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うえきの法則_TV51

第51話「空白の才の法則」

2005年04月の放送開始から見始め、書き続けてきた「うえきの法則」感想ブログもいよいよ最後。この1年間の集大成、最終回「空白の才の法則」を持って終了です。
思い起こしてみると、「エコがテーマの鋼の錬金術師」ね・・・と気楽に見ていた最初の頃(当時の感想は十数行)が嘘のように、放送を重ねるごとに視聴者の心を熱く掴んでいくアニメとなりました。
これで最終回かと思うと、見るのが少しためらわれるほど寂しい気持ちもわいてきますが、どうやら原作は「うえきの法則+」として(不安定な連載、現在は休載中?ながらも)未だ続いている様子。また次回、アニメ化されることを期待しつつ、「うえきの法則」最終回を見ていきたいと思います。

「植木耕助」VS「アノン」による能力者バトルの最終決戦。互いに死力を尽くした戦いも、十つ星神器「魔王」を「植木」が使いこなせるようになったとき、彼の勝利が見えてきたかのように思えました・・・が。
「Great!・・・僕と互角に渡り合えたのは、君が初めてだよ。・・・ご褒美をあげる」
体内に取り込んでいた「ロベルト・ハイドン」を「アノン」が手放したことにより状況は一変。「アノン」は能力者としての資格を失い、定義上は一般人へとその性質を変えてしまいます。
「わかるよね・・・君はもうこれで『才』の数しか僕を傷つけられない。・・・さて、君の『才』は残りいくつかな?」
「植木耕助」の残り「才」は18、そして、残り「魔王」数はわずか1発・・・。しかし、それでも彼は「アノン」を倒すしか道は残されていません。
『残りの「才」数がいくつだろうが、やるしかない・・・やるしかないんだ!』

完全に「植木」の「才」数を把握している「アノン」。彼は飛行神器「花鳥風月(セイクー)」を巧みに操り、服をかすらせる程度で「植木」の攻撃を受け流します。
『アノンがセイクーを使う限り、致命傷は与えられない』
次なる手を考える「植木」ですが、その前に「セイクー」を閉じて、ゆっくりと地上へと降りていく「アノン」。
チャンス!?・・・と一つ星の神器「鉄(くろがね)」を撃ち放す「植木」ですが、これこそ「アノン」が考え出した巧妙な作戦。彼は「くろがね」を五つ星神器「百鬼夜行(ピック)」で打ち砕くと、すぐに神器を仕舞いこみ、砕け散った「くろがね」の破片をわざとその身に受けていきます。
「・・・16、15、14・・・8、7、6、5・・・残り4個」

あっという間に「4」までその数を減らされてしまった「植木」。うち1発は「魔王」に取っておくとなると、通常攻撃はわずか3発!
※まんまと「アノン」の作戦に引っかかってしまった「植木」。ほくそ笑む彼の表情が物語るように、戦いの主導権を「アノン」へ握られてしまいました。(>_<)。

「もう、君に勝機などないっ!」
再び「セイクー」で舞い上がる「アノン」に対して「ピック」を放つ「植木」。しかしこれも最初の攻撃同様、服をかすらせて彼の「才」を減らすばかり。
『一瞬、一瞬でいい・・・こいつの動きを止められれば・・・』
それならばと、体をかわした「アノン」に対して即座に「くろがね」を放つ「植木」。体勢が崩れたままの「アノン」は神器を出して防ぐしか無く、一瞬でも動きが止められるとの判断ですが・・・。

「くっ・・・惜しかったね植木くん。これで残りの『才』は2個だよ・・・」
崩れた体勢のまま強引に「くろがね」を避けた「アノン」。その口調には余裕が伺えますが、「植木」は彼の避け方に疑問を憶えます。
『・・・なんでわざわざ神器で防がずに?・・・そうか「防がなかった」のではなく、「防げなかった」んだ!
体内へ「神様」と「ロベルト」を取り込み、神器の同時撃ちを行ってきた「アノン」。しかし、既に「ロベルト」は放出されたため「セイクー」との同時神器使用は不可能になっていたのです。
『だったらある・・・ひとつだけ、あいつの動きを一瞬だけ封じる方法が!・・・けど、そうしたら、もう・・・
残された攻撃回数はたったの「2回」。躊躇する「植木」を見た「アノン」は、その一瞬をついて彼に勢いのついた跳び蹴りを噛まします。踏ん張りも効かず、「道」へと勢いよく叩きつけられる「植木」。
「・・・残念だけど、ここでお別れだよ植木くん。君の考えはわかっている。・・・奴の背後に回ってセイクーごと背中に攻撃、破壊する。そうすれば一瞬奴の動きは封じられ、魔王を喰らわせることができる・・・とね。だけど、その方法が使えたのは、少し前の話。・・・セイクーへの攻撃と魔王、最低でもふたつの『才』を失うことになる。・・・うまくいっても君は消滅してしまうんだよ。それとも、消滅覚悟でやってみるかい?・・・ははっ、ははははっ、あっはははははっ・・・」
「植木」を見下ろし、勝ち誇る「アノン」。彼の笑い声が頭の中に響く中、「植木」は「アノン」もろとも消滅への道を選択しようとしていました。その鬼気迫る表情を哀しそうに見つめる「森あい」。彼女はあらん限りの声で叫びます、「死ぬな!」と。
「・・・あんたの考えていることくらい・・・見え見えなんだから。・・・いつもいつも、自分ひとりでなんとかしようとするな!・・・みんなが助かればそれで良いとか、そんなの・・・そんなのいい加減にしろバカ野郎っ!!・・・ひとりで駄目ならあたしだっている、みんなだっている!・・・あんたはひとりじゃない・・・だから・・・だから・・・消えないでよ・・・
※「森あい」の心の叫び、魂の叫びです。「植木」の持つ正義は「他人を守る」優しい正義、力強い正義。しかし、それを突き詰めて「自己犠牲」へと変わったとき、その行為を決して喜ばない人もいる、犠牲になった「植木」に悲しむ人もいると、彼女は涙ながらに訴えたのです。・゚・(ノД`)・゚・。。

「心配しなくても、植木くんはどうせ・・・もう何もできないよ。けど、念には念をいれておこうかな。・・・魔王は使い手の想いを力にする神器。ならばロベルト同様、その想いを弱めてやれば、その威力も弱くなっていく。・・・君の想いが何か、さっきやっとわかったよ。君の魔王が爆発的に強まったのは、守りたいという想いがあったから。・・・ということはつまり、その守るべき対象を消してしまえば、その力は失われるということだよ。くろがねっ!!」
「植木」と「森あい」の距離、「植木」と自身の距離。彼の助けが間に合わないことを計算してでの「くろがね」射出。避けることのできない必殺の神器が、無防備な「森あい」を襲います。叫ぶ「植木」のなか、負けるものかと目を見開き、歯を食いしばって立ちつくす「森あい」。その眼前に「くろがね」は到達し・・・。
「・・・ちょこざいですわ」
右手一本、手の甲に仕込んだビーズを爆発させ、「くろがね」の軌道を逸らし「森あい」の危機を救ったのは「鈴子・ジェラード」。動けないはずの「鈴子」の救援に驚く「アノン」に、「ブーメランカッター」の刃が襲いかかります。「セイクー」の片羽根を切り裂いたのは、「佐野清一郎」の一撃
でした。
「羽根は取ったで・・・行けっ、植木ぃいいっ!!」
仲間の思い、仲間の行動。「森あい」の言葉に力を与えられたのは「植木耕助」だけではありませんでした。彼らの助力を無駄にしないと「セイクー」で飛び上がった「植木」。彼の最後の「魔王」が「アノン」に向かって牙を剥きます。
「まだセイクーは一枚残っているぞっ!・・・ええいぃっ!」
背中に残された一枚の羽根で回転力を産みだし、「植木」の攻撃を羽根の喪失だけで防いだ「アノン」。無くなったチャンスに俯いて悔しがる「佐野」。
「・・・ふっ、これで魔王は無くなった。そして君の『才』も残りひとつ・・・僕の勝利・・・っ・・・魔王じゃない、ただのくろがね!?」
見開いた目が「恐怖」を伝えます。「アノン」の瞳に映し出されたのは今度こそ「魔王」を掲げた「植木耕助」の姿!

「まさか・・・残りの『才』はひとつ。・・・そんなことをすれば、君が消滅してしまうんだぞ
※「森あい」の言葉に力を貰い、「鈴子」が「アノン」の魔手から「森あい」を守り、「佐野」が創り出したチャンス。これを「植木」が無駄にする男だったら、私たちは最終回まで彼を応援し続けてはいません。

「植木・・・」
---
「泣いても笑っても、明日の四次選考が最後だ。頑張ろう、みんなとあえて良かったって、ちゃんと思えるから」
---
目を開いても思い出すのは、昨晩の語らい。「森あい」が思い出したのは「植木」の言葉。
「ありがとう・・・みんなとあえて良かった。・・・・・・・・・魔王っ!!!」
小さな声でしたが、彼女の耳には届きました。遠い距離でしたが、彼女の目には見えました。笑顔を浮かべ、皆に礼を言いながら、「アノン」に向かって最後の攻撃を振り下ろす「植木」。
「馬鹿なぁああぁっっ!!」
叫ぶ「アノン」の悲鳴の中、「魔王(コバセン)」はその拳を「アノン」へと叩きつけます。そして、真っ白に広がっていく世界・・・

※「植木」・・・・゚・(ノД`)・゚・。

まるで火山の噴煙のように、黒い煙が「道」の前に広がります。無言のまま、その光景を見やる「森あい」。声をかける「佐野」の言葉も彼女の耳には聞こえません。
「・・・いやあ、ようやってくれたわ、植木の奴。あの羽根さえ切り取れば、なんとかなると思って駆けつけたんやけど・・・植木の奴、まさか魔王の前にくろがねを入れるとわのう。・・・『魔王をかわされた』と思ったときは、ほんまどうなるかと思ったが・・・どないしたんや、森?
反応のない「森あい」を不思議そうに見やる「佐野」。それまで動きの無かった「森あい」ですが、「植木はどこにいった?」という「佐野」と「鈴子」の言葉に、身体を震わせていきます。
「・・・私、結局・・・植木の『才』・・・守ってあげられなかった」

涙をこぼす「森あい」の姿。その言葉に「佐野」と「鈴子」もようやく事態を把握します。
「あいつ、アホかっ・・・アノンを倒したからって、自分が消えてしまったら・・・何も意味がないやろがっ!
すすり泣く「森あい」達。沈んだ空気の中、「バロウ」が気絶した「ヒデヨシ」を抱えて到着します。
「ちょっと・・・来るのが遅かったようだね。僕も・・・力になれたらと思ったんだけど」
「ヒデヨシ」のお陰で無事に辿り着くことができたと話す「バロウ」。ならどうして「ヒデヨシ」が傷つき、気絶しているのかと問う「佐野」に、彼は「道」の下に到着してからの経緯を説明します。
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「ようしバロウ、ここで降ろしてくれ。いくぞ、ぶっちゃけ俺の騙し技のオンパレードだっ!・・・ぐはああっ!!
気合いを入れて飛び跳ねる「ヒデヨシ」に高速で降り注ぐ未確認飛行物体。哀れ、彼はその下敷きに・・・。
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「たぶん、植木くんのくろがねだったと思うのだけれど、まさかヒデヨシくんが、その流れ弾に当たって気絶するなんて・・・
らしいというか「ヒデヨシ」の最後にあきれるばかりの「佐野」と「鈴子」。しかし、その言葉を聞いた「森あい」が、「コバセン」の言葉を思い出して振り返ります。
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「・・・能力者以外を能力で傷つける度に『才』は減る。だが逆に、能力者をひとり倒すことに『才』はひとつ追加されるんだよ
大笑い!!!σ(^0^)σ

慌てて黒煙の向こうを見つめる「森あい」。まだ事態を把握できない「佐野」と「鈴子」が彼女を不思議そうに見つめます。そして・・・
「・・・よっ」
ボロボロになりながらも、姿を見せた少年に、彼女は涙をこらえきれません。けれどもこの涙は「悲し涙」ではなく「うれし涙」。

「あれっ、そういえば、俺・・・何で消えてないんだ」
「セイクー」で空中に立つ「植木」に向かって飛び込んでいく「森あい」。「植木」の傷の痛みに構わず抱きしめる「森あい」に、いつしか「セイクー」の羽根が消えてしまいます。
「痛いっ、いてててて・・・バカッ、落ちる・・・おちるぅううぅっ!!
身を乗り出して心配する「佐野」と「鈴子」の前で、ふたりの姿は見えなくなってしまいました。
「もしかして・・・大変かも・・・」

※かくして「植木」と「森あい」は、遠いお空の星になりましたとさ、おしまい。(おいっ!

「・・・負けちゃった。でも本当は途中で・・・君に勝てないことはわかっていたんだ。君の魔王が僕の魔王を破ったときにね。・・・僕の夢は、君の正義を崩せなかった。それが僕の敗因だよ」
まるで月のクレーターのように、同心円状にできた巨大なくぼみ。その底で横たわったままの「アノン」のもとに、皆が駆けつけていました。
「なあ、お前が魔王に託した『夢』って、なんだったんだよ
のぞき込む「植木」の顔を見つめる「アノン」。続いて問いかける「森あい」。
「・・・そうだよ。・・・あんたが言っていた『完璧なる人生を創る』とか『誰ひとり立っていないまっさらな道を創る』とかが『夢』だなんて、あたしにはどうしても思えない」
戦いが終わり、さっぱりとした表情を見せた「アノン」は、ゆっくりとその口を開いていきます。
僕が本当に願っていたこと・・・それはね『化け物のように強くなってしまった僕を否定し倒してくれる』・・・そんな存在の出現だった。それが叶わないのならば、いっそのこと全部滅ぼし、自分ひとりになってしまおう。いつしかそれが、僕の『夢』になってしまった
彼の独白を黙って聞き続ける一同。そして全ての言葉が終わったとき、「植木」が彼の『夢』を否定します。
「・・・そんなの『夢』でもなんでもねえよ。・・・叶ったときに、一緒に喜び合える誰かがいるから『夢』なんだろ
※やはり「アノン」の夢は「自分を倒してくれる強き者を見つけ出す」ことでしたね。そして、「植木」に倒され、自身の「夢」を否定されることで、彼は呪縛から解き放たれた気がします。「僕に君たちのような仲間がいたら」と「アノン」の言葉は続きますが、今後「植木」達が「仲間」になるのではと、私は期待します。

戦いの終わりを聞きつけ、「神補佐(そういえばいたなぁ)」とともに姿を見せる「バロウチーム」の残りと「マリリンチーム」の面々。
『こうして、長いようで短かった私たちの戦いは終わった・・・』
見事「アノン」を倒し、バトルに勝利した「植木チーム」。「神補佐」は1本の筆と木札をチーム一番の成長者「植木」に差し出します。
「では、この木札に好きな『才』を書き込んでください」
嫌々ながらも、ひとつの「才」を書き込んだ「植木」。
仲間達の追求にも、彼はその「才」を口に出そうとはしません。
そして次の神様には全員一致で「犬丸」が選ばれました。「天界獣(テンコ)」も友達となる仲間達を見つけ、冤罪も晴れて天界に残ることとなります。「アノン」も偽「マーガレット」と地獄界へ追放され、「神様(今では元ですが)」も治療獣で一命を取り留めて、大団円とはまさにこのこと
---
「人間界行きの便がでまーす」
「神補佐」の言葉に集まってくる能力者バトル出場の人間達。その中に、意識を取り戻した「ロベルト・ハイドン」の姿もありました。
「植木くん・・・ぼ、僕は・・・」
どこか気恥ずかしそうに「植木」に声をかける「ロベルト」。
その言葉に「植木」は「やったな」と声を返します。
「・・・お前が人間を憎む気持ちを無くしたと聞いたとき、なんか・・・嬉しかった」
またひとり、「植木」に友達ができたようです。

【他の人達のエピローグ】
 ・マリリンチーム:「森あい」とメールのやりとりをするほどの仲に。
 ・バロウチーム:「バロウ」は仲間達と仲直り。「キルノートン」は未だ「メガネ好き」みたい。(^^;)。
 ・李崩:修行の旅に。泣いていた・・・!?

そして・・・。

ヒデヨシ「ぶっちゃけ、役に立てたかわからないけれど、仲間に誘ってくれて嬉しかったぜ」
 →「植木チーム」の中で英雄扱いに。その理由は、本人には教えていません。
鈴子・ジェラード「今度、家に遊びに来てね」
 →もう一度「ロベルト」に想いを伝えたけれど、なぜかうまくいかなかった様子。彼女が振った!?
佐野清一郎「ほなな、ええ温泉見つけたら、また連絡するわ」
 →高校受験後、4月まで世界温泉巡りの旅に。入学後は地理学を専攻。
植木耕助
 →勉強に、運動に、学生生活を邁進中。成績も戻り、女子の人気も復活。
森あい
 →普通の学生生活にちょっと退屈気味!?

