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機動戦士ガンダム00 #16

#16「トリニティ」

 プラズマフィールドによる「ガンダムマイスター」破壊
 最悪の状況を救ったのは、彼等自身見たこともない「紅いGN粒子」を放つ機体によるビーム攻撃であった。
 「生きている?・・・大丈夫してる?エクシアのパイロットくん。
 まだ呆然とした意識の中で「刹那・F・セイエイ」は若い女性の声を聞いた。
 「お前は・・・」
 「ネーナ・トリニティ。君と同じ、ガンダムマイスターね」
 新たな機体「ガンダムスローネ」の3号機「スローネ・ドライ」を操る少女は簡単な自己紹介を済ませると、自分の他に兄2人が1号機、2号機へと搭乗しているという。
 「今頃はきっと・・・」

 -同時刻。ガンダムヴァーチェ鹵獲地点-
 「全機、フォーメーションを崩すな。このままガンダムを本部へ連行する。指揮を執ったのはこの俺、パトリック・コーラサワーだ。・・・そうさ、ガンダムが手に入れば、大佐の気持ちだって・・・
 若き「AEU」のエースパイロット「パトリック」の淡い期待は、次の瞬間に霧散した。
 先ほどと同じビーム攻撃が彼の乗る「イナクト」の下半身を破壊。見上げるしかない視界に映るのは、同様に狙撃され、墜落していく味方の機体「ヘリオン」達。捉えたはずの「ヴェーチェ」が、開放される。
 「何だ・・・あの光は・・・」
 困惑を浮かべる「ティエリア・アーデ」の表情は、彼もまた「ガンダムスローネ」について何も聞かされていないことを、如実に物語っていた。

 -ガンダムキュリオス鹵獲地点-
 「総員油断するな。羽根付きがいつまた暴れ出すかもしれん!」
 かつて一度は鹵獲した機体「ガンダムキュリオス」を取り逃した経験を持つ「セルゲイ・スミルノフ」は、慎重を期していた。しかし、事前に全「ガンダム」の特徴を頭に叩き込んだ彼でさえ、想像もつかない事態が今まさに訪れようとしていた。
 「何、このプレッシャーは!?」
 最初に気がついたのは超兵である「ソーマ・ピーリス」だった。「アレルヤ・ハプティズム」と対峙したときの圧迫感が、再び彼女を襲っていた。
 「敵襲だとっ!?・・・なんだこの武器はっ!
 ミサイルでもなければ、ビーム攻撃でもない。鋭角的に突入角度を変えながら「人革連」のモビルスーツへと襲いかかる紅い軌跡。十数機あった「ティエレン」は、瞬く間に「セルゲイ」と「ソーマ」の2機へと数を減らしていた。
 「あの機体は・・・?」
 「ガンダムスローネ2号機、スローネ・ツヴァイ。ミハエル・トリニティ。エクスターミネート、行けよ、ファングッ!
 まさに「牙」を思い起こさせる刃を持った小型ミサイル。いや、自身がビーム攻撃も可能な遠隔操縦の超小型機体は、個々が意志を持つかのように残った「ティエレン」へと襲いかかる。
 「大佐っ!」
 百戦錬磨の「セルゲイ」の機体がダメージを受けるのを「ソーマ」は阻止できなかった。

 -同時刻。オーバーフラッグス隊展開地点-
 「何!?敵襲・・・くっ・・・まさか他にも機体があったとは、聞いていないぞガンダム!?
 オーバーフラッグスを指示する「グラハム・エーカー」の次の命令は一時撤退だった。目標である「ガンダムデュナメス」を目の前にし、転回はあっても撤退など反発するはずのメンバ達も、決して突入、破壊だけをこなす無能な集団ではない。未知な敵(それも恐らくはガンダム)を相手に作戦無しで挑む愚考を彼等は犯さなかった。
 「この機体は・・・ハロは知っているか?」
 飛び跳ねながら「機体に対するデータ無し」と報告するサポートAI「ハロ」。しかし未知なる機体の正体は、通信が明らかにしてくれた。
 「スローネアインのガンダムマイスター。ヨハン・トリニティ。君の仲間のマイスターのところにも、既に私の兄弟達が救出に向かっている」
 その通信の直後、天空を覆わんばかりに広がる「紅いGN粒子」。これもまた「ガンダムスローネ」の能力なのか。
 助けて貰った恩と、未知なる者達への疑心。複雑な感情を持ったまま、空を見上げる「ロックオン・ストラトス」であった。

