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機動戦士ガンダム00 #21

#21「滅びの道」

 -人革連 天柱極市警察署-
 雨の降る中、「沙慈・クロスロード」の足取りは重かった。
 彼の目の前には、ジッパーがついた巨大な人型の袋がある。入っているのは、かつて笑いあい、話をし、一緒に生活をしてきた人。・・・「人間だった」もの。
 「生体データ照合の結果、絹江・クロスロードさんであると・・・ご確認お願いします」
 不思議と冷静だった彼は、言われるがままにジッパーを降ろす。そこには見慣れた家族の姿があった。
 「姉さん・・・」
 彼女の頬に涙がこぼれる。まるで彼女自身が流したように、頬を伝わっていく液体は数を増していく。
 それは「沙慈」の流した涙。冷静だった心の壁を壊すように、あふれ出ていく涙。
 遺体に抱きつき、姉の名を叫び号泣する弟。しかし、彼女はもう、応えることは出来ない。

 -ソレスタルビーイング 最高機密地区-
 「これが、ヴェーダの本体。・・・イオリア・シュヘンベルグ。いや、ソレスタルビーイングの計画そのものの根幹を成すシステム。できるかい、リボンズ?」
 宇宙服に身を包んだ「アレハンドロ・コーナー」は、床下に見える巨大なコンピュータシステムへの操作盤を彼に委ねた。
 いつも通り、彼の従者として完璧な姿を見せる「リボンズ・アルマーク」は、主の命に従う。
 「少々、お時間を頂くことになりますが」

 もはや頼もしささえ感じる彼の言葉を聞きながら、「アレハンドロ」は満足そうに頷く
 「構わんさ。コーナー家はこの時のために、200年以上も待ち続けてきたのだから

 -ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
 忙しい日々が続いていた。擬似太陽炉を有する「トリニティ」の出現に驚く間もなく、彼等の有する「ガンダムスローネ」を追い払う国連軍の存在。可能性はひとつしかなかった。
 「クリス、ヴェーダを経由して、トリニティを退けた部隊の映像を出して」
 スクリーンに投影されたシルバーのモビルスーツ部隊は、皆が紅いGN粒子を放出していた。
 「やはり、擬似太陽炉搭載型」
 戦術予報士としては、自分の推測が的中したことを誇るべきか。もっとも、自分の予想が外れていてくれた方が、どれだけ楽なのかと「スメラギ・李・ノリエガ」は苦々しくスクリーンを見つめていた。

 -アフリカ大陸 北西部-
 もう幾日も連絡が取れない彼等の後ろ盾、「ラグナ」に対して怒りを隠そうともしない「ミハエル・トリニティ」。
 妹の「ネーナ・トリニティ」とて、心中穏やかではない。
 「ヨハン兄、どうするの私ら」
 リーダーとして、長兄として「トリニティ」を引っ張る「ヨハン・トリニティ」も、今は応える言葉を持っていなかった。
 そして、今の彼等が「アレハンドロ」の言葉を聞いたとしたらどう思うであろうか。「ラグナ・ハーヴェイはジンクスの配置を終えた。ということは・・・彼の役目もここまでか」との言葉を。

 -ソレスタルビーイング 戦闘母艦プトレマイオス-
 「ごめんね、無理させちゃって」
 最近、嫌な予感ばかりがあたる。いや、「予感」ではなく「予報」というべきか。
 『本来であれば不要の仕事なのだけれど・・・』
 徹夜仕事を続ける部下達へ差し入れを渡しながら「スメラギ」は進捗状況を確認する。
 「・・・システムの構築具合は?」
 「8割といったところです。でも、いいんですか? ガンダムからヴェーダのバックアップを切り離すと、パイロットの負担が・・・
 『偉い人は言いました。「こんな事もあろうかと」ってね。でも、準備がこれだけ大変だとは。言うは易しよね』
 「じゃあ、もうひと頑張り、お願いね」
 これもまた「言うは易しかな」と、「スメラギ」は艦橋から出るとき、そう思っていた。

 『状況から見てヴェーダのシステムを何者かが利用していることは確実。しかし、ヴェーダ無くして同型機に対抗することなど、できるのか?』
 普段は心に描くことのない感情。これが「不安」というものかと「ティエリア・アーデ」は感じていた。
 その不安を見透かすかのように、同じ「ガンダムマイスター」の一員「ロックオン・ストラトス」が姿を現す。たとえ「ヴェーダ」のバックアップが宛てに出来なくても、「ガンダム」と「スメラギ」の戦術予報があると話す「ロックオン」に、「ティエリア」は反論する。
 「あなたは知らないようですね。彼女が過去に犯した罪を」
 「知ってるさ。誰だってミスはする。彼女の場合、そいつがとてつもなくでかかった。が、Msスメラギはその過去を払拭するために、戦うことを選んだ。折れそうな心を酒で薄めながらな。・・・そういうことができるのも、また人間なんだよ
 人間。決して完全ではない生物。ミスを犯し、過去の失敗から何も学ばない。だからこそ「マザーコンピュータ ヴェーダ」が造られたのではないのか、そしてまた私も・・・。
 彼の思考は「アレルヤ・ハプティズム」からの呼び出しで中断する。敵が、迫りつつあった。

 追い詰められた「トリニティ」。そしてまた、「ガンダムマイスター」達も。
 「ソレスタルビーイング」内にて状況だけ見れば、「切り捨て」もまた「ヴェーダ」の計画!?と考えちゃいますねぇ。
 「ヴェーダ」がハッキングを受けていると知っている「スメラギ」や「ティエリア」達は、そこにこそ疑いの目を向けるのでしょうが、「トリニティ」の胸中や如何ばかりなのでしょうか。なんか不憫になってきましたよ。
 そして、「アレハンドロ・コーナー」以上に怪しさ爆発の「リボンズ・アルマーク」。マジで彼は何者なのでしょうか。
 「ティエリア・アーデ」以上に造られた存在!?

 前回当たりから「締め」に向かっている「ガンダム00」ではありますが、未だ謎は深まるばかり・・・ですね。

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