープニングを見る限り、「アルタイ公国」側の「ニナ」、「トモエ」と、「ヴィントブルーム王国」、「アスワド」他の連合軍による戦いは避けられそうにありません。あとは「鴇羽 舞衣」が第3の勢力として登場しそうですが・・・。

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舞-乙HiME_TV18

第18話「ホワイトアウト」

MIYU(Multiple Intelligental Yggdrasil Unit)、再登場!・・・ってあれ?「スターシステム」としての登場・・・というよりは、本人そのまま!?
「ナツキ・クルーガー」さえも正体を知らず、「五柱」と互角に戦え、簡単にGEMを外せる・・・と秘密満載な「ミユ」。彼女がストーリーに深く関わってくることは間違いなさそうです。

難民キャンプ・・・貧民街に住む人達が「ヴィントブルーム王国」を追い出され荒れ地に作った一時的な住み場。そこに「ヴィントブルーム王国」の女王「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」の姿がありました。
「なあ、嬢ちゃん・・・マシロ女王様が行方不明なんだ、見なかったか?
かつて「鴇羽巧海頭忠頼」との出会いの際に「マシロ」とも知り合った少女「ミミ」へと問いかける兵隊達。彼らは「ヴィントブルーム王国」の兵隊でありながら、現在は「ナギ・ダイ・アルタイ」率いる「アルタイ公国」の指揮下にあるようです。
知らないよ!・・・それより何で私たちが追い出されないといけないのさ!」
その回答にほっとする「マシロ」。ボロ布を纏い、精神的にも追い詰められている彼女に王族としての威厳はなく、周りの人達は彼女が女王陛下とは気がついていません。
『なぜ・・・わらわがこのような・・・なぜじゃ・・・誰かわらわを助けろ・・・アオイ、サコミズ・・・アリカ・・・わらわはここにおるのじゃ・・・
※しばらくは逃亡の日々が続くのでしょうね。支持率が低いのは彼女自身の責任もありますが、「マシロ」も大変です。

そして一方、荒れ地の片隅にて3日ぶりに目を覚ました「ナツキ」。彼女の周りには「ジュリエット・ナオ・チャン」と、ひとりの見知らぬ男性がいました。
「ここは・・・・・・ヴィント市はどうなった!?・・・学園は!?・・・アリカ達は!?
「ナオ」の胸ぐらを掴んで追求する「ナツキ」。その追求に「ナオ」は「わかんな~い」と明るく答えます。「ナオ、貴様・・・!」と怒鳴る「ナツキ」に男性から差し出されたのは蛇の丸焼き。
「食えよ、結構いけるぜ」
滋養強壮、体力回復、学園長としての意地・・・。なんとか食べ終えた「ナツキ」が気にかかるのは、どうやら「ナオ」と知り合いの男性の正体。
「・・・なんだ、このうさんくさいのは?」
「情報屋。・・・まあ、ちょっとした知り合いって奴?」

背に腹は代えられない状況の現在、「ナツキ」は情報屋「ヤマダ」からヴィント市の情報を手に入れることしました。
※「ナオ」とも知り合いだった情報屋の「ヤマダ」。「アルタイ公国」・・・というより「セルゲイ・ウォン」お抱えの情報屋のようですね。

彼の話によると「ヴィントブルーム王国」から「シュバルツ」を追い出した「ナギ」は女王の代行者として風華宮に入り、軍部も既に掌握されているとか。
「・・・鮮やかなもんさ」

あまりにもタイミングがよい「ナギ」の行動に不審を持った「ナツキ」。今回の黒幕を「ナギ」と見抜き、情報を知っていたのかと「ナオ」に問い尋ねます。
「知ってたらもっと前に逃げ出していたわよ」

実に「ナオ」らしい回答を聞いた「ナツキ」は彼女が無関係と判断。貧民層を追い出して迫害対象とする「ナギ」のやり方に嫌悪感を憶えつつも、手腕については認めざるを得ません。
「くそっ、ナギめ。・・・ガルデローベも、今は奴の手の内か?」
彼女の言葉に頷く「ヤマダ」。厳重な警戒に内部の様子は不明ながらも、数々の科学技術が眠る「ガルデローベ」を「ナギ」、そして「シュバルツ」が放っておくわけがありません。
「・・・各国の反応は?」
「何も。・・・まあ当面は静観だろうぜ」

※え~ニュースです。「This Week's Armitage」でおなじみの「珠洲の黄玉」、マイスターオトメ「ハルカ・アーミテージ」さんが先ほど、エアリーズ共和国内で何者かに襲われました。凶器は人の頭ほどの大きさがある石のようです。(^^;)。

「こうなると、女王とアリカがアルタイの手に落ちていないのが救いか・・・」
後手後手に回るなか、唯一の希望を口にする「ナツキ」。しかし、そのキーワードがひとりの人物を彼女の元に呼び込むこととなります。
かつてはマイスターオトメ、五柱の「シズル」とも互角に戦い、その背後を取った「ミユ」。今、目の前に飛び出した彼女は「ナツキ」の首元に手刀をつきたてその発言の真意を問い質します。
「・・・興味深いことを話していましたね。アリカ・ユメミヤがどうなったか教えなさい、氷雪の銀水晶
ローブ無しの「オトメ」など相手にすらならないその実力に、「ナツキ」はあのとき、「アリカ・ユメミヤ」と「ニナ・ウォン」が激突した日のことを語り始めます。
「・・・ふたつの貴石がほぼ無制限に開放された力が衝突した」
「ニナ」が用いた「漆黒の金剛石」についても知識を持つ「ミユ」。だからこそその威力を、彼女は瞬時に理解します。まるで火山の噴火口のように、地表は焼け、中心部は未だ灼熱と化し生物の住めない現場。そして未だ行方不明な「マシロ」と「アリカ」。
「・・・生きているんじゃないの。ああいうタイプはしぶといしさ・・・。それに、ニナは無事だったみたいだしね
中心部にいたのに「ニナ」は傷ひとつ負っていませんね。ローブによる防御作用と言うことでしょうか。だとすると「アリカ」も非道い怪我は負っていないと予測できますが・・・。