 派手な登場を見せた「ガンダムスローネ」達。「刹那」達下っ端(おい が知らされていないのはわかりますが、「アレハンドロ・コーナー」達、「ソレスタルビーイング」の監視者(と名乗る)にも彼等の存在は明らかにされていなかったようです。
 敵か味方か、「紅いGN粒子」の秘密は、そして彼等が別行動をしている理由は・・・e.t.c.
 謎は枚挙にいとまがありませんが、「軍事行動」->「ソレスタルビーイング出動」->「圧倒的な能力者で鎮圧」というスパイラルに飽きてきていましたから、彼等の参加は素直に喜びたいですね。
 そして「小西克幸」「浪川大輔」「釘宮理恵」という新たなガンダム声優の誕生に乾杯っ!(^_^)!
 きっと「神谷」さんと同様に、「小西」さんは「小野坂昌也」さんに、いじられるんだろうなぁ(笑

 -お知らせ-
 次回、機動戦士ガンダム00 #17「スローネ強襲」の感想は、業務出張のためお休みいたします。
 申し訳ありませんが、宜しくお願いいたします。うう、土日はしっかりと休みたいのに・・・。(T_T)。

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機動戦士ガンダム00 #15

#15「折れた翼」

 -人革連 タクラマカン砂漠駐屯基地-
 着々と進むガンダム包囲網。
 「まさかな・・・ユニオンやAEUと手を組むことになろうとは
 部下からの報告に、空を見上げる「セルゲイ・スミルノフ」。そこには人革連の領空を我が物顔で飛び回る「AEU」のモビルスーツ部隊の姿があった。

 -ユニオン軍 沖縄近海-
 「部隊総数52、参加モビルスーツ832機。卑怯者と罵られようとも、軍の決定には従わせて貰うぞ、ガンダム!」
 オーバーフラッグス隊を率いる「グラハム・エーカー」の言葉は、「ソレスタルビーイング」に対して、そして「ガンダム」に対しての宣戦布告であった。

 -人革連 国家主席官邸-
 「例の件はどうなっている?」
 落ち着かない様子で報告を受ける国家主席・・・とても人民には見せられない姿ではある。
 『作戦通りとはいえ、テロリストを見逃しているのは精神衛生上宜しくないな』
 スクリーンに映し出された3機のモビルスーツは、こちらの思惑通りに濃縮ウラン埋設地域へと迫りつつある。
 これが「ソレスタルビーイング」への餌となるのだが・・・。

 「・・・演習地域に配置した双方向通信システムに障害反応が出ました」
 「予定通りだ。作戦変更を司令官へ伝えてくれ。我々とて、世論の非難を浴びて演習の場所を提供したのだ。最低でも、2機は欲しいな

 -人革連 タクラマカン砂漠駐屯基地-
 「ガンダムをおびき出すため、政府はテロリストの動きを掴みながらわざと放置したというのか・・・」
 濃縮ウラン埋設地域へと迫りつつあるテロリストを「ガンダム」が撃破したとの報告を受ける「セルゲイ」。それは同時に、ガンダム鹵獲作戦のスタートを意味していた。

 -タクラマカン砂漠 濃縮ウラン埋設地域-
 「敵襲っ!!」
 ヘルメット内部に「アレルヤ・ハプティズム」の声が響き渡る。同時に「デュナメス」の鋭敏なセンサーが数十機ものミサイル接近を告げる。空が、爆炎に染まった。
 「くそうっ」思わず「ロックオン・ストラトス」は声を漏らす。
 物量にものを言わせた、一方的な戦闘が始まりを告げた。

 落としても、倒しても、破壊しても・・・ガンダムの圧倒的な火力でさえ、彼等を全て葬り去ることは出来なかった。
 只ひたすら「GNシールド」に身を包み、身を寄せ合う「デュナメス」と「キュリオス」。
 その事態は、地上に降りた「ソレスタルビーイング」クルーにも予想は出来ていたのだ。

 -同時刻 ソレスタルビーイング潜伏場所-
 「ファーストフェイズの終了予定時刻が過ぎました」
 プールまで供えた保養施設に似つかわしくない重い空気が周囲を支配する。クルーのひとりが「戦術予報士」である「スメラギ・李・ノリエガ」へ今後の予測を問い尋ねる。
 「恐らくは、プランB2へ移行しているはず」
 それは、残る2機のガンダム「エクシア」と「ヴァーチェ」の投入を意味していた。

 持てる最大の戦力を投入し、戦場から離脱せよ。

 マザーコンピューター「ヴェーダ」の、そして「スメラギ」の指示通りに行動を始める「刹那・F・セイエイ」と「ティエリア・アーデ」。「ヴァーチェ」のコンデンサーに蓄積されたGN粒子が、一気に戦場を焼き尽くす。
 「ヴァーチェ、離脱ルートを確保する。GNバズーカ、バーストモード。粒子圧縮率97%・・・GN粒子、開放」
 十数体のモビルスーツを蒸発させ、砂漠へ海溝のような巨大なくぼみを造り上げる「ティエリア」。
 しかし、彼等の作戦行動もまた「人革連」他の連合軍に予期されたものであった・・・。

 先週はお休みしてしまい申し訳ありませんでした。以下、言い訳です。m(_ _)m。
 何しろ日曜日だというのにヘルプの呼び出しで昼過ぎから出勤(しかも自分の職場ではなくヘルプ先の職場へ!)。
 目処がついたので開放されてみれば、25時過ぎであり、(会社持ちですが)タクシーで7,000円ほどかかっての帰宅でしたので、精根尽き果てていました。

 さて、「戦争とは数だよ、兄貴っ!」という誰かの言葉通り、また「9課の弱点は少数精鋭であること」という誰かの言葉通り、物量作戦に勝る作戦は(そうは)ありません。
 我らが「ソレスタルビーイング」も、三大強国の戦費を惜しまない戦力投入に風前の灯火・・・となりましたが、テコ入れ・・・もとい予想外の救援!?が駆けつけるようです。
 新たなるガンダムが3機も登場するという、次回、#16「トリニティ」を刮目して待てっ!

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機動戦士ガンダム00 感想休止のお知らせ

本当に申し訳ありません。m(_ _)m

本業がかなりトラブっていて(25時過ぎまで働いていました・・・)、
今回の機動戦士ガンダム00の感想は休止させていただきます。

まだ視聴できていないし・・・。
来週から頑張って更新を再開させる予定です。

・・・予定は未定といいますが。(^^;)。

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機動戦士ガンダム00 #13

#13「聖者の帰還」

 -アザディスタン王国 首都-
 テロ、もはや内乱とも呼べる事態へと陥った「アザディスタン王国」。
 既に「ソレスタルビーイング」も干渉し始め、「ユニオン」のモビルスーツが市街を歩き回る。
 「アザディスタン第一王女、マリナ・イスマイールです。皆さん、どうか落ち着いてください。神に与えられし契約の地で、国民同士で傷つけ合うことは決してあってはならないことです・・・」
 王女のTV放送も廃墟でただ震える国民達の耳には、ただ虚しく響くだけなのか。

 -アザディスタン王国 王宮-
 「マスード・ラフマディの行方はまだ掴めないのですか!?」
 王女の問いに「シーリン・バフティヤール」は「ユニオン」の協力を仰ぎ、鋭意捜索中と答える。
 太陽光発電の受信アンテナは破壊され、技術者は撤退。文字通り崩壊の危機を迎えている「アザディスタン王国」。
 「ラサ」の行方が事態収拾のカギになっていることは、全ての勢力にとって明白であった。

 -アザディスタン王国 砂漠地帯-
 「アザディスタン側の要請を受けたユニオン、そして武力介入を行った俺たちの他に、内戦を誘発している勢力がいる。俺の勝手な推測だが、(マザーコンピューター)ヴェーダだってその可能性を示唆していたのだろう?」
 手元のパネルを操作する「ロックオン・ストラトス」。映し出されたスクリーンには、受信アンテナ破壊時の予想図が示される。遠方からのミサイル攻撃による破壊・・・モビルスーツが使用された可能性が高いと。
 「だから、刹那に調べに行かせた。この国で、俺たちは目立ちすぎるからな」

 -アザディスタン王国 受信アンテナ建設現場近郊-
 センサーを片手に現場を調べる「刹那・F・セイエイ」。ミサイル発射予測地点で、センサーが反応を示す。
 「残留反応!?確かにここにモビルスーツが居た・・・しかし、どこに?」
 周囲を歩き回る「刹那」。その視界に「ユニオン」のトレーラーが入る。彼等が首謀者!?・・・いや。
 「・・・この反応、やはり間違いないね」
 同じように情報収集へと来ていた「ユニオン」部隊。「刹那」はその正体を知らないが、彼等は「対ガンダム調査隊」の「グラハム・エーカー」と、「ビリー・カタギリ」であった。
 「立ち聞きは良くないな。出てきたまえっ!」
 怒声に驚いた現地人の振りをして姿を見せる「刹那」。普段とは違う、実際の年齢に見合った言動で彼等を誤魔化すことが出来たかに思えたが、「グラハム」は「刹那」に残る一分の隙、そしてその目に何かを感じた。
 「・・・後ろに隠している物は何かな?・・・怖い顔だ。ふっ・・・」
 獲物を握りしめ、しばし「グラハム」を見つめる「刹那」。見返す「グラハム」。やがて、彼は「カタギリ」へと問い尋ねる。一昨日、ここからミサイルを発射したモビルスーツについて。
 「AEUの最新機種、イナクトだったな。しかもその機体はモラリアのPMCから奪われた物らしい。・・・撤収するぞ」
 去っていく「グラハム」達へ目を向ける「刹那」。彼は一体何を考えているのか、これは何かの罠なのか、いや、それよりも・・・。
 「PMCのイナクト・・・まさか・・・奴が・・・あの男が、この内紛に関わっている!?」

 一年越しとなった「刹那・F・セイエイ」編。私的には予想以上に盛り上がった後編でしたが、如何でしょうか。
 戦争の無情さも、非道さも、個人の無力さも、対話の意味も、30分弱に凝縮されていましたね。
 予想通り「アリー・アル・サーシェス」との決着はつきませんでしたし、「グラハム・エーカー」とは戦いすらしませんでしたが、結構印象に残る回となりました。「紅龍」の格闘術も拝見できましたしね。(^^;)。
 「刹那」個人としてもトラウマ克服・・・とまではいきませんでしたが、非武装で王宮へと歩み行く姿に彼の決意(&ソレスタルビーイングの想い)は感じ取れました。※同時に「甘さ」も・・・ですが。
 また、彼と「マリナ・イスマイール」との間にも、今後に向けての接点が生まれたのではないでしょうか。

「刹那・F・セイエイ!・・・本当に、本当にあなたなの?」
「マリナ・イスマイール。これから次第だ。俺たちがまた来るかどうかは。・・・戦え、お前が信じる神のために」

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