普通の生活が戻り、平和でもあり退屈でもある学生生活を続ける「植木」に「森あい」。今日も一日の始まりです。
「みんな、今日は新しく赴任してきた先生を紹介する」
新しくやってきた先生の声に、空を見上げていた視線を教壇へ戻す「森あい」。
「・・・まずお前らが学ぶべき事は、昔、どこかの偉い学者が残してたこの言葉だ。『少年よ正義を抱け』。・・・なんだ笑うな、俺が創ったんだから
特徴的な姿、何よりその声。驚く「森あい」と、まだその登場を知らずに眠りこける「植木耕助」。彼の鞄には一枚の木札が結ばれていました。
そこに書かれた言葉は・・・「再会の才」

「うえきの法則」、終了~っ!!
笑いました、泣きました、この一年間、本当にありがとうございました。

毎回、相当な文章量になってしまいましたが、実に感想を書くのが楽しかったです。
このブログをご覧頂いている皆様の中でも、「うえきの法則」は人気の高いコンテンツでした。
レンタルDVDやセルDVDで「うえきの法則」を見返していただくときに、ちょっと他の人の感想が気になりましたら、本ブログを訪れてみてください。
それでは、また別のコンテンツで!(^_^)!

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舞-乙HiME_TV24

第24話「あなたのために…。」

この日、ひとりのオトメがその資格を失いました・・・と書きたくなるような事件発生! 前回の予告でも表示されていましたが「ニナ・ウォン」がお父様「セルゲイ・ウォン」とドッキドキッ!?
・・・これで「ニナ」が「マテリアライズ」できなくなって最終回を迎えたら、凄い反響があっただろうなぁ。

現在自分が身につけねばならない「ワルキューレ部隊」の制服、その姿見に映った姿にうつむく「ニナ」。彼女の視線は自然と、かつて身につけていた「ガルデローベ」の制服へと移ります。
---
「よく似合っている。・・・合格おめでとう、ニナ
世の少女達の憧れ「オトメ」養成学校「ガルデローベ」。入学だけでも困難な学校へ優秀な成績で合格した「ニナ」に「セルゲイ」はお祝いの言葉を伝えます。そして我が手を離れ、2年間の寮生活を迎える彼女の姿を見て、次に送り出すときは花嫁になるときかなと語る「セルゲイ」
私、お嫁になんて行きません!・・・マイスターになったら、結婚なんてできないですし・・・だから・・・ずっと、お父様の側に・・・お父様の娘でいて・・・良いですか
顔を赤らめて父の言葉を否定する「ニナ」。その真意に気がついているのか、ゆっくりと彼女の方に歩みを進めた「セルゲイ」は、「ニナ」の身体を優しく抱きしめます。
「・・・もちろんさ、ニナ」

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もうあの時とは何もかもが違う・・・決意を固めた「ニナ」の耳に、彼女を呼び出す放送音が聞こえます。
「・・・ニナ様、御前会議の時間です」

彼女は自身のつとめを果たすべく、部屋を出て行くのでした。
言葉にはできない父への想い。実現するための最良の手段が「オトメ」になって父の側にいることでした。そしてその目的は叶いつつあるのですが、喜べない自身を「ニナ」は発見します。・・・いったい何を間違えたのか、何が問題だったのか・・・自問していたのかも知れませんね。

「フロリンス王国」、「ルーテシア・レムス王国」、・・・続々と「ヴィントブルーム王国」へ来訪する各国の統治者、オトメ、そして軍艦。国民の目にも「戦争」の影がちらつき始める中、「ナツキ・クルーガー」や「ジュリエット・ナオ・チャン」達、「ナギ・ダイ・アルタイ」に対抗する者達も地下活動を活発にしていきます。
「・・・じゃあ、始めようか」
緊迫した国際情勢(しかし全ては「ナギ」の想定内)のなか始められる「御前会議」。「ジョン・スミス」により「アルタイ公国」と同盟条約を結ぶ国が続々と現れつつあると報告されます。
「・・・これも数回に行っていただいたデモンストレーションの効果でしょう。殿下の示された最終回答期限まであとわずか。・・・どれだけの国が条約機構を脱退してこちらにつくか見物ですな
こうなると「エアリーズ共和国」を中心とした条約機構側と一戦交えるのは自明の理。気を引き締める「ニナ」に対して「それも一興」とポーズを崩さない「ナギ」。
※カルデア皇帝の一族(達に仕える「オトメ」)が「アスワド」に倒されたためか「カズヤ・クラウゼク」が後継候補として(?)拉致される画が笑えました。「アカネ・ソワール」もお元気そうですが、既にオトメの資格は失っていそうです。(^^;)。

「なぜスズシロが出せないの、あとは艤装が住めば完成でしょう!?」
腹心である「ハルカ・アーミテージ」の言葉に「ルーテシア・レムス王国」からの資材提供がSTOPしたためと答える「エアリーズ共和国」大統領「ユキノ・クリサント」。「レムス」の行動から導き出される解答はただひとつ。唯一の国際機構である条約機構からの脱退を決意させるほどに、「ニナ」+「ハルモニウム」の力は各国の軍事力を凌駕していました。
その中、頭を悩ませる「ユキノ」と「ハルカ」の元に訪れるひとりのオトメ。
「・・・お久しぶりです。ハルカお姉様」
彼女こそは「五柱」がひとり、「銀河の藍玉」の通り名を持つ「サラ・ギャラガー(声は「沢城みゆき」)」。
現在は「ジパング」を中心とした東方諸国で任務に当たっていた彼女の来訪に、驚きを隠せない学園の先輩であった「ハルカ」。
「本日はジパングから皆様に、プレゼントを持ってきました」
そして次々に輸送船から積み出される資材の数々。

※「一切の不干渉を貫く」と語っていた「ジパング」による事態への介入。それも明らかに対「アルタイ公国」の動きです。「ジパング」を動かしたのは「ナギ」の行動が世界に与える影響の大きさを考慮したのか、「鴇羽 舞衣」の生存をどこからか知ったか、直接、姉やその周囲の人から手紙でも受け取ったのか・・・。

一方「ガルデローベ学園」内にて談笑するふたりの「マイスターオトメ」。「ルーテシア・レムス王国」の「ラウラ・ビアンキ」と「フロリンス王国」の「ロザリー・クローデル」のもとに「マリア・グレイスバート」と「ユカリコ・シュタインベルグ」が姿を見せます。
「まあ、ミスマリア、ユカリコお姉様!」
ひとしきり学園内の思い出話に花を咲かせた4名。話はやがて「オトメ」を一度引退後、復帰した「ロザリー」の話題へと移り変わります。
「・・・そうですか、アカネさんの件でご結婚が・・・」

「そうなんです。代わりに入るはずの娘も『螺旋の蛇紋石』と一緒に行方不明でしょう。・・・お陰で再契約することになっちゃって」
政略結婚とはいえ破談となった結婚話を嘆く(?)「ロザリー」。彼女の話を聞いていた「ラウラ」ですが、その緊張感のなさに「気合いを入れろ」と説きます。
「いいか、今回はルーテシアの国境紛争とはわけが違うんだ・・・本気でつぶし合うはめになるぞ。・・・カーラやハルカお姉様とも
実際に国境紛争での「オトメ」同士の戦いを経験した「ラウラ」の言葉に、引っ張られて赤くなった頬に手をあてる「ロザリー」。そして、そこへ姿を現した「ニナ」達「ワルキューレ部隊」。
「ですが、それこそがオトメ。・・・お姉様方には、私の指揮下に入って貰います」
かくして「アルタイ公国」と「レムス王国」、「フロリンス王国」による連合軍が結成
されました。
※「シホ蟲」笑った。(^_^)。・・・彼女にもきっと光が当たる話もありますよね・・・たぶん。

「お待ちなさい、ニナ・ウォン。・・・これを。エルスティン・ホーの遺品を整理した際、見つかりました。あなたとアリカ・ユメミヤのふたりに宛てたものです
その名前を聞いたとき、冷静だった「ニナ」の表情は崩れゆきます。かつての親友、そして自らが命を散らした少女の名。手紙を受け取った「ニナ」は、出てきたときとは明らかに異なり、力落とした表情でその場を去っていきます。そして彼女に追いすがる「トモエ・マルグリット」。
今や共闘する仲間となったはずの両者でしたが、互いの間に信頼関係などはなく「トモエ」のことを「ニナ」は明らかに嫌悪していました。そしてその口から彼女がもっとも聞きたくはないであろう言葉が紡ぎ出されます。
「・・・好きにしたら良いじゃない。今のあなたなら何でも望みが叶うはずよ。・・・男相手だって、抜け道はいくらでもあるのよ。たとえば・・・
明らかに「セルゲイ」への気持ちを見抜いた「トモエ」の言葉に、「ニナ」は自然と右手を伸ばしていました。容赦ない平手打ちが、床へ叩きつけるように「トモエ」を倒します。
「黙りなさい!・・・あなたに何がわかるの・・・あなたなんかにっ!
純粋な怒りの瞳で「トモエ」を見下ろす「ニナ」。しかし、その怒りの根源を「トモエ」に指摘されたとき、彼女は言葉に詰まらざるを得ませんでした。
「わかりたくもないわね・・・色々理屈をこねているけれど、結局は嫉妬に駆られて・・・友達をふたりも殺している人のことなんて!
※「ニナ」が自分では決して見つけることのできない心の底、その蓋をあっさりと開けはなってしまった「トモエ」。後が怖いですね・・・。(>_<)。

「非道いんですのよ、ニナさん。私は何もしていないのに・・・」
唯一の心の拠り所、現在の彼女のすべてである「シズル・ヴィオーラ」に叩かれた頬のケアをしてもらい、喜び崩れる「トモエ」。彼女は戦争で貢献し「ナツキ・クルーガー」を自由にしてみせると「シズル」に約束をします。
「もうええんどす。うちにはあんたがいますさかい、トモエ・・・
そう答えて「トモエ」の頭を優しく撫でる「シズル」。しかし、彼女が見つめていたのは自分の胸にうずくまる「トモエ」ではなく、秘密のうちに届けられた一通の手紙。真実が記載された運命の手紙・・・。
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「学園長、うまくいきました!・・・例の手紙、シズルお姉様に届けられました!
喜び勇んで「ナツキ」へ報告を行う「イリーナ・ウッズ」。その報告に喜ぶ「ナツキ」と「ナオ」、彼女に付き従う「シマシマ団」の面々に、なぜかその場にいる「サコミズ・カージナル」
「それから、例の件ですけど・・・可能です、確認しました。ヨウコ先生の残してくれたデータの通りです。・・・クラスのみんなの協力と、エルスちゃんが残してくれた書籍のお陰です」
さらに「サコミズ」からは「エアリーズ共和国」より潜砂空母「スズシロ」が出港したとの報告がもたらされます。
「では、皆予定通り準備を進めてくれ」
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谷間。自らが辿ってきた数百年もの想いを呼び起こす「ミユ」。彼女は封印してきたある物を呼び起こす決心を固めました。
「お嬢様・・・あなたの血を引く者達は健やかに育っています。今こそ私は・・・」
彼女以外の何者でも引き上げることは不可能なほど太く、重い鎖を引っ張り上げる「ミユ」。マグマの底に眠っていたとはとても思えないほど、しっかりとした形状を保った2メートルほどの箱が、その場へと姿を現します。
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同時刻、「アスワド」の村ではひとりの戦士が床に伏していました。完勝に思えた対「カルデア帝国」戦ですが、サイボーグ達にも数名の犠牲が出ていたのです。
「どうだ、ラド・・・」
頭領「ミドリ」の言葉に、なんとか上半身を起こす「ラド」。
自身の体は一番わかっていると、彼は冷静に肉体の崩壊を報告します。
生体組織が限界のようだ。・・・カルデアを相手にして、俺とルーメンだけで済んだんだ」
やむを得ない犠牲、むしろそれだけで済んだのを良しと思え・・・「ラド」の言葉を感じ取った「ミドリ」は思わず昔の名前で彼に呼びかけます。
「黎人・・・」

「そんな顔をするなミドリ。俺はもう死んだ身だ・・・これでようやく・・・
最後の時を迎えられる。言葉の続きを止めたのは「ガルデローベ」を抜け出した「ヨウコ・ヘレネ」の登場でした。
「まだよ!・・・もう二度と、あなたを失いたくないの。黎人さん」

※動き出す面々、進みゆく運命。次に起こる戦いが運命のターニングポイントになると、皆が感じているようです。個人的には「ガルデローベ」の技術を学ぶために村を飛び出したのであろう「ヨウコ」の行動が気になります。果たして「宿業」とも言える病を治す手段はあるのでしょうか。

ふたりがこれを読む頃、きっと・・・もうあたしはいないと思います。あたしね、いつか使命を果たさなければいけないことがわかっていたから、誰も好きにならないようにしていたの。友達もあまり作らないように・・・って。だけど、ニナちゃんと出会って、アリカちゃんと出会って、クラスのみんながいて・・・楽しかったの。お告げの黒い手紙なんてずっと来なくて、みんなと一緒にいられたらなぁ・・・って思っていた。でも・・・。私、知恵の神様を、科学の力を取り戻すことが良いことなのか・・・本当はよくわからない。でも逆らえないの、ずっとそうだって教えられてきたから。・・・きっと、きっとニナちゃん達なら自分で決められたよね。ふたりとも強いもの。・・・あたし、ふたりが大好きだったよ。ふたりと一緒にいられて、本当に幸せだったの。・・・だからニナちゃん、アリカちゃん、ずっと言いたくて言えなかったけど・・・ごめんね。・・・ありがとう、私の、かけがえのない親友たち。 エルスティン・ホー
自分の運命を知り、それでも精一杯生きてきた「エルスティン・ホー」の手紙。涙をボロボロと流しながら、それでも「ニナ」はその想いを受け止めるべく、最後まで手紙を読み切ります。自分はそんなに強くないと、そう何度もつぶやきながら・・・。
「ニナ・・・どうした、ニナ!」
月明かりだけが照らす「ニナ」の部屋を「セルゲイ」は訪れました。開け放たれた扉の向こうですすり泣く我が娘の姿を見て、駆け寄り抱きしめる「セルゲイ」。
---
「落ち着いたか?・・・もう、無理をするな。殿下には俺が言う。だからお前は・・・二度とあれを奏でなくていい。いざとなったら、俺が盾となってお前だけでも逃がす。だから・・・」
「ナギ」の「夢」は止めることはできないと「ニナ」は知っていました。そして「セルゲイ」もそのことはよく知っているはず。だからこそ父の言葉に「ニナ」は喜び、さらに決意を固めます。
「無理です、そんなこと。・・・それはお父様が一番良くわかっているでしょう」

娘の言葉に反論ができない「セルゲイ」。彼は自身の非力さを悔やみ、膝に抱えた拳を強く握りしめます。
俺の一番大事な人が苦しんでいるのに、何も・・・。また俺は何もできないのか!
「セルゲイ」の「一番大事な人」という言葉。今まで望み、手に入れることの叶わなかった言葉が、自分自身に向けられている。「ニナ」は喜びのあまりに頬を染めながらも、ある決意を固めました。
「なら・・・私からオトメの資格を奪ってください」
眼前で全ての衣服を取り去った「ニナ」に動揺し、目をそらす「セルゲイ」。
その行為に「ですよね」と涙をこぼす「ニナ」。
「私は、お父様の・・・蒼い星にはなれないから」
かつて「セルゲイ」が愛したオトメ「蒼天の青玉」達とは意味が異なる「一番大事な人」。・・・それは父が娘に対しての想い。そのことに気がついていた「ニナ」と気づかされた「セルゲイ」。衝撃を受けた「セルゲイ」は、意を決して「ニナ」を抱きしめます。
「ニナ・・・」
・・・ゆっくりと唇をあわせていくふたり。
※初めて「セルゲイ」は、「ニナ」をひとりの女性として見つめました。良いのか悪いのかはともかく、心の底で否定していた感情を受け入れることを決意したのです。

「ナオ、お前はどう思っているんだ?・・・我々、オトメという存在のことを」
決戦を翌日に控え、高揚する気持ちをベランダで冷ます「ナツキ」。後から来た「ナオ」に、「オトメ」であれば誰もが悩み、考えてきた質問を投げかけます。
「はあっ? 何よ、いきなり・・・『必要悪』」

その答えを聞いた「ナツキ」は、「らしいな」と喜び、彼女に小さな箱を投げよこします。
破幻の尖硝石・・・お前に用意していたマイスターGEMだ。・・・色々と頭に来ることもあったが、まあ全体的には感謝している。お前がいたからここまで来られた
妙に素直な「ナツキ」に若干引きぎみの「ナオ」でしたが、彼女自身もまた「ナツキ」とのここしばらくの行動は悪くなかったと感じ始めていました。ならば・・・と、「ナオ」も「ナツキ」に、決戦前の意気込みを彼女らしく語って聞かせます。
「シマを荒らした奴には身体で落とし前をつけさせるのが、スジってもんでしょうが。たとえそれが・・・大公ナギでもね」
「オトメ」という制度を、少なくとも表面的には「世の中を上手く生きていくための道具」としてしか見ていなかった「ナオ」。彼女にとって精一杯の宣戦布告に「ナツキ」は苦笑します。
「・・・そういうことにしておくか」

