機動戦士ガンダム00 #13
#13「聖者の帰還」
-アザディスタン王国 首都-
テロ、もはや内乱とも呼べる事態へと陥った「アザディスタン王国」。
既に「ソレスタルビーイング」も干渉し始め、「ユニオン」のモビルスーツが市街を歩き回る。
「アザディスタン第一王女、マリナ・イスマイールです。皆さん、どうか落ち着いてください。神に与えられし契約の地で、国民同士で傷つけ合うことは決してあってはならないことです・・・」
王女のTV放送も廃墟でただ震える国民達の耳には、ただ虚しく響くだけなのか。
-アザディスタン王国 王宮-
「マスード・ラフマディの行方はまだ掴めないのですか!?」
王女の問いに「シーリン・バフティヤール」は「ユニオン」の協力を仰ぎ、鋭意捜索中と答える。
太陽光発電の受信アンテナは破壊され、技術者は撤退。文字通り崩壊の危機を迎えている「アザディスタン王国」。
「ラサ」の行方が事態収拾のカギになっていることは、全ての勢力にとって明白であった。
-アザディスタン王国 砂漠地帯-
「アザディスタン側の要請を受けたユニオン、そして武力介入を行った俺たちの他に、内戦を誘発している勢力がいる。俺の勝手な推測だが、(マザーコンピューター)ヴェーダだってその可能性を示唆していたのだろう?」
手元のパネルを操作する「ロックオン・ストラトス」。映し出されたスクリーンには、受信アンテナ破壊時の予想図が示される。遠方からのミサイル攻撃による破壊・・・モビルスーツが使用された可能性が高いと。
「だから、刹那に調べに行かせた。この国で、俺たちは目立ちすぎるからな」
-アザディスタン王国 受信アンテナ建設現場近郊-
センサーを片手に現場を調べる「刹那・F・セイエイ」。ミサイル発射予測地点で、センサーが反応を示す。
「残留反応!?確かにここにモビルスーツが居た・・・しかし、どこに?」
周囲を歩き回る「刹那」。その視界に「ユニオン」のトレーラーが入る。彼等が首謀者!?・・・いや。
「・・・この反応、やはり間違いないね」
同じように情報収集へと来ていた「ユニオン」部隊。「刹那」はその正体を知らないが、彼等は「対ガンダム調査隊」の「グラハム・エーカー」と、「ビリー・カタギリ」であった。
「立ち聞きは良くないな。出てきたまえっ!」
怒声に驚いた現地人の振りをして姿を見せる「刹那」。普段とは違う、実際の年齢に見合った言動で彼等を誤魔化すことが出来たかに思えたが、「グラハム」は「刹那」に残る一分の隙、そしてその目に何かを感じた。
「・・・後ろに隠している物は何かな?・・・怖い顔だ。ふっ・・・」
獲物を握りしめ、しばし「グラハム」を見つめる「刹那」。見返す「グラハム」。やがて、彼は「カタギリ」へと問い尋ねる。一昨日、ここからミサイルを発射したモビルスーツについて。
「AEUの最新機種、イナクトだったな。しかもその機体はモラリアのPMCから奪われた物らしい。・・・撤収するぞ」
去っていく「グラハム」達へ目を向ける「刹那」。彼は一体何を考えているのか、これは何かの罠なのか、いや、それよりも・・・。
「PMCのイナクト・・・まさか・・・奴が・・・あの男が、この内紛に関わっている!?」
一年越しとなった「刹那・F・セイエイ」編。私的には予想以上に盛り上がった後編でしたが、如何でしょうか。
戦争の無情さも、非道さも、個人の無力さも、対話の意味も、30分弱に凝縮されていましたね。
予想通り「アリー・アル・サーシェス」との決着はつきませんでしたし、「グラハム・エーカー」とは戦いすらしませんでしたが、結構印象に残る回となりました。「紅龍」の格闘術も拝見できましたしね。(^^;)。
「刹那」個人としてもトラウマ克服・・・とまではいきませんでしたが、非武装で王宮へと歩み行く姿に彼の決意(&ソレスタルビーイングの想い)は感じ取れました。※同時に「甘さ」も・・・ですが。
また、彼と「マリナ・イスマイール」との間にも、今後に向けての接点が生まれたのではないでしょうか。
「刹那・F・セイエイ!・・・本当に、本当にあなたなの?」
「マリナ・イスマイール。これから次第だ。俺たちがまた来るかどうかは。・・・戦え、お前が信じる神のために」
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