フルメタル・パニック!TSR_TV13

Scene13「つづく日々」

最終回ということで、オープニング曲無しで始まります。
戦士としての本能か、「ガウルン」の自爆を回避した「相良宗介」。
「・・・千鳥・・・千鳥が・・・死んだ・・・」
彼の頭の中には、「ガウルン」が「殺した」と告白した「千鳥かなめ」の映像が次々に廻っていきます。

喪失感によって支配される「宗介」の心。目の前に「ミスリル」の同僚が立っているのも目には入りません。
「宗介、悪いけどつけさせてもらったよ・・・マオ達がベノムと交戦中だ。・・・ここにアーバレストが射出されてくる・・・すぐに行ってくれ」
※いつから?どこから?つけていたのでしょうか。彼らにそれらしいチャンスがあったとも思えませんが・・・。

言葉は耳に届いても、頭がそれを処理することを拒む・・・。今の「宗介」に取っては「メリッサ・マオ曹長」や「クルツ・ウェーバー軍曹」達、仲間の戦闘も、それによる生と死の選択も自分には何の関わりもないかのようです。
「死んだ・・・奴の呪いだ・・・千鳥を死なせ・・・自分を殺させ・・・あとは俺に何が残る?・・・未来など元から無かった。勝手に殺し合え、勝手に死ね・・・単なる肉の塊だ・・・人間など・・・」
別に「マオ」達だけがどうでもいいのではなく、「自分を含めて」人間の生死に興味が持てなくなった「宗介」。たとえ目の前に拳銃を突きつけられても、目の前に「アーバレスト」が降ってきても、彼の気持ちには何の変化も訪れません。
「・・・無様だな・・・あんなものを送りつけても無駄だ。・・・どうせ俺はあれを使えない、使う気もない。・・・そのままそこで朽ち果てろ」
「アーバレスト」に背を向け、歩き出す「宗介」。もはや彼の足を止めるのは、仲間でも、「アーバレスト」でも、生者すべてに叶わないこと・・・。しかし、その足はたったひとりの女性の声で止められました。
「・・・どこ行く気?」

※前回の「テレサ・テスタロッサ大佐」の準備が間に合ったというわけですね。

「どこ行く気かって聞いているのよ?」
闇の向こうから自分へ向かって歩いてくる女性。その声にまともな返事を返すことのできない「宗介」。夢か幻か・・・ついに幻覚を見るようになったのか・・・そう思ってはいても、彼はその声に「希望」を確認せざるを得ませんでした。
「千・・・鳥・・・生きていたのか?」
そして、その言葉は鮮烈な衝撃を持って彼に事実を確認させます。
「・・・ぐはっ!」
質問の答えに真空飛び膝蹴りを喰らわせてくる女性を「宗介」は一人しか知りません。地面へ勢いよく倒れた「宗介」へ機関銃のように喋りまくる彼女の名前は、そう「千鳥かなめ」。
「・・・ええっ!・・・散々苦労してここまで来たっていうのに、あたしさっきまでドドーンとドラマチックなノリで胸に飛び込むのもやぶさかでない気持ちだったんだけど、それが何?『・・・生きていたのか』だって!・・・マジむかつく。本当、そういう気無くなった。・・・あんたどうしてくれるの、この責任、どう取ってくれるわけ?」
何がなんだかわからない「宗介」が口を挟もうとするたびに「心の痛み」「身体の痛み」「魂の痛み」3連コンボをかましてくる「かなめ」。
※がらっと雰囲気が変わりましたよ~。今までの鬱憤を一気に晴らす「かなめ」のコンボは、こちらの気持ちも晴らしてくれました。(^^;)。

「・・・連れ戻しに来たのよ。死にそうな目にあって、色々考えて・・・ちゃんと言おうって決めてきたの・・・つまり、あたしはあんたのことが・・・あんたが・・・その・・・だから・・・あたしは・・・その・・・が、学級委員だからよ!」
唖然とする「宗介」と顔を赤め横を向き「1日も経つと決意が薄れるのよね」とつぶやく「かなめ」。
「つまり、なんなのだ?」
「ハンターのおじさんから聞いたわよ、マオさん達が戦っているのでしょう?こんなところで何をやっているの!
とたんに下を向き、言葉も小さくなる「宗介」。
「・・・だが俺はもう・・・動かせないんだ、あの機体を・・・それに俺は君を・・・置き去りに」
「だから力が出ないの?・・・全部放り出したくなっちゃったわけ?・・・私はわかるよ」
「わからない」を何度も繰り返す「宗介」に、先ほどとはうってかわって優しい顔を見せる「かなめ」。
「・・・疲れちゃったんでしょう、言い出せなかったんでしょう?・・・宗介、すごくマジメで気が弱いから・・・それで何もできなくなっちゃったんでしょう?・・・ダメ男、臆病者、ヘタレ、弱虫・・・だけど強い、とっても優しい。駄目な奴だけど、なんとかする。そういう奴だと思っていたんだけど
頭へ蘇る「ガウルン」の言葉。「弱者は強者に寄生する」「弱い奴らと群れるのは楽しいか?」。それらの言葉は「宗介」が強者の立場にいることを前提としています。しかし「かなめ」が彼を評する言葉は全く逆。
「俺が・・・ダメ男?」
「・・・だって、そうじゃん」
その笑顔が、「ガウルン」による呪いから一気に「宗介」を解放しました。
自分が何者なのか考えた「宗介」。その明確な答えを「かなめ」は示してくれたのです。弱い男、ダメ男だからこそ、強くなろうと頑張る。頑張れるときがある。それはどんなときだったのか・・・。
※「かなめ」がここへやって来たとき、絶対無敵の勇者に頼る王女の気持ちも少しはあったのでしょうが、実際は彼女自身も知っていたように「宗介」はひとりの男でした。彼女を守るのに全力を尽くす戦士でしたが、世界を救う勇者ではないのです。

夜明けが、彼の闇の終演を教えてくれていました。一度開いた手のひらを再度握る「宗介」。戦士の休息は終わり、やるべき事は見えています。
「・・・さっさと行って、片づけてきなさい!」

背後にある「アーバレスト」の顔は同じはずなのに、「宗介」を、相棒を呼んでいるようなそんな気がしました。
※Aパート終了。2話+半分を使ってようやく目覚めた「宗介」。最後は主人公らしく「アーバレスト」と暴れて欲しいものです。

「・・・ウルズ1へ・・・敵も疲れてきたはずだ。粘れば必ず勝機が来る」
「夏玉芳(シャ・ユイファン)」が搭乗する「ベノム」との戦闘は長時間に及ぶものでした。「ラムダドライバ」を有する「ベノム」に効果的なダメージを与えることのできない「ミスリル」AS部隊ですが、かなり「ユイファン」にも疲れが見えています。
「・・・手間を・・・取らさないで」
「ウルズ1」のコールサインを持つ「ベルファンガン・クルーゾー中尉」が「ユイファン」に追いつめられたとき、彼の目に信じられない光景がうつります。
「ベノムが・・・5機現れた・・・」

そう、「ユイファン」の始末を目的とした「ゲイツ」操る赤い「ベノム」を含めた5機の「ベノム」が現場へと到着したのです。「ミスリル」のASなど気にもとめない「ゲイツ」は無線をオープンにしたまま「ユイファン」へと指導を始めます。
「・・・予定外の地域で好き勝手に暴れてくれちゃって・・・戦争の発生は計画的にしないとダメダメ・・・だから・・・こういうのは非常に困るんだよ!
「・・・良かったわ。私たちが故郷を失った内戦にもアマルガムがかんでいたそうね。あなた達に復讐できるのなら、私も妹も本望よ
その言葉を聞いた「ゲイツ」は「ユイファン」の妹「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」の遺体を取り出し、「ベノム」にて弄(もてあそ)びます。まるで人形ごっこを楽しむ子供のように両手を掴んで乱暴に振り回す「ゲイツ」。仕舞いには「ユイラン」の腕が折れてしまいます。普段は冷静沈着な「ユイファン」ですが、流石にこの行動には切れました。
「貴様っ!」
※死体を冒涜するとは・・・。感情を高ぶらせた方がくみやすしという判断でしょうが、「ゲイツ」許すまじですね。

飛びかかってきた「ユイファン」に対し、「ラムダドライバ」のシールドを全開にして対応する「ゲイツ」。機体の能力か操縦者の腕か、やはり「ユイファン」に疲れがあるのか、空中戦の末に「ユイファン」の腕はもがれ、地面へと叩きつけられたあとはコクピットを粉砕されます。
「青いんだよぉ・・・消し飛べっ!」
最後、妹の亡骸へと手を伸ばした「ユイファン」でしたが、次の瞬間には機体ごと吹き飛び、現世からその姿を消すこととなりました。

「あぁ・・・すっきりした。・・・そこの君、ミスリルの兵隊だな・・・今日は元々用がなかったんだが、運が悪かったね」
「クルーゾー」の機体へと照準を合わせる「ゲイツ」。彼の機体は「ユイファン」の攻撃で逃げることもままなりません。
「お祈りは済んだかな・・・では、ごきげんよう」
もう駄目かと思われたその時、「ゲイツ」の装甲へと一発の銃弾が着弾します。
「誰が撃った・・・ウェーバーか?」
「俺じゃねえよ・・・でもって、ようやくおいでなすったわけだ・・・しかもこのタイミング、美味しすぎじゃねえのか?
真打ち登場~キタ━━━ヽ(ヽ(゚ヽ(゚∀ヽ(゚∀゚ヽ(゚∀゚)ノ゚∀゚)ノ∀゚)ノ゚)ノ)ノ━━━!