「ナオ」、良いですね~。本当、今作では「ナオ」や「ハルカ」、「チエ」が格好良くって参っちゃいます。(^_^)。

事が終わり(?)、安らかな笑顔で眠る「ニナ」を残して部屋を離れる「セルゲイ」。父として・・・いえ「ニナ」を愛する男として、彼にはすべきことがあったのです。
「レナ・・・あの日から、決して手の届かない星を求めるように、俺はあなたを追い続けた。殿下に・・・あの揺るぎない意志に惹かれたのも、殿下なら全てを・・・この世に手の届かぬものなどないと・・・だから俺は・・・。でも、それも終わりだ。・・・ようやく気がつきましたよ、俺にとって一番大切なものに
墓標にも見える「レナ」が収められた「ワルキューレ」用の真祖システムへ銃を構える「セルゲイ」。これを破壊すれば、少なくとも「ワルキューレ部隊」は戦わずして壊滅してしまいます。
「困りますね、少佐。・・・殿下の腹心であるあなたが、まさかこんなことをなさろうとは・・・」
あらかじめ予期していたのか、「セルゲイ」の行動に驚いた様子もなく姿を見せる「ジョン・スミス」。彼の言葉に「腹心であるからこそ」と「ナギ」の行為を止めようとする「セルゲイ」。
「・・・誰も戦争なんか、混沌なんか望んじゃいない。・・・たとえ作られた、箱庭のような世界でも・・・大切な人を失わなければならない世界より、どれだけ幸福か
勝負は一瞬でした。職業軍人である「セルゲイ」に、「シュバルツ」の一員であるとはいえ、アマチュアの「ジョン・スミス」が銃の操作で敵うはずもありません。
「安心しろ。・・・お前の大事なハルモニウムも、あとで一緒に送ってやる
いよいよシステムを破壊しようと「セルゲイ」が向き直ったとき、彼の耳に一発の銃声音が響きます。何が起こったのかわからず、目を見開いたまま崩れ落ちる「セルゲイ」。血の色に染まりつつある視界に、自分が使える主人の姿がありました。
「殿・・・下・・・」
「本当に残念だよ、セルゲイ」
※てっきり「ハルモニウム」を先に破壊するかと思いましたが、真祖システムの方に来たのですね。それでも「ジョン・スミス」や「ナギ」が間に合ったのは、やはり「セルゲイ」を監視していたのでしょうね。

「お父様・・・お父様っ!!」
目の前で横たわる「セルゲイ」の姿に混乱する「ニナ」。
「ジョン・スミス」と撃ち合いになったと「ナギ」は彼女に説明をします。
「・・・脳がずいぶんやられてる。まだ息があるが、すぐにも彼は死ぬだろう。・・・でも、まだ希望はあるんだ」
悪魔の笑みを浮かべる「ナギ」。「死」という言葉に視野を狭くされた「ニナ」に、もはや見えるのは「希望」だけです。果たして、それがどんなものであろうとも・・・。
「ハルモニウム・・・さ。空間と時間すら歪める、あの超兵器は・・・君が願えば力を貸し、死にゆくセルゲイの時を止め・・・そしてガルデローベの禁書庫に眠る『封印された技術』、その扉が開かれたとき・・・セルゲイは蘇るだろう。・・・さあニナちゃん、お言い。君は何を望む?」
※「脳が・・・」の件は「ナギ」の創作っぽいですね。そんなに大口径の銃で撃たれたわけではないですし、殺してしまうと面倒だと「ナギ」も考えていたでしょうから。

「諸君、ついにこの日が来た。ナギの示した最終回答期限だ。我々は、なんとしても奴の野望を食い止めねばならない。これより、ガルデローベおよびヴィント市開放作戦を開始する」
「ナツキ」の言葉に動き出す一同。
ついに決戦の火ぶたは切って落とされました。
「信号弾・・・装填!・・・総員、第一種戦闘配備!・・・機関最大、メインタンクブロー、アップトリム30・・・超弩級潜砂空母スズシロ、浮上開始っ!!
「エアリーズ共和国」が誇る空母の出現により、緊迫する戦場。「オトメ」を戦闘の主兵器とおく他国とは異なり、「エアリーズ共和国」は彼女たちを補佐し、あるいは匹敵するほどの火力を持った潜砂空母を完成させていたのです。
「さあ、いくわよっ! 戦闘甲板展開、全砲門開け・・・撃てぇええっ!!
響き渡る「ハルカ」の怒号。竜王戦争以来の国家間の戦いが、ここに始まりました。
---
「セルゲイ・・・あなたのためなら、たとえ世界を敵に回しても、私は・・・
「ハルモニウム」の力により、時間を停止され宙へと浮かぶ「セルゲイ」。彼を前にして「ニナ」は戦争への決意を高めていきます。そこにかかる「ナギ」の声。
「始まったよ。・・・準備はいいね」
「Yes、マスター」

---
そして黒い谷。異空間での修行を終えた「アリカ」が「マシロ」と共に出立の時を迎えていました。
「行くのね。・・・でも、まだあなた達・・・」
ここに来る前と比較して段違いに強くなった「アリカ」と「マシロ」。しかし相手は世界を滅ぼしかねない超兵器「ハルモニウム」。不安を覚える「鴇羽 舞衣」の言葉に「マシロ」は「今、行かなければならない」と彼女を説得します。
「皆がわらわの国を取り戻すために戦いを始めるのじゃ。ならばわらわは行かねばならぬ。そうじゃろう、舞衣」
「舞衣」へと力強く答える「マシロ」。その言葉に「舞衣」は微笑み、その出立を許可します。
「アリカ、多くのオトメが・・・そして漆黒の金剛石が、ハルモニウムが、あなたの前に立ちはだかるでしょう。それでも行くのですか?」
続いての「ミユ」の言葉にも「だから行くの」と答える「アリカ」。彼女と「マシロ」の描く「夢」のためには、歩みをここで止めるわけにはいきません。
「だから行くの。マシロちゃんと一緒に、皆が笑顔になれる国を創る。それが今の私の夢だもの。・・・だから待っていて、ニナちゃん!

ついに次回は最終回1時間スペシャル!
もう何も言いません。見せて貰いましょう、半年間の「舞-乙HiME」の集大成を!!

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うえきの法則_TV50

第50話「植木VSアノンの法則」

第26話「恐怖!アノンの法則」にて初めて視聴者の前に姿を現した「アノン」。「植木耕助」最大のライバルである「ロベルト・ハイドン」を一呑みにしてしまった衝撃的なシーンは今でも忘れることはできません。あれから半年、ついに、ついに「植木」は「アノン」と決戦の時を迎えたのです。最後にして最大の戦いが、今・・・始まります。

47thステージ
 チャンピオン:彼は誰でもない・・・まさにUNKNOWN「アノン」
 挑戦者   :究極のエコロジストLv.2「植木」
 ステージ  :道

「来なよ。どこまで強くなったか、テストしてあげる
十つ星天界人同士の戦いは、地上だけが舞台ではありません。飛行神器「花鳥風月(セイクー)」を使いこなし、まずは空中戦からスタート。獲得したばかりの「セイクー」を自在にこなす「植木」に驚きながらも、ファーストアタックは「アノン」の空中蹴りが炸裂!・・・しかし「植木」も負けてはいません。「李崩」との特訓で得た「天界力」を練り込む力にて、「セイクー」の機動力を最大限にまで拡大。顔面にきつい一発をたたき込みます。
「これでお前の超スピードとも互角だ、アノン!・・・名付けて、李崩直伝『天界力のコントロール』!
ネーミングセンスはともかく「アノン」に与えた精神的な衝撃は抜群。余裕を一瞬無くした「アノン」は、「ロベルト」の能力「理想を現実に変える能力」による五つ星神器「百鬼夜行(ピック)」にて「植木」の「ピック」を破壊しにかかります。
「俺だってもう、あのときのおれじゃない!・・・レベル2、リバースッ!!
逆に「リバース」にて「アノン」の「ピック」を消し去った「植木」。そのまま「ピック」は「アノン」の土手っ腹に直撃・・・かと思われた瞬間、彼は右手から再度「ピック」を呼び出し、「植木」の「ピック」と相撃ちに持ち込むことに成功します。
「ふふっ・・・理想的な神器じゃなくて、普通の神器にしたのさ。これで君のレベル2は何の意味もなくなる。僕の神器を無効化することはできなくなった。・・・まあ、見ての通り、神器の力はかなりダウンしてしまうけれどね。・・・テストはここまでだ。君は本当に強くなったんだね。だから僕は・・・本気を出させてもらう
※序盤は互角!・・・かと思われましたが最初に宣言していたとおり「アノン」は「植木」の力を試すために手を抜いていた様子。負けるな「植木」!

本気宣言をした直後から、「アノン」の身体の回りに黒いオーラがまとわりついていきます。辺りの大気をも黒く変色させるオーラは瞬く間に彼自身を包み、周囲の空間を暗黒が支配していきます。
「十つ星神器・・・『魔王(まおう)』」
かつて「ロベルト」が「アノン」との戦いで繰り出し、最近では「神様」VS「マーガレット」の戦いでも利用された、十つ星神器「魔王」。「アノン」は黒いオーラを持った神器を「生物神器」と呼び、全長十メートル、骸骨の顔に一角獣の角を持った黒色の羊へと姿を変えさせました。
魔王は使い手の想いを力に変える生物神器。その姿形は使い手の持つ強さの象徴、そしてその威力は、使い手の想いの強さに比例する・・・僕の想いの強さ、見せてあげるよ」
ただ直進し、向かってくるだけの「魔王」。しかし「植木」の直感は、これが危険な存在だと彼に告げていました。大きく身をかわす「植木」、けれどもその身体にまるで電気でも喰らったかのような衝撃が走ります。そして「植木」の直下を通り過ぎていった「魔王」によって、まるで砂山のように崩される「道」や、森の木々、大地達。
「う・・・うそ・・・」
まるで隕石が墜落したかのような惨たらしい傷痕を天界へ残した「魔王」、その威力に戦いを見守る「森あい」も驚きのあまり言葉を失います。
「僕の魔王はね・・・僕の夢への想いの強さを力としているんだ。・・・ちなみにロベルトの魔王は人間への憎しみの想いの強さを力としていた。けど、彼の魔王は僕に傷ひとつつけることができなかった。君と出会ったことで、その憎しみの心を無くしてしまったんでね。・・・本当、馬鹿だね」
笑顔で「ロベルト」を、人間への考えをあらためた彼を馬鹿にした「アノン」。そのひと言が「植木耕助」に、かつてない怒りを呼び起こさせました。
「・・・何がバカなんだよ・・・人を憎む心が無くなって・・・何が悪いんだよ・・・お前のそのねじ曲がった根性・・・俺が叩き直してやる・・・魔王っ!!
開かれた両手の平からほとばしる緑色の雷光。大気中の水分が瞬時に蒸発し、まるで霧がかかったかのように周囲が霞みます。そして登場した「植木」の「魔王」は・・・「コバセン」!?
ま、まあ人間(天界人だけど)を見た目で判断してはいけません。気を取り直した「植木」により「魔王」出陣・・・しない。
「まあ、まてまて。とりあえず一杯飲んでからだろう。・・・あんまり急ぐとろくな人生を送れないぞ。だいたいなんでもっと強そうなビジュアルにしねえんだよ、これじゃあ只のおっさんじゃねえか。・・・俺だってテンションあがんねえよ、これじゃあ」
思わず「魔王」に謝る「植木」。そして魂の抜けてしまった「森あい」。
「し、死んだぁ・・・」
※さきいかをくわえて缶ビール片手だし・・・w(^^;)。

同時刻、某所。茂みを歩くサルが一匹・・・もとい「ヒデヨシ」がひとり。
「迷ったぁ・・・どこだ、ここは?・・・だいたいぶっちゃけ、どこをどう逃げればいいんだよ
ようやく開けた場所へたどり着いた「ヒデヨシ」。そこに涙を浮かべたひとりの少年を見つけます。
「あっ、お前はバロウ・・・
---
見た目が「コバセン」でも想いの強さなら負けるはずはない・・・と「魔王(コバセン)」を「アノン」へと特攻させる「植木」。「森あい」の応援もあり、再度「アノン」が登場させた「魔王(黒羊)」と正面衝突!・・・するもあっさり消滅。
「だめだ・・・完全にパワー負けしている。俺の魔王じゃあ、アノンには勝てないのか・・・?」
冗談抜きで忘れていました「ヒデヨシ」。「魔王(コバセン)」といい、Aパートはギャグっぽくなっていないかい?・・・まあ面白かったけれど。(^^;)。

「バロウ・・・お前、何をやっているんだよ・・・こんなところで。仲間は・・・お前のチームの連中はどこに行ったんだよ
「ヒデヨシ」の言葉に視線を変える「バロウ」。つられた彼がそちらを見てみると、その方向には「道」が見えました。
「・・・戦いに行ったのか」
その言葉に顔をあげない「バロウ」。彼は「ヒデヨシ」に語ると言うよりも、「アノン」を信じた自分自身に怒りをぶつけるかのように独白します。
「僕は・・・僕は人間になりたかった。人間になれば母さんときっと一生絵が描ける・・・そう思ってこのバトルに参加したのに・・・。結局僕は・・・奴に利用されただけだって、やっと気がついた。バトルでアノンを優勝させたって、僕が人間になることなんかできなかったんだ・・・もう一度、もう一度母さんと一緒に絵を描くなんて・・・できなかったんだ
立ちつくし、泣きはらす「バロウ」を見て、「ヒデヨシ」の心に湧き出す想いがありました。思わず彼は「バロウ」を怒鳴りつけます。どうしてお前はもう一度「アノン」と戦い、奴を倒さないのか・・・と。
「仲間と力を合わせれば、お前だってアノンの野郎を・・・」
思い悩んでいる心の内を突いた「ヒデヨシ」の言葉に、普段冷静な「バロウ」も反発します。そして彼の言葉に、今度は「ヒデヨシ」が押し黙る番となりました。
「・・・君だってそうだろう、君だってアノンに勝てないとわかっているから逃げようとしているのでしょう!?
『仲間を信じていないのは誰なのか』『仲間を見捨てたのは誰なのか』
「道」に対して背を向け、逃げ出してからずっと心に抱えていた問題。「ヒデヨシ」の中の何かが、「バロウ」の姿を見た何かが、彼なりの解答を導き出そうとしていました。

「・・・あっはっははっはっはっ・・・このヒデヨシを見損っているんじゃねえよ!・・・俺はなぁ、何をかくそう、ぶっちゃけ・・・お前を連れ戻しに来たのよ!
予想しない「ヒデヨシ」の言葉に、きょとんとした表情を見せる「バロウ」。
「まったく情けないな・・・今のお前の姿を見たら、母ちゃん、きっと一生口をきいてくれないな。・・・戦う前から諦めちまって、仲間と一緒に戦おうともしない奴にはな。・・・お前は母ちゃんに色々なことを伝えようと、ずっと頑張ってきたんだろう?・・・ならそれで良いじゃないか。今のお前がやるべきことは、今まで一緒に戦ってきた仲間の元へ走ることだろう?
「ヒデヨシ」の言葉に、暗かった自身の気持ちが少しずつ明るくなってくるのを「バロウ」は感じていました。このまま「道」から外れていても、何も解決しないことは彼もわかっていたのです。
「ダメだよ・・・今更仲間だなんて、都合良すぎる
悔し涙とは別の涙を浮かべながら、最後に残ったわだかまりを吐露する「バロウ」。しかし、そのわだかまりも「ヒデヨシ」はあっさりと崩してくれます。
「安心しろ。俺の方がよっぽど仲間失格なんだ。・・・俺なんか、仲間見捨てて逃げて来ちまった。俺のダサさに比べりゃ、お前なんて、ぶっちゃけなんてことはねえよ。・・・まあ細かいところは気にするな。行くぞバロウ、あそこまでライカで負ぶっていってくれ」
「ヒデヨシ」の笑顔に、彼の言葉に救われた「バロウ」。顔をあげた「バロウ」にはもう、うつむいていた頃の面影はありません。背中に「ヒデヨシ」を背負ったまま、六つ星神器「電光石火(ライカ)」は「道」へと空を駈けるのでした。
「行くぞ、アノン!!」
「ヒデヨシ」の本領発揮・・・ですね。世の中について良い嘘があるとすれば、それは「人を幸せにして、活力を与える嘘」ですよ。(^o^)。

「どうやら、植木くんの魔王じゃあ、僕は倒せないみたいだけれど・・・どうするの?」
「アノン」の言葉に、「セイクー」にて天高く昇る「植木」。そのまま猛スピードで「植木」は「アノン」を連れたまま、「道」からどんどん離れていきます。
『・・・できるだけ、森たちから離れるんだ。あんな近くじゃ、アノンの魔王の巻き添えを食ってしまう』
空中戦第2ラウンドは、互いの神器、そして「魔王」の撃ち合いとなりました。一つ星の神器「鉄(くろがね)」を何発も繰り出す「アノン」に「魔王(コバセン)」で対抗する「植木」。その威力は「くろがね」を次々に打ち砕いてはいきますが、やはり「魔王(黒羊)」には全く歯が立ちません。
『同じ神器でなんでこうも差があるんだよ・・・俺が魔王に込めた想いって・・・
自分自身が「魔王(コバセン)」に込めた想い、その正体がわからずに苦戦する「植木」。「ピック」、八つ星神器「波花」、「くろがね」、三つ星神器「快刀乱麻(ランマ)」・・・繰り出してくる「アノン」に手傷を負わされながらも、彼は心の中で考え続けます。
『ダメだ・・・考えれば考えるほど、わけがわからなくなってきた・・・目もぼやけてきたし・・・つうか、想いってなんなんだよ、いったい・・・』
「ロベルト」の失敗は「ピック」だけでとどめを刺そうとしたこと。そう語る「アノン」は、痛めつけ、逃げられなくなってから「魔王(黒羊)」にてとどめを刺すことを宣言します。
「そろそろ潮時かな。・・・君も知っていると思うけど魔王は弾数に制限があり6発しか撃てない。神様のぶんは父さんとの戦いで全段撃ち尽くした。ロベルトのぶんは僕と戦ったときに2発、そしてさっきの3発で僕の魔王は残り1発。・・・君はずいぶん無駄撃ちしたねぇ・・・それでもあと2発残っているはずだけど、関係ないよね。・・・君の魔王は無力、そして君はもう僕の魔王を避けることすらできない。これが正真正銘・・・最後の魔王だ!
「アノン」との差、「魔王」に込めた想いの差、能力者としての実力の差、戦いのセンスの差・・・数限りない理由が、「植木耕助」に「諦め」の一手を突きつけます。観念したかのように目を閉じて空中へ立ちつくす「植木」。そこに聞き慣れた、そして今、もっとも聞きたくはない声が聞こえてきます。
「植木ーっ!」

巻き添えにしないために「セイクー」で離れたはずの「森あい」。彼女の声が「植木」の耳へと届いてきました。振り返る彼の目にも「森あい」の姿はしっかりと見えます。そして、その場所は自分と「魔王(黒羊)」との直線上。
『やばい・・・このままじゃあ森に当たる・・・佐野や鈴子や、李崩達も・・・』
自分が背負っている仲間達の姿、ライバルの姿を思い浮かべたとき、「植木」の身体は自然と動いていました。
「魔王ぉおおおおっ!」
満身創痍で放った「魔王(コバセン)」の一発
、眼前に迫りつつある「魔王(黒羊)」の巨大さと比較して、あまりにも小さな光は・・・それでも「魔王(黒羊)」の眉間を捉えていました。
「仲間は俺が・・・守るぞおおぉおっ!!」
『・・・魔王の威力は、使い手の想いの強さに比例する・・・』
瞬く間にひび割れ、「魔王(コバセン)」によって貫かれていく「魔王(黒羊)」。
数十メートルの巨体が、わずか数秒で崩壊していきました。そして、なおも威力増す「魔王(コバセン)」は「アノン」の肩を、生えた翼をかすめ、彼自身に恐怖という名の感情を植え付けていきました。
「植木耕助」の正義、ここに炸裂!!

『そうか・・・そうだよ・・・俺の想いは・・・』
「魔王(コバセン)」に込めた想いに気がつき、満足そうな表情を浮かべる「植木」。しかし、その表情は「アノン」の拍手によって崩されます。
「Great!・・・僕と互角に渡り合えたのは、君が初めてだよ。・・・ご褒美をあげる
その身体を一瞬はねさせた直後、「アノン」の口が広がり、ひとりの少年が吐き出されます。意識のないまま、真っ逆さまに墜落していく少年の姿を「植木」は忘れようはずもありません。
「ロベルト・・・ロベルトッ!!」
間一髪「ロベルト」を抱きかかえた「植木」は、「アノン」の意図を考えます。「ロベルト」を手放すということは「能力者」ではなくなるということ。
「理想を現実に変える能力」を捨ててでも彼が手に入れたいものとは・・・。
※ピッコロ大魔王(最初の爺の方)を思い出しちゃいました。・・・うっぷ。

「『才』っていうのは、まあ才能のことだな。・・・つまり、あいつは『ゴミを樹に変える能力』で能力者以外を傷つける度、自分の『才』をひとつずつ失っていく。それが俺が言った、罰って言う奴だ」
---
かつて「コバセン」から聞かされた「能力者」の掟を思い出す「森あい」。それは相手が「能力者」か否かで発動する掟。「天界人」でも「地獄人」でも、その掟は変わりません。
「能力者でなくなったアノンを能力で傷つける度に、植木の『才』は減っていく。もしそれで『才』の数がゼロになったら・・・植木が消滅しちゃう」

「神様」を取り込んだ際にも変更できなかったバトルの大原則。それが今、「アノン」にとって有利なルールになったと彼は言います。
「・・・なぜなら、君の神器は全て神候補から貰った『樹の能力』を元にして出している。つまり、君の攻撃全てが『能力』を使っていることになる。・・・ということは、君はもうこれで『才』の数しか僕を傷つけられない。僕を仕留めるチャンスが限られてしまったということだ。・・・さて、君の『才』は残りいくつかな?
「植木」の残り「才」は18個。つまり残された攻撃のチャンスは18回ということ。これだけの間に「アノン」にダメージを与え、動きを封じ、1発しかない「魔王(コバセン)」で仕留める。・・・あまりにも低い可能性に賭けるしかない状況に「植木」は追い詰められたのです。
『・・・一瞬、一瞬だけでいい・・・奴の動きを封じることができれば・・・』

「道」へと降り立ち「ロベルト」を降ろす「植木」。心配そうに彼を見つめる「森あい」に「ロベルト」を託し、彼は飛び立ちます。
『残りの「才」数がいくつだろうが、やるしかない・・・やるしかないんだ!』

さて、こうなると鍵を握るのは「バロウ」&「ヒデヨシ」になりそうな予感。もう一度おさらいをしておきましょう。
 バロウの能力:過去の映像を現実に変える能力
 ヒデヨシの能力:声を似顔絵に変える能力(10km以内)

どうです、何か見えてきましたか? (^^;)
それでは、奴の活躍も期待しつつ、最終回を待て!!

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舞-乙HiME_TV23

第23話「不思議の谷のアリカ」

史上最強の「HiME」にて、史上最強の「オトメ」!? 全国のファンが待ち望んだ「鴇羽 舞衣」、ついに見参!!
「炎綬の紅玉」として、また、愛する男性(「セルゲイ・ウォン」?)と、「五柱」になる夢の狭間で揺れ動いた伝説の少女として、超有名人な「鴇羽 舞衣」。果たして彼女は「アリカ・ユメミヤ」に、「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」に何を伝えるのか、どのような役目を持つのか・・・。
・・・いっそのこと主役交代もアリ!?

立ちこめる霧の中、「アンナン」より提供された自動車にてひた走る「ナツキ・クルーガー」と「ジュリエット・ナオ・チャン」。そして膝で抱きかかえられている「ミコト」そっくりのネコ。
「ここがヒモロギの森ね・・・」
「できれば通りたくなかったが、カルデアがあんな状態になった以上、そうも言っておれん」
と、突如、自動車より飛び出すネコ。その行動に危機を感じた「ナツキ」と「ナオ」も続けざまに脱出。間もなく自動車は霧に隠れていた谷底へ真っ逆さまに落ちていきます。
「・・・気をつけろって言ったでしょうが」
一命を取り留めてほっとする彼女たち。その前にそびえ立つのは、まるで棘のように先が尖った黒い岩の群れ。
「なんだここは・・・。黒い・・・ガルデローベ!?
「・・・見て、あれ!」
「ナオ」が指し示した、霧の向こう側にうごめく巨大な影には、鬼の角アリ!?
---
「マシロちゃん、鬼ー」
「やめろ・・・これ、やめろと言うに・・・」
と、その正体は・・・霧の晴れた場所で遊ぶ「アリカ」と「マシロ」が生み出した影絵でした。
「お前はいつも怒りっぽいな・・・マシロ」
正真正銘のネコの「ミコト」とともに岩に腰掛けてふたりを見やる少女「ミコト」
。「ミコト」の言葉に「マシロ」は「初めてあったのになれなれしい」と返しますが、少女はいつも「マシロ」達を見ていたと答え、「マシロ」と「アリカ」をきょとんとさせます。
「M.T Connected Unknown... FIRE STIRRING RUBY ELEMENT IGITION standing by...」
煌めくGEM「炎綬の紅玉」。なんと「オトメ」の能力を使い、「ミユ」とともに料理に勤しむ「鴇羽 舞衣」。
「ミユさんが来てくれると、本当助かるわぁ・・・さてと・・・・・・準備できたわよぉー・・・早くいらっしゃーい
寸胴を叩きながら、ご飯の時間を伝える「舞衣」の言葉に「ミコト」は喜び、立ち上がります。早く行きたいという表情を見せる「ミコト」に、最大の疑問をぶつける「マシロ」。
「そもそもここはどこなのじゃ・・・」
「『黒い谷』だ、うん」

※色々書きたいことはありますが、まずは、いきます。・・・シルエットでも、シャドウでもなく、正真正銘の・・・
 「鴇羽 舞衣」キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!
 「美袋 命」キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!

「十二王戦争」のときに消滅したはずの「黒い谷」、それがこの場所だと「ミコト」は言います。真意を問い尋ねる「マシロ」ですが、「ミコト」と「アリカ」は「舞衣」が作ったラーメンの美味さに感涙。それどころではありません。あきれる「マシロ」ですが、彼女も一口食べるとその美味しさに驚愕。かくして難しい話は食事の後に延ばされました。
「・・・そなた達は誰じゃ?ここはどこじゃ?何故わらわ達はこんな所におる?」
今までの疑問を怒濤の如く問い尋ねる「マシロ」。その迫力に気圧された「舞衣」は、ひとつひとつ回答します。
「えっと、私は舞衣で、この娘は猫神様のミコト・・・で、ここは黒い谷で、あなた達はミユさんと降ってきたの
回答に物足りない「マシロ」ですが、ここで「アリカ」が乱入。気になっていた「舞衣」のGEMが、やはり「炎綬の紅玉」と聞き、その正体に「マシロ」も驚きます。
「・・・夢と恋に引き裂かれた、悲劇のオトメ・・・のようには、全然見えない」

「ミコト」と戯れる「舞衣」の姿に、「炎綬の紅玉」との正体さえも疑いたくなる「マシロ」。しかし、やはりここは「黒の谷」であると「ミユ」は「アリカ」に話し始めました。
「・・・ここは確かにかつては『黒い谷』と呼ばれた所です。今は亡きテクノロジーの聖地・・・オトメの技術も、あのハルモニウムも、全てはここで生まれました
「十二王戦争」によって使用された「ハルモニウム」。その力は空間をもねじ曲げ「黒い谷」はそこに落ち込んだのだと「ミユ」は説明します。
「ハルモニウムは高次物質化能力を反転させ、全てを分解して飲み込むことができます・・・この時空間ですら。・・・アリカ、あなたも見ているはずです。風華宮の地下であのオルガンを」
「歌と紡ぎ手と守り人」。全てが揃い、守護者であった「ミコト」の「シャドウ」が「黒い貴石」の持ち主に倒され「ハルモニウム」は起動しました。
「・・・漆黒の金剛石、彼女はどうやら『守り人』にして『紡ぎ手』のようですから。・・・はい、彼女はヴィントブルーム王家の血を引く者です」
「ニナ・ウォン」が「ヴィントブルーム王家」の血を引く者との言葉に驚く「マシロ」と「アリカ」。「ミユ」はさらに話を続けます。
あの十五年前の争乱の折・・・私がヴィント市に駆けつけたときには、事がほとんど終わっていました。・・・ですが、幸い私はレナ・・・彼女の娘を捜し出すことができました。そして私は、赤ん坊だったあなたを、レナの母親、あなたのおばあさまに預けました。・・・あなたは『蒼天の青玉』レナ・セイヤーズの娘です
「ミユ」によって明かされた「アリカ」の出生。あの絵を見かけたときに感じた運命的な出会いは、やはり母子の絆だったのです。そして「ミユ」にそこまでさせる理由も、彼女はここで明かします。
「・・・あなたは、あの方の血を引いていますから」

※「アリッサ・シアーズ」より受け継がれた血の記憶。「ミユ」の目からは、彼女と同じように「アリカ」の髪は金色に映し出されます。きっと赤ん坊が「レナ」の娘だとわかったのも、髪の毛が金色に光ったからでしょうね。

「ミユ」の話が終わり、それぞれ動き始める「ミコト」「舞衣」「アリカ」。しかし、「マシロ」だけはうつむき、その場所から離れようとしません。「黒い谷」の話、「ハルモニウム」の話、「アリカ」の出生の話、様々な情報がもたらされた「ミユ」の話の中で、彼女の心に残ったのは「ニナ」の血統についてでした。
「・・・ミユと言ったか・・・そなた、ずいぶん色々と知っているようだが・・・。わらわのことは何か・・・何か知らぬか
万に一つの可能性と自分でもわかっていました。「ニナ」が「ヴィントブルーム王家」の血を引く者と判明した今、時の内務大臣が身代わりに連れてきた「マシロ」が王家の血筋である可能性は低いと。しかし、それでも「マシロ」は尋ねざるを得なかったのです。
「知りません」
返ってきた「ミユ」の言葉に、「マシロ」は「やはり」と肩を落とします。
その様子を見つめる「ミユ」は、彼女にひとつの話を始めました。
「あなたは、『真白なる金剛石』のマスターの話を知っていますか?・・・人には意志があり、意志こそが人を定める。王たる者とは生まれによらず、自らの意志で立ち、道を定め、なさねばならぬことをなす者。・・・それが、この数百年で私が得た結論のひとつです
※立派な人物であったのは「ミユ」の言葉から感じ取れますが、「フミ」のマスターもどこかの王族だったのでしょうかね。さて「マシロ」はこの言葉をどう捕らえて、自身の道へと反映させていくことができるか。

拠り所を無くし、自分の進む道に不安を感じていた「マシロ」。マスターとオトメの関係か、その頃「アリカ」もまた、自分自身が進む道に不安を覚え、答えを出せずにいました。伝説のオトメである「舞衣」に不安をぶつけ、答えを得ようとする「アリカ」。しかし「舞衣」は、その答えは自分自身で見つけるしかないと答えます。
考えるしかないんじゃないかな。何が良いのか自分自身で・・・それで間違えたと思ったら、またやり直せば良いじゃない。・・・確かに、元に戻らないこともあるけれど、でも、いつかきっとって、そう信じなきゃ・・・前に進めないから。・・・私も、ミコトやミユさんに会ってから色々考えたわ。ガルデローベが科学を封じた理由や、オトメがいる理由。だから今、ミコトと一緒にいるのだけれど・・・それはあくまでも私の考え。人の意見を聞くのも良いけれど、最後に決めるのは自分だもの
「舞衣」の言葉に考え、頭を一生懸命に使う「アリカ」。しかし、その答えはすぐに見つけられるものではありません。
「あとは、とにかくやれることをやって、どんどん先に進むのね。・・・考えすぎると妙な罠にはまったりすることもあるし。・・・経験者は語る・・・よ」
止まって頭を使うことに慣れていない「アリカ」。それを見抜いた「舞衣」は自分自身がそうしてきたように、前に進んでいく方法も示します。そして「考えすぎること」によって罠にはまった話に重なったのは、罠にかかってしまった「ナツキ」と「ナオ」の映像でした。
---
「大猟、大猟♪」
笑顔で獲物を抱えてきた「ミコト」。でも網にかかったのはどこかで見たことのあるふたり。
「ナツキ!?」
「・・・舞衣」
※花の「舞-HiME」トリアス、復活!!

