<今期(08年9月)終了アニメ私的評価>2/3
「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」さんのところで
好評に尽き、今回も企画された今期(2008年9月)終了アニメ私的評価です。
前回に引き続き、私もいくつか参加してみようと思います。
※ネタバレを多分に含んでいる可能性があります。
未視聴の方、現在視聴中の方はご注意下さい。
★コードギアス 反逆のルルーシュR2
ストーリー :4
神根島の決戦で終了した前作は、ある意味未完成の作品でした。
ルルーシュとスザクの決着、ブリタニア帝国への復讐、
優しい世界の構築・・・。
残された問題を一挙に解決するためにスタッフは苦心を重ねたと思います。
2クールの中に詰め込めるだけ詰め込み、盛り上げるだけ盛り上げ、
飛ばせるだけ飛ばす。
・・・それらは圧倒的なテンポ、疾走感と引き替えに、
一部の視聴者を置き去りにする強引さも生み出してしまいました。
私は非常に大好きなストーリーですが、満点をつけるのは難しい。
それが「コードギアス 反逆のルルーシュR2」です。
キャラクター性:5
使い捨てにするにはもったいないキャラクター達。
時間をかけ、丁寧に描ききった彼等、彼女たち脇役こそ、
「コードギアス」の奥深さを示しています。
「ルルーシュ」や「スザク」、「C.C.」に「カレン」・・・
名前を挙げればきりがない主要なキャラクター達に、
名も無き脇役を加えて、満点をつけさせて頂きます。
画 :5
前作もCLAMPデザインをTV用に上手くリファインしていましたが、
今作はそこに+αが付け加えられたように思いました。
EDの一枚絵とは明らかに異なる登場人物。
それでも絵になる美しさに、感動を覚えました。
演出 :5
私は期待する作品ほど、外部からの情報を遮断する傾向にあります。
その理由は、ひとえに演出を作品自身から知りたいからです。
本作は人気作が故に、様々な公式、非公式の情報が発信されていました。
それらをシャットダウンするのは、なかなか疲れましたが、
疲労に見合う成果を与えてくれたように思います。
音楽 :4
「谷口 悟朗」作品には欠かせない「中川幸太郎」が、
その魅力を遺憾なく発揮した前作。
そして続編という固定されがちなイメージの中、再び実力を見せた本作。
前作の音楽の方が好みではありますが、今作も見事な出来栄えでした。
総合的な評価 :5
小さな不満、いやむしろ鑑賞中に疑問すら抱くこともあった本作。
それでも、鑑賞後のエンディングシーンでは
「もう一度見たい」「続きを見たい」という
偽りのない想いが胸一杯に広がっていました。
飢餓感にも似た「欲求」を作品に感じさせた本作に、
ためらいもなく満点を差し上げます。
総合点 :28
★To LOVEる
ストーリー :2
私は原作未見派ですので、原作のストーリー展開は知りませんが、
アニメに限って言えば、ストーリーを重視していないことが明白です。
限られたリソースをどのように配分するかがスタッフの腕の見せ所ですので、
本作品の見せ場はストーリー以外にあると判断した結果でしょう。
キャラクター性:4
女性キャラクターだけで考えると「5点」をつけても良いのですが、
男性キャラクターが主人公の「結城 梨斗(渡辺明乃)」意外に
「猿山」しか目立っていない点が「4点」をつけた理由です。
いわゆる「ハーレムアニメ」ですから主人公の以外は
男性キャラクターが不要という意見もあるかとは思いますが、
狂言回しとしてのキャラクターがもうひとり居た方が
よりストーリーの幅も広がったと思います。
「ザスティン」がその役割になるかな・・・と思ってみていたのですが。
画 :3
前半は文句なしだったのですが、
後半になって息切れが目立つようになっていました。
ラスト2話で盛り返しましたが、作画重視になるはずの作品ですので、
トータルとしては平均点でしょうか。
演出 :3
新キャラクターが次々と登場する序盤はテンポが良く楽しめました。
中盤以降、演出のみで勝負する回は、
楽しめた回と楽しめなかった回が混在しています。
ラスト2話で「うる星やつら」に持って行こうとしたのは、
スタッフの「ハーレムアニメ」元祖に対するオマージュもあるのでしょうか。
音楽 :4
ポップな音楽が作品に良くあっていました。
特に主題歌は、キャラクターの魅せ方とあいまって好印象です。
総合的な評価 :3
序盤は頑張っているなぁと感心していたのですが、
やはり中盤以降、ストーリー、演出にキレが感じられず
評価を落としてしまいました。