同日、同時刻。風華宮にて保護されている「セルゲイ・ウォン」。彼も手傷は負っていますが、既に意識は戻りベッドの上に起き上がれるほどには回復をしていました。
「・・・私です。お父様」
訪れた「ニナ」は、今までと変わらず・・・それ以上に明るく振る舞います。

「駄目ですよ、お父様。まだ起きては・・・。怪我だって治っていないんですから。・・・お食事もされていない。お口に合いませんでした?・・・なら私、何か作ってきます」
部屋をそのまま出ようとする「ニナ」の腕を掴む「セルゲイ」。彼は言います「済まなかった・・・」と。
「謝らないで!・・・お願いです、お父様に謝られたら・・・私・・・」

そのまま走り去っていく「ニナ」。彼女の後を追うことは、今の「セルゲイ」にはできませんでした。
「セルゲイ」が「ニナ」に謝る=父は「アリカ」に本気だったことを認める・・・。とても「ニナ」に耐えられる話ではありませんからねぇ。

一方、科学技術の解析に余念のない「ジョン・スミス」。「ハルモニウム」の解析中の彼の元に「ナギ」が様子を見にやって来ます。
「・・・で、どう、使えるの?」

先へ先へと話を進めたがる子供に困る大人のように、やや苦笑いを浮かべて「ジョン・スミス」は答えます。
最後に使われてから数世紀です。すっかり内気になってしまったようで・・・。霊廟の封印もまだ解けませんし、やはり正規の手続きを踏むしかないようです
「難儀だねぇ・・・歌と紡ぎ手と守り人だっけ?
言葉とは裏腹に、どこか楽しそうな表情で愚痴を言う「ナギ」。そんな性格を察してか「ジョン・スミス」もまるでゲームのように進捗状況を語ります。
「・・・幸い、歌の歌詞は聖女エルスティンの働きで2番まで判明しましたが・・・」
歌はマシロちゃん、あとセルゲイが正しければ・・・紡ぎ手はアリカちゃんか。・・・見つけるしかないね
エルスティン・・゚・(ノД`)・゚・。。彼女はスパイとしてきちんと働いていたのですねぇ。一緒に歌って歌詞を憶えて、手紙にでも書いて渡していたのでしょうか。(T_T)。

自分たちを拾ってくれるかも知れない「エアリーズ共和国」へと砂漠を歩き移動する難民達。もちろんその中には正体を隠した「マシロ」の姿もあります。自分への酷評を耳にしながらも、歩きついて行く「マシロ」
「俺が失業したのは、あの女王のせいさ。賄賂まみれの役人と土建屋ばかり儲けさせやがって・・・。それで造った城がアレだぜ。あきれるよ
彼女の脳裏に浮かぶ自分自身の言葉、「巧海」の言葉・・・。
 「工事はやり直しじゃ。この城を全く新しい城に改築するぞ」
 「・・・お城の改築とかする前に、この国の女王はやることがあるんじゃないかって・・・そう思った。君が目を覚ました場所、あそこの人達のこととかも」
 「パンがないのならお菓子を食べればよい
 「・・・君は幸せなんだね
そして追い打ちをかけるように響く「あの女王は偽物だった」という人の声。思わず叫びそうになる「マシロ」でしたが、彼女にもはやその元気はなく、力なく地面へと倒れ込みます。
「・・・ちょっとあんた、大丈夫?・・・あれ、あんたどこかで・・・。まあいいや、飲みなよ。みんなに置いて行かれると・・・死ぬよ」
彼女を助け起こし、水までも分けてくれたのは、あの「ミミ」でした。
※「セルゲイ」の言葉通り、「アリカ」が本物の女王様だとすると、「マシロ」の母親は「レナ」ですかね?・・・それともまだ何かあるのかな。

「わかりました。ならば貴方達には用がありません」
「ナツキ」達の言葉を真実と認め、自分自身で「アリカ」を探す決意をした「ミユ」。彼女はその場を去ろうとしますが、「ナツキ」に「アリカ」との関係を問われます。この質問には答える気がない「ミユ」でしたが、もうひとつの質問「名だけでも名乗れ」については答えてくれました。そして、その答えは視聴者にとってもちょっとした驚きを生みます。
「Multiple Intelligental Yggdrasil Unit・・・かつて私が愛し、全てを捧げた方は・・・私をミユと、そう呼んでくださいました」
その言葉を残し、颯爽と立ち去る「ミユ」でした。
※というわけで冒頭の疑問が浮かぶわけです。彼女は「舞-HiME」時代の、あの「ミユ」本人なのでしょうか・・・(?_?)

「・・・痛っ・・・もう一歩も動けぬ」
今日のキャンプ地点にて、靴を脱ぎ足をマッサージする「マシロ」。血豆だらけになった足を「ミミ」はのぞき込み、その白さに驚きます。
「・・・ひょっとして、本当はどこかのお姫様?・・・なんてね、ならこんなところにいるわけがないか。今頃美味しいものを食べて、ふかふかのベッドで寝ているよね」
「ミミ」の言葉にドキッとする「マシロ」。そして彼女の言葉から、「ミミ」もまた女王を嫌っているのだと「マシロ」は理解します。
私の父ちゃんはパン職人だったんだ。小さいけれど、自分のお店を持っていて・・・それがある日いきなり、道路を造るからって、お店を役人に取り上げられて・・・。父ちゃんすっかりやる気をなくしちゃってさ。・・・後はもうおきまり。飲んだくれて借金して博打して・・・最後は道ばたでのたれ死んじゃった
「ミミ」の言葉に返すひと言もない「マシロ」。
「・・・あんな高いところからじゃあ、女王様にはあたし達のことなんて全然見えていないだろうって。だからあたしも女王の事なんて見るのを止めたんだ。絶対見るもんかって・・・あのムカつく誕生祝いのときとかもさ・・・だからあたし、やっぱり女王は嫌い!
※だからかかげあげられ、至る所に映し出されていた「マシロ」の映像も「ミミ」は見なかったんでしょうね。

彼女の話に返す言葉のない「マシロ」でしたが、それでもお腹は空きます。鳴ったお腹の音に「ミミ」は配給物のシチューを持って来てくれました。そう、それはあのとき「巧海」から受け取り、「こんなものは食べない」とネコの「ミコト」に与えたものと同じシチューです。
「・・・うまい・・・な・・・。こんなに食べ物がうまいと思ったのは・・・生まれて・・・初めてじゃ
塩が不足し、あまり味付けがされていないシチュー。しかし、それでも今の「マシロ」には王宮で食べるどんな食事よりも、美味しく感じます。涙を流しながら食べる「マシロ」に驚く「ミミ」ですが、すぐにそれどころではない事件が発生しました。
「さっき別のグループと合流したんだが・・・その中に紛れ込んでいたらしいぜ、王宮に使えていた女官が
集まる男達の言葉に衝撃を受ける「マシロ」。そして彼女の不安は的中します。高い、底が見えない崖の縁に運ばれてきたのは、あの「アオイ・セノー」でした。
「マシロ女王の側近だぜ・・・」
「俺たちに紛れ込んで逃げようとしやがった・・・」
あんた達のせいで・・・女房を、子供を帰せよ!
責任を取らせろっ!
暴徒と化した集団に、顔に火を近づけられて怯える「アオイ」。
「俺たちが取られたものを・・・こいつからも取れっ!」

一歩、また一歩と崖の先へと追いやられる「アオイ」。彼女の目の前には真っ暗な底が大きな口を広げて待っています。
「いい気味だよね」
「ミミ」の言葉に震えながらも「只の女官にこんな・・・」と言葉を返す「マシロ」。しかし「ミミ」は言います。女王の暴挙を止めなかった彼女の罪は同罪だと。
「一度だけチャンスをやる。女王は今どこにいる、言えば命だけは助けてやる!」
その言葉にハッとして顔を見上げる「マシロ」。そしてその時、「アオイ」もまた「マシロ」の姿に気がつきます。
自信と威厳に満ち、権力を振りかざすことに喜びを感じるあの姿ではなく、ひとりの少女として震え、今にも泣き出しそうな表情を浮かべた「マシロ」の姿を見つめる「アオイ」
「そうじゃ、わらわは・・・」
自分自身こそが女王だと、暴徒の前に立ち宣言するための一歩を踏み出すべく足を動かす「マシロ」。しかし、震えた彼女の足はそれよりも先へは進めませんでした。
「なぜじゃ・・・なぜ動かぬ・・・わらわは・・・」

「アオイ」の顔を見つめながらボロボロと涙をこぼす「マシロ」。その姿をじっと見つめる「アオイ」には女王を罵倒する周囲の言葉は聞こえません。彼女の頭に浮かんでくるのは、「マシロ」を起こし、シーツを取り替え、悩みを聞き、女官としての仕事を楽しくこなしていたいつもの日々・・・。
目を閉じた「アオイ」は、そのままゆっくりと首を振り、決意を秘めた瞳で暴徒達に答えます。
「知りません。喩え知っていても絶対に言いません」
軟らかな表情で「マシロ」を見つめる「アオイ」。うっすらと涙を浮かべた彼女は「マシロ」に別れの言葉をつぶやき、漆黒の闇へ・・・落ちていきました。

「アオイ・セノー」・・・・゚・(ノД`)・゚・。

「アオイ」の行動に愕然とし、膝を落としてその場に崩れる「マシロ」。対照的に歓声を上げて喜びをあげる暴徒達。その中を「マシロ」は駆け出しました。あてもなく、道もわからず、ただひたすらに砂漠へと・・・。
---
翌朝、ひとり砂漠の道を歩き続ける「マシロ」。その瞳には砂漠の砂さえも映ってはいません。
「もう・・・何もない・・・わらわには国も・・・友も・・・王の誇りすら・・・」
そのまま砂漠へと倒れ込んだ「マシロ」。彼女の左手にある契約の指輪が、一瞬の煌めきを見せます。
『競争だよ。私がマイスターになるのが早いか、マシロちゃんが女王様に・・・みんなを幸せにする女王様になれるのが早いか』
あのときの「アリカ」との約束が「マシロ」の心に浮かび上がります。
混濁していく意識の中で最後につぶやいたのは・・・。
「アリカ・・・」
---
同時刻、別の場所。誰かが自分を呼んだ気がして「アリカ」は振り返ります。しばらくして今度はお世話になっている女性が彼女を呼ぶ声が聞こえました。
「はーい、行きまーす。・・・行こう、ミコト」
彼女は足下で鳴くネコの「ミコト」と一緒に、女性の元へと走っていくのでした。

自分自身を見つめ直す良い機会・・・というのにはあまりにも過酷な「マシロ」の体験。そして訪れる別れ・・・。これが「舞-乙HiME」クオリティです。泣くさ・・・そりゃ泣くとも・・・「アオイ・セノー」・・・・゚・(ノД`)・゚・。
・・・信じましょう。我々は彼女が死んだことを確認していません。見ていません!・・・彼女が落ちたその先が見えないのは、きっとその先に希望があったから。そうですよね、ね!!そうだと言ってぇっ~!!

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うえきの法則_TV45

第45話「過去からの攻撃の法則」

いよいよ明らかになった「植木耕助」レベル2! エコロジーアニメらしく、「リバース」にて「相手の能力を元に戻してしまう能力」は現代日本にピッタリです。さて、あとはこの能力が「李崩」「アノン」に通用するかどうか・・・ですが。(既に「バロウ」は眼中に無し。(^_^;)。

「植木」のレベル2、その恐ろしさに気がつく能力者達。「バロウ」が放った神器もその能力の前に、「過去の映像」へと戻されてしまいます。
「・・・なるほど、消しちゃうんだ。・・・できれば、僕の過去も消してほしいくらいだよ
「バロウ」の言葉が気にかかる「植木」。しかし、深く考える間もなく「バロウ」は次々に攻撃を仕掛けてきます。
「威風堂堂(フード)、レベル2!」
巨大な壁にて「バロウ」の神器を映像へと戻していく「植木」。しかし、様々な方角から責めてくる神器全てを防ぐことは「フード」にはできません。
「甘い、甘いよっ!・・・僕は過去だけではなく、目的のために全てを捨てる覚悟はできている
今までは自ら禁じてきた、八つ星神器「波花」などの自分と一体化する神器を使ってでも「植木」を倒すという目的に全てを賭ける「バロウ」。
「・・・もっとも優先すべきは目的を達成することなんだ。たとえ・・・この忌々しい神器を使い続けることになろうとも」
※「冷徹」以外の感情を見せることがなかった「バロウ」。それが「植木」のレベル2の正体を知ってからは別人のように「焦り」など他の感情が見え隠れしています。これも彼の「過去」に原因がありそうですが・・・。

神器を放つたびにフラッシュバックのように蘇る、忌むべき過去の記憶。モノクロの映像の中で、幼き「バロウ」は既に一つ星の神器「鉄(くろがね)」を使いこなしていました。パジャマ姿の彼が放ったその銃弾は、ひとりの女性を貫きます。
「・・・泥棒だと思った。だって母さんは絵の仕事で遅くなるって言っていたから・・・。その日、僕は・・・母さんの声と音と、全ての感情を奪い・・・自分が化け物だと知ってしまった
それは「事故」・・・そのひと言で言い表すにはあまりにも酷い現実でした。自らの母親を神器で打ち抜き、全ての感情を奪ってしまった「バロウ」。母親が好きだった絵を描いて見せても、その瞳にはもう何も映りません。
「・・・母さん、以前言っていたよね。良い絵には人の心を揺さぶる力がある・・・って。でも、僕の絵は・・・母さんの心には全然届かない・・・」
毎日、毎日絵を描き続ける「バロウ」。「もっと上手な絵を描けば、必ず母さんの心には届くはず」。晴れの日も・・・雪の日も・・・雨の日も・・・。
---
いつしか時は流れ、幼き「バロウ」は少年へと成長していました。
幼き頃とは比べものにならないほど上達した絵を母親に見せる「バロウ」・・・しかし、その瞳は何も語ることはありません。
そして、彼の前に再び運命の夜が訪れます。
---
「・・・おい、盗るものを盗ったら、とっとと引き上げるぞ
「まずい、人がいるぞ・・・顔を見られた!?
深夜、誰もが寝静まった夜にかすかな声が聞こえます。ただならぬ予感にベッドから飛び起きる「バロウ」。彼が母親の部屋に飛び込んだ時、今まさに強盗が母親の首を絞めようとしていました。
「母さんから・・・離れろぉっ!」
無我夢中で神器「くろがね」を放つ「バロウ」。その銃弾は母親の首にかかっていた強盗を吹き飛ばし、彼女の命は救われます。
「母さん・・・母さん!」
暗闇に目が慣れぬまま、母親を揺り動かし、声をかけて安否を確認する「バロウ」。ようやく目が慣れてきた彼の目に、感情が・・・恐れが戻った瞳でこちらを見つめる母の顔が映ります。そして、その恐怖に怯える視線は・・・「バロウ」の神器「くろがね」を見つめていました。
高鳴る鼓動・・・蘇る過去の記憶・・・。気がつくと「バロウ」は、雨の中、外へと走り出していました。
『・・・僕が母さんの本当の子供じゃないってことは・・・とっくに気がついていた。・・・それでも僕はずっと母さんと暮らしていたかった。・・・本当の親子のように!・・・でも、それは無理な願いだったんだ。だって僕は・・・化け物だから!!
神器をしまうこともなく走り続ける「バロウ」。雨に素足が滑り、転んでも彼は立ち上がることも忘れて泣き叫びます。・・・そこへかけられる優しい声。
・・・バロウくんだね。事故で寝たきりのお母さんを看病している・・・」
「バロウ」は言います。「僕に近づかないで・・・僕は化け物だから」と。優しい声の主「偽マーガレット」は・・・その周りの人達は続けて「バロウ」に言葉をかけます。「大丈夫。我々も君と同じ・・・化け物だ」と
「我々はきみの力が必要なんだ。力を貸してくれれば・・・どんな望みも叶えてあげよう。君の望みは・・・なんだい?
望み・・・希望・・・彼の願いは、昔からたったひとつ。小さな、小さな・・・でも心から願い続けてきたことは、たったひとつ。
「母さんと一緒に暮らしたい・・・僕の描いた絵で母さんを戻してあげたい。人間に・・・なりたい」
※これは確かに・・・重い。「うえきの法則」に登場する能力者達は、皆が悲しい過去を持ち、乗り越えようとしている者達の集まりですが、今回のも重いよぉ。・゚・(ノД`)・゚・。。

「僕は、人間になる」
忌々しい過去・・・忌むべき神器を使ってでも、その目的へと突き進む「バロウ」。
彼はその能力をフルに使い、過去の自分の映像を次々と現実に変えていきます。十数もの神器が降り注ぐなか、「波花」レベル2でその全てを叩き落とそうとする「植木」。
「ひとつ・・・取りこぼしているよ」