「・・・何から突っ込んだものやら」
「黒い谷」名物の温泉につかる一同。
落ち着いたところで「ナツキ」は「ガルデローベ」時代のライバルでもあり、親友でもある「舞衣」に行方をくらましていた理由を問い尋ねます。
「お前が死んだんじゃないかって、私がどれほど心配したと・・・」
夢と恋に悩み、卒業間近に姿を消した「舞衣」。当時と後の生徒に多大な影響を与えた事件でしたが、その真相は伝説とは異なっていました。

「悩んで気分転換に旅行に行ったまでは本当なんだけれどね。どうしようかなぁって考えながら歩いているうちに、変な霧に巻き込まれて・・・あんた達と同じ罠に」
元々「舞衣」がそのようなことで姿を消すのはおかしいと考えていたのか、あっさりと説明を受け入れる「ナツキ」。しかし、彼女には他にも疑問点がありました。
「とりあえずそこまでは良しとしよう。・・・ならなんでお前は紅玉をつけている? マスターは誰なんだ?」
昔と変わらない「ナツキ」の性格に微笑みながら、「舞衣」は温泉でぐったりしている「ミコト」の方をちらりと振り返ります。その視線に気がつき「まさか・・・」と口走る「ナツキ」に対して、言葉を続ける「舞衣」。
「貴石を持って出たのがまずかったのよね。罠にかかって、そのとき・・・あの娘のお腹の中に収まっちゃって。・・・その状態で認証までできちゃうのよ」
本来であれば「真白なる金剛石」である真祖「フミ」と契約を交わすはずの「五柱」。しかし「舞衣」のGEM「炎綬の紅玉」はなぜか「ミコト」と契約を結ぶことができたのです。
この疑問に関して、回答を示したのはふたりの会話を聞いていた「ミユ」でした。
ミコトは『水晶の姫』ですから。・・・この世界を維持するために厳重な制約をつけて生み出されたオトメ『乙式高次物質化能力』。その原型となった純粋な高次物質能力者の、最後の生き残りです
「ガルデローベ」学園長であり、この世界の歴史について詳しいはずの「ナツキ」の知識を遙かに凌駕する「ミユ」。今まで幾人にも尋ねられたであろう「何者なのだ」という問いに、彼女は過去を思い出しながら答えます。
「私はミユ。お嬢様の意志を継ぎ、この世界の行く末を見守る者。・・・オトメの運命を司る、あの星の導きの元に」
そして見上げた視線の先には、大きな満月の下に、小さく輝く蒼い星が見えていました。
「水晶の姫」。確か前作「舞-HiME」では「黒曜の君」の妻となるべき存在で「風花 真白」が前任者になっていましたね。

「ナギ・ダイ・アルタイ」の策略により「アルタイ公国」が実質支配している「ヴィントブルーム王国」。しかし、その中では様々な人の動きが起こっていました。
 ・「ヤマダ」の手引きで「イリーナ・ウッズ」にメモ帳のような何かを渡している「ヨウコ・ヘレネ」
 ・「ナギ」の口から「ワルキューレ部隊」の真祖、母体となった「レナ」のことを聞き出した「セルゲイ・ウォン」
 ・「ナギ」と父親「セルゲイ」の夢のため、「アリカ」との戦いを、その決着をつけることを決意した「ニナ・ウォン」
「ヨウコ」の動きは、自閉モードに入った「フミ」復活の伏線でしょうか。そろそろ復活してもらわないと、「五柱」が活躍できませんしね。

「そう・・・シズルさんが・・・」
「ああ、幽閉されているらしいんだ。私を逃がすために・・・辛い思いをしていないといいのだが。・・・各国の取り纏めはエアリーズのユキノ大統領と、アンナンのグエン王にお願いしてあるし、何より私はガルデローベの学園長だからな。・・・で、お前に頼みがある。あのふたりのことだ
囚われの身となった「シズル・ヴィオーラ」の身を案じ、「ガルデローベ」へ戻ることを決意する「ナツキ」。彼女は「舞衣」に「マシロ」と「アリカ」のことを見てほしいと頼みます。
その頃、「ミユ」の言葉を聞いても悩む「マシロ」は、「アリカ」に「ナギ」が進める世界改革への可能性を語り始めていました
「・・・ハルモニウムを手に入れたナギなら世界をひとつにまとめてしまうかもしれぬ。そうしたら・・・オトメが戦わずに済む世界ができるかもしれぬ
弱気な「マシロ」の発言に、「それは違う!」と叫ぶ「アリカ」。
「・・・あの竜のお墓で、ニナちゃんが出てきたとき・・・ニナちゃん、泣いていた。・・・科学がどうのとか、オトメが良いのか悪いのかとか、まだ私よくわからない。だから一生懸命考えているのだけれど・・・。ニナちゃんてね、笑うと凄く可愛いんだよ。笑っているニナちゃんって、私大好きだった・・・。でも、あのときニナちゃん泣いていた・・・なら・・・ニナちゃんにあんなことをさせるナギ大公って・・・私、絶対に間違っていると思う!
---
一方、「ナツキ」の言葉通り、「エアリーズ共和国」では臨時の審議会が開催されようとしていました。
そこに飛び込んできた情報、それは国境へと攻め入ってくる大きな竜巻。紛れもなく「ハルモニウム」を利用した「漆黒の金剛石」の力。巨大な竜巻は「エアリーズ共和国」を蹂躙し、街や村を、そこに住む人々を破壊していきます。
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「ナギめ・・・王達にハルモニウムの力を見せつけ、恭順か戦いかの選択を強いる気か・・・。このままでは世界が割れ、大戦争が起こる
猫神様「ミコト」による能力で、「エアリーズ共和国」の惨状を目にする「アリカ」達一行。竜巻の中に写る「ニナ」の影に、「アリカ」は深い悲しみを見ます。
「私たちも、ガルデローベに向かいます!」
ほとんど同時に叫ぶ「アリカ」と「マシロ」
。しかし、このことを予測していた「ナツキ」は、即座にふたりの同行を拒否します。
「お前達はここに残れ。お前は貴石の本来の力を出し切れていない。・・・今出て行けば死ぬ
それでも行きたがるふたりに「舞衣」は「試してみる?」とひとつの提案をしました。
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「ミコトちゃんに勝ったら、行ってもいいんですね」
マイスターオトメ「蒼天の青玉」をマテリアライズした「アリカ」と「ミコト」による「舞闘」。それに勝利すれば、ふたりの「ガルデローベ」同行を許可すると「舞衣」は約束
します。
「あんなので試せるのか?」
一方、彼女に全てを託したものの、やる気のなさそうな「ミコト」を目にして不安な表情を見せる「ナツキ」。しかし「舞衣」は笑顔で彼女の不安を否定します。
「ローブを着けても私、ミコトには勝てなかったのよ」
「舞衣」の言葉に驚く「ナツキ」でしたが、その答えはわずか数秒後に明らかになります。「アリカ」が全力でぶつかってもまったく相手にすらされない「ミコト」の身体能力。錫杖の一降りで「蒼天の青玉」が、「アリカ・ユメミヤ」が岩壁へ飛ばされていきます。
「まだやるか?」
息ひとつ切らさずに「アリカ」をKOした「ミコト」の実力。すっかり目を回した「アリカ」はその場で「ミコト」に頭を下げました。
「ミコトちゃん・・・ううん、猫神様、先輩・・・いえ、師匠! 私に戦いを教えて下さい、お願いします!」
※えぇえぇええぇっ、「ミコト」が「舞衣」よりも強いなんて、「嘘だって言ってー」ですよ。・・・きっとあれだ、相手が少女だから本気を出すことができないか、ローブ本来の力が解放されていないか・・・。ですよね、ええ。でないと困ります!(何が

「ミコト」によって鍛えられ、「蒼天の青玉」本来の力を導き出すであろう「アリカ」。そうなるとあとは、彼女と一心同体となる「マスター」の資質に今後の戦いがかかってきます。
「あなたがアリカの主なら・・・聞いておかねばならないことがひとつあります。・・・できるのですか、あなたも?
「ミユ」の言葉に下を向く「マシロ」。しかしそれは臆したのではなく、戦い抜くための決意を溜めるためでした。
「・・・わからぬ。じゃが、そう民に誓ったのじゃ、アリカとともに
顔をあげた「マシロ」を見つめる「ミユ」。自分の大事な人を預けるに足るか「マシロ」の気持ちをじっくりと計るかのようです。
「ならば学びなさい。アリカの主に相応しい、王となるために」
一応の合格点を得たのか、「マシロ」に「アリカ」を託して「黒い谷」を離れゆく「ミユ」。
残された「どう学ぶか」という「マシロ」の難題には「ナツキ」が「舞衣」を先生にすればよいとアドバイスを送ります。
「舞衣に教えを請うと良いでしょう。・・・舞衣は私にも隠していたのですが、ジパングの鴇羽巧海頭忠頼の姉君、舞姫様であらせられますから
去っていく「ミユ」、そして「ナツキ」と「ナオ」を見送る「マシロ」と「アリカ」。世界を決するためのふたりの戦いは、今ここに始まったのです。

とりあえず「鴇羽 舞衣」がゲスト出演で終わることはなさそうなので、ほっと一息。今回はお料理専門でしたが、最後の戦いには爆発的な能力を見せてくれると信じています。最後の「ニナ」との一騎打ちは「アリカ」に任せるとしても、「ワルキューレ部隊」やスレイブ達との戦いは、「五柱」と「鴇羽 舞衣」で一掃してほしいですね。
それから、噂では最終回とラスト前は同一日に連続して放送されるとか。今から感想を書くのに何時間かかるのかと、怯えていたり・・・。(^^;)。

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うえきの法則_TV49

第49話「十ツ星の法則」

「アノン」との戦いのため、まずはそのスタート地点を目指す「植木耕助」。どういう意図があるのかは置いておいて、「マーガレット」も「植木」に協力。なんと自らの封印を解き「天界獣」へとその姿を変えていきます。果たして彼の力を借りて「植木」は「十つ星」へとなれるのか・・・?

「僕の覚醒臓器で、十つ星にしてあげるって言ったんだよ」
「天界獣」になったとはいえ、その正体は「マーガレット」。彼の呼びかけを「森あい」は「植木」を喰らうための罠だと判断。「植木」に「入っちゃダメ」と注意しますが、彼自身の判断は「森あい」とは真逆なものでした。
「よし、入るぞー」
自分の忠告を聞かない「植木」に腹を立てる「森あい」でしたが、「マーガレット」の胃の中へ飛び込む彼の決意を耳にしたとき、彼女は自分自身の考えをあらためることになります。
「・・・今の俺じゃあ100%、アノンには勝てない。・・・優勝できなきゃ、アノンを倒せなきゃ、コバセン達を助けられない。だから、もっともっと強くならないといけないんだ
その決意は、「森あい」が今まで何度も目にしてきた「植木」の生き方でした。他人のことになると平気で死地へと飛び込み、自分の利を考えない彼に、危うさを感じつつも惹かれていた「森あい」。見守る側の大変さを愚痴りつつも、彼女は「植木」へ今度もついて行くことを決意します。
「・・・その代わり、絶対に強くなって出てくるのよ!」
※「植木」の生き方は、はっきり言って下手な生き方です。でもその生き方の素晴らしさは、見てきた私たちの心を打ってきました。・・・それはまた「森あい」も同様。彼女の決断に納得です。(^_^)。

46thステージ
 チャンピオン:彼は誰でもない・・・まさにUNKNOWN「アノン」
 挑戦者   :レベル2!でもまだ地味目、頭脳で勝負!?「佐野清一郎」
       :爆弾娘でめがねっ娘「鈴子・ジェラード」
       :ツッパリロックンロール「バン・ディクート」
       :漢と書いて『おとこ』と読む「ディエゴスター」
 ステージ  :道

「佐野清一郎」、「鈴子・ジェラード」、「バン・ディクート」、「ディエゴスター」・・・。並み居る4人の能力者を相手にバトルをスタートさせる「アノン」。ゼロ距離で爆発する「鈴子」の爆弾も、畳みかけるように襲い来る神器も、変幻自在の「ブーメランカッター」も「アノン」は楽々と避け続けていきます。
「ふふっ・・・今度は僕の番だよ」
僅か一瞬。「アノン」の攻撃に次々にダメージを負っていく仲間達。「佐野」は彼の攻撃を自身で受け、あらためて「アノン」を倒す難しさを感じます。
「どうやら、通常攻撃で奴を倒すのは不可能や。・・・血の滲むような特訓の上に編み出した、新必殺技『マグネティック・スクリュー・チョーガ・ ザンビル』や!
そして「バン・ディクート」と「ディエゴスター」も、「佐野」と同様の思いにかられ合同の必殺技をぶつけることを決意。
「マグネティック・・・スクリュー・チョーガ・ ザンビルッ!」
「生きた神器・・・見えざる神器・・・神器合体っ!」

※マ、マグネティック・・・なんだって? と、3回も聞き直しましたよ。あってるかなぁ。(^^;)。

「な、なんであんたがここに・・・」
「道」の直下、上へと登る4つの階段で「森あい」が悩んでいた時、彼女に声かけるひとりの男が出現。怯える彼女に、男はひとつのお願いをします。
「IQ179のキルノートンが折り入って君に頼みがある。・・・僕をもう一度、メガネ好きにしてください」
涙を流してまで真剣に頼む「キルノートン」。その真剣さに「森あい」も彼の心情を理解。思いの丈をひとつの言葉に乗せて叫びます。
「へ、変態だぁあああぁっ!」
そのまま「キルノートン」の真意「メガネ好きにして問答無用で皆の所へ引っ張って欲しい」も聞かずに走り逃げる「森あい」
。「キルノートン」との追いかけっこは視聴者への一服の清涼剤です (笑。
※いや、それはわからないって。普通にお願いできないのか「キルノートン」は!「このまま皆の所へ助けに行くのは、僕の臆病な心が許さない。お願いだからメガネ好きに変えて、無理矢理にでも連れて行って欲しい」とかさぁ。(^^;)。

全力を尽くして戦いきった「佐野」達4人。息を切らして床へと倒れ込む彼らを「アノン」は冷たい視線で見下ろします。
「・・・君たちの成長には、期待していたのになぁ。まだ全然早かったみたいだね」

絵にも描けない超必殺技「マグネティック・スクリュー・チョーガ・ ザンビル」と「生きた神器、見えざる神器」も通用せず、万策尽きた「佐野」達4人。しかし、それでも彼らには唯一の希望がありました。
「あとひとり・・・キルノートンがいれば、奴の力が合わされば無敵の合体神器が完成するのに・・・」
---
「もう・・・君に頼るしかないんだ。それもこれも、あの10年間の生き方のせいなんだ・・・」
10年前、人々に避けられ孤独に生きてきた「キルノートン」。彼はその生活の中でひとつの「才」に気がつきます。
僕には計算の才があったんだ。・・・それから僕は、全ての事柄を計算し先を見据えるようになった。人との付き合い方も、計算で完璧にこなし、中学時代には人望を集めた。だが・・・」
所詮は計算で手に入れた友情。真に人を愛さずに築き上げた「キルノートン」に本当の友人など生まれようもありません。
「結局最初から僕は・・・ずっとひとりだったんだ。・・・そう、あいつらと出会うまでは
「バン・ディクート」と「ディエゴスター」との出会い。初めての心許し合える仲間、「キルノートン」は彼らによって救われます。
「自分と同じ境遇で、自分の気持ちを一番わかってくれる奴らだった。・・・なのに、なのに僕はあいつらを見捨てたんだ!・・・今、僕があいつらと共に戦っても、100% アノンには勝てない・・・そうやって計算のみ生きてきた過去が、あの10年間が僕の身体をあいつらから遠ざける・・・。戦いたい・・・あいつらと一緒に戦いたい!・・・でも、僕の身体が言うことを聞いてくれない・・・だから・・・頼む・・・僕をメガネ好きにして・・・バンとディエゴのもとへ引っ張ってくれ
土下座してまでも懇願する「キルノートン」の姿に、ようやく誤解を解いた「森あい」。彼女は彼の願いを了承し、「道」へと連れて行くことを約束します。
---
「やはりな・・・Bの階段で正解だった」
今まさに「佐野」へとどめを刺すために手刀を振り上げた「アノン」。その背中に、かつて別れた友の声を聞いて振り返る「バン」と「ディエゴ」のふたり。そう、そこに立っていたのは「キルノートン」と「森あい」。これで限定条件が解除。煌めく瞳の漢(おとこ)が3人。「キルノートン」を覆う蒼いオーラ、「バン」を覆う紅いオーラ、「ディエゴ」を覆う白いオーラ・・・ついに禁断の必殺技が発動!
「無敵の合体・・・!?」

と、そこへ放たれた「アノン」の一つ星の神器「鉄(くろがね)」。必殺技へと集中してきた「キルノートン」を直撃。彼、ここに沈黙・・・。
「速攻やられたぁあああぁっ!!」

※あえて「偽ぶりっ娘ポーズ」をとらせて、彼自身の意志により「道」へと連れてきた「森あい」。GJですよ!・・・まあ、禁断の必殺技は不発でしたが。orz

「ステージクリア・・・天界レベル九つ星にランクアップ!」
「マーガレット」も驚くスピードで「九つ星」の試練をクリアした「植木」。彼は息を切らせながらも、まだ「アノン」には勝てないと「十つ星」への試練を「マーガレット」に要求します。
「・・・わかった。だがこれだけは言っておく。・・・死ぬなよ
意図しなかった言葉にちょっと驚く「植木」。彼は「マーガレット」に満々の笑みで頷きます。
「ああ。・・・お前・・・意外と良い奴だな」
---
「・・・父さんに聞いて、君たちの合わせ技は知っている。僕に通用する代物じゃあないよ。残念だけれど、君たちの底は見えた。・・・もう、消えてもらうよ
「アノン」の死刑宣告とも取れる言葉に沈黙する「佐野」達。しかし、「森あい」だけは彼の言葉に震えながらも、真っ向から反発します。
「来てくれる・・・きっと、きっと植木が強くなって来てくれる。絶対・・・消えてなんかやるもんか
興味深そうに「森あい」を見やる「アノン」。何やら思うところがあったのか、彼は「森あい」を一番手に指名します。
「ふうん・・・確かに君の能力が一番やっかいだからね。・・・君、一番最初に消えなよ
「森あい」へと飛びかかる「アノン」。その最後の一歩を止めたのは「佐野」の「ブーメランカッター」でした。
「森・・・お前のお陰で目が覚めたわ。・・・やっぱり、最後の最後まで諦めたらあかんわな
「アノン」が恐れたのは「森あい」の「相手をメガネ好きにする能力」でしょうか?・・・まあ、確かにそれもあるかもしれませんが、一番実戦向きではなく、体力も能力者の中では最低ランクの彼女。その彼女が振り絞る勇気・・・それが呼び起こす他者の力を、「アノン」は恐れた(あるいはわかっていて利用した)のかも知れません。

既に戦えないほど傷ついた能力者達。だが彼らにはまだ「第四次選考」に参加できる権利があります。奇襲、力業(ちからわざ)、策略・・・持てる能力をフルに使い、「アノン」へ攻め入る勇者達。しかし、彼の圧倒的な能力の前に、ひとり、またひとりと能力者は倒れていきます。
「マ・・・マックス・・・」
「燃え尽きた・・・ぜ」
「くろがね」の前に壁へ叩きつけられた「バン」と「ディエゴ」、三つ星神器「快刀乱麻(ランマ)」にて斬られた「佐野」、八つ星神器「波花」にて絡め取られた「鈴子」・・・目の前で倒れていく仲間を目にして、怯え震える「森あい」。
「・・・8時間40分か。・・・結構粘ったね」
ついに「アノン」の手により、首を絞められ、持ち上げられる「森あい」。彼はそのままゆっくりと「道」の端へと歩きながら、彼女に感謝します。
「ふふっ・・・君たちには礼を言うよ。僕の夢に付き合ってくれて。・・・僕の夢はね、平凡かも知れないけれど・・・幸せになることなんだ
小さい頃から「幸せ」について考えてきた「アノン」。「モリビトの一族」、その末裔として育てられてきた彼の「幸せ」とは、与えられたレールに従い、ただ生きていくだけなのか・・・。
「・・・でも気がついたんだ。自分で歩く道は、自分自身で切り開くものだって。だから僕は・・・全てを滅ぼすことに決めたんだ。何者にも崩されない、何者にも妨害されない・・・完璧なる道を創るために。僕の前には誰ひとり立ってはいない、どこまでも伸びるまっさらな道。・・・そんな道を歩けるなんて、これ以上の幸せはないだろう?」
無邪気な笑顔で「夢」を語る「アノン」。彼の考え方を聞かされた「森あい」は、首を絞めながらも「アノン」の言葉を否定します。
「間違っている・・・あんた・・・間違っているわ」

一歩、また一歩と足を進め、ついに「道」への断崖へと歩み来た「アノン」。その手を離せば、「森あい」は真っ逆さまに地上へと落下します。
「障害のない人生こそ、幸せの極みだよ。誰だって一度は憧れる夢さ」
「森あい」に残された時間はあと僅か。それでも彼女は「アノン」へ問い尋ねます。それならどうして「自分を倒した人が優勝」などというルールに設定したのか・・・と。
「・・・正直、不安だったのかも知れないな。本当に僕にそんな道を創る力があるのか・・・もしかしたら、僕でも敵わない人がひとりくらい居るんじゃないのか・・・。こんなルールにしたのも、君たちが成長するのを待ったのも、全ては僕の力を確かめるため。僕の『夢』を止められる者など、ひとりも居ないことを証明するため・・・だ
ゆっくりと放されていく「アノン」の手。首を絞める圧迫感から解放された「森あい」を、今度は絶望的な落下感が襲います。目の前に見えた「道」がどんどん遠ざかっていく間隔・・・遠くなっていく意識・・・。世界は無音へと変わっていきました・・・。
「夜明けか・・・」

深夜より開催された「第四次選考」。短いようで長かった戦いもついに終わりを迎えようとしていました。昇り来る朝日に目を細める「アノン」。その中に・・・太陽の中にひとつの小さな影が映し出されました。まるで鳥のように羽を広げた小さな影は、真っ直ぐにこちらへと向かい・・・。
「・・・?・・・はっ!」
その正体を見極めた「アノン」の瞳が大きく見開かれます。早朝の澄んだ空気の中、風切り音とともに落ち行く「森あい」へと目指す影。その両手は優しく彼女を掴み、ゆっくりと「道」へ彼女を降ろします。
「・・・セーフ。・・・悪い、遅くなった。まだ飛ぶの慣れていないし・・・
目の前に立つひとりの少年。幾度となく見てきたその表情、済まなそうに謝り、額の汗をぬぐう彼は「森あい」が待ち焦がれた存在。
「植木・・・私・・・私、信じていたよ」

目の端からこぼれ落ちる涙を、彼女は拭こうともせずに「植木」を見つめます。そして、彼もまた「植木」が来ることを信じていたひとり。満足そうに「植木」を見つめて、声をかける「アノン」。
「飛行神器『花鳥風月(セイクー)』」か・・・。そのぶんだと、十つ星にもなったようだね」
「森・・・危ないから下がって。・・・こいつは俺が倒す」
ついにふたりの最終決戦・・・スタートです。

最後、泣けましたぁあああっ。・゚・(ノД`)・゚・。。飛んできましたよ「植木」。オープニング曲でわかってはいましたが、ここで来ますか、来ますよねー。(何を言っているんだ、俺は。
1年間にも及ぶ「うえきの法則」。その集大成となる戦いが始まります。もう何も言うことはありません。次回「植木VSアノンの法則」、お楽しみください。

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舞-乙HiME_TV22

第22話「ホロビノウタ」

「ニナ・ウォン」が「紡ぎ手にして守り人」であるならば、「力(=歌)」を見せることにより「ハルモニウム」を手に入れることができます。その言葉通り、彼女は最後の「歌」も手に入れて・・・。

「・・・ホー家の末娘の件は、申し訳なかった。まさか一族揃ってシュバルツなどに・・・。うかつじゃった。じゃがのう、ホーの気持ちもわからぬでもないのじゃ
「エルスティン・ホー」の件について謝罪を行う「アンナン」の「グエン・バオ」王。名家であるが故に数々の「オトメ」を輩出してきた「ホー家」は、過去の戦争にて多大な犠牲を払ってきた。そのことが「シュバルツ」に心酔するきっかけになったのだと、マイスターオトメ「慧命の藍銅鉱」、「アイン・ルー」は言葉を続けます。
「・・・わかっています。アインお姉様。・・・しかし、ナギ大公が万が一にでもハルモニウムを起動させるようなことがあれば・・・世界は再び十二王戦争以前に逆戻りです。それだけは絶対に避けねばならない。どうかご老公、我らにお力添えを!」
「ナツキ・クルーガー」の言葉に頷く「グエン」。かくして「アンナン」は盟約を護り、「ガルデローベ」への力添えを約束します。
※「エルスティン」の行為に、「ホー家」の選択した道に、「アンナン」王として、思うところがあったのでしょうね。

一方、アスワドの掟に従い「カルデア帝国」へと向かった「ミドリ」達。その間隙を狙い一台の装甲車が「アスワド」の村へと到着します。
「アスワドの諸君、俺はアルタイ公国陸軍・・・セルゲイ・ウォン少佐だ。・・・我々の目的はヴィントブルーム王国のマシロ女王と、そのオトメ、アリカ・ユメミヤの身柄確保だ。刻限は正午、場所は竜の狭間、遅れた場合、我々の関係は不本意なものとならざるを得ない・・・」
装甲車から姿を見せた「セルゲイ・ウォン」の姿に、隠れて見ていた「アリカ・ユメミヤ」は思わず立ち上がります。「ニナ」と「アリカ」の戦いから別れて幾ばく、しばらく無言で見つめ合うふたり。そして結局、それ以上は何も伝えることなく、装甲車はその場を後にします。
---
「セルゲイ」より作戦開始の方が伝えられる「風華宮」。しかし現在「ナギ・ダイ・アルタイ」の気を引いたのはもうひとつの報告でした。
「スミス殿から報告であります。・・・保険が目を覚ましたと
喜ぶ「ナギ」に、首をかしげる「ニナ・ウォン」。「ナギ」は彼女に「最後の歌を知っているかも知れない人」だと説明します。
「・・・砂漠の谷底で死にかけていたのを、追跡隊が見つけてね。マシロちゃんの一番近くにいた人だよ」
やはり生きていましたね、「アオイ・セノー」。怪我の具合が心配ですが、これで「歌」も揃いそうです。だからかな、「ナギ」が「ワルキューレ部隊」の動向にあまり興味がないのは・・・。

「ヴィント市」の難民達を「アスワド」の村へと預けて「セルゲイ」の元に向かう「アリカ」と「マシロ」、そしてネコの「ミコト」。罠だとわかっていても「アリカ」にはどうしても確認したいことがあったのです。
---
「君なら、来ると思ったよ。・・・元気か?」
約束の場所へと現れた「アリカ」に声をかける「セルゲイ」。その言葉に「アリカ」は複雑な表情を浮かべます。
「・・・たぶんマシロ姫もどこかに隠れているのだろう。・・・良い判断だ。そのくらい警戒しなくちゃね・・・敵と向かうときには
そう、今や敵同士となってしまったふたり。恋に破れ夢を選択した「アリカ」と、恋を捨て国を選択した「セルゲイ」。それでも戦いの前に「アリカ」は自分の思いを叫びます。
「・・・どうして・・・どうして、あなたがオジサマだったの・・・どうして私を援助してくれたの・・・どうしてあのとき!
少女の叫びに顔を歪める「セルゲイ」。選択したはずの気持ちに迷いが生まれ、その思いに区切りをつけるために、彼は自分の思いを言葉にします。
「・・・それは、君が・・・。言い訳はよそう、俺はたぶん・・・惹かれていたんだ・・・君に。・・・その真っ直ぐな瞳に・・・だから俺は殿下の命令に背き、君を助けようとした。初めてだったよ、あんな事は・・・だが、その結果・・・
自分の愛するふたりの少女。「アリカ」と「ニナ」の戦いを生んでしまった自分の気持ち。思いのままをぶつければ良かった子供時代とは違い、今の彼には責任があり、背負うものがあります。
「・・・自分のしたことにケリをつけなければならない。アルタイの軍人として・・・ニナの父親として」
「ニナ」の気持ちを知ってもなお、いいえ、だからこそ「娘」として扱うことを選択した「セルゲイ」は、ゆっくりと「アリカ」に向かって銃を構えました。
「それが俺の、ニナへの愛情だ。・・・できれば降伏して欲しい。でも君は・・・夢を追うのだろう。それでこそ・・・アリンコだ」
数発の銃弾を続けざまに打ち込む「セルゲイ」。「蒼天の青玉」を身に纏った「アリカ」はその全てをかわしますが、それは「セルゲイ」の想像の内。その隙に姿を隠した「セルゲイ」の代わりに、見たこともない黒い影達が「アリカ」を襲いました。
「スレイブ!?」
4つの黒い影に翻弄される「アリカ」。しかし空中へと制止し、仮面の内の顔を見せた影の正体に、彼女はさらに衝撃を受けます。
「トモエ・・・ちゃん?」

※北欧神話より名前を与えられた「ワルキューレ部隊」。「戦乙女」の通り名にふさわしく、ローブのデザインも戦闘を強く意識したもの。戦いを「舞闘」と呼ぶ「オトメ」とはひと味違う・・・ということでしょうか。

「歌は覚えたね。・・・いやぁ、やっぱりついているなぁ僕って」
「アオイ」より最後の「歌」を引き出した「ナギ」はご機嫌。早速「ニナ」を連れて再度「ハルモニウム」の部屋へと向かいます。
「・・・歌が本物なら、マシロちゃんとアリカちゃんはお役ご免だ。もし君が望むのなら、彼女たちを完全に舞台から降ろしてもいい。・・・邪魔でしょう、君にはさ
「ナギ」の提案に表情を曇らす「ニナ」。即答できない彼女を「ナギ」は「優しいね、君は」と評します。
「でもその優しさは苦しみしか生まないよ。・・・君はこれを使うのだから」

「使う」という言葉で説明される「ハルモニウム」。世界を揺るがすほどの兵器・・・なのですかね。

「本当、お久しぶりアリカさん。元気そうで何よりだわ。・・・素敵でしょう、ナギ様に頂いたマイスターローブよ。シズルお姉様と同じように、人間のマスターなどいらない、より自由で、より優れたローブ・・・。ねぇ、アリカさん、私と踊りましょう。もうときめきで胸が張り裂けそうなの。・・・だってずっとあなたのこと・・・大嫌いだったのですもの!
斬りかかる「トモエ・マルグリット」に防戦一方の「アリカ」。「マイスターオトメ」とも渡り合えるその力に、離れて戦いを見ていた「チエ・ハラード」も驚きを隠せませんが・・・。
「決められた作戦行動から離れようとすると・・・こうなる仕掛けか。・・・やっぱりね」
作戦外の行動に対して発動する全身を襲う衝撃。「スレイブ用のGEMの仕掛け」によって「ワルキューレ部隊」は絶対の服従を誓わされているのです。そして現在彼女に与えられた命令は「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」の確保。
「・・・わらわは見ていることしかできぬ。ならばせめて・・・アリカが心おきなく戦えるよう・・・耐えねばな」
「アリカ」の受けた攻撃、その痛みを共有する「マシロ」の姿を「チエ」はその視界に捕らえます。ネコの「ミコト」が泣きわめくのを不審がる「マシロ」。しかし時既に遅く・・・。
※「トモエ」はっちゃけすぎ。(^^;)。

「そこまでだ!・・・もう抵抗は止めるんだ」
手に「マシロ」を抱えた「セルゲイ」、そしてネコの「ミコト」を抱えた「チエ」の出現に「アリカ」の動きは止められます。次々に周りを取り囲んでいく「ワルキューレ部隊」。しかし「マシロ」の言葉は、「アリカ」に対して戦いの続行を要求するものでした。
「・・・良いか、われらふたりは命を同じくするものじゃ。どちらかが諦めたら・・・そこで終わってしまう!

同時刻。「アンナン」より提供された自動車により「カルデア帝国」へとひた走る「ナツキ」と「ジュリエット・ナオ・チャン」。かれこれ数時間は走った道のりの後に、ついにその居城が視界へと入ります。
「・・・見ろ」
急ブレーキをかけた「ナツキ」に文句を言う「ナオ」でしたが、彼女が指し示した光景は「ナオ」を絶句させるもの
でした。
---
「よくぞ・・・と、そう申し上げましょう。しかし、これ以上の戦いは無駄というもの。私には勝てはしません
「塊麗の縞瑪瑙」、「フィア・グロス」と対峙する「ミドリ」。そう、既に「カルデア帝国」は「アスワド」のサイボーグ達と「オトメ」達による戦場と化していました。「REM」を身に纏い「マイスターオトメ」と互角の勝負を繰り広げる「ミドリ」。しかし「フィア」もまた「カルデア帝国」を背負って立つ者として、その全てを賭けて戦いへと挑みます。
刻々と「REM」使用制限の時間が迫る中、「フィア」の一撃で床へと倒れかけた「ミドリ」。とどめを刺そうと振りかぶる「フィア」に対して「ミドリ」はついに最後の切り札を使用しました。
「愕天王っ!」
天を見上げる「ミドリ」につられて上空へと視線をあげる「フィア」。・・・しかし、それはフェイク。
次の一瞬、異空間を通り「フィア」の直下から出現した「愕天王」は、その鋭い一角にて彼女自身を貫きます。煌びやかに光り輝く「フィア」の身体。それはひとりのオトメ、ひとりのマスターの絶命を意味するものでした。
「・・・この恨みはらしたくば、星の世界で待つがよい」
---
「カルデア城が・・・落ちた」
「私らの歓迎にしちゃ・・・ちょっとやり過ぎだね、こりゃ」
森に立ちつくす自動車の中で、事態の急な展開に驚く「ナツキ」と「ナオ」。その時、彼女たちの直上に一匹のネコが降り立ちます。「ナオ」が見上げたその先にいるのは・・・「ミコト」?
冒頭、「ミユ」に対峙したネコの「ミコト(仮にA)」。現在「チエ」に抱えられたネコの「ミコト(仮にB)」、そして「ナオ」の上に落ちてきたネコの「ミコト(仮にC)」・・・。ネコの「ミコト」は複数存在?(?_?)

