<今期終了アニメ私的評価>1/2

「ゲームやアニメについてぼそぼそと語る人」さんのところで
企画されていた今期終了アニメ私的評価です。
本当に私的ではありますが、私もいくつか参加してみようと思います。
ネタバレを多分に含んでいる可能性があります。
 未視聴の方、現在視聴中の方はご注意下さい。

★仮面のメイドガイ

 ストーリー  :2
 原作を丁寧になぞっていますので、
 若干中だるみする点はアニメの問題だけではありません。
 が、キャラクターが揃った時点でアニメが終了していますので、
 ストーリーとしては、低い点数にならざるを得ません。

 キャラクター性:5
 文句なし。特に主人公「コガラシ」のインパクトは大きかった。
 演じる「小山力也」さんも、実に多彩な演技を披露戴きました。
 また、他のゲストキャラクターも非常にキャラが立っていました。

 画      :3
 現在のアニメとしては標準でしょうか。
 特に破綻も無かったと思いますが、
 目を見張るほどの良作画も無かったような。

 演出     :3
 1話や最終話など上手く盛り上げている話数と、
 そうでない話数の差が大きいのがマイナス(テンポの問題?)。
 本当、1話だけなら5点をさしあげます。

 音楽     :4
 オープニングとエンディングは最高です。
 BGMとあわせて、エッチな話になりがちな本編を、
 明るく爽やか(?)に盛り上げてくれました。

 総合的な評価 :4
 ストーリーを追わなくても、キャラクターを見ているだけで楽しめます。
 プロジェクターで真剣に視聴するよりは、TV向きかもしれません。
 レンタルDVDで1巻目を視聴して、肌に合えば購入するのが良さそうです。

 総合点    :21

★ドルアーガの塔 ~the Aegis of URUK~

 ストーリー  :3
 やはり完結していないと、4点以上はつけられません。
 ただ、「邪神ドルアーガ」を倒すという
 目的のひとつは達成していますので、3点をつけました。

 キャラクター性:4
 主人公は影が薄いですが、「カーヤ」の黒さ。
 「メルト」の情けなさ。「クーパ」の愛らしさ。
 「ファティナ」のちょっとエロさ。など、脇が目立っていました。

 画      :4
 キャラクターデザインが好みでした。
 素朴なキャラクター達が、
 「英雄」とは違う「登頂者」をうまく表現できていました。
 戦闘(特にVS「ドルアーガ」)の作画は良好だったと思います。

 演出     :4
 「表・裏」をどう評価するべきか・・・。
 私はネタ話、脇道の話などが好きなので、高評価です。

 音楽     :3
 オープニングは最高です。エンディングも悪くありません。
 BGMは、自己主張が強くなくBGMとして盛り上げる役目に徹していました。
 ただ、印象は強くないかな。

 総合的な評価 :3
 私は好きな作品で、DVD購入予定ですが、
 元ネタのゲーム「ドルアーガの塔」を知らない人には勧めにくいかも。
 それから、第二期確定ですので、現時点での総合評価は難しいです。
 可もなく不可もなしという点数をつけざるを得ませんでした。

 総合点    :21

ベストキャラクター賞
 仮面のメイドガイより。
 メイドガイ「コガラシ」
 とにかくインパクト大。笑い声が耳から離れません。

ベストOP賞
 ドルアーガの塔より。
 「SWINGING」
 音楽だけではなく、オープニングの演出、
 キャラ作画など総合的に判断。

ベストED賞
 PERSONA -trinity soul- より。
 「Found Me」
 兄弟3人(4人)の立ち位置が見事に表現されたエンディングです。
 前半のエンディングも好きですが、
 後半の展開とあわせて、こちらを選択します。

ベスト声優賞
 仮面のメイドガイより。
 小山力也さん
 あの良い声で、あの演技・・・素晴らしい。

2/2はこちら

| | コメント (1) | トラックバック (1)

ドルアーガの塔 #12 最終話

#12 最終話「YOU ZAPPED TO…」

9.8点(俺たちの戦いは・・・)

 その姿は、まさに「怪物」だった。
 尾の一降りで岩肌を壊し、瓦礫の山へと姿を変える。
 咆吼が水面に波紋を作り、生物の神経を冒す。
 伝説に謳われる邪神というのも、頷ける話であった。

 「ドルアーガの持っている魔法の壁は、消すことが出来る・・・それは間違いないんだよね、カーヤ」
 今や、対「ドルアーガ」連合パーティのリーダーとして皆に認識された「ジル」の言葉に、巫女「カーヤ」は頷く。
 「はい。ただし、一度だけです
 誇張ではなく、一度きりのチャンス。その一度で倒さなければ、「ドルアーガの塔」に住む全ての人間が死を迎える。
 しかし、「ドルアーガ」は巨大で、かつ動きも素早かった。
 「だから、地形を利用しよう。僕たちはさっき、上の階を見てきたんだ」
 最上階。ブルークリスタルロッドが隠されているという頂上部は、その場所に相応しくクリスタルの森となっていた。
 数メートルのクリスタルが、縦横無尽に突きだし、天上を見上げることさえ出来ない。そこに奴をおびき寄せる。
 「あそこならドルアーガも、むやみやたらに手足を振り回せない
 そして、肝心の「ドルアーガ」をおびき寄せる役目は「ジル」が行うという。
 「頑丈さも、ちょっと自信があるしね」
 彼の言葉に、いや、その決意の表れに・・・誰もが認めざるを得なかった。