「ウルズ7より各位へ。待たせて済まなかった。あとは俺に任せてくれ」
「ラムダドライバ」による長距離射撃を命中させた機体、そう、「宗介」の「アーバレスト」がついに到着したのです。「アンドレイ・カリーニン少佐」による「好きにやれ」との指示を受けた「宗介」。ひとつ大きく息をつき、1機VS5機の不利な戦闘を開始しました。
大ジャンプからの落下中に「ゲイツ」の銃撃を「ラムダドライバ」によるシールドで防ぐ「宗介」。彼の照準は別の「ベノム」へと向けられます。
「・・・まずは一機目」
放たれた弾丸は「ベノム」の「ラムダドライバ」シールドとぶつかります。両者ともシールドを展開しますが、今の「宗介」の一撃は今までになくとぎすまされ、集中したものでした。間もなく弾丸は相手「ベノム」のシールドを突破し、わずか一発でその機体を粉砕します。

「バカなっ・・・あんなことが!」
「ゲイツ」も驚愕する性能を発揮する「宗介」の「アーバレスト」。彼の銃撃は2機目、3機目と「ベノム」を粉砕し、「ゲイツ」のシールドをも突破します。
「ちきしょぉっ!」
その目の前で4機目の「ベノム」が破壊されるのを見た「ゲイツ」は、勝ち目無しと判断したのか「クルーゾー」のASを人質に取る作戦へ変更。
※あっという間・・・「ゲイツ」以外の操縦者は喋る暇無しです。(^^;)。

「来るな・・・来るな来るな来るなっ・・・操縦者を殺すぞ・・・動くなよ・・・どういうことだ、ミスリルのラムダドライバは不安定じゃなかったのか・・・その強さはなんなんだっ・・・貴様・・・いったい何者なんだ!
動転している「ゲイツ」に対し、その歩みを止めない「宗介」
「俺か・・・知りたいなら教えてやろう。ミスリルなんぞはどうでもいい。俺は東京都立陳代高校2年4組、出席番号41番、ゴミ係兼傘係の・・・相良宗介だあぁっ!
右手へと「ラムダドライバ」を集中させた「宗介」はその拳を人質となっている「クルーゾー」のAS直前で止めます。そして、次の瞬間、シールドと同様のエネルギーが「ゲイツ」を包み、内面に向かって一気に力を解放してゆきます。
「ふぅっ・・・ちょっと短かったかな・・・」
負けを、死を悟った「ゲイツ」は普段通りの落ち着きに戻りました。機体とコクピット内へ溢れる「ラムダドライバ」の蒼い光。その光はやがて七色へと変わり、シールド外の「クルーゾー」のASには傷ひとつ負わせることなく、「ゲイツ」の肉体と機体を完全に消滅させました。
※まるで中国拳法の発勁(はっけい)を見るかのような気の動きをASでやってのけた「宗介」と「アーバレスト」。恐ろしい破壊力です。

「・・・自分の力を信じろとは言ったがな・・・こいつはやりすぎだぞ、軍曹」
「クルーゾー」の言葉に「失礼」とだけ返す「宗介」。戦いが終わり「宗介」は帰還の報告を行います。
「ウルズ7より全ユニットへ。ベノムはすべて撃破した。これよりトゥアハー・デ・ダナンへ帰還を・・・訂正、これよりウルズ7は次の任務にうつる。アーバレストは置いていくので勝手に回収してくれ・・・彼女が待っている。以上、交信終了
彼の帰るべき場所、それは「ダナン」ではなく怒りっぽい彼女「千鳥かなめ」の元です。「マオ」や「クルツ」は理解し、「クルーゾー」は意味がわからず、「リチャード・マデューカス中佐」は頭を抱え、「テッサ」は少し寂しそうな表情をする、彼女はそんな場所でした。
一方、遠隔から今回の戦闘を見ていた「レナード・テスタロッサ」は誰かと携帯電話で話していました。
「・・・誰も予想しない結果になりましたよ。あの機体のポテンシャルは無視できませんね・・・えぇ、彼女が力を与えている、あの兵士と、あの芸術品を」
※彼女=「千鳥かなめ」、兵士=「相良宗介」、芸術品=「アーバレスト」・・・でしょうね。

このような脅迫じみたやり方で我々に反抗するとは・・・私はかつてこれほどの怒りを感じたことはないぞ軍曹」
「ミスリル」の情報部長「アミット将軍」の言葉が響き渡る、ここは「メリル島」での立体絵像による多地点会議。
「・・・将軍閣下、自分は契約内容の変更を提案しているだけであります。もしこれがお気に召さないようでしたら、自分は違約金を支払い、この隊を去るのみです」
今回、「宗介」は「テッサ」や「マデューカス」、「カリーニン」達と共に会議へと参加していました。「宗介」の提案に憤る「アミット」。
「よくも言えたものだな、軍曹。この私を敵にまわして思い通りの生活が送れると思っているのかね」
「アミット」の言葉に「その覚悟がないと思っているのですか」と一歩も退かない「宗介」。
「・・・いいですか将軍、・・・俺はミスリルに魂まで売った憶えはない。俺は俺なりのやり方を貫かせてもらう、それだけだ。これからもアーバレストには乗ってやる、あの学校にも通わせてもらう、これまで通りにな。しかもギャラは半分でいい、それに何か不満が?」
「宗介」の提案を階級差で蹴ろうとする「アミット」に「俺は只の傭兵だ。そういうセリフは自分の飼い犬に言うことだ」と返す「宗介」。一触即発の事態を変えたのは「マロリー卿」の言葉でした。
「・・・はっはっはっ・・・君の負けだよ将軍。貴重な技能を持つSRT要員が半分のギャラで働いてくれると言っているんだ。怒る理由はないだろう。そうは思わんかね、諸君
あたりを見回す「マロリー卿」ですが、特に反対意見は上がりません。
「・・・他に意見はあるかね・・・そういうことだテスタロッサ大佐。癖のある部下ばかりで苦労しているようだな」
「いいえ、私の部下は最高です」
「それから軍曹・・・お前の名前は覚えておこう。この議題はこれまでだ。では諸君、ごきげんよう」
散会する会議。とにもかくにも「宗介」はこれまで通りの日常を手に入れたのです。ただひとつ違うのは、命令ではなく、自分の意志で。
「・・・まだ言ってなかったですね。あのときはごめんなさい・・・私、立場を忘れて、たぶん甘えちゃってたんですね・・・でも、だから・・・私たち、まだ友達ですよね・・・」
会議場に残ったのは「テッサ」と「宗介」のふたりだけ。ここで「テッサ」に問われた「宗介」は悩み、考え、ひとつの決意で返事を返します。
「・・・大佐殿・・・もし自分を友人だと認めてくださるのなら、少々ぶしつけな発言を許して頂けるでしょうか・・・。テッサ、いつもすまない。君は凄い子だ。君は俺にとって只の上官なだけじゃなく・・・その、もっと大切な人なんだと思う。何かあったら必ず力になる。それだけは憶えて・・・」
「宗介」の言葉に、じっと彼の表情を見つめる「テッサ」。彼の決意もここまでが限界でした。「本心です」と離して立ち去る「宗介」。そして、彼の言葉を聞いて身もだえるように喜ぶ「テッサ」。
「テッサ・・・テッサ・・・テッサだってぇ~やだどうしよう・・・大切な・・・キャァッ」
勢い余って転ぶ「テッサ」ですが、きっと痛みなど感じてはいない彼女でした。
※「テッサ」可愛い・・・。萌え~。(^_^)。

戻ってきた日常。未だ「レイス」に監視され(ちょっとした嫌がらせを受け)る日々ではありますが、「かなめ」の言葉と同じ「いつも」通りの日々。様々な誤解を受けつつも「相良宗介」は「千鳥かなめ」を守り、日常に軽いトラブルを巻き起こしていくことでしょう。
---
「そういえば、香港で会ったとき、何か言いかけていたな・・・あれはなんだ?」
「ああ、あれはね・・・何でもないの」

-終了-

今回のストーリーによって「相良宗介」と「千鳥かなめ」の距離は縮まりました。制服の袖を軽く握るほどの関係かもしれませんが、それは明らかな進歩です。これからのふたりに色々と期待しつつ、次回アニメ化を待ちたいと思います。ではでは~。(^_^)。

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フルメタル・パニック!TSR_TV12

Scene12「燃える香港」

「○○○○」復活!だがしかし・・・。(>_<)。

香港問題解決のタイムリミットは本日6時と決しました。時間のない中、「相良宗介」と「アーバレスト」が使えず「ベノム」との対決に苦戦が予想される「ミスリル」陣営。
追い打ちをかけるように「アマルガム」までもが香港へと上陸
してきます。
「テレサ・テスタロッサ大佐」の兄「レナード」、そして「ゲイツ」・・・役者が揃ってきました。

「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」との定時連絡か、彼女の携帯電話に連絡をいれた「夏玉芳(シャ・ユイファン)」。しかし受話器の向こうから聞こえてくるのは「ゲイツ」の嘲り声。
そう、愛する妹は既にこの世には存在しないのです。

※通話を切り、顔を少し歪める「ユイファン」が痛々しい・・・。

一方、「ミスリル」現地情報部「ハンター」の元へ訪れる人物が一人。受付の制止を振り切って部屋へ入ろうとする来客の声はうら若き女性、その正体は・・・?
※・・・まあ、バレバレですが。(^^;)。助けた「レイス」から情報を収集したということでしょうが、ちょっと展開に無理があるような気も・・・。

そして、自分のやることをようやく見つけた・・・というよりも、他にすることのない「宗介」は、暗号に従い自分を探していた人物へと出会います。
「・・・中国人の娘からこれを渡すように頼まれた」
それは、一枚の地図。○のつけられた場所へと向かった「宗介」は、見通しの良い場所に狙撃の心配をしながらも、しばしそこへと腰掛けます。
そんな彼を見張っていたかのように隠された携帯電話から突如、着信音が。
「・・・相良宗介だな・・・公園北出口にタクシーが待っている、それに乗れ」
まるで身代金の受け渡しを行うかのように慎重な相手とのやりとりの後、ようやく「宗介」は中国人の娘・・・「ユイファン」に会うことが叶いました。
「お前は・・・」
「聞いてどうする・・・お前の後ろのビルの二階へ行け・・・あの方がお前を待っている・・・ここの地名を思い出してみるがいい・・・」
「ユイファン」の言葉にあたりを見回す「宗介」。目に入った看板には「九龍」との文字が書かれています。
「九龍・・・カオルン・・・」
一気に噴き出した汗は、その人物が「宗介」にとってどういった人物なのかを表していました。拳銃を構え慎重にビルへと潜入する宗介。
※先ほどまでの惚けた様子はどこへやら。まだまだ本調子にはほど遠いですが、気を抜けば殺される相手との対面ですから、緊張感はかなり「宗介」をまともに戻します。

住人もおらず、真っ暗な部屋の中には不似合いな医療機器の明かり。そこから伸びるコード類はベッドの上の一人の男へと繋がれていました。
「よう・・・三ヶ月ぶりかな・・・あえて嬉しいぜ、カシム」
全身を包帯で巻かれ、片眼で「宗介」を見やる男・・・その男の名前を「宗介」は即座に記憶の底から呼び起こします。死者に属するはずのリストから浮かび上がった名前は・・・。
「ガ、ガウルン・・・」

「トゥアハー・デ・ダナン」での戦い。そこで海へと落とし自爆したはずの男・・・それが重傷とはいえ生きていようとは。「ラムダドライバ」の所為で生き延びたと語る「ガウルン」。彼は「宗介」と話をするだけのために「ベノム(=コダール)」を香港で暴れさせて「ミスリル」を呼び込んだと言います。
「・・・ハミドラーっていうのは、元電気屋のお前の仲間、ツィムシャツォイのハミドラーに会えというメッセージを出せば、お前ならヘルマジスタン人の電気屋を探し当てる・・・」
※「ミスリル」、「アマルガム」、そしてなにより香港にとっていい迷惑ですが、「ガウルン」ならそんなこと、意に介さないでしょうねぇ・・・。