「波花」の隙間を抜け「植木」へと勢いよく突き刺さろうとする「バロウ」の五つ星神器「百鬼夜行(ピック)」。しかし、それは過去として存在する「バロウ」自身を打ち砕こうという、「植木」の作戦でした。
「過去を消すんだ、バロウ!」
チームメイト「キルノートン」の言葉に頷く「バロウ」。彼は自らの過去を・・・。
「もちろんさ、過去なんて・・・・・・・・・」

動きが止まった「バロウ」。彼の瞳には「過去」というキーワードから呼び起こされた想い出が見えていました。それはまだ元気だった母親が、青空の下でキャンパスへと向かう姿、にこやかに何かを話しているその姿、自分へとウインクするその姿・・・。
『母さん・・・』
「ピックゥッ!・・・これで・・・終わりだぁああぁあっ!
硬直する「バロウ」に気づくこともなく、過去の「バロウ」へと「ピック」を叩きつける「植木」。壁に叩きつけられる映像・・・それは幻となって消え、代わりに衝撃を受けるのは現在の「バロウ」。しかし、彼は痛みを感じることもなく、衝撃に倒れ込みながらも思い起こしていました。悪夢ではない、過去の日を・・・。
「バロウ」の過去を「植木」が知っていれば、気がついていれば、この戦いはまた別の結果になっていたかも知れませんね。彼には「バロウ」の思いが、痛いくらいに共感ができたのではないでしょうか。

「何を描いているの、バロウ?・・・お母さんに見せてごらん」
母親の言葉に、うまくないからと躊躇する幼き「バロウ」。それでも持ち上げたその絵には、クレヨンで描かれた母親の姿がありました。

「お母さん。・・・やっぱり下手だよね」
ちょっとうつむきながら、それでも母親の顔を見上げる「バロウ」。そこには笑顔で、目尻にうっすらと涙を浮かべた母親の顔がありました。今までで一番嬉しそうな母親の顔が・・・。
『あのとき・・・母さんとっても大切なことを言ってくれたような気がする
「植木」の攻撃に倒れ、薄れゆく意識の中で両手を前へと広げる「バロウ」。
「過去の映像を・・・現実に変える能力・・・」
その広げた手の中に、浮かび上がるあのときの母の姿、幼き自分の姿。母親は自分の目の高さまでしゃがみ込み、頭を撫でながら話して聞かせたのです。
「うまい下手なんて関係ないの。心のこもった絵なら、必ず見た人の心に伝わるものなのよ」
母親の言葉に、自分が「巧さ」ばかりを求めて「心」をこめることを忘れていたことに気がついた「バロウ」。
『僕の絵が母さんの心に届かなかったのは・・・僕が化け物だからじゃ・・・なかったんだ
「ありがとう・・・バロウ」
その言葉ともに、彼の能力はゆっくりと消え、「バロウ」は安らかな笑顔で倒れ込むのでした。

※・゚・(ノД`)・゚・。。

「五試合目勝者、植木耕助!・・・よって三次選考最終戦は・・・植木チームの勝利じゃあっ!
「神様」の言葉とともに、三次選考は全て終了。3勝1敗で並んだ「植木チーム」と「バロウチーム」が四次選考進出を決定。
ようやく目を覚ました「バロウ」のもとに駆け寄るチームメイト達。そしてその姿を見ながら「植木」は彼に話しかけます。
「俺には・・・目的のために全てを捨てる覚悟なんてできねえし、したくもねえ。・・・けど・・・」
彼の元にもまた駆け寄る仲間が、「佐野清一郎」や「ヒデヨシ」や、「鈴子・ジェラード」や「天界獣(テンコ)」や「森あい」がいます。
「・・・何も捨てない覚悟なら、とっくにできているんだ」
笑顔で話す「植木」の言葉に「バロウ」もまた・・・。

※「全てを捨てる覚悟」と「全てを守る覚悟」。どちらも大変な覚悟が必要です。でもこの戦いのあと、「バロウ」の覚悟はちょっと変わったかもしれませんね。(^_^)。

選手が去った会場でゆっくりと息を吐く「神様」。そしてその近くにて表情を見せずに佇む「神補佐」。
「・・・終わっちまったな、三次選考」
いつもの馬鹿笑いをし、不真面目が歩いているような姿は・・・微塵も見られません。
「ここまでは、あなたの思惑通り、事を荒立てることなくやってこられました。・・・でもこの先、いかがなさるおつもりなんですか・・・あの地獄人達を
「神補佐」の言葉にも黙り込んだままの「神様」。さらに「神補佐」は言葉を続けます。
あなたは本来、二次選考までだった予定のバトルを急遽変更。二次選考をくじ引きとして、三次選考、四次選考を設けた。・・・最初はどうせ神様の気まぐれとばかり思っていましたが・・・あの話が本当なら納得がいく
そう、「森あい」が「アノン」のことを「神補佐」に訴えた時、彼はひとつの可能性に気がついたのです。
「あなたは三次選考で余計な犠牲者を出さないようにするため、イカサマのくじで四次選考のシード権を与えた
「神補佐」の追求にとぼける「神様」ですが、やがてその事実を認め、真意を語り始めます。
「・・・お前にも話しておくべきかもしれんな」