 「無くしちゃ、ダメでしょ」
 最後の「虚無の矢」を「ニーバ」へと手渡す「サキュバス」。
彼はそれをひったくるように掴むと、微笑みを浮かべる「サキュバス」を見据える。
 「嬉しいのか、ドルアーガの強さが。・・・そうさ、何しろ昔のお前の男だからな」
 微笑みを消した「サキュバス」は、足音を響かせる昔の男の方を見つめた。
 「彼はもう死んだわ・・・ギルガメスと戦って
 「そしてお前は・・・この塔の奥深くに封印されていた
 ふたりの関係はそこから始まった。封印を解いた男を助け、塔の頂点へと誘うべし。その役目を彼女は果たそうとする。
 「もう勝てそうにないと思うの?・・・大丈夫。あの子達が頑張るから、あなたは横で見ているだけ。・・・幻の塔を見たくないの? 本当の旅は、これからなのに・・・

 「諸君にひと言、謝っておきたい。これまで私は登頂者を軽蔑していた。ケチなこそ泥家業の連中だと。・・・だが、間違いだった。これからの戦いがどうなろうと、諸君の勇気だけは称えさせて欲しい
 正規の軍人として、「ウルク国親衛隊」の隊長として「ケルブ」の言葉に登頂者達との結束は深まった。
 最後の戦いに向けて、配置を済ませる登頂者達。「ジル」もその場を離れ、残った登頂者達も移動を始める。
 「これが最後になるかもしれないので・・・言わせて下さいませ」
 「うん?・・・なんだ、いきなり」
 決意を秘めた「クーパ」の瞳に、気圧されるように無言になる「メルト」
 「旦那様にお仕えして、気苦労ばかりの毎日でございました。・・・貧乏だし、見栄っ張りだし、我が儘だし、ひ弱だし・・・旦那様は、本当にどうしようもない穀潰しでございます
 「それが言いたいことかっ」
 事実ではあったが、「クーパ」の物言いについ反論したくなる「メルト」。しかし、少女が顔を上げると、その口は再び閉ざされる。
 「でも、来世でもお仕えするつもりでございます。・・・このクーパめがいないと、旦那様は何も出来ないダメ男でございますから」
 「お前・・・」
 「さあ、参りましょう! アーメイ様の、敵討ちでございますっ!」
 「敵討ち・・・ああ、そうだな」

 またふたり、覚悟を決めた登頂者が生まれた。

 「これで、魔法の負担が減るの?」
 「ええ、威力もちょっとだけあがります」
 ここまでほとんど会話をしてこなかった「ファティナ」と「カーヤ」。離れようとする「カーヤ」に、「ファティナ」が言葉を続ける。
 「ジルのことだけど・・・あなた、あいつと付き合っているの?」
 「それは・・・別にそういう関係というわけでは
 「ふーん、まあどっちにしても思わせぶりな態度はやめておいた方が良いんじゃないの? 私、隠し事の多い女って嫌いなの。・・・たぶん、良い子なんでしょうね、あなた。でも好きになれない・・・ごめんね」
 良い機会だから。それとも気になっていたから? でも、なんでこんなことを・・・。
 「本当・・・どうして好きになれないんだろう」
 それは、勘・・・みたいなものだった。

 「あのさあ、カーヤ。・・・今までありがとう
 盾、そして鎧へと防御魔法をかける「カーヤ」の、手が止まった。
 「えっ・・・」

 真っ直ぐな「ジル」の瞳が「カーヤ」を見つめ、彼女は身をすくませる。まるで、後ろめたいことが・・・あるように。
 「もしかしたら僕・・・これから死んじゃうかもしれないけれど、あまり、気にしないでね。だって、こんな僕がここまで来て、凄い仲間と一緒に戦って・・・夢みたいな話だよね。そう、本当・・・こんな夢を見たことがあるんだ。君と出会う前に・・・」
 ダメ・・・もう耐えられない。ゆっくりと、「ジル」に気取られないように「カーヤ」は目をそらし言葉を返す。
 「もし、この先が片道切符だったとして・・・もう二度と戻れないとして・・・やっぱり・・・無理・・・
 紡ぐ言葉の代わりに、彼女は立ち上がると「ジル」を抱きしめる。
 それは、彼の瞳に映ることが耐えられないから。
 「ごめんなさい。私・・・あなたに謝らなければならないことが・・・たくさんあるんです・・・でも・・・ジルはいい人だから・・・凄く好きな人だから・・・もう、これ以上・・・」
 それは、彼の言葉を聞くことが耐えられないから。
 「カーヤ?」
 ゆっくりと男の唇に押し当てていく「カーヤ」。隙間ひとつ無くすように、言葉が漏れ出してこないように。それは、口づけという形を借りた・・・
 「・・・死なないで下さい。約束して。・・・それじゃあ」
 笑みを浮かべることもできず、哀しみも見せず、何か押し黙るようにその場を離れる「カーヤ」。
 かける言葉もなく、「ジル」はその場に立ち尽くした。

