アリソンとリリア #05
#05「閉ざされた森」
9.0点(ツンデレ姫アリソン)
たった1枚の壁画が戦争を終わらせた。
あの夏から季節は過ぎ、冬となった現在。「アリソン」は相変わらず空軍パイロットとして空を駆け回り、「ベネディクト」は少尉から少佐へと昇進していた。そして僕、「ヴィル」は「イクストーマ王国」へ研修旅行へと来ていた。
「行きなさい。イクストーマ王国への研修旅行、ヴィルはそれに参加しなさい。そのお金は私が出します」
親友(こう呼ぶと「アリソン」は微妙な顔つきをするが・・・)である彼女からの申し出を僕はありがたく受け入れることにした。
まだ決めていない将来のことも含めて、多くの経験を積むことが僕には必要だと感じたからだ。
長時間バスに揺れ、見渡す限りの雪景色が続く。
それでも、名物でもある高さ800mの崖を目の前にすると、「イクストーマ王国」に来たのだと感じさせられる。
旅行とはいえ、研修であるのだからペアを組んだ相手と行動を共にし、きちんとレポートを提出しなければならない。
その僕の予定は、初日で崩されることとなった。
「アリソン」との再開。予期せぬ出来事に驚く僕に、彼女はより美しくなった微笑みを浮かべる。
学生として勉強に励めばよい僕と違って、文字通り世界中から学習している「アリソン」。
彼女は僕よりもずっと大人で、でも性格は子供っぽく、見た目はどんどん綺麗になっていく。
ちょっと寂しく感じるのは、彼女が手の届かない場所へ走っていくように見えるからだろうか・・・。
「手紙でヴィルの研修旅行の行き先を知ったとき、これは私たちのために行われる演習だって思ったわ。絶対ヴィルに来て貰わなくっちゃ・・・てね。演習は昨日でお終い。だから一緒に観光しましょう。それに・・・大事な話もあるし」
だから「アリソン」に誘われたとき、友達には悪いけれど彼女についていくことに決めていた。手紙では書けない「大事な話」というのも気になるし・・・。
でもこれが、僕たちにとって大変な旅行の始まりだとは、この時は少しも気がつかなかった。
世界は平和に向かっていたし、熱っぽいのか、顔が紅く火照ってる「アリソン」はとても可愛らしかったしね。
三階級特進って(まあ一度に昇進したわけではないでしょうが)、「奇跡のヤン」もビックリな「ベネディクト」。
すぐにナンパに励むところは「オリビエ・ポプラン」や「加持リョウジ」っぽいですが。(^_^)。
戦争を終わらせ、平和に向かうからこその軍のリストラ。もちろん平和が一番なのですが、職業軍人として身の振り方を考えるふたりは意外とリアリストですね。もっとも「アリソン」としては「ヴィル」の奥方という最終就職先を確定させたいのでしょうが。
その「アリソン」ですが、今期No.1ではないかというほどの「ツンデレ」ぶり。こちらとしてはニヤニヤするしかないですねぇ。
そして「ヴィル」の朴念仁ぶりも凄い。あれが演技だとしたら「ベネディクト」も敵わないプレイボーイですね。(^^;)。
さて、新キャラクター「フィオナ(能登麻美子)」も登場してきましたし、これで主要メンバは勢揃いかな?
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