---
【25年前の天界】
神様は30才(独身)、趣味は「ディスコでフィーバー」でした。(おい
「あんた、先代から引き継いだ仕事も全然手をつけてないだろう」
当時の「神補佐」に不真面目さを追求された「神様」は、「好きでなったんじゃない」と、神様選抜の理不尽さ(当時は勅命)を訴えかけて誤魔化します。しかし、仕事をしない本当の理由は別にありました。
「先代から役目を引き継いだばかりのわしは、大きな問題を抱えとった。それがあの地獄人達、モリビトの一族のことじゃった・・・」
その昔、天界人と地獄人との間で行われてきた抗争。それを和解させたのが、その当時の神様と地獄界の長でした。
「・・・互いに干渉しないことで平和が訪れ、争いの歴史も記憶の彼方に消え去った。・・・しかし、モリビトの一族だけは違った」
過去のしがらみにとらわれて、争いを止めようとしない「モリビトの一族」。彼らは持って生まれた能力「他の者の身体を取り込んでその能力を得る」を使い、「空白の才」を手に入れるために機会を待ち続けていたのです。
その対策に頭を悩ましていた「神様」は、気晴らしに人間界へ訪れ、ひとりの変わった女子中学生と知り合います。ナンパ男を回し蹴りして退けるくらい変わった少女の名前は「植木春子(林原めぐみ!・・・ここに持ってきたか)」。
「25年前のそいつとの出会いが、このバトルを始める全てのきっかけじゃった・・・」

今日の「うえきの法則」は早いなぁ。やっぱり面白いと時間が短く感じるね・・・と思っていたら、なんと「神様」と「植木」の母親(であろう人)との出会いが。・・・「神様」、女子中学生に手を出すのは犯罪ですぜ (突っ込み箇所が違う。
冗談はさておき、やはり「マーガレット」達の悪巧みに気がついていた「神様」。被害を最小限にする最善の手が、あの「くじ引き」だったわけです。そして意外にもすっとぼけ演技派だった「神候補」。なかなか役者ですな。そしてそして、今語られようとしている本バトルの発端、それは「植木耕助」の母親が関係している!?
これは来週も見逃せませんよ・・・って、来週は休みかいっ!

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舞-乙HiME_TV17

第17話「蒼の舞/想い、散るとき」

いよいよ本領を発揮(?)してきた「舞-乙HiME」。「鬱展開にいつかなる」と各種感想サイトで言われ続けてきた本作品の、あるいみ真骨頂かも知れません。心構えができていた分、「舞-HiME」より視聴者側に余裕はありますが、その分、制作サイドも強烈な展開を用意していそうな予感です。
でも、パラダイス回も好きなのだけれどなぁ・・・とちょっと思ったり。

「さあ始めましょうか・・・」
突如始まった戦闘・・・いや、戦争。「シュバルツ」の一員「ジョン・スミス」の一撃を合図として、「ヴィントブルーム王国」へ新開発の「スレイブ」達が大挙して侵攻を計ります。
「陛下、いったんガルデローベに退きます。領内での戦闘許可を。・・・五柱の弐、学園長たる我、ナツキ・クルーガー・・・御真祖様に願う。エマージェンシー・・・全ての僕にローブの展開を認められたし
事態の重要さをいち早く認識した「ナツキ・クルーガー」は五柱の権限を持って「真祖」システムを緊急作動させました。
【SYSTEM MESSAGE】
 FIVE COLUMS
 EMERGENCY CALL From No.2 Ice Silver Crystal
 乙-TYPE
 Highly-Advanced Materializing Equipment System
 [RELEASE ALL SAFETY]

彼女の言葉に「真祖」は反応。セーフティロックが解除され全ての「オトメ」が装備するGEMが赤く光り輝きます。
「ガルデローベの全生徒にローブ着用の認証を与える。来賓を護衛しつつ、各個・・・学園へ退避せよ!
その言葉に、2発目の光線兵器を「舞闘」会場へと叩きつける「ジョン・スミス」。明らかに狙いは「マシロ」「ナツキ」達V.IP。
---
なんとか「マシロ」と「ミコト」、「アオイ・セノー」を連れて城近くの森へと逃げ出すことに成功した「アリカ・ユメミヤ」。そこに「エルスティン・ホー」が現れますが、その表情は重く、暗いものでした。
※いきなりの急展開。「ナツキ」の判断により人的被害は最小限に抑えられそうですが、当然「ジョン・スミス」は(そして「ナギ」も)これくらい読んでいそうです。戦略レベルでは圧倒的に不利な状況をどう切り抜けるか?

「ガルデローベの技術は我らのものだ。シュバルツどもの好きにはさせん・・・」
混乱する市街に登場したのは「ミドリ」率いる「アスワド」。
目指す先は当然「ガルデローベ」。
---
一方「ニナ・ウォン」は父「セルゲイ・ウォン」から何らかの指令を受けて、「黄砂船」の港を目指します。
「頼むぞ。俺は他にやることがある。・・・お前は俺の娘だ。だがお前を育ててきたのは・・・ナギ殿下の、アルタイの為だ。頼むぞ、ニナ」
---
アリカはまだ戻っていないのだな。・・・陛下と一緒か。ならばまだ希望はある。・・・これより学園はオトメ拡散防止条約修正条項C、およびガルデローベ法典第21条に乗っ取り、防衛体制に入る」
「ナツキ」の宣言とともに防衛体制へと入る「ガルデローベ」。しかし「ジョン・スミス」の狙い通り、「アスワド」達が進入したことにより、事態は彼女の後手後手へと動いていきます。
※用意周到の「シュバルツ」。人員、規模ともにかつて所属していた「アスワド」を凌いでいそうです。このまま「ミドリ」達は利用されっぱなしで終わるのか?。(T_T)。

再びまみえた「ミドリ」率いる「アスワド」軍団VS「シズル」「ナツキ」の五柱2名!
「・・・貴様らを倒し、ガルデローベを貰い受ける!」
「いい覚悟だ。決着をつけてやる・・・マテリアライズ」
五柱相手に「愕天王」を呼び出し、自らもREMによるマテリアライズを行った「ミドリ」達による戦いが始まります。
「ミドリ」ちゃんノリノリだーっ!(^_^)。