 そんなふたりの姿を遠目に見ていた「ケルブ」と「エタナ」。彼女もまた決意という言葉の勇気を奮い立たせる。
 「ケルブ様・・・私もハグして良いですか?
 「いいぞ」
 肩へと手が伸び、抱きしめられる・・・かと思えた「ケルブ」の右手は、そのまま彼女を前方へと突き飛ばした
 「・・・さっさとやって来い!
 「え、いいえジルとではなく・・・って、素でぼけているんですかあぁっ!?
 彼女の決意は、幻へと姿を変えた。

 「ん・・・静かすぎる。先ほどまでは・・・」
 特に会話を変えようという意図もなく「ケルブ」が口走る。そう、ここは本来戦場であった。にもかかわらず怪物の足音が止んでいる・・・次の瞬間、壁が破壊された。
 「くっ・・・走れ、いいから走れっ! 引きつけるからっ!!」
 最後の別離を待っていたかのように、怪物は姿を現した。通路は障害物の役割すら果たさないかのように、直線的に襲いかかってくる「ドルアーガ」。山をも砕く一撃が、「ジル」へと伸びた。
 「冗談みたいだよな。あんな風に笑われていた僕が、今こうして、お前と戦っているなんて・・・来てみろよでっかいの。ただし僕を殺すことは・・・ちょっと難しいぞっ!」
 神への戦いが、今、始まった・・・。

 最終話ということで、「GyaO」にて監督「千明孝一」、シリーズ構成「賀東招二」、スーパーバイザー「遠藤雅伸」他とチャットをしながら楽しく鑑賞しました。もう完全ネタバレと言うことで、3つの裏切りはこちら。

 1つめの裏切り:偽物のブルークリスタルロッド
 2つめの裏切り:ニーバに背後から撃たれる
 3つめの裏切り:カーヤはニーバを選択する

 え、最終話の展開は「視聴者への裏切り」ではないかって?
 いやいや、あくまで「ジル」に対する裏切りですから、最終話の展開は関係ありません。
 それに、最終話の展開は、私、結構好きです。
 前々回あたりから、伏線の回収は難しいと感じていたので、無理矢理まとめるのかと危惧していました。それが、「邪神ドルアーガ」との戦闘、「ジル」やパーティ一行の成長に絞って描かれた濃い内容で大満足(もちろん、第二期制作決定が前提の満足です)。
 ここは、楽しみなアニメがひとつできたと、大きな心で見守っていこうではありませんか。
 ちなみに、第二期では主人公は変わらず「ジル」とのこと。
 新たなパーティに「ファティナ」は確定。「メルト」、「クーパ」も可能性大。恐らく「ウトゥ」も加わることでしょう。回復系は居ませんが、なかなか攻撃的で楽しそうなパーティです。
 それでは、2009年の第二期で再びお会いしましょう(こちらは確定)。

| | コメント (0) | トラックバック (8)

ドルアーガの塔 #11

#11「ただ一枚の盾として」

9.5点(これで本当のイレブンナイン?)

 その身の丈、十数メートル。
 六本の腕を持ち、強靱な鎌にて急所を守り、口からは精神を蝕む咆吼と、全てを焼き尽くす炎を吐き出す。
 伝説に謳われた邪神「ドルアーガ」。

 「無理だ・・・あんな化け物、倒せるわけがない
 「メルト」の吐露に、誰も反論が出来ない。人の認識を越え、想像の世界に生きる化け物が、そこに居た。
 アヌの夏が終わり、退くこともできぬ登頂者達。そのひとり「ニーバ」は「ドルアーガ」の存在も含めて、塔の罠と言い放つ。
 「おおかた、最上階に一定の人数が揃うと発動する仕掛けだったのだろう。退路を断つため、力を持ちすぎた人間を・・・刈り取るために
 わずかに微笑んでいるようにも見える「ニーバ」の表情は一瞬で消えた。
 「あいつは倒せる。簡単ではないが、決して不可能ではない
 手のひら大の箱をゆっくりと左右に捻り、なかから藍色に淡く光る矢尻を取り出す「ニーバ」。
 「虚無の矢を使う」

 その言葉に、「ファティナ」が反応する。
 「ナーガラ神が力を封じ込めた矢よ。大昔に旧スーマール帝国の魔術師が13発だけ作ったという
 「俺が入手できたのは、わずか3発だがな・・・それで十分だ」
 入手経路も言わず、自らの弓に「虚無の矢」を用意する「ニーバ」。
 今、「ドルアーガの塔」最終決戦の幕が切って落とされた・・・。

 「ジル」パーティに最初の犠牲者が出てしまいました。orz
 「ドルアーガ」の首筋へと昇っていく彼女の雄姿に胸を躍らせていたのですが、とほほ・・・。
 ついでに「パズズ」もお亡くなりに(?)
 登頂者達を前に演説していた「ジル」の姿がついこの間のようでしたが・・・「佳境」に入ってきましたね。

  ・ジル一行   :「ジル」「カーヤ」「メルト」「クーパ」
  ・ニーバ一行  :「ニーバ」「ファティナ」「ウトゥ」
  ・ウルク国親衛隊:「ケルブ」「エタナ」(後は雑魚(おい))
  ・パズズ一行  :全滅?