「・・・お前の背後にいる組織について話してもらおう」
現在は任務放棄中の「宗介」ですが、根は真面目・・・今回戦っている「ミスリル」に対抗しうる組織についても気になるところです。
「・・・教えてやる。アマルガム、それが俺の雇われていた組織の名だ。組織の目的は最新兵器の研究開発とその実戦テスト・・・そのために地域紛争も仕掛ける。・・・今回の騒ぎは俺の独断さ。今頃アマルガムは俺たちを見つけようと慌てふためいているだろうねぇ・・・」
その言葉の直後、ビルを襲う地鳴り。窓に目をやった「宗介」はそこに「ベノム」の姿を見ます。
「ユイファンか・・・」
「そろそろ参ります・・・さようなら、先生・・・」
それが今生の別れと知っていたのでしょう、「ユイファン」は「ベノム」にて、丁寧な礼を行い、市街地へと去って行きました。
「・・・昔、ユイファン、ユイランという双子のガキを育てたことがあってなぁ・・・お前によく似たガキどもで、今でも犬のように忠実だ。この騒ぎも俺があいつらに命じて起こしたものだ。・・・だがそのユイファンも今夜、ミスリルとやりあって死ぬだろう、でなきゃアマルガムの実行部隊に殺されるか・・・恐ろしい連中さ、その部隊の指揮官が凄腕のイカレ野郎でな。お前の仲間じゃあ歯が立たないだろうぜ。・・・出会った途端、皆殺しだ」
セリフに被さって映る「ゲイツ」の姿。彼とその仲間達は5体もの「ベノム」に搭乗し、「ユイファン」を追いかけます。そして、それを見送る「レナード」の姿。
「アマルガム・・・その組織にウィスパードと呼ばれる人間はいるのか?
Yesだ。主要メンバの一人になっている」
彼の言葉に「宗介」はどうして「千鳥かなめ」を「アマルガム」は狙うのかと尋ねます。既に「ウィスパード」を有しているのであれば必要ないのではないかと。
完全じゃないからさ。・・・ウィスパードがもたらす知識にはそれぞれ違いがあるそうだ。ラムダドライバの技術理論に強い個体もあれば、潜水艦技術くらいにしか力の出せない個体もある。だから新しいウィスパードが発見されると、それがどの分野に強いのかを特定する必要がある」
※「ガウルン」の言葉によれば、「レナード」が「アマルガム」の主要メンバ。そして「テッサ」はあまりたいした能力を持たない「ウィスパード」となりますが・・・。

さらに情報を求める「宗介」に「この話は本題ではない」と拒否する「ガウルン」。彼は自らの命にこだわりを持っていないため、拳銃による脅しも意味をなしません。
そこで「ガウルン」は突然、初めて「宗介」に出会ったときの話をし始めます。そして今の「宗介」を見やる「ガウルン」。
「・・・ハンカ自治州で再会したお前の目も変わらず美しいものだった・・・人間の弱さを全く持たない目だ・・・それが、なんだその面(つら)は?」
※ちょっと子供時代の「宗介」の目が輝きすぎな気もしますが、「ガウルン」アイということで。

「アマルガム」に引き続き「ミスリル」も「ベノム」の位置を捕捉しました。
「・・・ARX-7に緊急展開ブースターを装備させてください。ボクサー散弾砲を持たせてエレベータに待機!」
「テッサ」の命令に「アーバレスト」の使用は禁じられているはずと異議を唱える「リチャード・マデューカス中佐」。「テッサ」はおとりに使うだけと自分の意見を突き通しますが、「マデューカス中佐」は「私情による間違った命令」だと切って捨てます。
「学校のクラブ活動ではないのですぞ!・・・今回ばかりは黙りません。あなたは私情をはさみ、上層部の命令までねじ曲げようとなさっている」
今までのたび重なる疑念が確信に変わり・・・(というほどではありませんが)、「テッサ」に意見を上申する「マデューカス中佐」。
しかし、あくまで「テッサ」は皆の安全を考えた最善の策だと却下します。
「・・・お望みなら認めましょう。私は彼が好きです。・・・でも、そんな私情は関係ない。彼はきっとまたやってくれます。私たちを見捨てたりはしない。どんなに今がダメでも、必ず立ち直ってここに帰ってきます!
最終的に自分の判断を信じるのか、信じないのかと選択を迫る「テッサ」。・・・しばしの間が空き、「お強くなられましたな」と心の声を発した「マデューカス中佐」の選択は・・・。
「アイ、アイ、マム!」
※視聴者の声を代弁してくれた(冗談 、「マデューカス中佐」。あまり人気はないかもしれませんが、彼こそが「テッサ」の父親役なのだなと私は思っています

「私は皆に無事に帰って欲しいんです・・・」
「テッサ」の言葉は有志によって「メリッサ・マオ曹長」や「クルツ・ウェーバー軍曹」達、AS隊員にも流されていました。指揮官の本心に意気が上がる彼らはついに「ユイファン」が搭乗する「ベノム」と対峙します。
長距離射撃、ヒットアンドウェイによる一撃離脱、巧みなチーム戦闘により、致命的な被害は避けられるものの、決定打を与えることのできない「マオ」達・・・。
一方、「ガウルン」と「宗介」の対話も佳境を迎えようとしていました。
「・・・俺と同類のくせに、何を今更、普通の奴みたいになろうとしているんだ・・・」
「ミスリル」への所属、学校、仲間・・・それらが「聖者カシム」を「只の相良宗介」へ変えたと笑い、あざける「ガウルン」。
「宗介」はその言葉を否定し、拳銃を突きつけて黙らせようとしますが、彼の口は止まりません。ついに「宗介」は「ガウルン」の枕元へ威嚇射撃を行います。
「・・・殺す覇気もねえわけか・・・俺はこれからくたばる。くたばるにあたって色々道連れにしようと思う。さっきのユイファンには香港を火の海にするまで暴れ続けるよう命じておいた。そうしてもうひとりのユイランには・・・お前を堕落させた最大のガンを殺すように命じておいた・・・女だよカシム・・・」
その言葉に顔面蒼白となる「宗介」。しかし「ガウルン」は自分の運命も左右する最後の言葉を話し始めました。
「・・・まだ知らせが来ていないかなぁ?・・・俺は一部始終を聞いたぜ・・・あの可愛い制服姿がグチャグチャだとさ・・・気丈なことに命乞いはしなかったそうだ。最後の言葉は『ごめん』だと・・・」
必死で否定する「宗介」に「真実だ」と告げる「ガウルン」。そして・・・。
「・・・可哀想~かなめちゃん、いい娘だったのに・・・そう、俺が殺した、さあ、憎め、俺を憎め、カシム!
ついに、ついに「宗介」は感情を爆発させました。1発、2発・・・5発ほどその肉体に撃ち込み、医療機器が「ガウルン」の死を告げたあと、連動して作動し始める時計の音・・・。
慌てて「宗介」が駆け出し、窓をつきやぶった瞬間、部屋を吹き飛ばす巨大な爆発が巻き起こります。かろうじて自動車の屋根をクッションに死をまぬがれた「宗介」
地面に倒れた彼の耳は爆発音などではなく、未だ「千鳥かなめ」の死を告げた「ガウルン」の言葉に支配されているのでした。

いよいよ来週は最終回「つづく日々」です。今のところ「宗介」の精神面を「自殺」の道連れにしたかにみえる「ガウルン」ですが、果たして「宗介」は立ち直ることができるのでしょうか。ここまで来たら、見るしかないですよ~。

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フルメタル・パニック!TSR_TV11

Scene11「彼の問題」

今回のお話は・・・ええっと、「相良宗介」貞操の危機ってことで、どすか?

さて、相変わらずな「ゲイツ」ですが、最近存在感が薄いです。今回は「レナード」によって始末されてしまった「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」の遺体を引き取りに(?)基地までヘリで移動中。
「・・・美少女の死体か・・・色々使い道はあるわな・・・」

※このひと言は怖かったです。

一方、主人公であるはずの「相良宗介」は半ば放心状態。「仕事が趣味」という人間はいっぱい知っていますが、「仕事が人生」だったから逃げ出したあとにすることもないわけです。
とりあえず、酒でも飲まないとやっていられない状態なのか、ウイスキー(?)をボトル1本購入し、一触即発の香港の町を歩いて行きました。

まさか「宗介」が敵前逃亡・・・ではなくて、任務放棄するとは考えもつかない「ミスリル」メンバ達。「夏玉芳(シャ・ユイファン)」操る「ベノム」の補給基地を探して香港中を探し回っていますが、なかなか目標にたどり着けません。
ところが、ごたごた中の「メリッサ・マオ」と「宗介」のコンビではなく、「ヤン伍長」と「ウー」のコンビが敵からと思われる謎のメッセージを見つけることに成功します。
「バダフシャンの虎の子へ。ツィムシャツォイのハミドラーに会え」

さっぱり意味のわからない暗号ではありましたが、ふたりはそのまま上官の「マオ」へと連絡しました。
そして、そのメッセージはそのまま「テレサ・テスタロッサ大佐」へと伝わります。
「バダフシャンといえば、カリーニン少佐にとって因縁浅からぬ土地でしたが・・・」
「リチャード・マデューカス中佐」の言葉によって呼び出された「アンドレイ・カリーニン少佐」。彼はその口から「バダフシャンの虎の子」の正体について語り始めました。
「・・・バダフシャンの虎というのは、ヘルマジスタンゲリラの伝説的な司令官、マジードの異名です。・・・マジードを暗殺するために送り込まれた一人、まだ8才の子供は、マジードに捕らえられたあと、新しい名前を与えられました。カシム・・・と
その言葉の意味するところを察知した「テッサ」は、「宗介」を呼び出すために「マオ」へと連絡を取ります。
「ウルズ2をお願いします・・・ウルズ2、ウルズ7へ替わってください」
その命令に口ごもる「マオ」。そう、この時既に「宗介」は任務を放棄し、香港の町中へと消えていたのです。
「カシム」・・・それは「宗介」の昔の名前でした。ようやく話の本筋に絡み出す「宗介」。・・・それにしても、射殺死体グロかったです・・・流石15禁。(T_T)。

