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機動戦士ガンダム00 #11

#11「アレルヤ」

-ユニオン 対ガンダム調査隊-
 「モビルスーツの性能差が、勝敗を別つ絶対条件ではないさ」
 天空での激戦。「ソレスタルビーイング」と「人革連」の戦いを聞いてなお、部下である「フラッグファイター」メンバーへと笑いかける「グラハム・エーカー」。その目には、一種の自信のような決意さえ伺える。
 一方、彼の同僚であり、信頼できる技術者でもある「ビリー・カタギリ」、そして恩師でもある「レイフ・エイフマン」は、「GN粒子」の正体を解析しつつあった。
 「やはりこの特殊粒子は、多様変位性フォトンでしたか
 「それだけではないぞ。ガンダムは特殊粒子そのものを機関部で作りだしておる・・・でなければ、あの航続距離と作戦行動時間の長さが説明できん」
 世界各国にある「ソレスタルビーイング」、そして「ガンダム」への包囲網は、確実に狭みつつあった。

-ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
 激戦を経てなお、致命的な傷を受けることなく浮かび続ける「プトレマイオス」。
 しかし艦内では先の作戦行動に対して「ティエリア・アーデ」から「スメラギ・李・ノリエガ」へ、まるで査問のような意見が投げかけられていた。
 「今回の人革連による軍事作戦。キュリオスを鹵獲寸前まで追い込まれ、ナドレの姿を敵に露呈してしまった。スメラギ・李・ノリエガ・・・全ては作戦の指揮者である、あなたの責任です
 敵に対しては武器を用い、味方に対しては冷酷さを持ってあたる。そう噂される彼の糾弾に対して、慣れたものなのか態度を余り変えることなく回答する「スメラギ」。それは、至極当然の言葉だった。
 「ごめんね。でもね、私も人間なの。時には失敗もあるわよ」
 回答に不満を持ち、なおも追及の手をゆるめようとしない「ティエリア」に対して、「お前にも責任はある」と仲裁に入る「ロックオン・ストラトス」。しばしの沈黙の後、「ティエリア」はひと言を残し去っていった。
 「今後は(マザーコンピューター)ヴェーダからの作戦指示を優先する」と。

-人革連 低軌道ステーション-
 一方、作戦行動の失敗を誰よりも痛感し、処分を覚悟している「セルゲイ・スミルノフ」。
 彼の報告を受けた上層部は、得た利益よりも支払った代償が大きすぎると語った。
 「鹵獲中に収集した羽根付きガンダムのデータ。ティエレンのミッションレコードに残されていた、ソレスタルビーイングの移動母艦と、デカブツが外部装甲を外した映像。・・・数十万機の探査装置と、20機以上のティエレンを失った代償にしては少なすぎる・・・が、君を外すつもりはない。辞表も受け付けない。・・・確かに今回の作戦は失敗した。だが、君に対する評価は変わってはおらんよ。ガンダムの性能が、我々の予想を超えていたのだ。・・・主席は極秘裏にユニオンとの接触を図っておられる。ソレスタルビーイングへの対応が、次の段階に入ったということだ
 このまま鹵獲作戦が継続されるのかと懸念していた「セルゲイ」ではあったが、上層部は明確にそれを否定した。
 今後は国家間を越えた協調作戦が取られるのか・・・皮肉なものだと、彼の脳裏には一瞬浮かんだ。

-ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
 『どうする・・・この事実を報告するか、それとも・・・』
 対峙した「ソーマ・ピーリス」が超兵特務機関出身だと確信した「アレルヤ・ハプティズム」は、戦争を幇助する行為だとして同機関殲滅の進言を考えていた。
 『あの忌々しい機関が存続していて、俺らのような存在が次々と生み出されていく。お優しいアレルヤ様には、同類への攻撃などできない相談か?なら身体を俺に渡せよ。速攻で片付けてやるからさ・・・あの時みたいに
 もう一人の彼、「ハレルヤ」が語りかける、思い出させる、あの夜のことを。かつて少年だった頃に起こった惨劇を・・・。
 「止めてくれ、ハレルヤ! 何も殺すことはない、彼等を保護することだって・・・。僕がここに来たのは・・・
 彼は結局、「スメラギ」へと作戦を進言する。
 その決意が是だったのか、非だったのか。答えは、彼自身も持ち合わせてはいない。

 過去への決別、その1歩を踏み出した「アレルヤ・ハプティズム」。彼が背負う十字架は、果たして少なくなったのか、それとも多くなったのか。すぐには結論が出ない問題ではありますが、私的には少なくなったのではと考えます。
 さて、今回の作戦により「ソーマ」のような超兵は作られなくなるのでしょうか。それとも(言い訳がましく技術者が語っていたように)他国が同じような行為に手を染めており、今後も作られていくのでしょうか。こちらの答えには、残念ですが後者であると私は考えます。

 世間を賑わしているスポーツ選手のドーピング問題。選手生命に影響する、もっといえば確実に寿命を縮めるであろう行為に人々が手を染めてしまう悲しさを、我々人類は抱えています。
 「あと1センチ遠くまで飛べれば、代表選手になれる」
 「あと0.1秒速く走ることができれば、歴史に名前を残せる」

 その時、目の前に、あるいは手を伸ばせば届く距離に「薬物」があったとき、手に取らない人の方が少ないのではないでしょうか。
 ドーピング問題と「ソーマ」達のようなデザイナーベビーを比べるのは、(自分で選択可能か否かという意味で)間違っているかもしれませんが、今回の「機動戦士ガンダム00」を視聴して、そんな感想を抱きました。

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