 都合9名。果たして邪神「ドルアーガ」を打ち倒し、秘宝「ブルークリスタルロッド」を手に入れることができるのか!?
 あれ・・・9名、ナイン、イレブンナイン!?
 うーむ、果たしてあのサブタイトルはこのことだったのでしょうか。

 それからもう一点、「カイ」が語っていた「3度の裏切り」が気になります。
 今回の話数で「ドルアーガ」に立ち向かう「ジル」を、「カーヤ」が裏切るのかなぁ・・・と見ていましたが、そんなことも無かったですし。それとも、守ろうと誓った仲間達の死=裏切りなのかなぁ。
 色々と気になることもありますが、次回の最終話にて大団円になってくれることを祈りつつ。

 「もう一度戦おう!・・・今度は、誰も死なせないっ!!」

| | コメント (0) | トラックバック (9)

ドルアーガの塔 #10

#10「夏の終わりに」

9.5点(いつの間に黄金の宮突破?)

 金剛の宮
 絶え間ない豪雪、暴風の前に倒れ行く登頂者達。
 「カーヤ殿が居なければ、今頃我々も・・・」
 女神イシターの保護を受けた神官「カーヤ」による防寒魔法によって、心はともかく身体は暖まった「ジル」一行は、ひたすら登り続ける。今は、登り続けるしかなかった。
 「この宮に入ってからほとんど人を見かけんぞ。我々以外にどれくらい昇ってきているのやら
 「恐らく、数えるほどだろう
 間もなく目的地。邪神「ドルアーガ」が巣くい、秘宝「ブルークリスタルロッド」が眠る地。
 その手前にまで辿り着いたのは、下記の登頂者のみ。
  ・ジル一行
  ・ニーバ一行
  ・ウルク国親衛隊
  ・パズズ一行

 いずれも消耗し、その戦力は落ちてきていた。特に「カリー」を失った「ニーバ」一行は・・・。

 「もうすぐ最上階よね。ドルアーガなんて倒せると思うの?・・・たった3人で
 「ギルガメス王はひとりで倒した」
 戦友を失ったことに対してのあまりにも醒めた「ニーバ」の態度に、いつしか「ファティナ」も喧嘩腰の口調となる。
 「確かに大金持ちにはなりたいわ・・・でも、命の方がやっぱり大事。・・・私がここで降りると言ったらどうする?
 「ファティナが居ないと困るな
 まるで質問を予期していたかのように、即答する「ニーバ」。なおも追求しようとする彼女に、彼は唇を重ねた。
 「これで信じられるか?」
 「こんなの・・・ずるいよ」
 「お前が必要なんだ。・・・心配するな、倒せるよ。続きは今度、ゆっくりとな
 パーティの危機を、ある意味力業で回避した「ニーバ」。そんな彼をあざ笑うかのように「サキュバス」が姿を見せる。
 「続きは今度ですって?どんな口で言うのかしら。・・・見なさいよあの娘。あなたのキスで蕩けちゃったみたい・・・本当の目的も知らないで、可哀想に。本当にドルアーガ様を倒せると思っているの?
本当のドルアーガは80年前に死んでいる。奴はもう・・・神ではない。問題はその先だ。用がないなら消えろ」
 「あら、用ならあるわよ。大事なことを教えてあげに来たの・・・夏が終わるわ。もうすぐ
 5年に一度の夏。邪神「ドルアーガ」の魔力が弱まり、登頂者が塔へと登り行く「アヌの夏」がもうすぐ終わると「サキュバス」は語る。

 そして彼等は数十メートルはあろうかという氷壁へと辿り着く。武器や盾を持つ手でロープを握りしめ、一歩一歩登り行くしかない絶壁。そんな彼等を下から見上げる「パズズ」の姿があった。
 「弱い連中優先であがって欲しいからな。不味いおかずは喰っちまうか」
 風魔法を使う「パズズ」に取って、氷壁での戦いは自らの勝利を約束されたようなもの。逃げ切りを計る「ニーバ」にとって不利な戦いが始まる。

 一方、同様に氷壁へと辿り着いた「ジル」達は、「カーヤ」の防寒魔法も尽き風雪に晒されながらの登頂を続ける。
 せめて楽しい話をしようと「ブルークリスタルロッド」への願いを尋ねる「ジル」に、「メルト」は叶う願いはひとつだけと告げる。金銀財宝なら山分けも出来るが、各人の願いは・・・。
 「私の願いは金品で良しとしよう。アーメイ殿はよく知らんが金では無さそうだ。カーヤ殿は不治の病の弟だったか?クーパは・・・まあどうでも良い。お前の誇大妄想もだ。とにかく皆バラバラなのだ。目的の異なる寄せ集めの我々が、これ以上の危険を冒す意味がどこまであるのか・・・任務で個々まで来た軍の連中とは違うのだ。・・・まあ、心配する必要は無いかもしれん。最後に生き残ったものが考えればよいことだ。ふっ、ひとりでも残れば上等だろうがな」

 皆が報われると信じてここまで力を尽くしてきた。
 その思いが破れ、あらためて思わずにはいられない。自分は果たしてどうしたいのか?

