« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

コードギアス反逆のルルーシュR2 #21

#21「ラグナレク の 接続」

10点(これぞ、超展開)

 男は叫んだ。積年の想いを。
 見下ろすばかりで同じ目線に立とうとしなかった両親。その先にあるものに向かって・・・。
 「時の歩みを・・・止めないでくれっ!」

 Story after one month・・・

 「シャルル・ジ・ブリタニア」が公の場から姿を消した(現実)世界。
 その日、帝都ペンドラゴンからの全世界生中継が始まろうとしていた。
 「陛下は行方不明とか言っていなかった?
 「報告してきたビスマルク本人が居ないのでは・・・」
 日頃は整然と皇帝陛下の来訪を待つ皇族達も、いつもと勝手の違う式典に戸惑いを隠せない。
 そう、事情を知るはずの「ビスマルク」だけではなく、皇位継承権第2位の実力者、宰相たる「シュナイゼル・エル・ブリタニア」までもが姿を見せない。

 しかし、それらの疑問が些細な事になるのも、間もなくであった。

 「私が、第99代ブリタニア皇帝。ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアです。・・・第98代皇帝、シャルル・ジ・ブリタニアは・・・私が殺した。よって、次の皇帝には私がなる」
 戸惑い、困惑、そして混乱。

 この男は何を言っている?
 シャルル皇帝陛下を、殺した!?

 疑問が形となり、腑抜けた皇族達が弑逆者の排除を行おうとしたとき、彼の騎士がそれを阻む。一閃の閃光のように放った蹴りは、鍛えられた肉体によって凶器と成り、鋭利な槍さえも打ち砕く。
 「紹介しよう、我が騎士 枢木スザク。彼にはラウンズを越えるラウンズとして、『ナイト・オブ・ゼロ』の称号を与える」

 不敵な笑みを浮かべる「ルルーシュ」、そして「スザク」。
 そこにいるのがさも当然とばかりに玉座へ座る彼に対して、皇位継承権第1位の男「オデュッセウス・ウ・ブリタニア」がたしなめるように説得へとかかる。

 ここまで説明してもわからないのか・・・。

 「そうですか、ではわかりやすくお話ししましょう。・・・我を、認めよ」
 絶対遵守の能力、ギアス。
 その能力は彼を・・・王にした。

 -同時刻。別地点-
 「ありがとう、ルルーシュ。君が表に出て来てくれたのなら、もはや問題はない」
 式典に参加しなかった「シュナイゼル」、そして「コーネリア」、「カノン」、「ディートハルト」がライブ映像を見つめる。
 ある者は冷静な眼差しで、またある者は憤怒の眼差しで、またある者は侮蔑の眼差しで、そしてある者は羨望の眼差しで。
 予想していた事態とはいえ、皇帝弑逆を語る弟を前に落ち着かない「コーネリア」に対し、「シュナイゼル」はあくまでも冷静に状況を分析する。
 「ルルーシュに全て差し上げるとしよう。ブリタニアという国すらね。問題はその先にある・・・世界を握るのはルルーシュのギアスか、それとも・・・」

 まさに「超展開」。
 ある意味、痛快だったラスト5分をあらすじとして強引にまとめましたが、如何でしょうか。

 さて、(展開はともかく)予想通りにラスボスになった「シュナイゼル」。
 彼の言葉通り「ルルーシュ」が皇帝を弑逆した罪を告白したことにより、反逆者だったはずの「シュナイゼル」に「正義」の2文字が味方します。
 死角無しの父親を倒すよりは、青臭い弟を倒して世界を手に入れる。
 願ったり叶ったりの状況を予期していたからこそ、あえて「ルルーシュ」の策を読みつつ、(現時点では)傍観者になった彼。
 うーん、恐ろしい男。
果たして彼に「ルルーシュ」はどう挑むのか?

 【第21話視聴で解けた疑問。新情報】
 ・マリアンヌのギアス
  他者へと心を移すギアス。
  やられた方の事情はお構いなしというのが、
  いかにもギアス能力ですね。
 ・シャルルの計画
  無意識集合体として人々をまとめ、
  時の鎖から解き放つ。
  ひとつの意志を持つが故に「嘘」は要らず、
  争いは消え、死者さえとも語り合うことが可能な
  「優しい世界」。
  まあ、ルルーシュが受け入れるはずもなく。