「おジャ魔女」以来の「千葉千恵巳」ファンということもあり、
第20話「爆熱少女マジカルキョーコ炎」は非常に楽しめたのですが、
これは特殊な例でしょうね。収録話数のDVDは購入してみようかな・・・。
総合点 :19
★魔法遣いに大切なこと ~夏のソラ~
ストーリー :3
ネタバレになりますが「鈴木ソラ(花澤香菜)」の不治の病という設定を
うまく生かし切れていないように感じました。
それまで(多少の伏線はあったにしても)
「健気」で「前向き」な主人公「ソラ」が、
ラスト数話で「目前に迫った死」に向かうことになる。
(もちろんソラ自身は以前から向かい合っていたのでしょうが、
視聴者には伝わっていない)
1クールで描き切るには難しい題材と思いますし、
結果としては失敗したように思えます。
キャラクター性:2
メインで話に関わるキャラクター以外(特に研修生)に個性が感じられず、
皆が「魔法遣い」を目指す理由の描かれ方に不満があります。
周りを取り囲む大人達は(小山力也を始めとした声優陣の演技もあり)
印象的なキャラクターが多かったのですが、
やはり若者のキャラクターに重点を置くべきと考えました。
画 :3
これは評価に迷いました。
実写のような背景(トレースではなく模写のようですが)を
どのように評価するか・・・。
私は「演出」の一環と考えて、作画評価からは外して考えます。
背景以外で捉えてみると、好き嫌いはあれ標準的かなと評価しました。
演出 :4
魔法の見せ方は前作の方が好みですが、
依頼者との関係は丁寧に描かれていたように感じます。
また背景については、正直驚きましたのでプラスポイントと考えました。
音楽 :4
内容、またキャラクターデザインにあった良い音楽
(BGM、主題歌とも)でした。
絵を思い出すとBGMも頭に浮かぶ・・・
それくらい組み合わせは良かったと思います。
総合的な評価 :3
前作の「魔法遣いに大切なこと」が放映されてから5年。
まったく違ったアニメになって帰ってきました。(^^;)。
まあ続編とは言っても、作品の世界観こそ同じですが
主人公などは別人ですので、
別作品として評価するのが正しいのでしょう。
色々と文句を言いつつも、しっかりと毎週チェックしていたので、
何か心に残る作品だったと思います(本当にダメなら視聴を止めますので)。
ただそれが何だったか・・・すぐには浮かばないのが残念です。
総合点 :19
★鉄腕バーディー DECODE
ストーリー :3
原作ファン(それも「あ~る」時代の頃から)の私が
大好きなキャラクター「ゴメス」、
そして仇敵「クリステラ・レビ」、さらに強敵だった「氷川 省吾」。
彼等がほとんど登場しなかった本作に、
私はどうしても物足りなさを感じてしまいます。
これがいわゆる悪い意味での「原作ファン」だろうとは思うのですが。
キャラクター性:3
オリジナルキャラクターとして敵役を担った「サタジット・シャマラン」。
彼は「バーディー」の敵と言うより「千川つとむ」の敵として描かれます。
友達から恋人、愛する人へと昇華する「中杉 小夜香」を奪った男。
そのことが影響しているのか、
「敵」としては小粒な印象を受ける「シャマラン」。
「鉄腕バーディー」の相手には、いささか力不足でした。
画 :4
独特な柔らかさを持ったデザイン。それが良く動くオープニング。
戦闘シーンを見ても、動きが魅力となる絵と感じました。
それだけにもう少し戦闘シーンが見たかったです。
演出 :3
1クール作品の割には分散した印象を受ける本作。
事件をもう少し絞り込んで、
ひとつひとつをしっかりと描いた方が良かったかな・・・と、
終わった後だから言える感想を書いてみました。(^^;)。
音楽 :3
絵の印象が強いオープニングですが、主題歌もなかなか好印象。
本編中のミュージックも同じベクトルを向いており、統一感は取れています。
もう少し、あと1クールは聞いていたかったですね。
総合的な評価 :3
当初から「オリジナル」と聞いてはいましたが、
ここまで変わるとまさに「DECODE」。
「ゆうきまさみ」版「鉄腕バーディ」を符号化したデータと捉え、
ポイント、ポイントを集めてスタッフによる解釈を行い、
作品世界へと描き出す。
その試みを実行に移すのに、1クールではいかんせん短かった。
続編も予定されているようですし、
キャラクターが固まった2クール目を期待したいです。
総合点 :19
長く書いてきた今期の評価ですが、次回が最後の予定です。
もうしばらくおつきあい下さい。
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