そして、当の本人は未だ酒には口も付けず、ただ黙々と香港の町を歩いていました。そんな彼に声をかけてきた一人の娼婦。彼女を見た「宗介」は一瞬驚きます。そう、娼婦は「千鳥かなめ」に似ていたのです。
「・・・あんた、外国人?・・・ねぇ、あんたお金ある?・・・どう、今暇?・・・だったらさ、少し・・・あたしと遊んでいかない?
たっぷりと数十秒の沈黙のあと、再度問われた「宗介」。・・・自暴自棄・・・とまではいきませんが、それに近い精神状態の今、断ることもバカらしく思えました。
「・・・そうだな、では、行こうか」
※ああ、15禁が18禁へ・・・(おい

娼婦と世間話を楽しむ・・・こともできない「宗介」はいつも通りのむっつり顔で、娼婦の話を聞いていました。
しかし、娼婦が「かなめ」に似ているからでしょうか、だんだんと、自分についての発言もするようになってきた「宗介」。
任務から逃げてきたこと、そのときの心象、仲間、人との信頼関係・・・。鏡に映る自分の顔を見つめながら、娼婦の話を聞きながら、「かなめ」のことを思い出している「宗介」。
「・・・お酒は後回しにしてさ、しよ。・・・やなこと全部忘れてさ・・・思い出しそうになったらね、やるの、そして、飲むの・・・楽しませてあげる・・・」
押し倒され、近づく唇・・・彼女の顔に、「かなめ」の顔や言葉が重なったとき、思わず「宗介」は娼婦をはねとばしていました。
「・・・止めだ。もう、止めだ。
・・・世話になった」
手持ちの金を払うと、その場を立ち去る「宗介」。後ろから浴びせられる罵声にも振り返ったり、怒ることもなく、彼は再び香港の町へと消えて行きます。
いっそ、相手してもらえば良かったかも・・・いやいや、流石にそれはマズいかな。それにしても、何かを決めるにしろ、踏ん切りをつけるにしろ、「かなめ」の事が浮かぶ「宗介」。既に彼女は相当の影響力を持っていますね。

「・・・時間だ。次にベノムが現れたところをM9で、総掛かりで仕留めてもらう。・・・これ以上の死傷者を許容することはできない」
「ジェローム・ボーダ提督」の言葉に返す言葉が浮かばない「テッサ」。彼女はまた、ここでも苦しい決断を行うことになります。
「・・・捜索は中止ですか」
全ての「M9」操縦者が呼び出されることとなり、「マオ」も「宗介」のこと、「ベノム」のことを諦めざるを得ませんでした。

あいたままの隣の席を見つめる「マオ」。そこには無線連絡を取るトランシーバーが、持ち主に使われることなく置かれたままでした。
忸怩(じくじ)たる思いといいますか、「マオ」の心中も重いものになっていそうです。

「トゥアハー・デ・ダナン」より水中へ発進する「ウルズ1」以下5機のAS「M9」。「ベノム」相手に策もなく送り出さなければならない「テッサ」の心中も、また重いことでしょう。
そして、公園でビンごと酒を口にする「宗介」もまた・・・。
「げほっ・・・よくこんなものを・・・ん?・・・バダフシャンの虎の子へ。ツィムシャツォイのハミドラーに会え
未だ心の整理もつかぬまま、新聞の3行広告にて自分宛の暗号を目にする「宗介」。彼の目に光は未だ戻ってはいませんが、進まねばならない時があります。それほどの意味が、その暗号には含まれていたのか・・・。

すっきり解決!・・・とはいきませんが、とにもかくにも進み始めた「宗介」。彼を真に目覚めさせるのは、仲間か、味方か、それとも敵か。・・・本当にあと2話で終わるのだろうか。(?_?)

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フルメタル・パニック!TSR_TV10

Scene10「ふたつの香港」

DVDの音声特典「雪野五月とゆかなのオーディオコメンタリー」で「ゆかな」が「今作の登場人物はヘタレ(精神的に大人ではない)」という意味のことを言っていたけれど、今回(と次回?)は「相良宗介」の「そんな話」です。ある意味、意外な一面が見られるかも・・・。

出撃前の神への祈り。特に特定の宗教を意識した祈りではないようですが、最新鋭の装備を持つ「トゥアハー・デ・ダナン」といえども戦場に赴く際には神のご加護が必要なようです。
「・・・では、これより作戦海域へ直行します」
「テレサ・テスタロッサ大佐」の号令に従い、「ダナン」へ乗り組む「メリッサ・マオ」や「クルツ・ウェーバー」、そして「宗介」達。
艦内ではAS搭乗者、関連作業者に向けての「ラムダドライバ」に関する技術的勉強会が行われていました。それによるとラムダドライバの起動には特定の脳波が必要だが、意図的に、しかも継続的に発生させることは困難とのこと。
「ラムダドライバを長時間にわたって使用することは・・・たぶん無理だろうということです」
※同時に解説されている「一部薬物の投与により発生を強める手法」というのは「アマルガム」が取っている手法なのでしょう。

この会議のさなかも暗い表情の「宗介」。自由に動かすことのできない「アーバレスト」の「ラムダドライバ」について思うところ・・・前々回に「ベルファンガン・クルーゾー中尉」に言われたことと、それに加えて「千鳥かなめ」の護衛を解かれた件を未だ引きずっているのでしょうか。
格納庫に入り、「アーバレスト」に搭乗した「宗介」。搭載された人工知能「アル」と会話を行い「ラムダドライバ」を制御する「ARXシステム」が未完成であることを知ります。
「ARXシステムはあなたを含めて一個のシステムです。・・・あなたの問題を教えてください。回答頂ければ、私から何らかの助言を行えるかもしれません・・・」
問題の存在を認めない「宗介」に「直感で問題を抱えている」と感じたと答えた「アル」。
「アル」は面白い存在ですね。兵器搭載の人工知能だというのに、「遊び」や「直感」といった概念も持っている。プログラムを行った人間の特性か、自己学習していった結果か・・・。

未だ対話を続けていた「宗介」を呼び出した「マオ」。作戦行動だというその言葉に、躊躇(ちゅうしょ)しながらも「宗介」は作戦室へと向かいます。
「・・・既に知っているとは思うが、香港に所属不明のASが出現した。このASは現在もなお、市街のどこかに潜伏していると思われる。・・・このままでは分割香港がいつ戦場となるかわからない」
「アンドレイ・カリーニン少佐」による説明を引き継いだ「クルーゾー」は、画面に映し出された「ベノム」と思われるASの映像を見せつつ、作戦行動の詳細を説明します。
「・・・既に10機近くのASが破壊され、死傷者も多数出ている。・・・このASの目的は不明だ。強いて言えば、中国内線の再現か、香港経済の破壊だろう・・・あるいは、我々への挑戦状か
彼らに与えられた任務は「偵察」。敵の補給基地を突き止め、AS「M9」による突入作戦用の情報を集めること。
※昔から「暗い」といえば暗かったですが、さらにすごみを増しているというか・・・。まあ、少年期~青年期に通る道ではありますがね。自分が進む道はこれで良いのか・・・と。(^_^;)。

香港島特別区・半山區にやって来た「マオ」、「宗介」達4人。昔、香港に2ヶ月ほど住んでいたという「マオ」は、チームの結束を高めるためか、少しでも「宗介」の気を紛らわせようとするのか、自分が軍隊へと入ったきっかけを面白おかしく聞かせます。
「・・・私が高校を出てまじめに働こうとしていたら、父親が手を回してハーバード大学出身のボンボンに嫁がせようとしたのよ。・・・流石にむかついてね、結婚式の当日に海兵隊に入ってやったの。教会をウェディングドレスのまま抜け出してね・・・あの決断をしたとき、私はなんでもできる、どこへでも行けるって思ったの
それまではさほど興味もなく聞き流している風であった「宗介」が、「マオ」の最後の言葉には反応を見せました。
「・・・どこへでも」

※さすが「マオ」姉さん。すごい武勇伝です。そして精神的に袋小路に入っている「宗介」にとって「どこへでも行ける」という言葉は魅惑的に聞こえたのでしょう。

見た目は人の良さそうなおじさんにしか見えない、情報部「ハンター」。彼は現在の香港が置かれている状況と、作戦行動への情報を語って聞かせました。
「・・・当たり前の話ですが、南北両軍はそうとう神経質になっていましてね。我々もなるたけ、両軍を刺激せずに隠密に行動せねば成りません。・・・問題のASはまだ領内にいます。うちのアナリストとAIはそう考えています。私の直感も・・・こちらで一応特定しておきました」
用意されたマップを前に絞り込みを行う「マオ」と「ハンター」。鳥や犬に対してASの光学迷彩はあまり役に立たないことなどの情報により一日で回れる箇所へと絞り込めました。
「・・・こんなものかしらね・・・宗介!他にない?」
「・・・ああ、特にない・・・」
ぼーっとしている「宗介」が痛々しい・・・今の彼を作戦行動に参加させるのは「マオ」に対する負担が増えちゃいますが、それだけ「カリーニン少佐」と「クルーゾー中尉」に信頼されているのでしょうね。

「ハンター」が用意した清掃業者の格好へと変装した「マオ」チーム。課題は検問の突破ですが、これは「ハンター」の手腕に期待するしかありません。
ペアを組んだ「マオ」と「宗介」は、観光客どころか、ビジネスマン、現地住人の姿すら見えない香港の様子に驚きつつ、ASが警備する検問へと到着。
「狩人清潔有限公司の者よ。話は通っていると思うけど」と現地公用語で交渉する「マオ」。両軍とも意外にあっさりと通過させたことに「ハンター」の影響力の強さを感じます。
「・・・どうやら、ハンターは大物のようね」

しかし、ふたりの危機はすぐそこへと待ち受けていました。世間話には一切加わらず、無言で運転を続ける「宗介」。明らかに集中力を切らしている彼に注意を払いつつも「マオ」もまた無言で助手席に乗っていました。
「・・・そろそろポイントのはずだ」
「宗介」が視界に入った南軍のトラックに「かなめ」との想い出を呼び起こしたとき、既に目の前の信号は赤へと変わっていたのです。
「・・・宗介!」と「マオ」の叫び声が響く中、タクシーと接触事故を起こしてしまった「宗介」。
当然のように南軍がかけつけ、ふたりを路上へと引きずり出します。
「運転手の目にゴミが入っただけよ!」
必死で抗議する「マオ」の言葉にも、警戒中のため聞く耳を持たない南軍。しかし、皮肉にも彼らの危機を救ったのは、見えないAS・・・目標たる「ベノム」による接触でした。
頭部をちぎられ、壁へと投げつけられる南軍のAS。「ベノム」は「ラムダドライバ」を働かせ、彼らの攻撃を意に介しません。
そして、疾風のように姿を消していきました。
まさに危機一髪。しかし、本当の危機はこれからなんだなぁ・・・。(T_T)。