 【第21話視聴後の私的疑問】
 ・V.V.の電話の相手
  マリアンヌ暗殺の報告をしていましたが、相手は?
  偽装工作が可能なこと、皇帝ではないこと、
  マリアンヌの遺体を運び出したこと・・・などから
  やはり「シュナイゼル」?
 ・今後のアーニャ
  記憶が戻る・・・というよりは意識が開放されたアーニャ。
  マリアンヌが乗っ取っていた際の記憶が無いだけなのか、
  もっと根源的な意識レベルで戸惑いや障害が残るのか。
  何にしても迷惑な話です。
 ・一瞬表示される「朱文字」の意味
  恐らくはイタリア語と思うのですが・・・よく見えません。
  「Lasciate ague speranza, coi ch iutrate'」
  仮に上記だとすると、一度英訳して・・・
  「You leave ague hope, with the ches iutrate」
  これを日本語訳して・・・
  「XXXに希望を託す」
  うーん、惜しいところまでは行っていると思うのですが。(^^;)。
  ->
  ネットに調べた人の言葉が載っていました。
   Lasciate ogne speranza, voi ch'intrate'
   「この門をくぐる者は一切の希望を捨てよ」
  有名なダンテの神曲「地獄への入口の門」、
  その銘文の一部だそうです。
  なるほど・・・確かに聞いたことがありますね。

| | コメント (2) | トラックバック (30)

コードギアス反逆のルルーシュR2 #20

#20「皇帝 失格」

9.0点(裏切りの男)

 「直接会うの久しぶりね。私よ、私・・・? C.C.・・・まさか、あなた・・・」
 目の前の少女は惚けていた。そして次の反応は、怯え・・・。そうか、彼女は閉じこもっているのだ「Cの世界」へと。
 自らの正体を明かし、彼女本体とアクセスを行う。
 「Cの世界」へと飛び込んだ「アーニャ」は、「ルルーシュ」の母「マリアンヌ」へと姿を変えていた。
 「何やっているの・・・またこんなところに閉じこもって。C.C.」
 「お前・・・こんなところまでやって来て・・・。そんなにルルーシュが心配か、マリアンヌ?
 かつての親友。唯一、「C.C.」を振り回す淑女。
 彼女に対して「C.C.」は本心を告白する。「シャルル・ジ・ブリタニア」に願いを叶えて貰わなかった理由。自らの「コード」を封印した理由。その全てを、今考えているのだと・・・。
 「さあ、一緒に行きましょう」
 「ああ・・・待ってくれ、せめてあれだけは・・・」

 裏切り者「ゼロ」の追放を決意した「黒の騎士団」。
 しかしその内部では、いまだに行方を掴むことの出来ない「ゼロ」の処遇について、幹部の意見が割れていた。
 「仕方ない・・・ゼロの戦死を発表しましょう」

 仮面を被った英雄など、ただの象徴。シンボルでしかないと「ディートハルト」は語る。
 そして、彼の正体を知る者が我ら以外に無い以上、虚構は現実になりうる・・・と。

 一方、全てを失った「ルルーシュ」はひとり「神根島」へと足を進める。
 「俺は差し違えても、あの男を倒す。不老不死・・・ギアスも効かないあの男を倒す賭に出る。もうそれしか、俺には・・・

 夏休みが明けたとき、コードギアスの世界は大きく変わっていました。
 感想を書いてこなかった、この3話の間に、色々な事件が起き、多くの登場人物が死を迎えました。
 そして、今回。

 もはや悪役を演じることに躊躇しなくなった「スザク」。
 目的をシンプルに絞り、「シャルル」と一騎打ちを果たす「ルルーシュ」。
 自らの正体を開放した「マリアンヌ」。
 「シャルル」を過去の王へと貶め、クーデターを起こした「シュナイゼル」。
 それぞれの想いが、ひとりの男、ひとつの場所へと誘われる。
 果たして次回、最終決戦の相手が「シュナイゼル」へと変化するのか。
 第一期から想像していた流れとは、かなり異なる結果を迎えそうではありますが、「コードギアス反逆のルルーシュ」の終焉は、間近のようです。

 【第20話視聴で解けた疑問。新情報】
 ・アーニャの正体はマリアンヌ
  小さい頃のルルーシュの写真を持っていたので、
  予想されていた方も多かったようです。
  それにしても、「閃光」と異名を取る彼女。
  見た目よりもかなりクール。
  私としては、もう少しナナリーにも
  愛情を向けて欲しいのですが。
 ・シャルルにとっての敵
  言葉遊びではなく、本当に「神」を相手に戦いを挑むシャルル。
  アーカーシャの剣も再起動し、「俗事」も手放した彼ですが、
  ルルーシュに行く手を阻まれるのか。

 【第20話視聴後の私的疑問】
 ・マリアンヌのギアス
  C.C.に与えられたギアスの正体は如何に。
  そしてギアスをアーニャは使えるのか。
 ・ビスマルクのギアス
  彼の封じられた目に光る赤い閃光。
  かつての「マオ」や「ルルーシュ」のように
  威力が増しすぎて隠すことの出来ないギアスの証か。

| | コメント (0) | トラックバック (23)

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »