ツバサ・クロニクル_TV37
第37話「おえかきモコナ」
今日の「ツバサ・クロニクル」はちょっと異色。デフォルメちっくな3頭身キャラクターが活躍するとてもとても不思議なお話。
「着いたみたいですね」
いつもの「モコナ」による「新しい世界に到着ぅ~っ!」という声もない静かな着陸。それが異変の始まりでした。
「・・・あああぁあぁっ!!」
お互いがお互いを指さし、叫ぶ「小狼」、「サクラ」、「黒鋼」、「ファイ」の4名。その驚きは、お互いの姿に対してのもの。
「いったい、どうなっているんだ!?」
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よくよくみれば、青空に浮かぶ白い雲、お日様の形までどこかマンガちっく。走る車や、歩く人々もデフォルメされた姿ばかりです。
「さあさあ、旅芸人の鈴蘭一座!・・・」
と叫ぶ「鈴蘭一座」の皆様までもが3頭身。あきれる「黒鋼」は事情を問うために「モコナ」の姿を探しますが、不思議なことにその姿は見あたりません。
※「モコナ」がいなくても言葉が通じるところも、また不思議。
別世界。暖炉の効いた部屋のソファーで気持ちよくお昼寝中の「モコナ」に近づくひとりの女性の影。
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一方の「小狼」達は「モコナ」の姿を探して、右往左往。その途中、「小狼」とペアを組んだ「サクラ」は、羽により蘇った記憶の一部を「小狼」に聞かせます。
「・・・お城から見える砂漠に遺跡があるの。その遺跡はいつも砂嵐に覆われていて、時々国中が揺れる。・・・まるで・・・」
「まるで、あの遺跡が砂漠から飛び立とうと、もがいているみたいに」
途中で「サクラ」の言葉を繋ぐ「小狼」。彼は驚く「サクラ」に振り返り、「以前、クロウ国に居たことがあるんです」と笑顔を見せます。
「そうだったんだ・・・どこに住んでいたの?」
当たり前ともいえる質問への回答を躊躇する「小狼」。その記憶には、以前「小狼」のことを思い出そうとした「サクラ」に起こった酷い頭痛が浮かび上がります。
「どうしたの?」
「・・・いえ、何でもありません。・・・行きましょう、姫」
※思い出す度に、脳に、精神に深く傷を受けて再び忘れてしまう「サクラ」。その姿を見るのが忍びない・・・そう「小狼」は感じたのでしょうか。
別世界。寝息を立てていた「モコナ」が、ようやく目を覚ましました。
「小狼、サクラ・・・?、ファイ、黒りん・・・?」
その姿を探し回る「モコナ」でしたが、4人とも部屋の周りには姿が見えません。しかし、その代わりに「モコナ」は、「サクラの羽」の気配を感じ取りました。
「めきょっ!」
開かれた眼に映し出される「サクラの羽」。それは羽ペンとなって机の上に淡い光を放ち、漂っています。
「モコナひとりで発見、大手柄なの!・・・・・・うん?」
椅子の上に飛び乗り、羽ペンのそばへと来た「モコナ」。彼(?)は羽ペンが机上で「小狼」達のデフォルメされた姿を描いているのを見つけました。
「小狼、サクラ、ファイ、黒鋼・・・?」
頭身こそは異なりますが、服装や雰囲気から間違いなく4人であることを確認した「モコナ」。そこにブロンドの長髪が美しい、若い女性が声をかけてきました。
「そのペンには、不思議な能力があるのです。・・・私は『語り部』です」
頭にベレー帽を被った女性「エメロード」は、自分を「語り部」と名乗り、「絵と物語で人々を楽しませる仕事をしていた」と「モコナ」に話します。
「・・・物語はひとつの世界。作者である私は、その世界を自在に操ることが出来るのです。たとえ、時の流れでさえも・・・」
※この女性「エメロード」は「ツバサ・クロニクル」の作者である「CLAMP」自身を表現しているのかもしれませんね。
彼女の能力に「凄い」と賞賛を贈りながらも羽ペンの羽が「サクラの羽」であることを伝える「モコナ」。