「エルスちゃん、これからどうしよう」
「・・・・・・・・・とにかく、見つからないように行くしかないよね」
地下道を逃げる「アリカ」達。そのとき、何者かの気配を感じた「ミコト」が背後へと唸りかかります・・・が、前方より銃を構える男がひとり。
「動くなっ!」
拳銃を構える「セルゲイ」の姿に「何のつもり!?」と立ちふさがる「アリカ」。しかし、「セルゲイ」は躊躇なく拳銃を撃ちはなちます。
「・・・っ!」
そして倒れるふたりの男。そう銃口はあとをつけねらう「シュバルツ」へと放たれたものだったのです。
「さあ、急ごう」
※これであっさり敵に寝返っていたら「セルゲイ」恐るべし・・・ですが、やはり情にほだされたか、彼なりの考えがあるのか、とりあえず「マシロ」側に「セルゲイ」はついたようです。

激しい戦いを繰り広げる「アスワド」VS「五柱」。そのさなか「ジョン・スミス」は「ヴィントブルーム王城」の支柱へと巨大なカプセル状の機器を送り込みます。
「接続・・・完了しました」
「ヴィントブルーム王城」新シンボル先端に映し出される、ひとりの女性(レナ?)のシルエット。彼女の出現と呼応して鳴動を始める「真祖」システム。
「・・・こ、これは!?」
「ヨウコ・ヘレネ」の目前に浮かび上がった稲光は地下全体へと波及し、ついに「真祖」システムが崩壊を始めます。
「な・・・なに!?」
「ローブが・・・」
システムの崩壊と同時に霧散化していくナノマシン。「ナツキ」や「シズル」のマテリアライズが・・・解かれていきます。

※「真祖」システム崩壊時に一瞬、「フミ」のシルエットが見えました。あの機械の中に彼女が封じ込まれていた・・・のでしょうか。

「貴様・・・我らを舐めているのか?・・・なぜローブを?
「REM」相手に為す術もなく追いつめられる「ナツキ」。「ミドリ」の追求に答えたのは、彼女も知る声。
「やめてミドリ!」

「ヨウコ」の登場に驚く「ミドリ」。そして顔を見上げる「ラド」。
「・・・認証システムに強力な干渉波が・・・無茶苦茶よ、こんな出力で。・・・システムは自閉モードになったわ。干渉波が消えて、学園長が承認するまで全て封印されたわよ
その時を見計らったかのように学園内に到達する「スレイブ」達。「シュバルツ」の進出に霊廟が破壊されるのを恐れた「ミドリ」達は、一時撤退を決意します。
「ミドリ!・・・黎人さん!」
「ヨウコ」の呼びかけに立ち止まる「ラド」。
彼は振り向きもせずに言い放ちます。
その名で呼ぶな。・・・俺はラドだ。・・・サイボーグのな
※やはり「ラド」=「神崎 黎人」ですねぇ。あの写真から連想するのはたやすいことでしたが、どうしてサイボーグ化したのかも、明かされるかな?

「一体何があったんだろう・・・。いきなりローブが消えちゃって、貴石も簡単に外れちゃうし・・・」
そうつぶやく「アリカ」の耳に、もう「GEM」はありませんでした。そして、彼女の疑問に自分なりの回答を返す「セルゲイ」。
「恐らく・・・ガルデローベに何かあったのだろう。君たち学生や五柱の主は、真祖だという話だからな
すべて「シュバルツ」の仕業だと答える「セルゲイ」の言葉に、目的がわからないと話す「アリカ」。
彼女たちの前に、その疑問に答えられる唯一の人物が姿を現します。
「・・・それはガルデローベが隠匿している科学技術を再び・・・広く世に広めるためですよ。・・・マシロ姫をこちらに渡して貰いましょうか
「ジョン・スミス」の言葉に飛びかかろうとする「アリカ」ですが、今の彼女は只の学生。しかし、その胸元に煌めく「蒼天の聖玉」を見かけた「セルゲイ」が彼女の元に走り寄ります。
「・・・蒼天の聖玉を使え。独自の主を持つマイスターならば・・・やれるかもしれない」
即座に「マシロ」との契約を発動させる「アリカ」。今戦える唯一の「オトメ」として立ちふさがった「アリカ」に「ジョン・スミス」は躊躇なく切り札を使います。
ミス、エルスティン。・・・今こそあなたの信仰を示す時です。大いなる知識と知恵の神への」
その言葉に震えながら・・・涙を流しながら「アリカ」に謝る「エルス」。彼女の小さな手に握られたクリスタルが・・・赤く・・・怪しく輝き出します。
「・・・彼女は代々我らのシンパであるホー一族の娘。・・・生まれた時からきちんと教育を受けていますからね」
地面へと跪き、幼少より習いし契約の言葉を口にする「エルス」。
「・・・黒き誓いに従い、我・・・盟約を果たさん。
古の光・・・知識と知恵の神よ・・・我に忠実なる僕を与えたまえ」
鬱展開、キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!・・・って喜んでいる場合ではない。orz

危機・・・到来。
・自らの命を囮として「ナツキ」を逃がそうとする「シズル」。
・「シュバルツ」への巻き巻きを行う「シホ・ユイット」、突っ込む「チエ・ハラード」。
・逃げようとする「ジュリエット・ナオ・チャン」。(^_^;)。
・真祖を信じ、「ユカリコ・シュタインベルグ」の前へと集まる生徒一同

そして、親友「アリカ」と戦いを繰り広げる「エルス」。
「・・・決まりなの。お父様も・・・お母様も・・・おじいさまも・・・おばあさまもずっと・・・。アリカちゃんも言っていたよね。科学の力があれば、皆が幸せになれる。二度と・・・戦いも・・・なくなるって。・・・だから
「マシロ」の引き渡しを要求する「エルス」に「できない」と拒絶し、「スレイブ」と戦う「アリカ」。彼女の一撃が「スレイブ」にダメージを与えるとともに、「エルス」もまた、傷ついていきます。
「・・・スレイブとスレイブロードの関係は、オトメとマスターと同じ。スレイブが傷つけば、ロードも傷つくのですよ」
「ジョン・スミス」の言葉に全力を出し切ることのできない「アリカ」。

その時、勝利者のいない戦いを繰り広げる彼女たちの頭上から「ナギ」の言葉が響き渡ります。
「マシロちゃん、君がおとなしく諦めてくれれば、皆が戦わずに済むんだよ。
・・・マシロちゃん、諦めてよ・・・ねえ」
そして「ナギ」の隣には、呆然と「アリカ」と「エルス」の戦いを見つめる・・・「ニナ」の姿がありました。
「エルス・・・あなた・・・。・・・お父様・・・」

※ど・と・う・の展開スタート!

「ナギ!そなたが黒幕かっ!
「マシロ」の追求を鼻で笑う「ナギ」。彼は答えます。全てが自分の手の内にある・・・と。
「・・・僕もガルデローベのやり方には疑問があってさ。だってやっぱり変だよ、オトメという諸刃の剣を向き合うことで得られる平和なんてさ。・・・そうそう、街のことなら安心してよ。今頃僕の軍隊がスレイブから街を開放しているから。・・・これが政治だよ。あとはマシロちゃん、君に選ばせてあげる。友達同士が殺し合うのを見るか、おとなしく僕のものになるのを選ぶか
退路を断った上で選択肢を提供する「ナギ」。そのやり方に反発する「アリカ」に、「ナギ」はさらなる戦いを「ジョン・スミス」に要求します。
「おやりなさい、エルスティン!」
その巨大な「スレイブ」の足で蹴られ、吹っ飛ぶ「アリカ」。さらにとどめを刺すように要求する「ジョン・スミス」。振り上げられた刃が、彼女を捕えようとした時・・・。
「アリカァッ!」
飛びかかったのは「セルゲイ」でした。
「ニナ」の叫び声が響く中、身を挺して「アリカ」を守った「セルゲイ」。幸いにも刃は彼の身体を切り裂きませんでしたが、その懐から舞い落ちた刺繍入りのハンカチーフは、「アリカ」と「ニナ」の友情を残酷にも切り裂きます。
※ああバレちゃいましたよ・・・。「ニナ」の目が怖すぎです~。(^_^;)。

「おじさま・・・?」
「うそ・・・お父様が・・・」
足長おじさんの正体に呆然となる「アリカ」と「ニナ」。
彼女たちの言葉に無言で立ちつくす「セルゲイ」でしたが、意を決したように「ナギ」の方を向きなおります。
「お止めください殿下!・・・この娘こそ本物の姫、ヴィントブルーム王国の・・・正統な後継者です!
その言葉に、その意味に驚愕する「マシロ」、対して「ナギ」は表情も変えずに「姫は見つからなかったと言っていたのに・・・僕を裏切ったの?」と「セルゲイ」に問い尋ねます。
「・・・ああ、なるほど。らしくないねぇ・・・本気になっちゃったんだ。だから君、その娘をかばうんだね
「ナギ」の言葉に目をそらす「セルゲイ」。そしてその行為が、彼の思いが真実であると「ニナ」へは伝わりました。
「・・・いや・・・お父様・・・いや・・・イヤァッ!」

瞬間、「ナギ」の身につけていた貴石が漆黒に煌めき輝きます。そして「ニナ」の耳、「ナギ」の指輪へと飛び込む深紅の光。
「面白いや・・・漆黒の金剛石が答えたよ。・・・君の心に
彼もまた「ナギ」に踊らされた人物だったのか、「漆黒の金剛石」の言葉に驚く「ジョン・スミス」。
「あの伝説の貴石が・・・何故・・・」
※全然驚かないですし、「アリカ」が本物の姫らしいという情報は「ナギ」も握っていたようですね。その上で「マシロ」の方が御しやすいと考えたのかな。

「ねぇ、ニナちゃん。うまくあの娘を止めてくれたら、セルゲイの事も許すよ。・・・ニナ・ウォン、黒き貴石を持つ我がオトメよ。君は僕を主と認めるかい?・・・ならばニナよ、我が名において汝の力を開放する」
「セルゲイ」の「止めろ」という叫びが響く中、「ナギ」と契約し、マテリアライズを行う「ニナ」。
ずるいですお父様・・・私がいるのはナギ様のオトメになるためと・・・だから私は・・・・・・どうして、どうしてあなたがいるの?・・・あなたさえいなければ・・・
その思いの果てに、目に映る「アリカ」へと飛びかかる「ニナ」。ふたりの「マイスターオトメ」の激突に、ふたりの親友の激突に、・・・ひとりの少女が割って入りました。無意識のうちに自分を止める「スレイブ」を切り裂いた「ニナ」。
「いやあぁぁあぁっ!」
その叫びは「スレイブロード」である「エルス」の声でした。横たわり、徐々に・・・霧散となって消えていく「エルス」。彼女は、駆けつけた「アリカ」と「ニナ」に「ごめん」と謝り続けます。

「・・・本当はね・・・科学とか・・・そんなの・・・。ただ、戦いがなければ・・・みんなと・・・ずっと・・・一緒に・・・。嬉し・・・かったの・・・友達・・・だから・・・あたし・・・
彼女が伸ばす手の先は、何を掴みたかったのか。リボンひとつ残して消えた親友の姿を、嘆き悲しむ「アリカ」と「ニナ」。ふたりの視線が・・・交錯します。
「てりゃぁああぁっ!」
「いやぁぁあぁあっ!」
渾身の力でぶつかりあう伝説の「オトメ」達。その中心は激しい爆風に包まれて・・・。

そうかそうか、新オープニングに「エルスティン・ホー」がいない理由はそれだったのか・・・。(T_T)。
前回が「鬱展開」のホップだとすると、今回はステップを飛ばしてジャンプ!といった感じ。最近特に「エルスティン・ホー」の株が上がっていただけに、この衝撃はそうとうのものです。こうなると願いはひとつ、最後は笑って「舞-乙HiME」の感想を終えますように。

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