 風雪を逃れるため一休みをする「ジル」の頭には、その言葉が浮かんで消えない。
 「あなたはどうしたいの?」
 兄の隣に「サキュバス」が現れるように、彼の隣には「カイ」が姿を見せる。幻影か、幽霊か、今は話し相手が必要だと「ジル」は独り言のように語り始める。
 「僕は、ロッドの力なんていらないんです。ドルアーガを倒せればそれで良い
 「ドルアーガは、あなたに何かをしましたか?・・・ただの英雄願望。あなたは、お父さんの不名誉を自分の剣と盾で晴らしたいだけ。そんな気持ちでは、本当のドルアーガは倒せませんよ。それに英雄になった後も人生は続くんです。幸せになれる保証なんてどこにもないの。ギルもそうだった。・・・でも、よくここまで昇ってきましたね。この娘も、一途なところは彼譲りかしら。・・・私は塔の亡霊。彼をずっと待っている。心から愛するあの人を
 そこまで語ると「カイ」は皆を起こすように「ジル」へと告げる。兄が、「ニーバ」が危機を迎えていると告げて。

 空中戦。文字通り空を舞う「パズズ」に対して、器用にロープを支点に戦いを挑む「ニーバ」。
 しかし劣勢は明らかであった。このままでは確実に殺される。その姿を見過ごすことは、自分には出来ない。
 「ジル」は身を軽くする魔法をかけて欲しいと「カーヤ」に訴えかける。
 「危険を冒す前に教えて下さい。あなたはこの先何をしたいのか、ロッドを手に入れたらどうしたいのか、それはお兄さんに託しても良いことなの?・・・お願い答えて
 「そんなのわからないよ、早く魔法をかけて!」

 余裕があった。文字通り「ニーバ」の命運は自分の手が握っている。その余裕さから「パズズ」が饒舌になったとしても、彼を責められるものではない。
 「しかしわからんな。お前の背後には国王派も宰相派も居ないようだ。なのに何故ロッドの秘密を知っている?後援者は誰だ?・・・スーマール?旧スーマール派だな?今でもバビリム派にたてつくバカどもだ」
 「さあね、だが俺も気になる。貴様が運んでいるあの棺の中身は何だ
 「決戦兵器さ。対ドルアーガ?ふん・・・」
 流石に喋りすぎたか。とどめを刺そうと手を挙げる「パズズ」。そこへ天から降ってくる「物」があった。いや「者」が・・・。

 予告通りの「シリアス回」。流石に説明台詞も多くなってきましたが、1クールですからある程度は仕方がありませんね。
 でも長台詞が続く割には、テンポが悪くなったようには感じません。
 張り詰める空気というのでしょうか。ミステリーなら犯人当てをする最後のシーン、広間に皆が集められたときのような緊張感が視聴者にも伝わってきます。
 限られた人数で、あの志のまま、邪神の影(?)「ドルアーガ」に対する登頂者達。
 願いを叶える「ブルークリスタルロッド」ではありませんが、ひとつの思いに集中しないと、倒せる敵とは思えません。
 果たして次回、どのような戦いを見せるのか。
 「パズズ」の棺の中身は何なのか。
 クライマックスへ向けて、盛り上がって参りました。(^_^)。

 「ジルさん、さっきの質問の答えをまだ聞いていません」
 「質問?・・・なんだっけ」
 「・・・いえ、なら良いです」

 天空の宮
 人の気配が、いやモンスターの気配さえない場所。
 誰も宮へと入り、帰り着いた者はいないが、噂に聞いていた場所とは雰囲気が違う。何かがおかしい・・・。
 「あと4人ね」
 「見ればわかります」
 「もうすぐよ・・・ほら・・・」
 「ウルク国親衛隊」の「ケルブ」と「エタナ」が「天空の宮」へと足を踏み入れたとき「サキュバス」と「カイ」の前に浮かぶ宝玉が色を全て変え終える。
 「慈愛の女神よ」
 「冥界の主よ」
 彼女たちの声と共に、アヌの夏が終わりを告げた。

| | コメント (0) | トラックバック (12)

ドルアーガの塔 #09

#09「イレブンナイン」

9.0点(主要人物の最後・・・)

 「白銀の宮」にてモンスターの大群に囲まれる「ジル」一行。
 「ニーバ」達のパーティや「ケルブ(てらそままさき)」率いる「ウルク国親衛隊」、他のパーティも同じ状態。
 溢れかえらんばかりのモンスターに取り囲まれ、先を進むも、前に戻るも出来ません。
 「切りがないのでございます」
 既に何十、いや何百匹もモンスターを葬り去ってはいるのですが、後から後から湧き出るモンスターの群れ。
 その時、モンスターの身体が一応に紅く輝き始めました。

 「いけないっ!」
 その叫びがトリガーになったかのように、自爆を始めるモンスター達。
 足場の悪さも災いし、彼等一行は散り散りに下の階層へと墜ちてしまいます。

 そこは「大蛇の園」3層目。
 迷宮と化した「ドルアーガの塔」の中でも、もっとも入り組んだ危険な場所。

 目覚めたとき「ジル」の前にはひとりの仲間もいませんでした。
 「カーヤ」に伸ばした手はもう少しで届かず、叫んでも帰ってくるのは「こだま」ばかり。
 いや、頭上にはひとりの見知った女性の姿が・・・。
 「まずは自分の心配をしたら?」
 「ファティナっ」

 「墜ちたお陰で皆バラバラよ。この付近には、あんたと私だけ。・・・さ、何ともないなら出発するわよ。女の子をひとりで行かせる気?