「・・・小狼がね、必死になって集めている、とても大切なものなの。・・・だからお願い、この羽をサクラに返してあげて」
「モコナ」の真剣なお願いを聞き届けた「エメロード」。彼女は「サクラの羽」を返すことを約束しますが、その前にやらなければならないことがあると「モコナ」に告げます。
「・・・皆さんを、その中から助け出さねばなりません。・・・物語の世界に落ちた彼等は、今や物語の一部になっています。・・・恐らく『羽』の持ち主であるサクラさんを呼び寄せてしまったのでしょう。・・・不思議なペンを操って、皆さんが外に出られるような世界を・・・仲間を思う強い力を持つあなたが綴らなければなりません」
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「ファイさん、大変です!・・・く、黒鋼さんが・・・」
駆けつけた「小狼」の言葉に従い、現場へと走る「ファイ」、「サクラ」。その目に映ったのは、巨大な「モコナ風ひまわり」に食べられている「黒鋼」の姿。
「止めろっ!・・・俺を喰うなぁあっ!」
まさしく目が点の「小狼」と「サクラ」に対して、「おやあぁ?」と首をかしげる「ファイ」。辺りを見渡すといつの間にやら、雲やベンチ、風船など至る所に「モコナ」の顔が描かれています。そして、天から数十も降り落ちてくる様々な色の「モコナ」、「モコナ」、「モコナ」の群れ。
※「モコナ」がペンを握った瞬間に、世界に危機が訪れているのですが・・・。(^^;)。
「こんなはずじゃなかったのにぃ!」
「・・・不思議なペンは、心に思い描いたことがそのまま絵になってしまうから、気持ちを集中させなければならないのです」
事態の大きさに対してくつろいでいるようにしか見えない「エメロード」。ひとり奮戦する「モコナ」は「自分のよく知っている世界」に描きなおして良いかと問い尋ねます。
「その方が気持ちが集中できて、ちゃんとお話が作れそうだから」
「・・・わかりました」
そう答えると左手を羽ペンへとかざす「エメロード」。彼女の念にペンは答え、世界を描きなおしていきます。
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「あれ~風景が消えていくね」
「な、何だ!?」
真っ白な世界に驚く暇もなく、突如出現した落とし穴へと落ちていく「小狼」達4人。
そこは「モコナ」太陽が晴天を照らす、「私立モコナ学園」の教室でした。
※「モコナ」の「よく知っている世界」とは日本の学校なのでしょうか。(^^;)。
「起立、礼。・・・着席」
なぜか教師や生徒に扮して授業を受けている「小狼」達。担任は怖ーい体育教師、「黒鋼」のようです。
「・・・今日はみんなに新しい仲間を紹介する。さあ、入れ」
転校生として「私立モコナ学園」にやってきた生徒、それは学級委員「サクラ」がどこかで見覚えのある少年「小狼」でした。
「初めまして。私、サクラです」
隣の席に座った「小狼」へと挨拶をする「サクラ」。彼女の言葉に「小狼」は「初めまして・・・じゃないよ」と返します。
「えっ・・・?」
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「お約束だけど、モコナのお話の中ではサクラは小狼のことを忘れていないことにするの。これなら小狼の『寂しい』もなくなるの」
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幼稚園時代の出会いを互いに語る「サクラ」と「小狼」。それは厳密には「サクラ」の過去の記憶ではありえませんが、彼女にとって心地よい一時だったことは言うまでもありません。
※映像を見ていて、感想を書いていて、「モコナ」の言葉を聞いていて・・・とても恥ずかしくなってきました。(^^)。
「・・・ここで新キャラ投入なの!」
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「小狼」と「サクラ」の甘い一時。手と手が触れ合ってどっきどきーの瞬間に登場したのは理科教師で女子にも大人気「ファイ」先生。
「ばあっ!・・・お邪魔したかな?・・・・・・ところで小狼くん、ひとつ頼みがあるんだけれど聴いてくれるかい?」
と友人の古代文字解読の手伝いに「小狼」を引っ張っていった「ファイ」。そこは「モコナ」遺跡のまっただ中でした。
考古学者「蒼石」とアシスタントの「鈴蘭」に「小狼」を紹介した「ファイ」。さっそく古代文字を解読してみると「金色のツボに触れると黒き魔神が出現する」という古代からの警告メッセージでした。
「もしかして、これ?」
くしゃみをすると大魔王が飛び出そうなツボを手にとって見せる「ファイ」。するとたちまちのうちにツボから黒い煙が飛び出し、たまたま近くでお昼ご飯を食べていた「黒鋼」を包み込んでしまいます。
「ガォオオオオッー!!」
巨大化し、着ぐるみを着込んだ「黒鋼」登場。避難しようとする「蒼石」の言葉に「小狼」は「碑文に続きがある」とその足を止めさせます。
「・・・黒き魔神を再び封じるには、この神殿に清き男女の・・・接吻を捧げるべし」
その言葉に顔を赤らめる「サクラ」。ふたりは世界を救うために、互いに見つめ合うと、その唇をゆっくりと近づけていきます。手を握り合い、目をつむり、唇同士が重なり合おうとした瞬間・・・。
「どっかあああぁあん」
自衛隊(?)の迫撃余波を浴びて、空を飛ぶふたり。それでも諦めずに口づけを交わそうとしますが・・・。
「ちゅどおぉおぉおん」
またしても衝撃に地上へ落下するふたり。ああ、ふたりの愛が結ばれる日は・・・いつ。
※自身を「清き男女」と評するところが笑ってしまいますが、がんばれ「小狼」!
「鈴蘭くん、私は・・・」
「・・・先生」
そうこうしている間に、モコナ神像の前で口づけをあっさりと交わしてしまう「蒼石」と「鈴蘭」。その時、光の柱が天まで届きました。
「ぷーん!・・・がるるるるるぅ・・・」
天が呼んだか、地が叫んだか、なんでも吸い込む「メカモコナ」の登場に胸躍らせる「小狼」達。そして、その巨大な口は黒き魔神「黒鋼」を吸い込み・・・「小狼」、「サクラ」、「ファイ」までも吸い込んでしまいました。
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「ぱかああぁああーん。・・・えへへ、お帰りみんな」
見事、現世へと「小狼」達を導き終えた「モコナ」。絵物語の世界の記憶こそありませんが、彼等が「モコナ」に助けられたのは疑う余地もありません。
「じゃーん、はいどうぞ」
「サクラの羽」を取り戻した「モコナ」にお礼を言う「小狼」達。そして「モコナ」から「語り部」の能力「時の流れを自由に操る」という言葉を聞いたとき、彼は「沙羅ノ国」で過去に干渉してしまったことを思い出します。
「・・・たとえ良い結果になったとしても、時間の流れに干渉してしまったことに違いはありません」
「そこにあった未来を変えることは許されるのか・・・ということだよね。・・・それを小狼くんが考えても、今はどうしようもないんじゃないかな。・・・歴史を変える規模だと、個人には手に負えないんだし、できないことをきちんと認めるのも大事だよ」
「ファイ」のアドバイスを聞き「サクラの羽」を取り戻すという大きな目標へとむき直すことを決意する「小狼」。今はただ、そのことだけを考えて・・・。
ただの一話、外伝的な話ではありましたがキャラクター描写も含めて非常に面白い回でした。作品の作り手側も、「時の流れを自由に操る」ことや「登場人物の運命を操る」ことに、思いをはせることもあるのでしょうね。
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