・・・信号無視、末期的ね。彼女のことでも考えていたの・・・今は忘れなさい!それができなければ、今すぐ車を降りなさい!・・・これじゃあ私ひとりの方がよっぽど安全だわ・・・」
「宗介」の胸ぐらを掴み、怒声を浴びせる「マオ」に返す言葉のない「宗介」。彼も理解していました。今のままでは自分が足手まといだと、同僚を危機に陥れてしまうと・・・。
「・・・そうだな・・・すまない、俺にはもう無理だ・・・任務を続けてくれ
唖然とする「マオ」の前で、トラックを降りてしまう「宗介」。徒歩で香港の町へと消えていった彼に、道は見えているのか・・・。

任務放棄・・・。まさかここまで追いつめられてしまっていたとは。今の「宗介」の目には、それまで彼を支えていた「任務」すら見えていない状態。
それにしても、確か全13話の今作。来週も「宗介」の精神面の話を中心に据えて、果たしてうまく完結するのでしょうか・・・それだけが、ちょっと心配です。

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フルメタル・パニック!TSR_TV09

Scene09「彼女の問題」

現在、手元に「フルメタル・パニック!TSR ActIII.Scene01+α」のDVD初回限定版が届いています。PSPで見られるUMDがついており、画質もなかなか。
PSPは自分でメモリースティックに動画を格納、閲覧できるのですが、その映像よりも帯域が広く、ブロックノイズも発生せず、綺麗でしたよ。

さて、今回は「千鳥かなめ」側のScene07「とりのこされて」の続きといった感じです。

深夜、一人自室にこもり膝を抱えている「かなめ」。彼女は物音に怯え、満足に寝ることもできません。
その理由は2つ。「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」に狙われていること。そして、ボディガード「相良宗介」が「かなめ」の前から姿を消したこと。
翌朝、寝不足と精神的疲労から顔色が悪い「かなめ」は、かばんを両手で抱えながら周囲に視線をくばり、なんとか学校へ登校します。
挙動不審過ぎます。周りからも「怪しい人」扱いの視線を浴びていますし、「常盤恭子」もびっくりです。・・・ヒロインなのに。(^^;)。

「2年4組の千鳥かなめさん、職員室まで来てください・・・」
そんな彼女を呼びかける校内放送。その理由は「宗介」が送付した「退学届」。「神楽坂先生」も流石に心配そうです。
「・・・千鳥さん、何か心当たりはない?・・・明日までに連絡がなかったら、これを校長先生に受理してもらわなくてはいけないのよ・・・」
※「喧嘩でもしているの?」という問いに対する「いいえ」という声だけが心持ち強いですね。

「・・・あいつはもういない。誰かがあんたを狙ってきても、あいつは助けに来てくれないのよ。あたしが見張られていることは間違いない。対策を考えなくっちゃ・・・。しっかりしろ、あんたは塔のてっぺんでため息をつくだけのお姫様じゃないんだから
自分へ向き合い、とりあえずの気持ちの整理をつけた「かなめ」は、まず情報の収集へと乗り出します。※「戦うヒロイン」の面目躍如です。
つけられているであろう尾行を見つけるため、いつもと違う通路を使い、電車を乗り継ぎ、裏口を抜ける、などの行動を取る「かなめ」。しかし、やはり相手はプロ。なかなか尻尾を見せません。
「やっぱり、気のせいかな・・・ぁっ!」
小雨が降り始める中、雨避けに腰掛けた路地裏にて「かなめ」は「盗聴・盗撮を見つけます」という張り紙を目にします。そう、身につけている衣服、持ち歩くかばんに発信器や盗聴器がつけられているかもしれない。
その時、一人の酔っぱらいのオヤジが彼女に声をかけてきます。ご飯でも食べようと誘うオヤジを相手にしない「かなめ」でしたが、ここで、ひとつのアイデアを思いつきます。
「・・・おじさん、あたしとホテル行く?」
お、俺がオヤジでも断れないかも・・・でも、相手は高校の制服着ているからなぁ・・・(>_<)。

ついた場所はラブホテル「トレビノ館」。もちろんソレが目的ではない「みずき」・・・もとい「かなめ」は周囲を見渡し、部屋まで指定しての入場。※「みずき」って「稲葉瑞樹」だろうなぁ。
ハッスルしたオヤジにさっそく押し倒され、くんくん(笑 されてしまいますが、「宗介」に借りていたスタンガンでなんとか難を逃れ、いよいよ本題へ。
衣服を脱ぎ、パンツ一枚になった「かなめ」はホテルのローブを羽織い、拳銃タイプのスタンガンを用意して、気合いを入れ直します。
そして、取った行動はなんと果敢にも窓から屋外への脱出。途中、2階から落ちて打撲するものの、当初の予定通り、見晴らしの良いビルの屋上へと向かう「かなめ」。
「・・・ここだ。ここからなら周りの様子が見渡せる・・・誰かがいるなら、きっと・・・」

屋上まで非常階段から階段を登った「かなめ」の目には、1人の怪しげな中年風の男「レイス」の後ろ姿が見えました。
※この推理力、そして行動力。見事です。数々のトラブルから学んだ経験と、持って産まれた「ウィスパード」の力によるものでしょうか。

慎重に、一歩ずつ近づき、スタンガンを構える「かなめ」。ここが勝負のしどころです。
「・・・動かないで。武器で狙っているわよ。両手をあげて、こっちを向きなさい」
振り返った「レイス」は、何か機械を通しているかのように不鮮明な声で答えました。
「なんだ、発信器に気がついたのか。・・・いささか侮っていたようだな。・・・それよりもまず、ここ数日、私の他にも追跡者の気配が・・・」
それはまさに一瞬のことでした。「ミスリル」所属を名乗る「レイス」に対して、武器の破棄を求めた「かなめ」の怒声が響く中、肩を、そして顔面を狙撃され、倒れる「レイス」。
あぜんとする「かなめ」の前に狙撃手の正体が、そう、あの時、自分に恐怖を与えた女性「ユイラン」が登場します。
「・・・千鳥かなめね」
確認もそこそこに、サイレンサー付の銃で「かなめ」を撃つ「ユイラン」。いくばくかの幸運に助けられ、なんとかその場を離れますが、「ユイラン」は執拗に彼女を狙ってきます。
まずは銃で、そして、弾数がなくなった後は刃渡りが50センチはあろうかというナイフで攻撃してくる「ユイラン」に追いつめられていく「かなめ」。
ビルからビルへと移動し、屋上を逃げまどう「かなめ」でしたが、その前にはカギのかかった扉が立ちふさがります。近づいてくる足音に、ここで「かなめ」は思い切った行動を取ります。
※「メリッサ・マオ曹長」と互角以上に戦闘を行える「ユイラン」に対しているのですから、幸運もあるとはいえ「かなめ」がここまで生き延びていることに拍手です。

トタンで隠したわずかなスペースに身を潜めスタンガンを構える「かなめ」でしたが、ローブの端が顔を覗かせているのに気がついていません。ゆっくりと、ゆっくりと近づく「ユイラン」は、左手に構えたナイフを掲げ、トタンと一緒に一気に切り裂きます!
空中に散るローブとトタン・・・しかし、その目には、悲鳴を上げるはずの「かなめ」本人の肉体は映りませんでした。

なんと、屋上へ上る階段の出口、その屋根に全裸で潜んでいた「かなめ」。しっかりとスタンガンで「ユイラン」を狙いますが、その心を恐怖が、迷いが支配しようとします。
「ちゃんと動く?当たる?もしかして、罠?気づかれている?何か仕掛けてあるとか・・・殺される?命乞いした方がいい?向こうはプロ、勝てない、勝てっこない・・・無理、きっと無理・・・」
ここで彼女を救ったのは、あの男、「宗介」が普段言っていた言葉でした。
「・・・獲物を前に舌なめずりは、三流のすることだ」
「宗介」の顔が浮かんだ瞬間、スタンガンの引き金を引いた「かなめ」。
高圧電流を発生させる端子が、雨に濡れた「ユイラン」の衣服へと突き刺さります。
「あぁっ」
仰向けに倒れる「ユイラン」。なんとか、彼女から逃れることができた「かなめ」はボロボロになったローブの切れ端を身に纏い、一息つこうとします。
実に丁寧に「かなめ」の身体が描かれていますねぇ・・・緊張感のため、エッチ度は低いですが、あられもない姿をさらしています。(^^;)。

「どうやら、君の勝ちのようだね」
かけられた声に驚く「かなめ」。
先ほどまで姿が見えなかった場所へ3人の姿が見えます。そして、声をかけたのは両端の大男に守られるように立っている、一人の優男でした。
「世の中には2種類の女性がいる。雨が似合う人と、そうでない人・・・君は間違いなく前者だね」
軽口を叩く男に、「あなたは誰?」と問う「かなめ」。その問いに男は傘をずらし、顔を見せながら答えます。
「・・・ご同類だよ。君を助けに来た・・・と言いたいところだけれど、実はそうではない。座視しても良かったし、手を貸しても良かった。いずれにしても結果は変わらなかったのかもしれないけど」
銀色の髪、そして瞳の色・・・彼は、「かなめ」がよく知る人物「テレサ・テスタロッサ」と非常に似通っていました。
「かなめ」の疑問には答えず、男は未だ仰向けに倒れている「ユイラン」へと声をかけます。
起きなよ、ユイラン。・・・もう気がついているのだろう?・・・彼女は君のかなう相手ではないよ。諦めることだ。組織の意向を無視したことについては僕が弁護してあげよう。香港で暴れているお姉さんを君が説得して欲しい
そう、この男は「アマルガム」なんですよね。前回も「ゲイツ」と話していましたし。

「私たちが、従うと思う?・・・復讐は、先生が望んだことよ。私は生きている限り、その女を狙うわ」
交渉に応じない「ユイラン」に対して、瞳をふせたままで別れの言葉をかける男。
「死ぬのはお前だ・・・レナード・テスタロッサ!」
「かなめ」はここで初めて「テッサ」の兄「レナード」のことを知るわけですな。

あっさりと投げナイフをかわした「レナード」。と同時に横に立つ大男が、その身体に見合わない俊敏さで「ユイラン」のナイフを腕で砕きます。
その時、露わになった大男の顔は、「人」のものではありませんでした。銀色の顔に赤いモノアイを持つ大男、「ユイラン」の体術も効かない大男は彼女の動きを止めると機械的な音声で「レナード」の指示を待ちます。
「対応A-1。確実にな・・・」
その言葉に「ラージャ」とだけ答え、「ユイラン」の首を確実に絞めていく大男。数秒の後、「ユイラン」の命は事切れました。
「対応A-1完了。指定の脅威は完全沈黙」
※亡くなっちゃいましたね・・・「ユイラン」。ここで退場するとはちょっと意外。美人薄命です・・・。(T_T)。

「ご苦労、待機してくれ。・・・Plan-1211 アラストル。世界最小のアームスレイブといったところかな。今の君ならわかると思うけれど、ASの自立行動は難しい。動力源や制御システムの小型化はずいぶん苦労したよ。で、今のが本当の僕の用件というわけだ」
※あの大男が今後登場したときには「アラストル」と呼びましょう。それにしても、こんなマシンを作れるとは、流石に「レナード」も「ウィスパード」と言ったところでしょうか。

「殺す必要はなかったのでは」と問う「かなめ」に対して、「宗介」ほど人を殺していないと答える「レナード」。もちろん「かなめ」は「宗介」を弁護し「レナード」の今の行為とは違うと訴えますが、本質は変わらないと「レナード」は答えます。
「ずいぶんと彼の肩を持つんだね。好きなんだ・・・違う?本当に?・・・こっちを見てごらん」
その瞬間、唇を奪われてしまった「かなめ」。時間にして数秒ではありますが、それは紛れもないキス。
「お目覚めのキス・・・かな。君を好きになったから」
※「宗介」が見ていたら、平静を装うフリをするか、近づく前に銃で撃っているか。

帰ろうとする「レナード」に、「アラストル」が担いでいる「レイス」を返せと言う「かなめ」。
「私はその人に用があるの。・・・あなたが私にしたことは許してあげるから、その人は置いて行きなさい
既に平手打ちでお返しはしていますが、「かなめ」の言葉に「レナード」はあっさりと「レイス」を返します。
ようやく脅威が消え、緊張の糸が切れたのか、その場に座り、号泣する「かなめ」。
「・・・宗介・・・どうして、ここにいないのよ・・・あんたがいないから、こんな・・・私・・・こんなのやだよ・・・そばにいてよ・・・問題ないって言ってよ・・・宗介・・・」

※泣き続ける「かなめ」をちょっと不思議そうに見つめる「レイス」。彼の監視下では、こんな表情は見せなかったことでしょう。・・・にしても「レイス」って、やっぱり変装していたのですね。すっごい分厚い変装用の皮膚の下に、本来の目が見えています。

数分間、泣き続けたあと「かなめ」はゆっくりと立ち上がり「レイス」のそばまで来ました。
「あんたさっき、死んだ方がマシだって言ったわね。もう少し悪あがきをしたらどう?・・・私はするわよ、これからもずっと

強く、そして弱い。弱く、そして強い。今回は「かなめ」という女性の一面を見せて貰いました。これまで余り出番の無かった本シーズンですが、一気に挽回した感じです。人間的に一回り深く見えますね。

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フルメタル・パニック!TSR_TV08

Scene08「ジャングル・グルーブ」

放送がすごく久しぶりだったため感想を書いていたのを忘れていました。
さて、メリダ島へ着陸した航空機の中から登場したのは「ベルファンガン・クルーゾー中尉(声は小山力也!最近、アニメへの出演が多いです)」。
そして、もう一機の機体からは「千鳥かなめ」の護衛を解任され、意気消沈の「相良宗介」が。
※心ここにあらず・・・というか、いつにも増して暗いオーラが。(^^;)。

「宗介」は帰投後、すぐに上官への面談を求めます。そう、今回の決定を下した張本人「テレサ・テスタロッサ大佐」へと。
「大佐殿、相良軍曹が参りました」
執務室へと入ってきた「宗介」は、表向きはいつも通り、上官を前に文句の一つも言いません。
「・・・かなめさんにお別れは言ってきましたか」
「いえ」
「私に何か言いたいのでしょう」
「いえ、何も」

それでも、「テッサ」が今回の命令を下したのが自分と情報部の判断であると告げると、「宗介」は情報部に対する不満をぶつけてきます。
「情報部は彼女の護衛を十分に果たしていないと、再三にわたり説明して参りました。・・・彼女の護衛には自分が適任、そう考えておりました、大佐殿」
※表向きは普段通りでも、やはり、らしくはないですね、「宗介」は

あなたには他に集中すべき仕事があります。・・・アーバレストです。あの機体の扱いに専念してもらいます。・・・開発者は既に死亡していて、あの機体の設定を変更することができません。アーバレストのラムダドライバはあなた以外では起動しないのです」
「アマルガム」が投入してくる「ラムダドライバ」搭載の機体、複数の機体が扱える「アマルガム」に対して、「ミスリル」が保有する機体は現状「アーバレスト」ただ一機。
「テッサ」が「かなめ」の護衛よりも、こちらの仕事を優先させたのは、ごく当たり前の選択といえるでしょう。
※「アーバレスト」の開発者は既に死亡。結構大事な言葉かと。

一方、「アーバレスト」に対して不信感を募らせている「宗介」が心地よく任務に専念できないのも、また事実でした。
「それはご命令でしょうか」
自発的に命令を享受し、実行することができない「宗介」※軽い反抗期みたいな・・・。
それに対して、ついに「テッサ」は自分の感情を爆発させます。
「それで納得してくれるなら命令でも何でもします。・・・あなたは気楽でいいですよね。私を恨んでいれば気が紛れるんだから。だけど私は、部下の安全を考えなければならないんです!・・・いつも私が、どんな気持ちで艦長席に座っているのか、あなたにわかるの!・・・あなたって最低!従順で優しいフリをしているけれど、本当は非道いエゴイストなのね。しかも自分を偽っている・・・はっきり言ったらどうなんですか、俺はあの娘と一緒にいたい、邪魔をするなって!・・・そう言ってくれた方が、きっと楽です」
「テッサ」の言葉にはっとする「宗介」。自分でも気がついていない、気がつこうとはしなかった気持ちを見透かされた「宗介」は反論することもできずにただ立ちつくすだけでした。
※ここまで「テッサ」の感情が爆発したことは過去にありませんでした。公人としての願い、私人としての思い、全てが込められた、人間らしい言葉になっています。

続いて、着任の挨拶に訪れた「クルーゾー」。彼は自分の部下達への挨拶代わりに試したいことがあると言います。
「・・・少々、手荒になるかもしれませんが」
※うーん、迫力。何をやらされるのでしょうか。(^^;)。

一方、「ミスリル」内部のバーで「クルツ・ウェーバー軍曹」とひとときの休息を楽しむ「宗介」。帰投後、一番安らいだ時間かもしれません。
「・・・大佐殿の主張は正しい。確かに、俺が無理に千鳥を護衛する理由はない。適材適所を考えれば、これまでの処置は・・・やはりおかしかったのだろう。・・・しかし、道理だけでは・・・いや、何でもない
※「クルツ」でなくてもずっこけますよ。もう少し、自分の気持ちを吐露(とろ)できると楽に生きられるでしょうに。

そのバーへ姿を見せた「クルーゾー」。二人の姿を見かけた彼は、「クルツ」の隣へと腰掛けます。
「・・・すみません、中尉殿。別の席に移ってくれませんかね。ここの3席分は、俺らSRP、特別対応班のささやかな指定席なんですよ、あんたはそこに座っているわけ」
その席に座っていた人物、それは亡くなった上官「ウルズ1」のコールサインを持つ「ゲイル・マッカラン大尉」でした。
「なら席を移る必要はない。その男は腰抜けの、無能な男だった
一気に緊張感の走るバー。「クルーゾー」の言葉は、「クルツ」と「宗介」を刺激します。
「・・・強烈だな・・・聞いたか、無能だってよ」
言葉の直後に乱闘を仕掛ける「クルツ」。しかし、「クルーゾー」は持ち前の体術であっさりと攻撃をかわすと、逆に「クルツ」を叩きのめします。
「お粗末な忍耐力だな、軍曹。・・・軽い脳震とうだ、しばらくは立ち上がれんだろう。その軍曹といい、死んだ大尉といい、ここのSRPは間抜け揃いのようだ。失望したよ」
さすがの「宗介」も「クルーゾー」の言葉に怒りを感じ、発言の撤回を求めます。
それでも、自分に対して殴りかかることもできない「宗介」に対して、「クルーゾー」は一つのゲームを持ちかけます。
「マッカランとやらの名誉を守りたいのだろう?・・・私も丁度退屈していたところだ。ついてこい」
※見事に挑発に乗せたというところですね。「クルーゾー」はなかなか手強い人物のようです。

ところ変わって「ベノム」を「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」、「夏玉芳(シャ・ユイファン)」に奪われた「アマルガム」の基地。
さぞや意気消沈の「ゲイツ」かと思いきや、彼は意外にも余裕の表情。ASの補給に来た「レナード」が姉妹の処置について質問しますが「黙ってみていろ」と返すのみ。
「わかった、そういうことか。・・・あなたの流儀に従うよ」
そして、その「ユイファン」は、東京へと送り込んだ「ユイラン」から「かなめはいつでも殺せるよ」との連絡を受けていました。
「そう、指示を待ってね。・・・先生は大丈夫よ。まだしばらくは」
「ゲイツ」様の余裕な表情は意外でした。前回までは結構追いつめられた表情だったのですが、何か秘策が?

「ゲームだと・・・これが!?」
AS同士による模擬戦を行うこととなった「宗介」と「クルーゾー」。ここにいたり、初めて彼は自分が新たな「ウルズ1」だと名乗ります。
一方、その機体が地中海で彼らを救ったものとわかった「宗介」は、その見事な操縦術を思い出します。
「パワーは互角、そして、テクニックも悪くない。だが・・・思った通り、二流の操縦術だ」
「アーバレスト」に乗り込んだ「宗介」を相手としない「クルーゾー」。続いて、彼は単分子カッターを駆動させ、真剣勝負を挑んできます。
「・・・こういうやり方は、感心しませんな」
高台の「メリッサ・マオ曹長」の機体を経由して、模擬戦を観戦していた「テッサ」と「リチャード・マデューカス中佐」。
「許可したのは私です。こうでもしないと、アーバレストの本来の力は引き出せないでしょうから」
「それでは戦力になりません。必要なときに確実に作動する信頼性。それでこそ兵器システムの命です」
※ここは「マデューカス中佐」に同意です。兵器とは、まさにそうでないと。

「・・・くそっ」
「クルーゾー」に翻弄され、手も足も出ない「宗介」。「ラムダドライバ」の使用を暗に指示され、使おうとする気持ちとは別にブレーキ祖駆ける彼の中の思い。
「・・・しかし、あれは・・・あれは!」
「宗介」の迷いに、「ラムダドライバ」は反応することはありませんでした。

「・・・しょせんは飼い犬ということか」
ノックアウトされた「アーバレスト」。そして、病院のベッドで横たわる「宗介」
「・・・あっさり返り討ちだって?なんてざまだよ。・・・お前も奴もおとがめなし。どうやら、茶番劇だったようだぜ」
「クルツ」の言葉に起きあがる「宗介」。彼へと近づいてくるのは「クルーゾー」でした。
「相良軍曹、なぜ自分が敗れたかわかるか?」
「技能の差です」
「違う、もっと根元的な理由だ。どんな技能でも埋められない、致命的な。・・・お前はあのアーバレストを嫌悪している。
・・・動作の全てに迷いがある、焦りがある、心ここにあらず。ラムダドライバなどどうでもいい、それ以前の問題だ」
たった一度の戦いで「宗介」の抱える課題を見抜いた「クルーゾー」。彼はさらに言葉を続けます。
「よく聞け、軍曹。我々が使うASという兵器は只の機械ではない。鍛え抜かれた戦士の肉体のさらなる延長なのだ。操縦者の心はそのまま機体に現れる。・・・自身の肉体を信じられない男に、これからの敵は決して倒せないと知れ
※「クルーゾー」の赴任で、「宗介」はさらなる強さを手に入れることができるのでしょうか。まずは「アーバレスト」を信じること。それを認めることが、今の彼にできるのでしょうか。

「・・・あなただったのね。1年半ぶりかしら。・・・この部屋はマッカラン大尉の部屋だったのよ」
「マオ」と「クルーゾー」は知り合いでした。そして、「マッカラン大尉」は彼の上長、同じチームのメンバだったのです。
「・・・メリッサ。俺と大尉が戦友だったことは黙っててくれ。連中に遠慮されては困るからな」

いよいよ動き出した「ユイファン」。「ベノム」に乗った彼女は香港の町で活動を始めます。そして、その連絡は「トゥアハー・デ・ダナン」の「テッサ」達の元へも届けられたのでした。

「ベノム」に対抗するには「ラムダドライバ」の起動は欠かせません。しかし、今の「宗介」は「アーバレスト」を信じられない状態。果たして、「ベノム」との戦闘までに彼自身の問題は解決するのでしょうか。

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フルメタル・パニック!TSR_TV07

Scene07「とりのこされて」

前回のScene06「エッジ・オブ・ヘヴン」(感想は夏休み中につき未記述)の最後は重かったです。というわけで、今回も重い話なんだな、これが。

様々な思惑が絡み、「千鳥かなめ」の護衛任務を解かれてしまった「相良宗介」
これはもう一人の護衛「レイス」の仕業に違いないと考えた「宗介」は、未だ接触もない「レイス」を呼び出すためにベランダで「軍事機密」を大声で、感情の赴くままに叫び出します。
「出てこいレイス!俺は相良宗介軍曹、ミスリル作戦部、トゥアハー・デ・ダナン所属・・・」

※いつもの「宗介」からは考えられない行為です。それほど今回の処置に頭に来たということ、そして、「かなめ」との関係の深さを示していますね。

「貴様、正気か!・・・ウルズ7、お前のしていることは・・・」
なんとか「レイス」にアクセスができた「宗介」。作戦部と情報部という、決して仲の良いとは言えない部署同士ということもあり、「かなめ」の護衛に対する不満をぶつける「宗介」に「レイス」は冷たい反応をします。
「千鳥かなめの今までの危機は、取るに足らないチンピラの仕業だ。相手が彼女の持つ知識を狙って来ない限り、私が出る必要はない
重要なのは「かなめ」ではなく、彼女が抱える「ウィスパード」としての「知識」。「レイス」の本音を聞き出せた「宗介」ですが、事態の解決には繋がりません。
「この半年、お前は日本社会にまったく適応できなかった。お前の存在はむしろ彼女を不必要に危険にさらしている。お前は護衛官として3流以下だ」
※つきつけられた事実、何もできないふがいなさ、軍隊の犬としての自分の立場、もしかしたら、「相良宗介」が初めて自分の立っている位置に疑問を憶えた時かも・・・。

翌日、昨日の夜のことなど何も知らない「かなめ」はいつもと同じように朝を迎えます。
いえ、むしろ「宗介」の散髪を手伝い、「信頼している」との言葉を伝えた翌日の朝、今日はいつも以上に素晴らしい朝に感じられたかもしれません
「おっはよ、恭子」
「かなちゃん元気そうだね、何かいいことでもあったの?」
※「宗介」の現状を知っている視聴者にとって、「かなめ」の元気さが痛々しいところです。(;´д⊂)。

教室に入り、まっさきに「宗介」の姿を探す「かなめ」。
当然ながら、彼の姿はなく、次々に登校する同級生の中にも、その姿を見つけることはできずちょっと不満顔。
「・・・何やってるんだろ」
誰も座っていない「宗介」の席を見つめる「かなめ」。その目はちょっと不安そうに、雨の降る空へと移っていきました。

そして、その頃、「宗介」は黙々と撤収の準備に取りかかっていました。
もともと私物の少ない彼は、応援を呼ぶでもなく、段ボールへ自分で梱包し、(恐らくミスリルの)トラックへと積み込んでゆきます。
うつむいてはいますが、淡々と作業をこなす「宗介」。そんな彼の手が止まったのは「退学届」に押印を行うときでした。
※今までの学園生活、とくに「かなめ」との出来事が浮かんでは消えてゆくのでしょうね。

突如、なり始める携帯電話。ディスプレイには「千鳥かなめ」の文字が。手を伸ばそうとはしますが「かなめ」との接触が禁じられている今、「宗介」にその電話に出ることは許されません
「・・・命令・・・くそっ・・・」
※乱暴に閉じられるトラックのドアに、「宗介」の気持ちが込められています。(T_T)。

学校からの帰り、テストの結果にショックを憶えている「常盤恭子」に対し、理数系はできたと話す「かなめ」。
彼女自身もこれが「ウィスパード」の能力によるところを理解しているため、素直に喜ぶことはできません。
それでも、ようやくテストの充実から解放されたふたりは、これからの遊びの予定に夢中。
しかし、そこへ1本の毒矢「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」の視線が打ち込まれます。顔は知らないながらも、その突き刺すような視線に恐怖を憶える「かなめ」
振り返ってもその姿は確認できませんが、恐怖から全身が震え、「恭子」の言葉にも曖昧な返事しかできません。そして、頼りの「宗介」へも連絡は付かず・・・。

さきほどまでの浮かれた気分は吹っ飛び、足早に帰宅する「かなめ」。ドアにチェーンをかけ、バラエティ番組を音量最大で流しても、その気分は晴れません。
むしろ、かかってきた無言電話に不安を増大させた「かなめ」は、自分の家すら安全には感じられなくなっていました。
「どうしたら宗介に連絡が・・・そうだ、通信機。ミスリルが使っているのはスペクトラム拡散の・・・きっといける」
※こうした知識がすらすらと出てくる「ウィスパード」。本当、その正体は何でしょうか?「フルメタルパニック」最大の謎かも

ミスリルの通信機が設置されている「宗介」のマンションへ向かった「かなめ」は合い鍵で部屋を開けますが、玄関に自分が貸していた古文のノートを見つけます。
「私のノート・・・どうしてこんなところに」
電気すらつかないことに驚く「かなめ」は、それでも部屋の奥へと向かいますが、そこは何もなく、まさしくもぬけの殻でした。
「・・・うそ・・・」

「信頼しているから」と伝えた翌日の悲劇。「かなめ」は果たしてどうなるのか、「宗介」もまたどうなっていくのか。
気になる続きですが、なんと次回は2週間後。ああ、気になる気になる・・・。

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フルメタル・パニック!TSR_TV05

Scene05「うるわしきシチリア」

すっごい久しぶりに「千鳥かなめ」を見た気がします。いや、実際はそうでもないのですが。
で、いきなり「かなめ」にハリセンで叩かれたのが、最近シリアスモードの「相良宗介」。
※ハリセンで叩かれて「痛いじゃないか」と聞くと、「究極超人あ~る」を思い起こさせます。(T_T)。

叩かれた理由は、(テロで話題の)車爆弾を疑い、「神楽坂先生」の新車を律儀にばらしてしまったため。
さて、どうやって元に戻すかと思案していたところへ、「ミスリル」から連絡が入り、再び学校を離れることになった「宗介」
※これでは中間テストも受けられませんね。本当、単位ってどうなっているのでしょう。

「メリダ島」にてテレビ会議ならぬ、立体映像を用いた多地点会議を行っている「ミスリル」
我らが「テレサ・テスタロッサ大佐」も会議には参加しており、前回裏切った「ブルーノ大尉」への対応と今後の対策や、「千鳥かなめ」の護衛についてなどが話し合われています。
もっとも、内容はといえば、情報部と作戦部(実行部隊)の糾弾合戦が主であり、あまり建設的な意見は出ていない様子。
※恐らく「ウィスパード」であろう「テッサ」の兄、「レナード」の話も出てきました。

さて、話題に上った「ブルーノ大尉」。シチリアのマフィアの元へ身を隠しているようです。
ある意味、謹慎中なのですから、おとなしくしていればいいものを、黒髪の美女(素晴らしいスタイル!)を誘い、大人の時間を楽しもうという魂胆
なかなかにいいムードのまま、ベッドインを行う「ブルーノ大尉」でしたが、実は変装をした「メリッサ・マオ曹長」。
※見事に化けたものです。私でも、変装中の魅力には、いちころです。変装を解いた後はちょっと手に負えない印象ですが。

首尾良く「ブルーノ大尉」を押さえた「マオ」と「クルツ・ウェーバー軍曹」は、早速その場を脱出
逃走の準備は万端、ルートも押さえ、うまく逃げられると思ったその時、不慮の事態に襲われ、マフィアに追いつめられてしまいます。
そこへ長駆日本から馳せ参じた「宗介」。逃走ルートの変更を知らせるため、また、応援のためにやってきた彼は自動車に多量の武器を持ち込んでいました。
これでようやく本領発揮、「ロックンロール」と叫んで銃撃戦を開始する「マオ」とその僕(しもべ) (笑

平和な市街へ響きあう銃声。火器の量、兵隊の質では負けませんが、いかんせん10倍以上の敵を相手に速攻で片づけるというわけにはいきません。
なんとか村を抜けた「マオ」一行、その様子を見張る怪しい男が一人。そう、「アマルガム」の「ゲイツ」手下の一人です。
「ブルーノ大尉」の身柄を押さえられては「アマルガム」の情報が漏れかねないため、どうやら「ゲイツ」が「ブルーノ大尉」を押さえる手はずだったよう。
当然、その矛先は「マオ」一行へ。

おっとこちらは(現時点でシチリアに比べて)平和な国、日本の陣代高校2年4組「かなめ」の教室。
出て行ったきり連絡も取れない「宗介」に対して不満ばかりの「かなめ」ですが、「常盤恭子」が「宗介」の携帯電話にかけたところ、なんと見事に繋がります。
※電話代が凄そうだ・・・。

ちょっと頬を赤らめつつ電話に出る「かなめ」。実際の地理以上に離れた二人の立場と会話のアンバランスさが面白いところ
 かなめ:中間テスト、「神楽坂先生」の新車問題、運転中の携帯電話利用、高校の単位について・・・
 宗介:銃撃戦の真っ最中。それでも単位は大切。※
この状況でまともに運転ができるだけでもたいしたものです。

ようやくマフィアを撃破・・・と思いきや、AS「サベージ」が3機登場。撃ってくる銃弾の太さも、走行スピードも桁違いな相手に対し、まさに絶体絶命
しかし、そこへ登場したのが、全身真っ黒の「M9」と呼ばれる「ミスリル」主力のAS1機。AS乗りである「マオ」や「クルツ」、「宗介」も驚きの操縦術にて瞬時に3機のASを撃破して見せます。

なんとか救われたものの「M9」の操縦者については「アンドレイ・カリーニン少佐」も教えてくれず、また「宗介」の負担の大きさ、自身の身の振り方も考えていない無頓着さもあわさって、いらつく「マオ」
※そうか、「宗介」は17才ですか。まあ、高校2年生ですから当たり前といえば当たり前ですが。こう、雰囲気が落ち着いているので、年齢不詳な感じはしますよね。

自身の未来について思いはせる「宗介」・・・。というところで今回は終了。

今回はシリアスとコメディのバランスが取れていて、見ていて痛快でした。
どうしてもシリアスによりがちな原作部分ではありますが、来週もちょっと息抜きな予告でしたし、今のうちに目一杯楽しみたいですね。

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フルメタル・パニック!TSR_TV04

Scene04「デイライト」

罠にはまった「ミスリル」。「アマルガム」による作戦行動によってユニットはバラバラにされ、(「ブルーノ大尉」によって仕組まれた)通信不調により、まともに連絡を取ることさえ許されません。
【各人の状況】
 ・メリッサ・マオ:「夏玉蘭(シャ・ユイラン)」との対人戦闘。
 ・クルツ・ウェーバー:「夏玉芳(シャ・ユイファン)」操縦のASとの戦闘。
 ・相良宗介:「ゲイツ」操縦のAS「ベノム」機などによる包囲。

「ベノム」、以前その機体を操縦していたのは、あの男「ガウルン」でした。
かつて自身の手によって撃破したあの男が「生きているなどありえない」と考える「宗介」
しかし、「ラムダドライバ」を使いこなす「ゲイツ」に、同等の脅威を感じ、「宗介」は本部へと連絡を入れながら、転進します。

その頃、混乱し、事態の把握が未だ行えない「トゥアハー・デ・ダナン」の「テレサ・テスタロッサ大佐」は、電子による情報収集、分析を諦め、紙とペンによるアナログな情報収集、分析を開始していました。
※さすが「テッサ」。冷静な判断力です。何しろ情報は「ブルーノ大尉」によって間違ったベクトルがつけられていますからね。

救援もあり、何とか「ユイラン」を撤退させることに成功した「マオ」、そしてASの片手を切り落とされながらも逃げ延びた「クルツ」は、「ダナン」本部から次の指示を受け取ります。
しかし、指示された座標へは敵の部隊が先回りしていました。
「おかしいわ・・・つじつまが合わない。敵に先読みされている・・・」

「アマルガム」の真意、それは「ブラックテクノロジー」が詰め込まれた「宗介」の機体「アーバレスト」の奪取にありました。徐々に追いつめられていく「宗介」の「アーバレスト」。

一方、情報漏洩に気がついた「ダナン」本部。バクチとも言える手段を取り、起死回生を狙います。
「最優先の指示を伝える。トニーの軽口を憶えているな・・・」
「ブルーノ大尉」が知らない、ブリーフィングでの会話を指示の暗号化に利用することを考えた「テッサ」と「アンドレイ・カリーニン少佐」。
※「テッサ」の指示を瞬時に頭の中で切り替え、突入チームに伝える「カリーニン少佐」。凄いですねぇ。

今度は、「ブルーノ大尉」が「ミスリル」の指示に頭を悩ませる番でした。
「おかしい・・・つじつまが合わない。まさか、裏をかいている・・・馬鹿な、そんなことをできる人間が・・・」

いよいよ、追いつめられた「宗介」の「アーバレスト」。喜々として最終ポイントへ向かう「ゲイツ」の「ベノム」でしたが、そこに追いつめたはずの「アーバレスト」は存在していませんでした。そう、「テッサ」の作戦により「アマルガム」の方が追いつめられていたのです。
「マオ」と「クルツ」の砲撃により次々に破壊されていく「アマルガム」のAS達ですが、「ベノム」だけは「ラムダドライバ」のバリアにて、銃撃をものともしません。
※それと、妙な気配を感じた「ユイファン」のASも来ていませんでしたね。これもまた、流石と言いますか。

こうなれば同じ「ラムダドライバ」を持つ「アーバレスト」をぶつけるしかありません。
しかし、未だその未知なる力を思うように使いこなせない「宗介」。心配する仲間の声にもいらだちを隠せずに応えるしかありませんでした。
「俺にもわからん!思うようにいかないんだ・・・」

「ラムダドライバ」を使いこなせていない「宗介」の素養から「捕獲の必要なし」と判断した「ゲイツ」
一気に力を介抱して、「ミスリル」突入チームの壊滅を画策しますが、こちらもオーバーヒートのため、これ以上の対応はできず、仕掛けておいた爆弾を爆破させ、トンネルを浸水させながら脱出します。
ボタンを押すときには「ポチっとな」。タイムボカンシリーズ以来、万国共通の言葉です。(^_^;)。

今回の混乱の首謀者、内通者である「ブルーノ大尉」は後一歩のところで逃げ出していました。仲間を殺された復讐を誓う「マオ」と「クルツ」。
しかし、「宗介」の頭の中は、使いこなすことのできない「アーバレスト」への不信感が根付いていました。
「・・・役立たずめ」

このところ、ヒロインはすっかり「テッサ」と「マオ」、そして「ユイファン」「ユイラン」ですね。やはり、シリアスシーンに「千鳥かなめ」は向かないのか (笑。
まあ、このまま「かなめ」が絡まないことはないでしょうから、次回以降を楽しみに待ちましょう。残念ながら、次回予告には登場していませんでしたが。

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フルメタル・パニック!TSR_TV03

Scene03「迷宮と竜」

平和な日本、放課後の学校にて、お気に入りの時代劇を楽しむ「千鳥かなめ」。
その目に突然入ってきたニュース速報。番組が中断され不満な「かなめ」でしたが、そのニュースを見つめる「相良宗介」の目は真剣でした。
通信の後、2,3日戻ってこないと話し、学校を離れる「宗介」
「なるべくまっすぐに帰宅しろよ」
※今日の「かなめ」ちゃんの出番はここまで。シリアス編は出番が少ないです・・・。(T_T)。

ニュースで伝えられた状況、それは中国の南京に現れた重装備の武装グループについての情報でした。先頭を走る「ゲイツ」、そう、戦闘集団「アマルガム」がその正体です。
北中国の外交団5名(中に夏玉蘭(シャ・ユイラン)」がいますね。うーん、罠の匂い)が人質となり、トンネルへと潜っていきます。

これに対し、「ミスリル」は「アンドレイ・カリーニン少佐」の元、作戦会議を実施。
迷路のようなトンネルの中へ、歩兵部隊、AS3機(「メリッサ・マオ」「クルツ・ウェーバー」「宗介」が搭乗)を突入させて人質を救出するというものです。
なお、トンネル内での通信確保のため、情報部の「ビンセント・ブルーノ大尉」が現地で合流することになります。
なんとも怪しい「ブルーノ大尉」。色々と細工をしているようですが・・・。

出撃前に「カリーニン少佐」に相談をしている「宗介」。
1つは、自分が搭乗する機体を「アーバレスト」から格下の「M9」に変更したいとの要望。
もう1つは、自分が不在時の「かなめ」の警護を行っている「レイス」についての具申
しかし、一つは理由が明確でないこと、もう一つは管轄が異なることから、「カリーニン少佐」に却下されてしまいます。
※「宗介」は自分が搭乗する機体に「ブラック・ボックス」があるのが気に入らないのでしょうね。
 恐らく、前回の「盗撮魔」・・・もとい「監視者」が「レイス」なのでしょう。

現地に到着し、中継機器の説明を行う「ブルーノ大尉」。彼は高機能揚陸潜水艦「トゥアハー・デ・ダナン」への中継も問題ないと保証しますが・・・。

「ダナン」本部にて戦況を見つめる「テレサ・テスタロッサ大佐」達の前で突入を始める「宗介」。
機体の性能が異なるということもありますが、妙に順調すぎる作戦行動。不審に思う「テッサ」と「カリーニン少佐」でしたが、現時点で打つ手はありません。
※確かに、好調すぎるのを問題にしても、改善の方法はないでしょうねぇ。

そして、「ミスリル」の作戦行動を見ながら余裕の表情を見せる「ゲイツ」は、そろそろだと「夏玉芳(シャ・ユイファン)」「ユイラン」に作戦の準備を指示します。
いい性格をしていますねぇ、「ゲイツ」もですが、「ユイファン」も。実に個性的です。

特に障害もなく、敵の兵士も見かけることのないまま人質グループに合流した「マオ」達。
罠の存在をうすうす感じ始めますが、トラップの痕跡はどこにもありません。
※こういうのはイライラするでしょうねぇ。第六感が囁(ささや)くけれど、何も見つからないというのは。

人質に合流との連絡を受け、コマンドを叩く「ブルーノ大尉」。
その頃、手応えのない敵に不審を抱いた「クルツ」がASを調査、機体が無線操縦だったことが判明します。
その報告が届く前に切られる無線、「ダナン」本部でも次々と通信が不調に陥ります。
そして、ついに本性を現した「ユイラン」が「ミスリル」の団員に牙をむき、「マオ」さえも窮地へ陥ります。
さらに、「ブラックテクノロジー」を有したAS「ベノム」と対峙する「宗介」
もはや疑う余地もない罠に「宗介」は、「ミスリル」はどのように対応していけるのか・・・。

フルメタルパニックの部隊では、我々が住む現実の社会情勢とは異なる情勢下です。
今日放映された情報だけを見ても、南北に分断している中国や、既に解体されたソビエト連邦が確認できました。
南北の民族紛争よりは東西冷戦の形の方が、「宗介」達「ミスリル」が活躍できるということでしょうか
※現実の世界も結構、物騒になってきましたが・・・。

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