アリソンとリリア #04
#04「二人のいる世界」
8.0点(無学のアリソン萌え)
追ってきた「ベネディクト」、そして追撃の手をかろうじて免れた「アリソン」と「ヴィル」。ふたりは、軍に愛想を尽かした「ベネディクト」と共に宝探しを続けます。一方、彼等をあえて逃がしレーダーで追跡を続ける「ノト大佐」達。
そしてついに、彼等は老人の伝えていた場所、双子山のふもとにある洞窟へと辿り着きます。
「ベネディクト」が訓練でも歩いたことはないという巨大な洞窟。その突き当たりには巨大な、そう見上げるほどに巨大な壁画が描かれていました。
描かれている内容は、当時の生活を伝える貴重なもの。そして、その上部には彼等の目を奪わせるものが・・・。
そう、そこには「ロクシェ」と「スー・ベー・イル」、互いの勲章(の図柄)が描き出されていたのです。文字が生まれる遙か以前からの歴史の記録に驚く3人。そしてまさか、まさかこれが・・・。
「でも、まさかこれがおじいさんの言っていた宝・・・じゃあないわよね?」
「いや、間違いなくこれが宝だよ」
「戦争の原因は、どちらが人として先か?だよね。・・・この壁画がその答えなんだ」
な、なんだってーっ!?(おい)
戦中、そして戦後すぐには人々の理解を得られないであろう1枚の壁画。
しかし、戦争から30年を経た今の人々の心であれば、この壁画はきっと心に響くはず。
「ベネディクト」に壁画の発表を託した「アリソン」と「ヴィル」は、終わり行く戦争の行方を感じ取っていました。そして、「ベネディクト」もまた。
そこへ現れる無粋な二人の軍人。世界平和を脅かす最後の壁が立ちふさがろうとしていました。
単純にフェミニストだから「アリソン」を撃たず、結果(ペイント弾とはいえ)被弾した「ベネディクト」には軽く失望しました・・・が、その信念のために自分の命を賭す(相手がペイント弾とは知らないわけですから)彼の姿は、もしかしたら格好良いのかもしれないと、考え直しました。
まあ、軍人として正しい姿かと問われれば、苦笑いを残すのみですが。(^^;)。
・・・それにしても、男性には容赦ないなぁ。
そしてついにあかされた宝物の正体(&老人の正体)。金銀財宝ではないことは最初からわかっていましたが、この宝物は見る者の資質に大きく依存されますね。私もその場にいたら、「アリソン」と同じような反応を見せてしまいそう。(^^;)。
その宝物の価値をわかった老人が取った行動が、部下の殺害。色々と考えさせられますね・・・。
え、「グラツ大尉」と「ノト大佐」については何も語らないのかって?
そんな人いましたか?(おい)
まあ、色々書いてきましたが、壁画1枚で戦争が終わるかというと、難しいだろうなぁというのが本心。なら、この物語は荒唐無稽かと問われると、それもまた違うのではと思います。
きっと、戦争に疲れた人々や、穏健派の方々は、戦争を終わらせるためのきっかけを待っていたのでしょう。そして、「アリソン」と「ヴィル」、「ベネディクト」はそれを見つけたのです。そう、戦争を終わらせることが出来る宝物を・・・。
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