 「ジル」と「ファティナ」。
 「カリー」と「ウトゥ」、「クーパ」。
 「ケルブ」と「アーメイ」。
 「エタナ」と「メルト」。
 そして、「ニーバ」と「カーヤ」。

 ある者は仲間を捜しに、ある者は居留地を目指して、ある者は落としてしまった大切な物を探しに・・・。
 臨時にパーティを組み、歩き回る登頂者達。
 果たして彼等は再び合流することが出来るのか。そして彼等に待ち受けるひとつの悲劇とは・・・。

 主要人物の退場に驚きを隠せない私。うーむ、「パズズ」許すまじ。
 気になるのは彼が落とした、「棺桶」の中身ですね。

 死体・・・とかではなく、見た感じは書物のような大きさの物がたくさん入っていましたが、あれは開封途中の姿かもしれません。「XXX」が中身を見て驚くということは、「登頂者」なら、誰でも知っている代物なのか?
 先を急ぐ「パズズ」が戻ってでも取り返そうとする大切なアイテム。物語のキーかもしれません。

 ところで、どうして「イレブンナイン」なのでしょうか。
 「ジル」達のパーティが5人、「ニーバ」達のパーティが4人、「ケルブ」と「エタナ(水野理紗)」のふたりを入れて11人。
 そこから「XXX」を引いた数字は10人。これでは「イレブンテン」だし・・・。
 うーん、何か勘違いしているのでしょうか、謎です。

| | コメント (0) | トラックバック (10)

ドルアーガの塔 #08

#08「伝説の塔」

9.0点(カーヤ酷す・・・)

 あなたは「ドルアーガの塔」を知っていますか?
 勇気を力に変える黄金の鎧を身に纏い、恋人「カイ」を救い出すために、秘宝「ブルークリスタルロッド」を取り戻すために、悪鬼「ドルアーガ」を倒すために地上60階の塔を登る「ギル」の物語を。
 それは、アーケードゲームとして生を受け、ファミリーコンピュータ用カセットゲームとして世に広まり、今はひっそりと何処へ眠るという・・・。
 
 強敵ドラゴンを皆の協力で倒した「ジル」一行。「青銅の宮」を無事に突破し、上層部である「白銀の宮」へと辿り着きます。
 「竜殺し」としてすっかり有名になった「ジル」は周囲から聞こえる噂にまんざらではありませんが、目立ちたがり屋の「メルト」は面白くない様子。
 そして「カーヤ」は地図を片手に辺りを見回す、ちょっと挙動不審な行動を取っていました。

 「この辺り・・・うわあああぁあぁっ」

 突如、(わざとらしく)倒れ込む「カーヤ」。彼女は自分が「不治の病」を患っていると言い、「ジル」に助けを求めます。
 「この病気を治すには、塔のどこかに眠るという治療法を記した石版が・・・私が登り始めたのも、実はそれを探すためなのです
 付き合いの長い「アーメイ」でさえ初耳という動機を説明する「カーヤ」。彼女は塔の一部を指し示すと、「ジル」に言葉を続けます。

 「その岩にある隠しレバーを、ボタンを押しながら素早く右9回、上2回、左2回、下9回入れてください」
 彼女の言葉通りレバーを動かす「ジル」。すると隠し扉が開き、中には朽ち果てた塔が眠っていました。
 「扉に入って一番上の階に・・・」
 「わかった、取ってくる。待ってろカーヤ、必ず僕が助けるからっ!」

 その背中を見つめる「カーヤ」の瞳は、まだ何か迷っているようにも見えました・・・。

 最後のバラエティ回は懐かしのゲーム「ドルアーガの塔」へのオマージュ。
 これはゲームを知っているかどうかで評価が分かれそうな話です。私ですか・・・もう何回クリアしたことか。(^^;)。
 前回、いや、前々回までとは性格が変わってしまった「カーヤ」。・・・というよりも、今まで猫を被っていたのでしょうね。
 最後の「カイ」の台詞も、彼女と「ジル」の今後を示しているようです。
 普通に考えると「ジル」を裏切り「ニーバ」とパーティを組むとか・・・。でもあと2回は何?
 まずは「ファティナ」との関係が近づきそうな、次回の展開が楽しみです。

 「若者よ、あなたはこれから3度、大きな裏切りにあうでしょう・・・でも決して挫けないで。塔の頂上には必ず、求める物があるでしょうから・・・」

 ここからは今回の物語にはまったく関係ない戯れ言。
 自分は「ドルアーガの塔(ファミコン版)」、「カイの冒険(100階まで)」をクリアしました(年がばれる)。
 特に「カイの冒険」には思い入れがあります。
 カイの設定(勇気を身軽さに変える魔法のティアラって)が凄かった。また、裏面のイシターの投げやりっぷりなアドバイスも最高でした(「イタリアントマト」の宣伝とかも入っていたなぁ)。

| | コメント (0) | トラックバック (9)

ドルアーガの塔 #07

#07「片羽と踊れ」

9.0点(幸せは3歩進んで2歩下がる)

 地上最大の種族、そして最強の怪物「ドラゴン」。まして片羽とあらば、その凶暴さは限りなく・・・。

 「危なかったわね、あのまま寝ちゃっていたら、モコモコと眠りキノコの餌になっていたところよ?」
 まどろみのまま、真っ黒くろすけ(違)に襲われていたところを「ニーバ」達に救われた「ジル」達パーティ一行。かなり先を進んでいたはずの彼等が留まっている理由。それは「ドラゴン」の存在でした。
 「よりによって片羽らしい。いずれにせよ退治しないと先には進めない
 黙して「カリー」の言葉を聞く「ニーバ」。
 「ウルク親衛隊」に合流して、一緒に「ドラゴン」を倒そうと進言する「ジル」。
 しかし、彼の言葉に「竜殺しニーバ」は頷きません。さらに問い詰めようとする「ジル」を止めたのは「ファティナ」でした。
 「ドラゴンのせいで仲間が全滅して・・・だからニーバは」
 彼女の言葉を途中で止める「ニーバ」。
 「・・・あのドラゴンは倒せない。たとえ、ウルク軍でも。そんな戦いに、お前は仲間を巻き込むのか?・・・俺たちの目的はドラゴンではない。どうしても避けられない戦いなら、俺は確実な方法を選ぶ。ウルク軍との戦いに傷ついて、消耗した後の片羽を仕留める」
 いつだって正しいのは「ニーバ」でした。だけれど、それでも曲げられない思いがある。
 それは小さな矜持のためか、それとも・・・。

 
 かつて「ニーバ」がパーティを失ったという対「ドラゴン」戦(同じ相手?)。
 「ジル」の思い込みと、「カーヤ」のお色気、「アーメイ」のイカサマ(?)、「クーパ」の口上にてなんと完勝(最後の「ニーバ」のアドバイスが大きかったですが)。第1話と比較すると、「ジル」も強くなりました。
 他の登頂者達とも連携し、兄「ニーバ」との絆も深くなってきたように見えますが、「サキュバス」の言葉を聞く限り、そう上手くはいかないようですね。

 さて、公式サイトによると、次回が最後のバラエティ回。第9話からは、かなりシリアスな展開が待ち構えているそうです。
 ラストのXXXX(公式サイトには記載有り)を前に、「ジル」達を待ち受ける運命や如何に(この言葉、最終話前にも使いそうです)。

 「彼はもっと強くなるわ・・・いずれは手に負えなくなるでしょうね」

| | コメント (0) | トラックバック (10)

ドルアーガの塔 #06

#06「雷光の架け橋」

9.0点(親衛隊は洗い~残し~しない~)

 凶暴な一つ目の巨人「オーガ」がうろつく危険地帯へと訪れた「ジル」達パーティ一行。
 かつて勇名をはせたガーディアン「ジジ(菅生隆之)」を道中で助け「鉄の宮 山羊の園 第四居留地」へ辿り着きます。
 雷光石を利用した輸送装置「ディンギルの籠」で有名な地で一休みをするパーティ。
 しかし、「ジル」が地元の子供「ユーリ(小林由美子)」に財布をすられたり、つまらないことで「メルト」と「クーパ」がケンカ別れをしてしまうなど、相変わらず慌ただしい一行。
 その中、ついに「メルト」を見限り飛び出してしまう「クーパ」。彼女はひょんなことから「ユーリ」と友達になります。
 一方の「ジル」達も「ジジ」語るところのバカ息子「アルマ」の捜索に力を貸すことになりますが、「ジジ」と「ユーリ」の間には不思議な繋がりがあったのです・・・。

 よくやってこれたなと感心していた「メルト」と「クーパ」ですが、実際は今回のようなケンカ別れも何回かあったかもしれません。素直に謝る「メルト」ではありませんから、そのたびに「クーパ」から折れていたのでしょうが。
 ちょっと大人になった「クーパ」と、いい加減大人になって欲しい「メルト」。
 「オーガ」との戦闘ではコンビプレイを見せていましたし、いつか良い(割れ鍋に綴じ蓋)コンビになるかもしれませんね。(^^;)。

| | コメント (0) | トラックバック (7)

ドルアーガの塔 #05

#05「ジウスドラの罠」

10点(ネタ回(^^;))

 「急がば回れ」世の中には、こんなことわざがあると言います。
 その意味は・・・。

 「ドルアーガの塔」を登り続ける「ジル」達パーティ一行。
 目前にひとつの看板が現れ、彼等はその足を止めます。
 「近道だって。行ってみよう」

 座して待てども答え無し。悩みもせずに近道を選択した「ジル」達ですが、それは「ジウスドラの罠」として登頂者達には有名な道だったのです。
 道を進む彼等の前に現れる別のパーティ。どうやら近道を諦め、戻ってきたパーティのようですが、その様子は異常の一言に尽きました。
 ビキニ姿の巨漢の戦士、焦燥のガーディアン、某球団マスコットキャラの着ぐるみ・・・。
 唖然とする「ジル」を横目に、疲れ切った表情で泥にまみれた身体を進める怪しげなパーティ。
 彼等を追い込んだ罠を、「ジル」達は身をもって知ることとなります。

 「うわっ、何だ!?」
 立ち上る煙、眩いばかりの閃光。小さな球を踏みつけた「ジル」達は、直後に別の存在へと姿を変えていました。
 「うわああああっ、何?これどうなっているの!?」
 まるで世界を席巻した8bitコンピュータゲーム機のグラフィックのように、ドット絵パターンと化した「ジル」達一行。このような姿では、階段を登るにも「かいだん」コマンドを使わなければなりません(古すぎ)。
 どうやら魔法球に衝撃を与えることで、仕込まれた魔力が開放される仕掛けの様子。
 見れば他のパーティや、「ウルク国親衛隊」まで同様の罠にはまっていました。

 【罠・アラカルト】
  ・レミングス化の罠
  ・男女性別反転の罠
  ・ネコミミモードの罠
  ・着ぐるみ化の罠
  ・巨大化の罠
  ・スライム化の罠
  ・クーパー化の罠
  ・服以外は戻るの罠
  ・そのままテンションアップの罠
  ・突然我に返るの罠

 多大な犠牲を払い、多くの罠にかかりながらも出口へ辿り着いた「ジル」達。
 しかし、通路の行く手には最後の巨大な罠が口を開けて待っていました。
 そう、神聖ブリタニア帝国第98代皇帝の罠が・・・。

 こんな話、大好きです。(^^)/
 本編としては全く進んでいない話数ではありますが、#01以来のネタ回。素晴らしいっ!
 用意されたゲスト声優陣も実に豪華。御大「若本規夫」に「能登麻美子」まで。いったいスタッフは何を考えているのでしょう(褒め言葉)。
 またゲストキャラばかりではありません。「アーメイ」の可愛い物好きや、「ニーバ」のウーパー踊り、「ジル」のムッツリスケベなど、隠されたキャラクターの一面まで明らかになり、感情移入度大幅アップ。
 「ジウスドラの罠」、恐るべし。(^^;)。

 「ぼ、僕・・・巨乳だ。すっごく大きい・・・ぷるんぷるんだ・・・こんなの触ったり揉んだりして、(以下「ジル」の名誉のために略)」

| | コメント (0) | トラックバック (9)

ドルアーガの塔 #04

#04「バンド・オブ・ハンド」

9.0点(最後の戦闘はもう少し見たかった)

 自信満々で「ドルアーガの塔」を登り始める「ジル」達パーティ一行。
 しかし、自信と慢心は違う。楽観と無謀も異なる。
 唯一の登頂経験を持つ「アーメイ」による、実戦を含めた戦闘訓練が始まった。
 「このドルアーガの塔は、大きく分けて8つの宮で成り立っている・・・」
 錫、鉛、鉄、青銅、白銀、黄金、金剛、そして天空の宮。
 現在は「錫の宮」。それも最下層に近い一角。かつて「ギルガメス」が登った際には60階だった「ドルアーガの塔」も現在は山をも越える巨大な塔へと様変わりをしていた。
 それでも、この塔の最上階へと登らなければならない。少なくとも「ジル」はそう考えていた。

 彼等の他にも登頂者は多い。
 まずは「ドルアーガ」討伐と「ブルークリスタルロッド」奪還を目指す「ウルク国親衛隊」の面々。
 さらに、一降りで人間やモンスターを石に変える能力を持つ謎の男「パズズ(田中正彦)」
 そしてかつて「ジル」が所属していた、兄「ニーバ」のパーティ。

 彼等は「ジル」よりも先の位置に居た。決して焦らず、道を誤らず、確実に頂上を目指す「ニーバ」達。
 その途中、彼等パーティをひとつの小さな事件が襲った。休憩の途中、「ファティナ」が謎の美女を目撃したという。
 張ってある結界を越えながら、気配ひとつ感じさせない女。見間違いとも思われたが、各自周囲を捜索する。そして「ニーバ」の前に問題の女「サキュバス(ゆかな)」が姿を見せる。

 「久しぶりね・・・私のニーバ。寂しかったわぁ・・・」
 「仲間の前に出るのは止めろ」

 親しげに「ニーバ」へと話しかけ、身体を寄せる「サキュバス」。彼女は「ニーバ」への耳元へと囁きかける。
 「あなたなら、『いわゆる』ドルアーガ様を倒せるかもしれない。でも・・・そこから先はどうかしら?」と・・・。

 ちょっと前になりますが「ガン×ソード」というアニメがありました。
 あれは「カギ爪の男」を追い求めるロードムービーでしたが、このアニメもちょっとそんな雰囲気がします。
 まあ、各地を転々としているわけではなく、塔の上を目指して登る話ですが。
 どうやら私は、パーティを組んでひとつの目標に向かうという話が好きなようです。だから点数も甘め・・・かな。
 欲を言えば、最後の戦闘シーンは途中経過をもう少し描いてくれると、より楽しめたのですが。

 「そういえば、カーヤはなぜこの塔を登ろうなんて考えたの?」
 「えっ・・・不治の病の弟がいるんです。もう10年以上寝たきりで・・・。ブルークリスタルロッドの力があれば弟の病気も治せるんじゃないかと思ったんです。・・・気にしないでください。嘘ですから。・・・冗談ですよ、本当です

| | コメント (0) | トラックバック (8)

より以前の記事一覧