今まで自分が行ってきた全ての悪事を、その事実を「アリカ」へと聞かせる「トモエ」。理由を問い尋ねる「アリカ」に、彼女は自身の気持ちを伝えます。
アリカさん、あなたはね・・・シズルお姉様に目をかけられていて目障りだった。だから消えて欲しかったの。・・・それを邪魔したエルスティン、あの娘も馬鹿なくせに悪運だけは強いんだから。でも死んだんですって?・・・いい気味だわ。私ならそんな愚かな真似はしない。私は手に入れる、お姉様も、地位も名誉も全て」
4対1の戦い、かつての級友との戦いに、全力を出し切れない「アリカ」。しかし「エルスティン・ホー」の名前をあげられては、立ち上がらないわけにはいきません。
「どんな想いで・・・エルスちゃんが・・・エルスちゃんがぁっ!」

未だ足下がおぼつかない「アリカ」に対して、勝利を確実にするため「ワルキューレ部隊」の必殺技「ヴァルハラの舞」を放つ「トモエ」達。「マイスターオトメ」の必殺技に勝るとも劣らない光の束が、「アリカ」へと襲いかかります。「マシロ」が彼女の名を叫ぶ中、その切っ先に立った「アリカ」を救ったのは・・・。
「ミ・・・ミユさん・・・」

「チエ」の手から「マシロ」とネコの「ミコト」をも助け出し、まさに神速で「アリカ」の眼前に立った「ミユ」。「ヴァルハラの舞」さえも簡易に跳ね返す少女の登場に驚きを隠せない「セルゲイ」。
「遅くなりました。アリカ。・・・呪詛の黒曜石、呪われたワルキューレGEM・・・そんなものを生み出すために、レナ・セイヤーズの亡骸を弄んだのですか、貴方達は。・・・あの方の残された最優先指令です。貴方達を・・・排除します
わずか50%の出力にて「ワルキューレ部隊」のエレメントをも切り裂く「ミユ」のソード。その刃は拳銃で自身を狙う「セルゲイ」にも向けられて・・・。
「ミユさん、駄目ぇええっ!」

強い~。流石「ミユ」! 「鴇羽 舞衣」と並んで、この世界の「ジョーカー」かも!!(^^;)。・・・そして「セルゲイ」はここでようやく母体が「レナ」と気づく(ヒントをもらう)ことになります。「ナギ」を、「アルタイ公国」を裏切る伏線になるのかな?

「歌と紡ぎ手と守り人」。その全てを手に入れた「ニナ」に「ハルモニウム」が歓声を上げます。マテリアライズをしたわけでもないのに、身に纏われる「漆黒の金剛石」。そして彼女の耳に聞こえる「子守歌」第4の歌詞。自然と「ニナ」の手が、「ハルモニウム」の鍵盤を叩きます。
「ニナちゃん、これはもう、君の思うままだ・・・さあ、君は今、何がしたい?
かつて「アリカ」と「マシロ」が開いたときとは比べものにならない光の柱を生み出したる「ハルモニウム」。
「美しい・・・これが伝説のハルモニウムの力・・・」
居室全体、そして「ハルモニウム」と「ニナ」、「ナギ」、「ジョン・スミス」は光へと包まれます。次の瞬間、彼女たちの直下に表示されるのは遠く離れた「アスワド」近くの渓谷。
「・・・空間転位したのか?」
「床はあるみたいだよ。ほらっ」
---
「セルゲイっ!」
「すみませんアリカ。急所は避けたつもりですが・・・」
腹部からの出血に顔を歪める「セルゲイ」。どう声をかけて良いのかわからず戸惑いの表情を見せる「アリカ」に、「ミユ」は警告を発します。
「・・・気をつけてください。アレが来ます」
全てをなぎ払う漆黒の竜巻。稲光を身に纏い、嵐にも似た力が「アリカ」達の前に姿を現しました。
そして、一瞬の煌めきの中に浮かび上がる人型の姿。
「・・・あれは・・・まさか・・・」
「セルゲイ」のつぶやき、そして「漆黒の金剛石」という「ミユ」の言葉。「ハルモニウム」との共鳴により本来の力を取り戻した「ニナ」が姿を見せました。
「・・・お父様・・・あぁっ・・・お父様、その怪我は・・・
走り近寄る「ニナ」の視界に入る「アリカ」の姿。愛する父を刺したのは、敵となったかつての親友・・・。「ニナ」がそう感じたとき、彼女の精神はあの激突の時に戻ります。
「あんたは・・・また・・・。許さない・・・私のお父様を傷つけるものは・・・絶対に!」

天地を揺るがす「ニナ」の力、封印されるべき「漆黒の金剛石」の力は、「マイスターオトメ」の限界点を突破したものでした。
「SWORD MARIE・・・高次物質化シークエンス開始。・・・アリッサお嬢様、お力を!」
その声に反応し飛び来る金色の小鳥。「アリッサ」の遺伝子情報が「ミユ」の能力を100%引き出し、天へと届く金色の刃を創り上げます。
「うわぁぁぁあああぁぁぁっつ!!」
ぶつかり合う力と力。封印されし過去の科学力による激突は、今までにない大規模な爆発
を周囲へと巻き起こします。「マシロ」を護る「アリカ」もその中へと巻き込まれ・・・。
---
「ん・・・あれっ・・・」
ベッドの中で目を覚ました「アリカ」。視界に入るひとりの人物。そして近づいてくるひとりの「オトメ」。その正体は・・・。

絶対、来週、「鴇羽 舞衣」、クル━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!!!!!
最初のオープニング曲でその存在が疑われ、新オープニング曲で確定となった「鴇羽 舞衣」。待ちに待った「舞-HiME」の主役、最後のスター。最大最強の「ジョーカー」降臨!!・・・するはず!!
なんとなく次回のタイトルから「ゲスト出演!?」という不安感もありつつ、次回予告で動き回る姿に感涙!!・・・ああ、楽しみだ来週~。(^o^)。
さて、今回は「ミユ」の戦闘シーンが超格好良かったですねー。さすが前作の「ジョーカー」。「オトメ」をも倒せるサイボーグ! 「アリッサお嬢様の遺伝子情報を確認・・・」というくだりには震えが来るほどでした。
あと4回となり、最後が見えてきた「舞-乙HiME」。「ニナ」の「漆黒の金剛石」が「ハルモニウム」パワーで封印を解かれたようですし、こちらは「五柱」連合軍+封印を解かれる(?)「アリカ」+「鴇羽 舞衣(希望)」で向かうしかないですよー!

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うえきの法則_TV48

第48話「第四次選考の法則」

人は神に勝てるのか?
別に哲学的な言葉ではありません。そう、視聴者の方ならご存じの「植木耕助」達、能力者バトル参加者へ与えられた命題。それこそが「神様」となった「アノン」との戦いなのです。神と戦い、勝利すること。それができないとき人類は・・・。

「お前、初めからこのバトルを乗っ取るつもりだったのか・・・」
父「マーガレット」の言葉に、自分の夢を叶えるためと答える「アノン」。彼は新たに手に入れた神の能力「亜神器『天地創造(テンソウ)』」を解き放ち、天界に「道」を創ります。
「・・・皆さん、起きてください。スケジュールを変更しまーす。・・・只今より四次選考を開始します
※かくして「第四次選考」、闇夜のスタートです。

表舞台へと登場した「アノン」に驚く彼の仲間「バロウ」とそのチームメイト、そして「植木」に「森あい」。彼の正体を未だ知らない他の参加者も、いきなり仕切り始めた「アノン」に驚きを隠せません。
「・・・それは、僕が神の身体を乗っ取ったからさ。・・・もうわかるよね、僕はロベルトでも神でもない。その正体は・・・アノン。地獄人、モリビトの一族の生き残りさ。このゲームはたった今、僕の支配下に落ちたんだよ
正体を明かした「アノン」は「第四次選考」のルールを説明します。そのルールは単純明快「一番最初に僕を倒してくれたチームが優勝」というもの。
「倒してくれた」というのが気になりますねぇ。・・・彼は自分自身を誰かに止めて欲しいのでしょうか。(?_?)

「・・・ただし、僕と戦うためにはふたつの条件がある。僕の立体映像の足下・・・空中庭園が見えるだろう。これが君たちと僕が戦うための舞台、『道』だよ」
【アノンと戦うための条件】
 ・12時間以内に『道』へ辿り着くこと。
 ・一度でも落ちた段階で失格。

さらに、彼は続けます。誰ひとりとして「アノン」を倒せなかった場合には、人類を滅ぼす・・・と。
「天界人も、地獄人も、人間達も・・・僕の『夢』のためにも滅んでもらう」

「アノン」の裏切りに怒り狂う「バロウチーム」の「バン・ディクート」、「彼は漢(おとこ)ではない」と非難する「ディエゴスター」。「アノン」へ勝負を挑む者達もいれば、その強さに素直に諦める「キルノートン」のような者もいます。そして彼の裏切りに、夢を絶たれ呆然とする「バロウ・エシャロット」、その強さに逃げ出してしまった「ヒデヨシ」のような者も・・・。
※「バロウ」と「ヒデヨシ」がこのままとは思えませんが、「アノン」はまさに「化け物のような強さ」ですから、無理もないかなぁ・・・。(>_<)。

「これが、我々の未来だったというのか、神よ・・・」
残された「神様」の帽子を持ち上げ、一族のやり方に、自分自身の歩みに疑問を持ち、苦悩する「マーガレット」。
「・・・何がどこでどう間違ってしまったというのだ。・・・しかし、私は私の役目を果たすだけだ
---
一方、「神様」と「マーガレット」の戦いを、そして「アノン」が飲み込むまでの一部始終を目撃していた「佐野清一郎」と「鈴子・ジェラード」は、他者に先駆けて、いち早く「道」へと辿り着いていました。「アノン」の強さを目撃していただけに慎重な「佐野」は、しばらくここで彼を見張ることを決めます。
「誰だい、そこに隠れているのは?・・・出てきなよ。君が僕の最初の相手だ
「アノン」の声に、あっさりと「佐野」達がばれてしまったかと思いましたが、その視線は彼らとは全く逆の方向。そして登場したのはひとりの男、そう「植木耕助」のライバル「李崩」。
「最初?・・・最後の間違いであろう」

※「李崩」登場!・・・ということは、彼と「植木」の決着はお預けかな?

44thステージ
 チャンピオン:彼は誰でもない・・・まさにUNKNOWN「アノン」
 挑戦者   :拳一本、能力無用のクンフー男「李崩」
 ステージ  :道

鍛えられた拳を次々と「アノン」の身体にたたき込む「李崩」。しかし「アノン」は彼の技術に感心しながらも、余裕の表情で体をかわしていきます。「李崩」自身をじっくりと研究するかのように避けることに専念していた「アノン」。その拳がついに動いたとき、彼の反撃が始まりました。
「・・・じゃあ、こっちも行くよ」
拳の重さ、スピード、動きの読み・・・能力を使わずとも「李崩」の先を行く「アノン」。その実力差は傍観している「佐野」達にもよくわかります。
「・・・やばいで植木、アノンの強さは半端やない。はよ来い!」
---
「森あい」と一緒に「道」へと向かい走る「植木」。その眼前に現れたのは、彼がまだ直接は会ったことがない男でした。
「誰だ、お前?」
足を止めた「植木」と「森あい」の前に立ちつくす男。彼はボロボロになった服と身体に似合わないデュランダルな声で(おい 自分の正体を告げました。
「マーガレットと・・・申します。・・・正確には、その身体を拝借している、アノンの父親・・・なんだがね」
じっくりと、まるで品定めをするかのように「植木」を見つめる「マーガレット」。「何しに来た」と問う「植木」に対して彼の返した言葉は・・・。
「植木くん、君にはここで消えてもらおうか」
※彼に残された役目、それは「植木」を消すこと?・・・いやいや、そうは思いませんね。彼は「神様」との約束・・・「未来」を護るため、そして息子の「夢」を叶える手伝いのため、「植木」をひとつ成長させる気では・・・と思うのですが。(^^;)。

「・・・君には散々僕の計画を踏みにじられたからね。・・・やはり、真っ先に消しておくのはロベルト同様、人間界に落とされた天界人の君だったようだ」
「神様」が「アノン」に乗っ取られた以上、「神候補が能力者と戦ってはいけない」というルールは機能しないと語る「マーガレット」。その言葉に、「植木」は「森あい」の手を取って走り出します。
「どけ!・・・お前なんか関係ない、俺はアノンをぶっ倒しに行くんだ!
「植木」の前に立ちはだかり、彼の言葉を意に介さない「マーガレット」。彼は「植木」に本気を出させるために、まず「森あい」をその手にかけようとします。傷ついたとはいえ「神様」とも互角の戦いを繰り広げた「マーガレット」に叶いようもはずはない「森あい」。ついに「植木」が神器で攻撃開始!

45thステージ
 プレイヤー:究極のエコロジストLv.2「植木」
 エネミー :自らの役目、未来への道「マーガレット」
 ステージ :道・・・途中の森

五つ星神器「百鬼夜行(ピック)」を放つ「植木」ですが、「マーガレット」は彼との距離を考え、攻撃を仕掛けてくる神器を絞っていました。あっさりと「ピック」をかわしたかと思うと、まさに「神速」で「植木」の背後に回り、正拳一発を放つ「マーガレット」。続けざまに出された三つ星神器「快刀乱麻(ランマ)」の切っ先を、立ち上がろうとした「植木」の鼻先へと突きつけます。
「・・・所詮、お前はこの程度か?」
軽い失望と共に、刃を止めたままの「マーガレット」。
無言で睨む「植木」に対して、彼は「地獄人」としての戦い方を話し始めます。
我々地獄人には天界人の神器みたいな武器はない。・・・だが、それを補って余りある超身体能力があるのだよ。・・・それに加え、僕は十つ星天界人を取り込んである。もちろん、アノンも同じだ。・・・言っておくが、アノンはこの僕よりも遙かに強いよ。僕すらに勝てないのに、よくアノンを倒すなどと吼えられたものだな。・・・その程度の力でどうやって勝つ、どうやってアノンを倒すんだ?」
思いの強さが戦いの強さとは限らない。実力の差を見せられ、自分の地力を痛感した「植木」は、対「アノン」に勝利する可能性の低さに気がついてしまいます。
俺は・・・全然弱いじゃないか・・・仲間ひとり守れない程度の力で・・・俺は何をしようというのだ・・・』
※暗い・・・ここまで落ち込んだ「植木」は初めて見たかも知れない。(T_T)。

「・・・誰ひとりアノンを倒さなければ、『未来』はない。・・・お前達がアノンを倒さなければ『未来』は守れないんだ
突然、刃を退いた「マーガレット」の言葉に、「植木」は驚きながら彼の表情を見上げます。今までにない、達観した表情で天を見上げる「マーガレット」。彼はひとつの質問を「植木」に問いかけました。
「お前達、まさかバロウ達が自力で六つ星や、八つ星になったと思っているのか?
短期間で天界人が星をあげる。・・・その困難さはかつて「天界獣(テンコ)」が「植木」に語ったとおり。そしてそれに対する唯一の回答も・・・。
「天界獣の・・・覚醒臓器」
「植木」の言葉に頷いた「マーガレット」は、自分たちが「モリビトの一族」と呼ばれている理由を話し始めます。それは、遙か昔に祖先が身体に取り込んだ「ある生物」を彼らが護り、受け継いできたから。
そう語る「マーガレット」の背中がふくらみ、顔が変形し、姿はどんどん大きくなっていきます。「植木」達が見知った「あの生物」へと姿を変えていく「マーガレット」。そしてその姿はついに・・・。
「て・・・天界獣」

「モリビトの一族」が抱く「天界人」への恨み。それは巨大化し、言われなき罪に囚われた「テンコ」の思いと、同じものかも知れませんね。(T_T)。

押し続ける「アノン」に対して、クンフーだけで対応する「李崩」。実力差はあるものの、彼はこのバトルを鍛錬の場と見なしているため能力は不要と答えます。
「・・・だったら能力を使いやすくしてあげるよ」
いささかプライドが刺激されたのか、初の神器を披露する「アノン」。しかし「李崩」は既に神器への対処方法を身につけていました。
【李崩による戦闘講座-初級編】
 ・飛び道具への対処方法:円の捌き
 ・直線的な攻撃の回避方法:小円の動き
 ・鋭利な刃物への防御方法:硬気功
「・・・やるねぇ」

再びクンフー同士の戦いとなった「アノン」VS「李崩」。「もう少し本気を出して戦いたい」とうそぶく彼の言葉。しかしその強さの前に、「李崩」は否定することはできません。
『・・・こいつ、化け物か・・・』
※最初の組み手を見て、「あっさりと負けるかも」と思っていましたが、謝ります。流石に第二次選考シード選手、「李崩」は強い!

「どうした、もう終わりかい?・・・だから能力を使えと言ったのに・・・」
自分が会得した自身の力のみで「アノン」と戦い続けた「李崩」。しかし、彼の体力は流石に限界へと近づいていました。
「・・・これが・・・最後の勝負アル!・・・最終奥義・・・真・巌窟王!・・・受けられるものなら、受けてみよっ!!」
かつて「植木」に挑み、敗れ去った必殺技を「アノン」へとぶつける「李崩」。両手、両足の殴打で地面を掘り進み、肩を掴まれて敗れ去った必殺技を「李崩」はさらに昇華させました。全身をオーラと化し、肩をも回転させながら「アノン」へと突き進む「李崩」。今度こそ一撃を加えられるのかぁっ!
「・・・惜しかったね。・・・さようなら」
右手一本、点ひとつの弱点「頭」をつかみ取った「アノン」の拳に、彼の肉体は壁まで吹き飛び、ついに力果てます。

「・・・植木・・・約束を・・・守れなかったアルな・・・」
その場で倒れ込み、気絶した「李崩」。その姿にあらためて「アノン」は歓心を得ます。
「凄い男だ。最後まで信念を曲げず・・・本当に能力も天界力も使わなかった」

第四次選考を発表したときのような笑みも浮かべず、真剣な表情で「李崩」を見やる「アノン」。
・・・そしてここにもまた、「李崩」の戦いに心を動かされた能力者がいたのです。

「やっぱり性に合わんわ」
目と鼻の先に悪の元凶がいるのに・・・こそこそ隠れてはいられませんわ」
「アノン」の戦いを見張り、その弱点を探す・・・当初の目的を捨ててでも「アノン」との戦いを選択した「佐野」と「鈴子」。
「・・・たったふたりじゃあ、暇つぶしにもならないな」
その言葉に怒りを募らせる「佐野」。そこに「バン・ディクート」、「ディエゴスター」のふたりが駆けつけ、異色の4人ユニットの誕生かぁっ!?

「アノン」の「夢」、「倒してくれた人に」という言葉、ライバルを成長させるための第三次選考、父「マーガレット」の役目、そして最後の「李崩」との戦い・・・。
どうにもこうにも「アノン」という存在に疑問符が湧いてきました。
きっと皆さんも最後の「鈴子」の言葉、「悪の元凶」に違和感を憶えたことと思います。
「より強い者と戦う必要がある」という「アノン」の「夢」、「誰もが望む、他愛もない夢」・・・。まて、次回・・・ですね。

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舞-乙HiME_TV21

第21話「白き姫、目覚めるとき」

真の姫は「アリカ・ユメミヤ」?、「レナ」の娘は「ニナ・ウォン」?・・・と話題沸騰なヒロイン2名に対して、放送開始当初からのダメダメ政治、数々の陰謀によりすっかり影の薄くなってしまった「マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム」。視聴者の人気も今ひとつのようです。しかし、今回のサブタイトルをご覧ください。いかにも「マシロ」が主役の予感。彼女にとって、今回が起死回生の一話となるのでしょうか?

「ニナ・ウォン・・・反政府組織の拠点で、セルゲイ・ウォン中尉により保護される・・・」
あらためて「ニナ」に関する報告書に目を通す「ナギ・ダイ・アルタイ」。彼の疑問はひとつ、どうしてあのシャドウはあんな事を言ったのか・・・。
---
「ハルモニウム」前に出現したシルエット、「シャドウ」は「ナギ」と「ニナ」に対して問い尋ねます。
「お前達が、このハルモニウムの力を望む者か・・・」

武具を構えた「シャドウ」に、マテリアライズして挑む「ニナ」。その姿、そしてその血が「シャドウ」にひとつの回答を導き出させました。
「これは・・・紡ぎ手にして守り人たる者か
・・・。ならばその力を見せよ!」
「シャドウ」の言葉、「紡ぎ手」と「守り人」に反応する「ナギ」。その間にも「シャドウ」は「ニナ」へと撃ってかかります。
錫杖による攻撃に防戦一方の「ニナ」。「迷いがある剣では私は倒せない」と語る「シャドウ」の言葉に、脳裏に浮かぶのは「エルスティン・ホー」の姿。
しかし、その思いを散らすように、「ニナ」は渾身の一撃で「シャドウ」へと斬りかかります。
「私は・・・迷ってはいないっ!」

シルエットを切り裂いたその剣は、あわせて、背後に並ぶ招き猫の一体を切り裂きます。そしてゆっくりと起き上がる「シャドウ」の姿は・・・。
---
「・・・出生、および保護されるまでの経歴は一切不明。誘拐や、人身売買などの手段で組織に集められたものと推測される。・・・紡ぎ手にして守り人・・・か
報告書を読み終えた「ナギ」ですが、そこに彼を満足させる回答は載っていませんでした。思案巡らせる彼の目に、ふと入ってきたのは現場の写真。首謀者である男や、囚われた少年少女の中に、やや異彩を放つ写真が一枚。部隊によって殺害された男の脇に、赤ちゃん用のカゴが写っています。
慌てて「ヴィントブルーム王国」の前王、王妃が写った写真を手に取り見比べる「ナギ」。2枚の写真に写ったカゴは、全く同じ種類のもの。
「面白いな・・・面白すぎるよ・・・。偶然の悪戯?・・・いや・・・」

「美袋 命」キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!・・・といっても後ろ姿だけれど。さて、前回写っていた「カゴ」がやはりキーアイテムに。おまけに「命」が「紡ぎ手にして守り人」と言明していますから、「ニナ」のポジションがいきなりアップ!?・・・あれ、じゃあ「アリカ」は?

すっかり「アスワド」の村での生活にとけ込んだ「アリカ」と「マシロ」。これから先の方針を決めあぐねているふたりに「ミドリ」がひとつの提案を持ちかけます。
「えっ・・・無茶であろう、カルデアに攻め入るなど・・・
「アスワド」に謝罪すると嘘を言い、その間に村へと襲撃した「カルデア帝国」に武力を持って復讐すると「ミドリ」は言います。
「血には血を、刃には刃を。それが我らアスワドの掟だ」
この意見に猛然と反対する「アリカ」。「やられる度にやり返していたら何も解決しない」という彼女の言葉に「ミドリ」はかつての親友「ヨウコ・ヘレネ」を思い出します。
しかし、親友に対して答えたように、「アリカ」に対しても答えはひとつです。
「解決などは求めていない。報復こそが我らの生きる道なのだ。・・・アスワドは呪われた民、決して許さぬ民。その評判が我らを守ってきた
「ミドリ」の言葉にさらに反論しようとする「アリカ」でしたが、そこへ緊急の知らせが舞い込みます。「マシロ」が逃げ、歩いてきた道を進んできた「ヴィント市」の難民達。彼らもまた、「アスワド」の領地を侵そうとしていたのです。
「・・・幸い、こちらには気がついていないようだ」
「排除の用意」
「ミドリ」の言葉に驚く「アリカ」。その行為を止めようと「マシロ」の方を見やりますが、彼女の様子もいつもとは違います。
「あの者達じゃ・・・。あの者達が・・・アオイを・・・」

最後まで「マシロ」のことを思い、献身的に仕えてきた「アオイ・セノー」。「マシロ」の一番の理解者を死に追いやった難民達を「マシロ」はすぐに許してやることができません。
「ふっ・・・女王にも見放されたか。・・・いや、既にお前の方が見放されたのかも知れないが・・・」
「マシロ」のターニングポイントですね。彼女に真の女王たる資質があるのか。血統でもなければ、知性でもない、こうした場面でこそ、それがわかるのですが・・・。

「我らが手を下すまでもないかもしれんな」
「ラド」の言葉とあわせるかのように、眼下で起こる地鳴り。そして姿を現す巨大な生物「ジャバル」。逃げまどう難民達を助けたい「アリカ」ですが、その行方を「ラド」が遮ります。
「マシロちゃん!」
マテリアライズさえできればと「マシロ」を見やる「アリカ」。しかし彼女は「アリカ」の言葉など聞こえないかのように、難民達の一点を見つめていました。
「・・・あれは・・・ミミ・・・」
自分を助け、女王「マシロ」を非難し、「アオイ」が亡くなったのを「いい気味だ」と話した少女「ミミ」。複雑な思いが「マシロ」の心を包みます。

「アオイ・・・」
---
「大丈夫ですよ。アオイは信じています。マシロ様は・・・きっと素晴らしい王様になられます
---
「アオイ」の言葉が脳裏に浮かんだ「マシロ」。その視線の先に「ジャバル」の足に飛ばされた「ミミ」の姿が映りました。
「ええぇえぃっ!・・・アリカッ!!」

「マシロちゃんっ!」
とっさに「ラド」へと頭突きを喰らわす「マシロ」。一瞬の隙を突き、「アリカ」へと認証の儀式を済ませます。
崖下へと飛び降りる「アリカ」。マイスターローブ「蒼天の聖玉」へと身を包んだ彼女は、空中を舞って人々を助け、「ジャバル」へと対峙します。
「BLUE SKY SAPPHIRE BOLT FROM THE BLUE COUNTDOWN・・・RELEASE」
わずか一撃。目を眩むような光が「ジャバル」を包み込み、その姿を虚空へとかき消します。
そのまま「ミミ」を抱き起こす「アリカ」。しかし彼女は目を開けようとしません。慌てて「マシロ」を呼ぶ彼女。周囲の難民が女王の名に驚く中、「マシロ」は必死で「ミミ」へと呼びかけるのでした。
黙って「マシロ」と「アリカ」の行動を見やり、黙認する「ミドリ」。「マシロ」が立ち上がることを予期していた・・・むしろ願っていたんでしょうね。(^_^)。

「・・・志願者は以上の5名ですが、今後の成り行きでは、さらに増えるでしょう」
「セルゲイ・ウォン」の提出した人工オトメ部隊「ワルキューレ」の候補リストを眺める「ナギ」。「彼女たちは裏切らない?」との言葉に「ジョン・スミス」が「心配無用です」と答えます。
一度、GEMをつければ我々のオトメ。ワルキューレ達は裏切ることなどできません」
その絶対的な自信に「ジョン・スミス」が行ったであろう行為を感じ取った「ナギ」、そして「セルゲイ」。
「それって、スレイブ用のGEMの仕掛けを使ったの?・・・ふぅん。・・・さっそくだけれど、ワルキューレ部隊に動いて貰うよ。マシロちゃん達の居場所の情報が入ったんだ。カルデアからだから眉唾物だけれど・・・アリカちゃんも一緒らしいよ。・・・でも事情が変わってね。もうアリカちゃんはいらない・・・っていうか、むしろ邪魔なんだ、今となっては
「不要」との「ナギ」の言葉に反応する「セルゲイ」と「ニナ」。彼はそんな様子を気にもとめずに「マシロの歌は必要なんだ」と言葉を続けます。
「ですが、歌に関してならば・・・」
「まあね。でもあの娘が目を覚まさなかったら、どうするのさ
結局「セルゲイ」が仕事を引き受けることとなり、その準備のために部屋を出て行きます。そして「ニナ」と「ジョン・スミス」も席を離れ、ひとり残った「ナギ」。
「・・・さて、カードは揃いつつある。後は最後の鍵を手に入れたとき、あれをどう使うか。・・・科学という名の力・・・それが導くのは滅びの道か、輝ける未来か・・・。でも、それはあなたが決めることではない。そう思わない?・・・真祖様とやら」
「チエ・ハラード」がお見舞いに来ていた「あの娘」。ベッドに寝ていて顔はわかりませんが、誰かは想像はつきますね。確かに彼女が目を覚ませば、「マシロ」の歌は不要になるでしょう。抜け目ないですねぇ「ナギ」は。

これからマシロ姫とアリカの追討に向かいます。うまく仕留められたら・・・学園長の身柄のこと、殿下にお願いして差し上げますわ」
そう言葉を残し、来賓室の「シズル・ヴィオーラ」へと別れを告げる「トモエ・マルグリット」。「シズル」は「期待せずに待っています」と、赤ん坊をあやすガラガラを手に取り「よちよちよち・・・」と笑顔で彼女を見送ります。
「もう、嫌ですわ、お姉様・・・。今日のことはお忘れになって・・・」

そんな「シズル」に赤面しながらも、嬉しそうに退出する「トモエ」。しかし、ドアが閉まる音を聞いた後、「シズル」の表情は真剣なものに一変します。
「今は・・・好きにしたらええ。でも・・・今日のはちょっと面白かったどすな
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今や「ワルキューレ部隊」へと所属している「チエ」。彼女が出立の前に立ち寄った先は「シホ・ユイット」達「巻き巻き部隊」が籠もる森の奥でした。
怪しげな儀式で「巻き巻き」を集める「シホ」達の前に現れた「チエ」は、軽く彼女にウインクします。
「ちょっと・・・頼みたいことがあってね」
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「どうやら、カルデアからもたらされた情報のようです」
「チエ」からの手紙にて「マシロ」達が「アスワド」の村にいることを知らされた「エアリーズ共和国」の「ユキノ・クリサント」と「ハルカ・アーミテージ」、そして現在も滞在している「ナツキ・クルーガー」と「ジュリエット・ナオ・チャン」。議会工作は順調だという「ユキノ」の言葉に、「ナツキ」と「ナオ」は「カルデア」への出立を決意します。
「閣下・・・車か船を貸していただきたい」
ヒッチハイクはごめんだとの「ナツキ」の要請に答えたのは、駆けつけた「アンナン」の王「グエン・バオ」とそのオトメ「アイン・ルー」でした。
※「動き出す面々」ですね。それにしても・・・どんな「赤ちゃんプレイ」ですか!(^o^)!

「ジャバル」を撃退したものの、怪我人や体力の衰えた者の多い難民達。「よそ者を入れる余裕はない」と受け入れを拒む「ミドリ」を「マシロ」は必死で説得します。
「なぜこだわる?・・・こいつらはお前を貶め、女王と認めず、あげく・・・お前の侍女を殺したのだろう
「ミドリ」の疑問に明確に答えることのできない「マシロ」。さらにミドリは「これだけの人の命を背負うことができるのか」と彼女に覚悟を求めます。
「・・・こいつらを助けるということは、そういうことだ」

現実の厳しさに苦悩する「マシロ」。そこへ「アリカ」から「ミミ」の容態が危ないとの叫び声が聞こえます。
「私・・・死ぬの・・・。罰・・・なのかな・・・あの人の・・・。前は・・・みんな笑っていた・・・なのに・・・なんで・・・父ちゃん・・・また一緒に・・・い・・・」
駆けつける「マシロ」の声にうっすらと答える「ミミ」。しかし、彼女の手は天国にいる父親へと伸ばされ・・・そのまま息を引き取りました。
「ミミィッ・・・ミミィ!・・・わらわは・・・」
「ミミ」の死にすすり泣く難民達。そして自分自身も涙を流しながらも「マシロ」は立ち上がり、彼らの前で決意を伝えます。それは彼女が初めて国民と向かい合った姿だったかもしれません。
「聞け・・・皆の者。わらわは・・・ヴィントブルームの女王、マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルームじゃ。・・・わらわは良い王ではなかった、それゆえ皆を苦しめた。未だ恨む者も多いであろう、すまなかった。・・・じゃが、もし、そなた達が機会をくれるのなら・・・わらわは王でありたい。民の言葉を聞き・・・皆を導けるような・・・そんな王に!・・・わらわは今、ここに誓おう。この命を賭け、そなた達を守ると!・・・だから、そなた達の命を預けよ!!」
「マシロ」の言葉を真剣に聞く難民達。彼女の言葉に感じるものがあったのか、誰ひとりとして罵声を浴びせる者もいません。
「頭領!・・・頼む、この者達をしばらくかくまって欲しい」
土下座をして願う「マシロ」の姿をじっと見つめる「ミドリ」。「ヴィントブルームの王としての願いか?」と、彼女の真実の気持ちを見極めようとします。そして、真摯な表情で頷く「マシロ」を見た「ミドリ」は、彼女を対等な交渉相手と認め、その場へ立たせます。
「我が国を取り戻した暁には、そなた達が欲するガルデローベの技術を渡そう」
必ず約束を守ると誓う「マシロ」の声、その姿に「ミドリ」は「ヴィントブルーム王国」の女王としての器を見ました。
「・・・ならば信じよう。ヴィントブルーム女王、マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルームよ」
握手をする両者の姿を見て、口々に「女王」、「女王陛下」と言葉を漏らす難民達。彼らもまた「マシロ」を正統な女王として認めたのでした。
※ようやく本当の「マスター」と「オトメ」の関係になれた「マシロ」と「アリカ」。亡くなった「ミミ」のためにも「みんなが笑う」国づくりを「マシロ」には行って欲しいものですね。

「アリカ・・・お前は私に尋ねたな、オトメの力の是非を・・・。それはお前が決めればいい、お前とお前の女王とで」
ふたりの姿を見届けた「ミドリ」。彼女は「ラド」達と共に「愕天王」やスレイブとともに「カルデア帝国」へと空を飛びます。
「ゆくぞ!・・・我ら星の世界へ行かんとも、復讐の誓いを果たさん!」
そして、その姿を見届けて動く、黒い影がひとり・・・。
「そうか、奴ら出て行ったか・・・」
「アスワド」近々まで到達した「ワルキューレ部隊」。「ミドリ」達が出発した報告を受けた「セルゲイ」は作戦の遂行を指示します。
「少佐の読み通りでしたね」
「トモエ」達が並ぶ中、「セルゲイ」の正面へと立ち入る「チエ」。自分の正面へ立たれた「トモエ」は不快な表情を見せますが、「チエ」からは見ることができません。
「・・・見え見えだからな。情報を流して、あいつらとぶつけようというアルゴス皇帝の腹は・・・。乗ってやる必要はない」
「セルゲイ」の言葉に同意する「チエ」に対して、「トモエ」には彼の行動が臆病に見えてなりません。
「慎重ねぇ・・・別に構わないのに」

「トリアス」そして自分が部屋係を務めた相手とはいえ「チエ」が「ワルキューレ部隊」でトップに立つのを「トモエ」は快く思っていないでしょうね。永遠のNo.2というのも嫌でしょうし、「シズル」お姉様の心を自分に留めておきたいでしょう。「セルゲイ」に対しても反抗的ですし、「ワルキューレ部隊」こそ自身の居場所だと考えているようです。・・・大丈夫かな、「チエ」。
それから、今回の話でかなり視聴者からも好感を持たれたのじゃないかな、「マシロ」は。結構格好良かったですよ、うん。(^_^)。

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